円錐(えんすい)形のわらみのを頭からひざまですっぽりとかぶった若者らが踊る山形県上山市の民俗行事「加勢鳥(かせどり)」が、11日にあった。江戸時代から伝わり、神の化身の加勢鳥たちに住民らが「祝い水」をかける奇習。コロナ禍を経て、3年ぶりに街を練り歩いた。 この行事の保存会会員や県内外の一般参加者らが扮した加勢鳥は28羽。前夜までの大雪で一面が銀世界となった上山城の広場で、輪になって跳ね回った後、街に繰り出した。 「加勢鳥、加勢鳥、お祝いだ、それ、カッカッカーのカッカッカッ!」 そうした掛け声や笛、太鼓の音に合わせて、加勢鳥たちは市中心部の商店街や温泉街などを踊りながら練り歩いた。 保存会によると、加勢鳥は江戸初期に始まった。五穀豊穣(ほうじょう)や火の用心、商売繁盛の願いが込められている。明治後期に途絶えたが、1959年に復活。コロナ禍の影響で一昨年は神事のみが行われ、昨年は街の練り歩きが見送られた。 この日、商店街で加勢鳥たち… この記事は有料記事です。残り539文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
見えた回復の兆し 3年ぶりの雪まつり閉幕 来場者は175万人
佐野楓2023年2月12日 13時30分 3年ぶりに会場開催されたさっぽろ雪まつりが11日、閉幕した。実行委員会によると、来場者数は175万人と、前回開催だった2020年の202万人から約27万人減少した。 雪まつりは例年200万人を超える来場があり、19年には過去最多の273万7千人を記録した。 だが、中国・武漢で新型コロナウイルスの感染者が急増した直後に開催された20年の来場者数は、前年から70万人以上減少。「大通会場」が157万5千人、「つどーむ会場」が44万6千人と、計202万1千人にとどまった。 今年は「ウィズコロナ」での初めての会場開催となり、雪の大型滑り台や遊具があるつどーむ会場は、他人との接触が増える可能性があることから開催が見送られた。 一方、大通会場の来場者数は175万人を記録。つどーむ会場の開催見送りで全体の来場者数は減ったが、大通会場のみで比較すると、20年より17万5千人多く来場したという。 実行委の担当者は「中国本土からのインバウンドが復活していないものの、(大通会場の来場者数の回復には)完全開催に向けて観光客の足取りが戻ってきたきざしが感じられた」と分析している。(佐野楓) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名前が変わった駅名標に付いた値は 西九州新幹線の駅でオークション
西九州新幹線開通で名前がかわったJR長崎線「肥前山口駅」の駅名標をはじめ、西九州地区で活躍していた「気動車」の部品や駅の乗車位置案内などが登場するオークションが11日、佐賀県嬉野市のJR嬉野温泉駅前であり、多くの鉄道ファンでにぎわった。 オークションでは、JR九州の博多駅長、長崎駅長、江北駅長、嬉野温泉駅長の駅長4人が「オークショニア(競売人)」として登場。鐘ケ江理恵・博多駅長が他の3駅長をユーモアたっぷりに紹介したほか、オークションを仕切って会場をわかせた。 最も盛り上がったのが、午後のオークションの最初に登場した肥前山口駅の古めかしい駅名標。「江北」に変わる前日の昨年9月22日までホームに立っていた。次の駅「うしづ」の「づ」を「ず」から書き直した跡が残る珍しい一点ものだ。 鐘ケ江駅長が「興味ある方は」と呼びかけると、参加者ら数人がためらいがちに札を掲げた。「開始価格は2万円から」と鐘ケ江駅長が宣言し、オークションが始まった。 「2万1千円」「2万3千円」「2万7千円、5人挙げています」。「3万円」と会場から声が上がる。「4万1千円、まだ2人挙がっています」……。「10万円」「12万円」「13万円」……。 「20万円」。会場がどよめ… この記事は有料記事です。残り1052文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
栃木県小山市で住宅3棟全焼 焼け跡から2人の遺体
2023年2月12日 13時47分 12日午前2時5分ごろ、栃木県小山市横倉新田の鈴木みちえさん(82)方から炎が上がっている、と近所の男性から110番通報があった。鈴木さん方と隣接する住宅2棟の計3棟(いずれも木造2階建て)が全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかった。小山署は鈴木さんと鈴木さんの次男(55)とみて、身元を調べている。 署によると、鈴木さんは一人暮らしで11日に小山市内の病院で亡くなり、横浜市に住む次男が遺体を引き取りにきていた。次男が遺体を鈴木さん宅に移した後、出火したとみられ、署が原因を調べている。 現場はJR小山駅から約4キロ南の住宅街にある。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
もしもホテル最上階で地震に 下りるか、残るか、見極めのポイント
最大震度6強を観測した福島県沖地震からもうすぐ1年経ちます。あの日、ホテルの最上階で震度5強の揺れに遭った男性が経験した恐怖体験を聞くと、不安は広がります。旅行や出張先のホテルで深夜、地震が起きたら。専門家に身を守るすべを聞きました。 2022年3月16日夜、2泊3日の宮城県旅行の最終日。 仙台駅前の20階建てホテルの最上階で、タナカタケシさんはベッド脇に座り、スマホでユーチューブの動画を見ていた。世界中を訪ね、現地の様子を動画で配信する大阪府在住の旅系ユーチューバーだ。 「高所恐怖症でビビリ」。高層階はできれば避けたかった。チェックイン後、万一に備えて避難経路図を確認。部屋から避難階段に続く扉まで実際に歩いてルートも確かめた。準備は万全。災害にあっても冷静に対応できる――はずだった。 ゴムまりのように弾む体 「ビルが折れる」 午後11時36分。ゴゴゴゴゴーという地鳴り。震度5強の激しい揺れ。 ベッドから投げ出され右肩が… この記事は有料記事です。残り1206文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
マスク着用緩和へ 介護・保育の現場は…政府方針に複雑な思いも
新型コロナウイルス対策として、政府がマスク着用に関するルールを緩和する方針を示しました。介護や保育の現場への影響は……。複雑な思いも聞こえてきます。 「経済を回し、子どもたちに元通りの生活をさせたいという考えは理解できます。でも、高齢者は感染すると重症化しやすく、死に至るリスクもある。施設の職員のマスク着用が、勤務中だけでいいのでしょうか」 東京都目黒区にある特別養護老人ホーム「青葉台さくら苑(えん)」の施設長、坂井祐さん(46)は疑問を投げかける。 政府が10日に公表した「マスク着用の考え方の見直し等について」。3月13日からマスクの着用は屋内外を問わず、基本的に個人の判断に委ねることを決めた。満員電車や医療機関の受診では当面着用を勧めるが、ふだんからマスク着用を求める感染対策は終了する。高齢者施設などの従事者には勤務中のマスク着用を推奨。学校教育活動でも4月1日以降、マスクの着用を求めないことを基本にするとした。 坂井さんはこう話す。「電車で通勤する職員もいるし、子どもがいる職員も少なくありません。職員の暮らしの場と施設はつながっているんです。世間がコロナ対策を緩和すれば、職員がウイルスを外から持ち込み、施設内での感染リスクは高まるのが心配です」 「最大限の感染防御」 続けざるをえない 厚生労働省が公表している高… この記事は有料記事です。残り1045文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
もしも登山中に地震がきたら 落石に土石流、運を天に任せるしか?
「密」を避けて楽しめると、コロナ禍で加速した登山ブーム。幅広い年代の人が野に山に繰り出しています。周囲に人工物のない大自然が魅力ですが、もしその中で地震が起きたら――。実際の経験談や専門家への取材から考えます。 2021年9月19日午後5時ごろ。神奈川県の会社員の20代男性は憧れていた場所に立っていた。眼下に、うっすら雲をかぶった山の尾根がどこまでも広がって見え、思わず「すげぇ」と声がもれた。 北アルプスを代表する山、槍ケ岳(3180メートル)山頂。学生だった17年に登山を始めて以来、いつか登りたいと思い続けてきた。 この日は山仲間2人と午前6時前に入山。行程は夕方に登頂後、山頂から少し下ったキャンプ地で一晩過ごし、翌日昼に下山するというものだった。安全のためヘルメットをかぶり、十分な食料も用意して登り始めた。 休憩を挟みつつ、10時間以上かけ登った。山頂直下は岩が積み重なった急勾配。鉄製のハシゴを登り終えると、約10畳の開けた山頂で5~6人が写真を撮っていた。その姿を横目にしばらく風景を眺めた。 そして自分たちも記念撮影をしようと思った、その時――。 山頂で激震「もしハシゴを下っていたら」 ドン! 足元から突き上げら… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東福岡高・東福岡自彊館中、佐賀学園など全国へ 九州アンサンブル
第48回九州アンサンブルコンテスト(九州吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)の高校、大学、職場・一般の部が12日、那覇市の那覇文化芸術劇場なはーとで開かれた。2日目は高校、大学、職場・一般の部に九州・沖縄各県の代表51チームが出場。金賞のうち、高校の部は東福岡高・東福岡自彊館中(打楽器三重奏)と佐賀学園(打楽器八重奏)、大学の部は福岡の日本経済(サクソフォン四重奏)、職場・一般の部は佐賀のBlaze Symphonic Brass(金管八重奏)と宮崎のピエドゥプール(サクソフォン四重奏)が3月19日に浜松市で開かれる全日本アンサンブルコンテストに推薦された。 12日の結果は次の通り(◎は全国大会推薦。金=金管 木=木管 打=打楽器 管打=管打楽器 サ=サクソフォン フ=フルート ク=クラリネット ト=トランペット ユ=ユーフォニアム・テューバ ホ=ホルン 数字は重奏の数) 【高校】 ◆金賞 福岡第一(木三)、◎東福岡高・東福岡自彊館中(打三)、北九州市立(ク五)、小倉(打六)=以上福岡、◎佐賀学園(打八)=佐賀、活水(フ三)=長崎、玉名女子(ク五)=熊本、宮崎北(打三)=宮崎、神村学園(ク五)、松陽(打五)=以上鹿児島、コザ(金八)=沖縄 ◆銀賞 九産大九州(ク四)、飯塚(金五)、春日(ク五)、嘉穂(ク四)、西日本短大付(管打八)=以上福岡、龍谷(金八)=佐賀、西陵(ク四)、鎮西学院(金八)、長崎東(ク五)=以上長崎、東海大熊本星翔(金八)、熊本学園大付(サ四)、八代白百合学園(木八)=以上熊本、日本文理大付(ク三)、別府鶴見丘(ク五)、大分中・高(木三)=以上大分、宮崎大宮(ク七)、都城(ト五)=以上宮崎、出水中央(木八)=鹿児島、那覇(金八)、小禄(ホ三)=以上沖縄 【大学】 ◆金賞 ◎日本経済(サ四)、福岡工業(ユ四)=以上福岡 ◆銀賞 活水女子(ユ四)=長崎、熊本(サ四)=熊本、別府(サ四)=大分、宮崎(金八)=宮崎、琉球(サ五)=沖縄 【職場・一般】 ◆金賞 西区市民吹奏楽団(木三)=福岡、◎Blaze Symphonic Brass(金八)=佐賀、アンサンブル・ラフォーリア(ク四)=長崎、Delusion Saxophone Quartet(サ四)、ブラスアンサンブル“SAZ”(金八)=以上熊本、◎ピエドゥプール(サ四)=宮崎、T Win-d Ensemble(打七)=鹿児島 ◆銀賞 春日市民吹奏楽団(サ四)、大野城市民吹奏楽団(木八)=以上福岡、アンサンブルOITA(ク三)=大分、松陽高校OB吹奏楽団「緑」(ユ四)=鹿児島、ウインドアンサンブルティラミス(打五)、沖縄クラリネットカンパニー(ク四)=以上沖縄 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
燃えさかる大たいまつ、次々に飛び込む男たち 鳥羽の火祭り
古沢孝樹2023年2月12日 21時30分 愛知県西尾市の鳥羽神明社で12日夜、国の重要無形民俗文化財「鳥羽の火祭り」があった。 祭りは、1200年ほどの歴史があるとされる。境内の一角には、高さ約5メートルの「すずみ」と呼ばれる大たいまつ2基を設置。午後8時ごろ、たいまつに火がつけられると一気に燃え上がり、水をかぶった男たちが中に入った神木などを取り出そうと、次々と飛び込んでいった。「すずみ」の燃え具合などから今年の天候や豊凶を占う。 新型コロナウイルスの影響で、祭りは3年ぶりの開催となった。(古沢孝樹) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大売れびっクリ 西日本一の生産地が九州のソウルフードと再びコラボ
西日本一の生産量を誇る熊本県山鹿市の和栗が、九州のソウルフード「ブラックモンブラン」と今年もコラボした。 山鹿のクリは「知っている人は知っているが知らない人は知らない」(市担当者)と、知名度が課題だ。そこで、市物産館連絡協議会がブラックモンブランの製造元である竹下製菓(佐賀県)と手を組み、和栗入りブラックモンブランを企画した。 山鹿産和栗を入れたバニラアイスをクランチ入りチョコレートでくるんだ。和栗を4.3%使い、濃厚な風味に仕立てている。 アルプス山脈のモンブランがプリントされたおなじみのパッケージには、代わりに市内のパワースポット「不動岩」がそびえる。 一昨年秋に2万本限定で売り… この記事は有料記事です。残り267文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル