有料記事 白石昌幸 高嶋健2023年2月18日 19時30分 陸上自衛隊と米海兵隊は18日、大分県の陸自日出生台(ひじうだい)演習場などで実施中の離島奪還を想定した日米共同訓練「アイアン・フィスト」(鉄の拳)を報道陣に公開した。 陸上幕僚監部によると、訓練は2005年度に始まり今回で17回目。これまでは米国内で行われ、ハワイ以西で在沖縄の米海兵隊部隊と訓練を行うのは今回が初めて。 離島を占拠している敵兵力を海上や空から攻撃し、陸自水陸機動団が離島に上陸して陣地を確保。そこにオスプレイで着陸した米海兵隊が敵を掃討する想定。 「バタバタバタ」という低音を響かせ、土ぼこりを舞い上げながら2機のオスプレイが日出生台演習場に飛来。後部ハッチから海兵隊員が降り立ち、敵兵が占拠している想定の区域に進む様子が公開された。公開が予定されていた陸自のオスプレイ訓練やパラシュート降下訓練は悪天候のため中止された。 訓練は3月12日まで、鹿児島県の徳之島、喜界島、沖縄県の米海兵隊基地キャンプ・ハンセンなどでも行われる予定。 日出生台演習場では、昨年4… この記事は有料記事です。残り244文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
上野動物園生まれのパンダ・シャンシャンが中国へ 19日が最終公開
本間ほのみ2023年2月19日 6時00分 上野動物園(東京都台東区)で生まれ育ったジャイアントパンダのシャンシャン(メス)が21日、中国に返還される。上野で生まれたパンダが中国へ渡るのは、1992年にユウユウが繁殖のために北京動物園へ行って以来だ。上野で過ごす最後の日曜日となる19日が最終公開日となる。 シャンシャンは2017年6月12日、父親のリーリーと母親のシンシンの間に生まれた。88年のユウユウ以来、29年ぶりに順調に成長した赤ちゃんだった。現在5歳8カ月だ。 リーリーとシンシンには12年にも子どもが生まれたが、6日後に死亡。翌年にも交尾は確認されたが、妊娠していなくても兆候が表れる「偽妊娠」で、誕生には至らなかった。ようやく生まれたのがシャンシャンだった。 当時、記者会見に臨んだ福田豊園長は「感無量です」と喜んだ。街も沸いた。園に近い松坂屋上野店では、外壁に「赤ちゃんパンダ誕生おめでとう」と書かれた垂れ幕がかかり、屋上にはパンダのアドバルーンが上がった。 名前の募集には過去最多の32万2581件が寄せられた。抽選による観覧で始まった一般公開では、最高倍率が144倍になった。 誕生直後はわずか147グラムだった体は、いまは95キログラムになった。21日は園から陸路で成田空港に向かい、チャーター便で中国へと旅立つ。四川省の施設で過ごす予定。個体数の多い中国でパートナーを見つけ、繁殖を目指す狙いだ。 両親のリーリーとシンシンは中国から貸与されており、東京都と中国との協定ではその子のシャンシャンの所有権も中国にある。貸与された両親から上野で生まれて中国に行く最初のケースになる。 19日の最終公開は抽選制で、受付は終了した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
67年ぶりに届いた戦地の花 贈り主は同じ海に沈む米艦長の息子
戦死した夫から届いた手紙には、日本軍が占領した北太平洋の島の花が一輪添えられていた。それから67年。妻の元に再びその島から花が届いた。送り主は、夫の船を沈めた米潜水艦長の子どもたちだった。 七夕にしたためた手紙と一輪の花 「千代さん、当地に来て明日で丁度(ちょうど)一カ月に成るよ」 1942年の夏、岐阜市に住んでいた篠田千代さん=2012年に101歳で死去=は夫の勇さん(当時37)から手紙を受け取った。 勇さんは日本海軍の駆潜艇27号の艦長。太平洋戦争初期、日本が占領した米アラスカ州のキスカ島に配属されていた。 手紙の日付は、七夕の7月7日だった。 島の草花の美しさを詩的につづると同時に、勇ましい覚悟もしたためていた。 「千代よ、自分勝手な事ばかり書いて済まなかったね(中略)もう大分暑いことでせう。いやな蚊で夜は閉口している事でせう。送れるものならば当地の寒い空気でも送ってやりたい位だよ」 軍務の中で書けることは限られていたが、手紙は優しさにあふれていた。居場所を伝えようとしたのか「丁度我々の行動が詳細に6月25日の大阪朝日(新聞)に出て居(お)ります」と書いていた。 勇さんは海軍に召集されるまで、日本郵船の船乗りとして世界を巡っていた。夫婦の間には3人の子どもがいた。「お前達四人の健康と幸福をお祈りして筆を止めませう」と締めくくった後、追伸でこう記していた。 「当地の花を送り、僕の心をこれに託そう」 ユリのような花が一輪、挟んであった。 千代さんは生涯、この手紙と花をきれいに保管していた。 手紙を書いた8日後、勇さんの駆潜艇は米潜水艦の魚雷によって沈められた。 消えた米潜水艦グラニオン その潜水艦「グラニオン」を指揮していたのは、マナート・エイブリー艦長だった。 潜水艦グラニオンも、間もなく消息を絶った。エイブリー艦長にも3人の息子がいた。 12歳だった長男のブルースさん(93)はその頃、米ボストン郊外の自宅の裏庭で、父親の無事を祈ってバスケットボールを投げ続けていた。 「5回連続でシュートが決まったら、お父さんは帰ってくる」 だが願掛けはかなわず、グラニオンと父親の行方は戦後になっても、分からないままだった。 それから約60年の歳月が過ぎ、インターネットの時代になって、グラニオンの行方の手がかりが突如現れた。 そこから始まる、日米2人の艦長とその家族の間の物語を追った映画「霧が晴れるとき」が、昨年末の東京ドキュメンタリー映画祭で長編部門の準グランプリに選ばれた。26日と3月3日には、大阪・十三のシアターセブンで上映される。 海底1000メートル、3兄弟は父を捜した グラニオンの情報をもたらしたのは、神戸市に住む岩崎裕さん(65)だった。海事愛好家の岩崎さんは2002年、模型ファンのインターネットサイトで、ある米国人が骨董(こっとう)店から1ドルで買ったという古い図面を見つけた。 「鹿野丸」という文字が読め… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
繰り出すつり革ドロップキック…路面電車で学生プロレス 愛知・豊橋
戸村登2023年2月18日 19時30分 リングは路面電車――。愛知や東京などの大学生たちが18日、愛知県豊橋市の街中を走る電車内で「プロレス」を繰り広げた。つり革を使ったドロップキックなど、ここでしか見られない大技も飛び出した。 【動画】路面電車で学生レスラーがバトル=戸村登撮影 愛知大学4年でプロレス同好会部長の杉浦永卓さん(22)=愛知県安城市=が卒業を前に学生プロレスを盛り上げようと企画した。愛知大や慶応大、一橋大、九州産業大に通う男女13人が参戦。駅前―赤岩口間(4・8km)の約30分間、貸し切りの電車内で豊橋銘菓のブラックサンダー100個を賭けて闘った。 事前にチケットを購入した観客約30人が座席から見守る中、停留場に止まるたびに新たなレスラーが登場して戦いに加わった。最後まで勝ち残った一橋大の学生が「初代チャンピオン」となった。 「市電プロレスという日本初の偉業をやれ、感慨深い」と杉浦さん。「来年もやってほしい」と後輩に託し、この日学生プロレスのリングを去った。(戸村登) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
入院患者への虐待容疑 東京都が調査4回、確認されず 八王子の病院
本多由佳2023年2月18日 19時30分 入院患者の頭を殴ったとして、東京都八王子市の滝山病院の看護師の男が警視庁に暴行容疑で逮捕された事件で、都が昨年、少なくとも同病院を4回調査したものの、虐待は確認されていなかったことが分かった。看護師が逮捕された後の今月15日に都は改めて臨時の立ち入り検査をし、状況をさらに詳しく調べている。 都によると、都は昨年5月、「滝山病院で虐待が行われている」との情報提供を受けて病院側に聞き取り調査をした。その後、6月に年1回の定期立ち入り検査を実施。さらに9月と10月にも聞き取り調査をした。6月の検査時に人権・倫理研修が不十分だったとして「口頭指導」をしたものの、4回全てで虐待の事実は確認されなかったという。 同病院をめぐっては、被害者側の代理人弁護士が16日、「虐待がまん延している可能性が高い」として都に調査を申し入れた。申入書では、死亡による退院の比率が著しく高いと指摘されている。 警視庁によると、14日に逮捕された50代の看護師の男は昨年4月に同病院精神科の入院患者の頭をたたいた疑いがある。同庁は、男ら計4人が複数の患者を殴るなどしていたとみて調べている。(本多由佳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
まるでSF 8.6万本の映画を100年単位で保存する場所はどこ?
有料記事 文・向平真 写真・伊藤進之介2023年2月18日 20時30分 何重もの扉を越え、地下の空間に下りていく。まっすぐな廊下の奥に、数字の付いた扉がいくつも並ぶ。宇宙船? 研究所? SF映画のような場所に眠っていたものは……。 神奈川県相模原市の住宅街。米軍施設跡の1・49ヘクタールに、ひっそりと3棟の建物が立つ。エレベーターで地下に降り、何重もの気密扉を抜けると、廊下の奥まで扉が並ぶ。中には電動棚が左右に広がり、銀色のフィルム缶が棚に並ぶ。多くを占める35ミリフィルムは、直径39センチ、高さ4センチ。 国立映画アーカイブ相模原分館は国内最大規模の映画フィルムの保存庫だ。動画配信、テレビ放映、DVDと、私たちが過去の映画に触れる機会は多い。だがこれは、デジタル技術が普及した20年ほどのこと。実はこれまでに数多くの映画が失われてきた。 かつて、古い映画をかける名画座では、傷だらけで場面も飛び飛びのまま当たり前のように上映されていた。フィルムはもろく、傷つきやすい。しかも日本のように高温多湿な環境では、長期間常温で放置すると、それだけで劣化してしまう。特に戦前の作品は、10%も残っていないという。 記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員登録すると応募できるプレゼントもあります。2月26日(日)締め切り 同アーカイブで安定した保存… この記事は有料記事です。残り895文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京書籍、販売済み教科書で訂正1200カ所 希望校に再配布
2023年2月18日 21時00分 大手教科書会社「東京書籍」が、昨年4月から使われている同社発行の高校用教科書「新高等地図」について、約1200カ所を訂正したことがわかった。文部科学省の教科書検定に合格して販売された後に、これほど多くの箇所を訂正するのは異例だ。 同社によると、訂正の内訳は、索引と地図で地名表記が異なるものなどが約600カ所、索引にある掲載ページが実際のページと違うものなどが約400カ所、地図上の位置の間違いなどが約50カ所。ウクライナの首都の表記を「キエフ」から「キーウ」に改めるなど、国際情勢の変化による地名表記変更も約150カ所あった。 この教科書は今年度、全国に約3万6千冊配布されていた。昨年4月に教員から指摘があり、誤りが発覚。希望した学校に訂正版を約2万5千冊配ったといい、さらに希望する学校が出た場合も配布する方針。 同社は訂正の原因について、コロナ禍で在宅勤務となったことで十分な校閲作業ができなかったことなどを挙げている。同社は「誤りが残ったままの教科書を販売してしまい、大変申し訳ありません」とコメントしている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
夜間中学を全国に ドキュメンタリーの上映キャラバン近くフィナーレ
夜間中学を全国に開設する機運を盛り上げようと、夜間中学に通う人たちを描いたドキュメンタリー映画「こんばんはⅡ」を上映する全国キャラバンが近くフィナーレを迎えるのを記念するイベントが18日、明治学院大学(東京都港区)で開かれた。キャラバンは全都道府県に少なくとも1校の夜間中学を設置することをめざし、2019年から全国で上映会を開いてきた。 夜間中学は公立中学校の夜間学級のこと。政府は2016年に教育機会確保法を成立させ、設置推進を掲げているが、昨年10月時点で15都道府県40校にとどまっている。 映画は森康行監督が制作。いじめによる不登校や貧困や暴力など、様々な事情で義務教育を受けられなかった外国人らが夜間中学に通って自信をもち、未来を開く姿を紹介している。 「明日へ向かうつどい」と題した18日の会では、上映後に映画でナレーションを務めた女優の大竹しのぶさんが登壇。「人生は一生勉強なんだよ、と父がよく言っていた」と、教師だった父の思い出を交えながら夜間中学への思いを語り、訪れた約150人が聴き入った。(平山亜理) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海岸テントに男性の遺体 ロープで絞殺か 福岡県警が殺人容疑で捜査
福岡市西区今宿青木の海岸で17日午前9時ごろ、男性の変死体が見つかった。福岡県警が18日に司法解剖した結果、死因は首を圧迫されたことによる窒息死と判明。県警は同日、遺体の状況などから殺人事件と断定し、捜査本部を設置した。 県警によると、亡くなったのは山本駿一さん(26)=住所、職業いずれも不詳=。首には幅1センチ程度のロープが緩く巻かれていた。死亡推定時刻は17日明け方ごろで、県警はロープで首を絞められたとみている。 山本さんは、砂浜に立てられた小型の簡易テントから上半身が外に出た状態で、横向きに倒れていた。外傷や着衣に目立った乱れはなく、靴を脱いでいた。 遺体の近くには一部が使用さ… この記事は有料記事です。残り176文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
立ち入り禁止の地下トンネルがランウェー 大阪・守口でモデル撮影会
小杉豊和2023年2月18日 19時30分 雨水などを一時的に地中にため、地上での洪水を防ぐ「地下トンネル」を使ったモデルの撮影会が18日、大阪府守口市であった。このような場所での撮影会は珍しいという。 このトンネルは守口市から門真市に設置される「門真守口増補幹線」で、長さ約2キロ、直径約4・2メートル。地下約20メートルにあり、現在は工事中だ。普段は関係者以外は立ち入り禁止だが、全日写連大阪府本部が府東部流域下水道事務所の協力を得て、撮影会を開いた。 現場には、工事用の資機材を乗せて運ぶためのレールが敷かれていて、通路の中央付近に撮影用の足場板を設置。モデルたちはキツネのお面をかぶるなどして撮影に応じていた。 同事務所の原田聖司・建設課長は「撮影会を通じて、寝屋川流域で浸水対策に向けた施設整備が進んでいることも知ってほしい」と話す。(小杉豊和) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル