2023年1月20日 23時46分 20日午後9時15分ごろ、埼玉県川越市連雀町の観光地「大正浪漫夢通り」周辺の飲食店から、「建物から出火して炎上している」と119番通報があった。市指定の有形文化財でもあるイタリア料理店が燃えたとみられ、市が確認を進めている。消防によると、同日午後11時時点で逃げ遅れやけが人は確認されていないという。 現場は大正時代や昭和初期などの建物が並ぶ商店街で、同市の人気の観光地。近くで飲食店を経営する男性は店内で仕事をしていた午後9時過ぎ、「火事だ」という声で騒ぎに気付いたという。男性は「延焼が心配だった。とてもびっくりしました」と話した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本製鉄のエックス線被ばく、社員2人書類送検 安全措置怠った疑い
黒田早織2023年1月20日 20時30分 日本製鉄瀬戸内製鉄所広畑地区の工場(兵庫県姫路市)で2021年、社員2人がエックス線を浴びて被曝(ひばく)した事故で、県警は20日、同社設備部の男性班長(59)と男性係長代行(52)を業務上過失致傷容疑で書類送検した。県警は認否を明らかにしていない。 県警によると、同年5月29日、めっきの厚みを測るエックス線の装置で異常が検知され、点検していた係長代行と30代男性社員が被曝し、急性放射線皮膚炎などの重傷を負った。2人は手などに後遺症が残っているという。 係長代行はこの点検の際に装置の電源を切るなどの安全措置を怠り、班長は装置の異常時に電源が落ちる機能を無効化し、そのまま放置していた疑いがある。県警は2人の過失が重なり、事故が起きたと判断した。 姫路労基署は20日、安全管理が不十分だったとして、同社の安全管理責任者の男性(55)と、法人としての同社(本社・東京都)を労働安全衛生法違反容疑で書類送検した。 同社は取材に「再発防止には直後から取り組んできたが、さらなる防止策を徹底していきたい」としている。(黒田早織) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高速道路の深夜割引見直し、国交省が発表 長距離利用の優遇も広げる
国土交通省は20日、高速道路の深夜割引制度を2024年度中に見直すと発表した。適用される時間帯を拡大し、その間に走った距離に応じて料金を決める体系に変更する。割引待ちの渋滞を防ぎ、トラック運転手の労働環境改善につなげるとしている。負担軽減のため、長距離利用の際の割引率などを拡充する。 深夜割引の時間帯は現行の午前0~4時の4時間から、午後10時~午前5時の7時間とする。時間内に少しでも走れば全区間の料金を3割引きとしていたが、見直し後は時間内に走った距離のみ3割引きとする。 これまでの制度下では、午前0時前になると一部の料金所の手前で、割引を受けるために時間調整するトラックなどによる渋滞が常態化しており、トラック運転手の長時間労働につながると指摘されていた。走行距離を基準とすることで利用分散を図る。 長距離利用の負担軽減策として、総走行距離が400キロを超える場合の通常料金の割引率を引き上げる。現行は200キロ超の30%が最高だが、400~600キロは40%、600~800キロは45%、800キロ以上は50%とする。昼間の利用を促す狙いもある。 新制度では急激な料金増が見… この記事は有料記事です。残り119文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
新宿御苑に除染土「我々がやるわけでは……」 都が住民申し入れに
武田遼2023年1月20日 21時00分 東京電力福島第一原発事故後の除染で出た除染土を新宿御苑(東京都新宿区内藤町)で再利用する環境省の実証事業について、同区内外の住民が20日、安全が保証されない限り計画を中止することなどを同省に求めるよう、小池百合子知事宛てに申し入れた。 住民でつくる団体の約30人が都庁を訪れた。申し入れでは他に、同省が放射性物質の濃度を幅広く測定することや、誰でも参加できる説明会を開くことなども盛り込んだ。 対応した都環境政策課の神山一課長は団体側に、「我々がやろうとしているわけではなく、環境省が説明すべきこと。申し入れ内容については庁内で対応を検討したい」と話した。 環境省は、福島県内の中間貯蔵施設で保管が続く除染土の処分量を減らすとして、同省が管理する東京、埼玉、茨城の3施設で実証事業を計画している。昨年末に同省が新宿御苑で開いた周辺住民への説明会では、一般の立ち入りが規制されているエリアで除染土を利用した花壇を整備することなどが説明された。(武田遼) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「自分の力で生きる」たどり着いた狩猟生活、一冊の本に導かれた
自然の中で生きたいと思い始めた転機は、旅行中に読んだ本だった。 北海道池田町でエゾシカを狩猟する長谷(はせ)耕平(37)は、東京都内で育った。 父は国家公務員。父の転勤で国内外に住んだが、北海道に縁はなかった。 連載「シカ革の靴をたどって」(全5回) ネットで偶然見つけたエゾシカ革の靴は、北海道池田町が用意したふるさと納税の返礼品だった。履いてみると、あまりの柔らかさと履き心地の良さに驚いた。誰が、どうやってつくったのだろう。池田町を訪ねてみた。 その本と出会ったのは、上智大法学部に在学中、アルバイトでお金をためては旅に出た時だ。 アフリカ、中東、北米、そして、アラスカ……。旅の途中で偶然、バックパッカーと交換して星野道夫の本を手にした。 探検家で写真家、作家でもある星野。1996年にカムチャツカ半島での取材中、クマに襲われて亡くなるまで、アラスカを中心にした環北太平洋地域の野生動物や、そこで暮らす人々の生活を紹介した。 星野が見せてくれた世界に引き付けられた。 「寒冷地で狩猟生活を」 一方で、効率都市化した東京… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「推し」追いかけて日本に移住続々 母国でも「推し上げる」ファン
日本のアイドルを応援するファンの存在は、国内だけにとどまらない。海外から日本に移住して「推し活」を続ける人たちに出会った。 タイ出身のふぁんふぁんさん(30)=女性=は、名古屋を拠点に活動するSKE48の佐藤佳穂さん推し。かわいらしくて、すべてが好きという。愛知県に住み、劇場やトーク会に足を運ぶ。 自分の推しの存在をタイの人たちにも知ってもらいたいと、三輪タクシー「トゥクトゥク」に投資。昨年と一昨年5月の誕生日に合わせ、佐藤さんの笑顔の写真や「HAPPY BIRTHDAY」といった文字が入った広告をつけてバンコク市内でトゥクトゥク4台を走らせた。佐藤さんからも「ありがとうございます」と日本語とタイ語でコメントをもらった。 日本で放送されているSKE48の番組について、タイ語でSNSで情報発信する活動も続けている。「タイで佳穂ちゃんを推し上げたい」 「ふぁんふぁん」という愛称はもともと、SKE48に在籍していた宮澤佐江さんに握手会の時につけてもらった。推しと握手会で話すため、AKB48の番組や歌詞を通して日本語を勉強。年に2~3回来日していたが、家族の事情にも合わせて日本に住むようになった。 仕事も推し活から生まれた… この記事は有料記事です。残り1455文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
集中治療室に押しかけた疑い チャイニーズドラゴンの2人逮捕
高嶋将之2023年1月20日 18時04分 病院の集中治療室に押しかけて知人との面会を強要し、看護師の業務を妨害したとして、警視庁は、いずれも準暴力団「チャイニーズドラゴン」メンバーの38歳と42歳の男を建造物侵入と威力業務妨害の疑いで逮捕し、20日発表した。同庁は2人の認否を明らかにしていない。 国際犯罪対策課によると、2人は昨年7月9日午前2時ごろ、東京都内の病院で、集中治療室前の立ち入り制限エリアに侵入。その場にいた看護師4人に、「集中治療室ってのは死にそうなやつがいるところなんだろ」「警察を呼ぶか、面会させるかどっちかにしろよ」などと自分たちの知人に会わせるよう要求したほか、看護師の姿を携帯電話で撮影するなどして業務を妨害した疑いがある。 2人は、病院側の通報を受けて警察官が駆けつけるまで、約30分間にわたって知人との面会を求めていたという。当時集中治療室には10人以上の患者がいたが、いずれも容体に影響はなかった。(高嶋将之) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中国地方は古代から「中枢」だった 磯田道史さん、古代からひもとく
有料記事 構成・神崎卓征2023年1月20日 14時00分 中国地方は古代から、あらゆる面で「キングダム」だ。権力の中枢が東京に移った後も、岡山、広島、山口、鳥取、島根の5県には「王国」と呼ぶべき魅力や文化が詰まっている。国際日本文化研究センター教授の磯田道史さんに、歴史家の目からひもといてもらった。 いそだ・みちふみ 1970年、岡山市生まれ。国際日本文化研究センター教授。専門は日本近世史。著書に「武士の家計簿」「歴史の読み解き方」「無私の日本人」など。テレビの歴史番組も多数。 中国地方の「中国」は古代に生まれた概念です。当時は、中国の歴史書「魏志倭人伝」に登場する伊都国があったとされる九州北部が大きな勢力で、大宰府が置かれ、都は奈良の大和盆地にありました。その真ん中にあたる地域が「中つ国」とされたのです。 中国地方は「中間」ですが、「中枢」でもありました。まだ砂鉄を鉄材にする技術が日本国内になかったころ、中国地方は大陸からの鉄材を運ぶ重要なルートでした。この一帯の豪族は協力しないと、生産が成り立たないので、小さなクニの広域連合が生じました。内部の勢力として、島根の出雲と岡山の吉備という二つの大きな渦巻きの中心がありました。 関西弁が兵庫県より西に来なかったのはなぜ? 記事後半では、中国地方の今の魅力を磯田さんが存分に語っています。 平安時代になると、大陸に先… この記事は有料記事です。残り1613文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
広がる吹奏楽の輪「不完全燃焼で終われない」 高校生が手作り演奏会
高校生たちが企画から演奏、運営まですべて手掛ける吹奏楽のコンサートが2月、神奈川県横須賀市で開かれる。 新型コロナウイルスが国内で初めて確認されてから3年。楽団長を務める小森谷拳太郎さん(横須賀総合高3年)は「満足のいく演奏活動ができなかった3年間の思いをこのステージにぶつけたい」と意気込む。 この春、高校を卒業する吹奏楽部員の多くは、新型コロナの蔓延(まんえん)で部活動は禁止され、演奏会やコンクールは次々と中止に追い込まれた。 ステージに立てるようになっても無観客になるなど、満足のいく演奏活動はできなかった。 「このままでは不完全燃焼で終わってしまう。なんとか集大成としての思い出をつくれないか」 小森谷さんは昨年10月、葉山町立南郷中で同じ吹奏楽部員だった松本一星さん(横浜創英高3年)に声をかけ、コンサート実現に向けて動きだした。 「演奏させて」と直談判、世界初演へ 県内の吹奏楽部の仲間に声を… この記事は有料記事です。残り984文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
虐待、パパ活、「福祉ガチャ」… 19歳が逃れ、たどりついた居場所
「どうしたらいいかわかんない。でも、もう無理」 2021年4月。音羽(おとは)さん(19)=仮名=は京都府内のコンビニの前で、泣きながら電話をかけていた。 15年ほど前。幼稚園のころから、両親からの虐待を受けてきた。 着替えや食事をうまくできないと、時には裸のまま玄関の外に出された。自宅での勉強も、教材が終わるまで許してもらえず、泣きながらやった。 マンションのベランダから、下を眺めるくせがついた。 「自分は何もできない子なんだ」 両親からの虐待は、成長しても続いた。 気に入らないことがあると、首をしめられ、水をかけられる。父親から、寝ている時に胸を触られたり、一緒にアダルト動画を見させられたりしたこともあった。 「これは虐待なんだ」 中学の時に気付く 中学生の時、友だちに話した。 「こないだ親からコップ飛んできて、マジで危なかったんだよね」 友だちはぎょっとした。 「虐待じゃない?」 もしかして……。虐待や一時保護について調べ始めた。そして、気づいた。 「これは虐待なんだ」 当時、通っていた病院の医師に初めて泣きながら打ち明けた。大人たちの助言で家を出ることを決めた。 中3の冬。「午後10時半に迎えに来て」と親に伝え、塾が終わった午後10時からわずか30分間で警察に通報し、児童相談所に一時保護された。 以来、父方と母方の祖母の家にそれぞれ数カ月から1年ほど暮らし、高校に通った。 両親が祖母の家に来た時は、トイレに逃げ込んで、イヤホンで好きなアーティストの曲を大音量で聴いた。ノックされても、絶対に出なかった。 「自分の部屋とかトイレとか。鍵がかかる場所じゃないと安心できないんですよ」 SNSにつぶやいた「誰か助けて」 祖母の手術を理由に、祖母宅を突然出なければならないと言われた。児相には「絶対家に帰りたくない」と訴えた。 児相も気持ちをくんでくれようとしたが、親が強硬に反対。担当の心理士に「逃げてもいいから(試しに親と)お泊まりして」と言われた。 仮宿泊は6回したが、すべて… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル