大野博2023年2月15日 13時37分 宮崎県は新年度からの組織改正で、商工観光労働部の観光経済交流局にある「オールみやざき営業課」の業務を再編し、名称を「国際・経済交流課」に変える。この課は東国原英夫前知事時代の2008年に新設された「みやざきアピール課」が起源。県庁組織から「東国原色」の名残がなくなることになる。 みやざきアピール課は東国原知事就任翌年の08年4月、「知事のトップセールスのサポートや県外へのPRを担当する課」として新設。河野知事1期目の13年に「オールみやざき営業課」と改名された。 河野知事は14日の定例記者会見で「海外の活力を取り込むことも必要だし、ウクライナから避難する方々の受け入れもある。国際関係がより重要視されるということを課の名前の上でも示した」と説明。「宮崎をアピールするだとか、オールみやざきでやっていくべきだという取り組み姿勢には変わりはない」とした。 昨年12月の知事選で東国原氏と激戦を繰り広げたが、「ほかの施策も含め、東国原県政の発展的継承ということにしている。(東国原県政)当時の4年間を消そうというような姿勢で行っているつもりはありません」と強調した。 県の担当者によると、今回の組織改正について、河野知事から「効率的で分かりやすい組織にしてください」との一般的な指示はあったものの、「直接的な細かい指示」はなかったという。(大野博) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山上被告の大阪への移送を不服とする準抗告、地裁が棄却 安倍氏銃撃
渡辺七海2023年2月15日 13時48分 安倍晋三元首相の銃撃事件で、殺人などの罪で起訴された山上徹也被告(42)の大阪拘置所への移送を不服とした弁護団の準抗告について、奈良地裁は15日、棄却する決定をした。弁護団は特別抗告を検討しているという。 弁護団の主任弁護人によると、棄却理由は「同拘置所であれば警備体制のための十分な人員や施設を確保できる」というもの。弁護団は「接見も容易でなくなり、弁護活動に支障を来す」として、奈良拘置支所で勾留すべきだと訴えていた。 銃撃事件をめぐる捜査は、奈良県警が13日に全ての送検を終えた。奈良地検は14日、山上被告を奈良西署から大阪拘置所に移送。弁護団は同日、裁判長による移送の同意を取り消すよう準抗告を申し立てた。 山上被告については、奈良地検が追起訴するか判断した後、裁判員裁判で審理される見通し。(渡辺七海) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
50年前と女性をめぐる状況変わらない 少子化の原因は性別役割分担
有料記事 編集委員・秋山訓子2023年2月15日 14時00分 レナード・ショッパ(60)が家族とともに日本に来たのは1963年、彼が1歳の頃だった。父が宣教師だった。 66~73年に北海道江別市に住んだ。「家族は街で唯一の外国人。私は2年生まで地元の小学校に通いました。友達と毎日チョウやトンボを追い、学校給食でクジラの肉を食べました」 米国で大学を卒業した後、英語教師の助手として熊本県に赴任した。政治に関心があり、その後、英国オックスフォード大で政治学の博士号を取得した。 日本語ができたのに加え、8… この記事は有料記事です。残り1083文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「8ミリ映画小僧」大森一樹監督の作品を追悼上映 ゆかりの関西で
大阪府出身で昨年11月に70歳で急逝した大森一樹(かずき)監督の作品が3月、大阪の映画祭や映画館で相次いで追悼上映される。自主制作映画から大手会社の娯楽作品まで、「8ミリ映画小僧」だった大森監督が手がけた幅広い多彩な作品に触れられる。 エルセラーンホール(大阪市北区)で3月5日に開かれる「おおさかシネマフェスティバル2023」では、大森監督が自主制作した2作品のデジタルリマスター版を続けて上映。追悼トークショーもある。 このうち「暗くなるまで待てない!」は、大森監督が京都府立医大に在学していた1975年、映画好きが縁で知り合った学外の仲間らと、「8ミリ映画づくり」を題材に撮った作品だ。 シネマフェスの実行委員長で映画評論家の高橋聰(さとし)さん(76)=大阪市=は当時、撮影を担当した。そもそもこのシネマフェスは、大森監督らと「映画ファンのための映画まつりを」と70年代に始めたもの。 「今回もあいさつを」と昨秋電話をし、快諾を受けてから間もない悲報だった。高橋さんは「一緒に映画を撮っていて楽しかった。自分の好きなことをやりながらも仲間を引っ張る力があった」と振り返る。 もう1作品は「明るくなるま… この記事は有料記事です。残り665文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
父が危篤でも「仕事続けて」 自由がないセラピスト、女性たちの逆襲
職種:リラクゼーションスタッフ 給料:完全歩合制 時間:実働8~10時間 保障給:日給6千円 未経験者歓迎 大阪府内に住むサチコさん(52)がインターネットで見た求人には、そんな内容が書かれていた。 リラクセーションサロンで施術を担う「ボディーケアセラピスト」。求人を出していた大阪府内の店は、私鉄の駅のそばにあり、自宅からは20分ほどで通いやすかった。 「これ、いいやん」 2年間セラピストの養成学校に通った後、技術が生かせる働き口を探していた。 面接を受けに行くと、働き方は「業務委託契約」で、健康保険などの社会保険は会社が負担しないと伝えられた。「そんなものか」と受け止め、2013年7月に契約を結んだ。 「委託契約書」と書かれた契約書には、「委託時間は1日8~10時間をめどとします」と記されていた。 ほかにも、こんな条項があった。 「委託契約者は、この契約および業務上の指揮命令を遵守(じゅんしゅ)する」 業務委託契約を結ぶということは、社員やアルバイトとしてではなく、フリーランス(個人事業主)として働くということだ。事業主として自己責任で働くかわりに広い裁量がある。会社の「指揮命令」を受けるのは、社員やバイトなど雇用契約の働き方だ。 しかし、このときはそんな知識はなかった。 契約のおかしさに気づいたのは、実際に働き始めた後だった。サチコさんらセラピストの証言から振り返る。 服装も、休み希望も自由にならない。そんな働き方に疑問を持った女性たちは、自分たちで行動を起こします。4年近くに及んだ闘いで勝ち取ったものとは。 細かく指定 メイクは、爪の長さは… 一日の動きは、会社の指示に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
睡眠導入剤服用後に運転、3人に大けが負わせた疑い 福岡県警が逮捕
2023年2月15日 11時50分 睡眠導入剤を服用後に運転し、重傷事故を起こしたとして、福岡県警粕屋署は15日、同県宗像市原町、無職木下勝容疑者(54)を自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで逮捕し、発表した。 署によると、木下容疑者は「運転開始前に服用し、ボーッとした」と、容疑を認めているという。 発表によると、木下容疑者は1月9日午後4時前、同県久留米市花畑3丁目のコンビニ付近で睡眠導入剤を服用し軽ワゴン車の運転を開始。約1時間半後の同日午後6時すぎ、同県久山町久原の県道で対向車線にはみ出して軽乗用車に正面衝突し、軽乗用車の男女3人に内臓損傷や足の骨折などの大けがを負わせた疑いがある。 木下容疑者は事故を起こした当日、久留米市内の病院で睡眠導入剤を処方してもらい、帰宅途中だったという。署は運転前に服用した理由などを調べている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2年ぶりの氷の祭典 暗闇に浮かびあがる氷柱 岐阜・奥飛驒温泉郷
溝脇正2023年2月15日 7時00分 岐阜県高山市奥飛驒温泉郷の平湯大滝で14日、ライトアップの試験点灯があり、白や青、緑の光に照らされた氷柱が暗闇に浮かび上がった。 15日に始まる平湯大滝氷結まつりの一環で2年ぶりの開催。滝までは雪道を徒歩で25分ほどかかる。19時から21時までライトアップされ、会期は25日まで。見学は無料。 平湯温泉観光協会によると、1週間前までは大きな氷がついていたが、ここ数日間で気温が上がり雨も降ったため氷の下部が崩れた。「冷え込めばまた、迫力のある大きな氷を見ることができる」という。(溝脇正) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
うその投資話で若者に借金指南 投資関連会社、200億円集金か
2023年2月15日 7時00分 うその投資話を持ちかけて客から出資金をだまし取ったとされる投資関連会社「フリッチクエスト」(東京都新宿区)が、出資金の手持ちがない顧客に消費者金融などから借り入れするよう指南していたことがわかった。こうした手口で、同社は主に若者から計約200億円を集めていたと警視庁はみている。 フリッチクエストの代表森野広太容疑者(38)ら男女8人は、詐欺容疑で警視庁に逮捕された。逮捕容疑は、出資者4人にうその海外法人への投資話を持ちかけ、出資金や手数料の名目で現金5680万円を詐取したというものだ。 捜査関係者によると、同社は2016年3月~22年1月に約3300人から同様の手口で約200億円を集めていた。顧客は若者が多く、資金がない場合には消費者金融や銀行などから調達することを提案。生活費や冠婚葬祭費名目で借り入れするよう指南していたという。 顧客に対しては、契約時に「途中で解約しても、出資金の7割は返金できる」などと説明していたが、返金を受けられないケースが多くあるとされる。顧客だった関東在住の男性(24)は、知人に誘われて消費者金融を7社ほど回って出資金として460万円を用意。配当金をほとんど得ることができず、自己破産したという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「年利48%」信じ残った借金200万円 いい生活夢見た若者の現実
高い利回りをうたって若者たちから約200億円を集めた投資会社が、警視庁に摘発された。投資先としていた海外の投資会社は実体がなく、集めた金は代表らの遊興費などに充てられていたという。顧客の若者たちの多くは、消費者金融から借りて集めた投資資金を回収できないままになっている。 「お一人ですか?」。愛知県の会社員女性(26)は2020年3月、名古屋駅前の立ち飲み屋で30代くらいの男性に声をかけられた。お酒や趣味の話で意気投合し、男性の同級生も来るというので2軒目にはしごした。スーツ姿の男性2人が合流した。 ともに高そうな腕時計をしていた2人は、投資に成功し、豪華な暮らしをしているのだという。知らない女性の写真を見せられ、こう言われた。「彼女も愛知出身で、あなたと同じ仕事。投資に成功していい生活をしている」 心の中に憧れが芽生えてきた。「投資の経験はないんですけど…」 勧められたのは「フリッチクエスト」(FQ)という会社だった。「海外在住の敏腕投資家が代わりに投資してくれる」。月利4%(年利48%)という高い利回りが期待できるという。 「自分で勉強するのは時間がかかる。やり手の人にお金を運用してもらえるなら」と、翌月契約した。 消費者金融7社で610万円借り入れ 投資の資金は、消費者金融を… この記事は有料記事です。残り1279文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
記録廃棄が奪った「淡い希望」 息子殺された土師さん、最高裁に意見
根岸拓朗2023年2月14日 20時34分 1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の記録が廃棄されていた問題で、事件の遺族の土師(はせ)守さん(66)が14日、記録の保存・廃棄のあり方を検討している最高裁の有識者委員会に出席し、原因究明や再発防止を求めた。会議後の会見で、土師さんは「この事件の記録が捨てられることは想像していなかった。一般国民と司法の常識がずれている」と語った。 土師さんは、当時14歳だった加害男性に次男の淳さん(当時11)を殺された。社会に衝撃を与えた事件だが、神戸家裁が全ての記録を捨てていたことが昨年10月に神戸新聞の報道で発覚した。家裁の説明によると2011年2月28日に廃棄されたとみられる。 会議で土師さんは委員らに対し、廃棄への驚きや憤りを伝えたうえで、事件に対する犯罪被害者の「知る権利」を保護する記録保存や開示のあり方を検討すべきだと訴えたという。最高裁の小野寺真也・総務局長からは廃棄について謝罪を受けたという。 読めないままだった記録 この事件などを契機にした少年法改正で、少年犯罪の被害者は加害者や保護者らの供述調書、少年審判の調書など一部の記録の閲覧やコピーが3年以内はできるようになったが、土師さん自身は記録を全く読めないままだった。「なぜ子どもが命を奪われなければいけなかったのか。(将来の法改正などで)記録を見られれば理由に少しでも近づけると淡い希望を持っていたが、それも持てなくなった」 問題の発覚後、最高裁は神戸家裁などの廃棄の経緯を調べてきたが、この日、土師さんに調査結果は説明されなかった。最高裁は有識者会議での議論を続け、4月ごろに報告書をまとめる方針だ。土師さんは「誰かがきちんと声を出さなければ、今後も同じようなことが続くと思う。最高裁は経緯を解明し、十分な管理体制のもとで記録を保存してほしい」と語った。(根岸拓朗) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル