城真弓2023年3月31日 21時00分 北九州市は3月30日、小倉北区の旦過市場一帯の焼け跡に建設中だった仮設店舗が完成したと発表した。名称は「旦過青空市場」とし、火災で焼けた店など計21店が入る予定。うち10店が4月中の営業開始をめざす。整備費は約2億5千万円。 市によると、仮設店舗は軽量鉄骨造りのプレハブで、最大26区画。市場内には消火器、火災警報器、消防への火災通報装置を備えた。名称は、旦過市場の関係者が提案した6案から、客の投票で選ばれた。 この日の定例記者会見で発表した武内和久市長は「青空の下で新たな船出をする市場をより多くの方が訪れ、言葉を交わすことのできる場所にしたいという思いが込められている」と説明した。 旦過市場一帯では昨年2度の火災があり、再整備事業の対象エリアまで焼けた。市は対象エリア内の店の一時的な移転先として仮設店舗を建設していた。(城真弓) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
少女支援のバスカフェ、相次ぐ妨害で活動休止 夜の歌舞伎町で何が
虐待や性被害などにあった女性を支援する一般社団法人「Colabo(コラボ)」の東京都内での一部の活動が、妨害行為を受け、中止を余儀なくされている。妨害行為は、コラボの会計の不備を指摘する書き込みがSNSで広まった昨年末から激しさを増し、裁判所が1人の男性に対して妨害行為や接近を禁じる仮処分を出すまでに至った。支援活動の現場で何が起きていたのか。 コラボは新宿区役所前にマイクロバスをとめ、10代の女性を対象に食品や衣類、生活必需品などを提供したり相談に乗ったりする「バスカフェ」を月3回程度開催してきた。2018年に始め、初年度から東京都の若年被害女性支援事業の委託を受けた。 仁藤夢乃代表によると、バスカフェへの「攻撃」は昨年12月21日に始まった。 6人の男性が無言でバスの前… この記事は有料記事です。残り1967文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日大、11億円賠償請求 元理事長らに 背任事件めぐり
元理事らが背任罪で逮捕・起訴された事件をめぐり、日本大学は31日、背任事件に関わったとして田中英寿元理事長や井ノ口忠男元理事ら5人と3法人に対し、計11億1360万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたと発表した。同日、文部科学省で会見した。提訴は30日付。背任事件による損害のほか、大学が行った調査などに関する費用も請求する。 井ノ口氏は、日大板橋病院の建て替え工事や医療機器などの調達で資金を流出させ、大学に損害を与えたとして、2021年、背任罪で逮捕、起訴された。 日大は、一連の事件で計約5… この記事は有料記事です。残り394文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
さよならレジャック、またねメイチカ 時代を刻んだ名古屋の顔が終幕
名古屋駅近くの商業ビル「名鉄レジャック」(名古屋市中村区)が31日の営業を最後に閉館した。1972年の開業から約半世紀。思い出が詰まったビルの「最後」を見届ける多くの客でにぎわった。営業終了の午後9時過ぎには、入り口前に大勢の人が集まり、名残を惜しんだ。 レジャックの歴史を振り返るパネルの前は、懐かしそうに見入る人でにぎわった。開業当時、近くの会社に勤めていたという愛知県愛西市の男性(73)は職場の仲間と飲食を楽しんだことが記憶に残っているという。「こういう所に行きたいから毎日残業して働こうとか、ボーナスでお酒のボトルを入れようとか頑張った。お世話になりました」と話した。 「世の中の『レジャー』の全てを『ジャック』しよう」と命名。1972年11月に開館し、地上8階、地下2階建てで、80年代はディスコが営業。飲食店などが入り、若者を中心ににぎわった。建物の老朽化などで閉館となり、今後、建物は解体される予定という。 「メイチカ」終了で、老舗喫茶に大行列 「最後」に合わせ、クジャク… この記事は有料記事です。残り878文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
エホバの証人「虐待を容認していない」 厚労省と面会で見解
久永隆一2023年3月31日 23時40分 キリスト教系新宗教「エホバの証人」の信者の親が教義を背景に、子どもへの輸血を拒むといった虐待が起きているとの指摘を受け、厚生労働省は31日、教団関係者と省内で面会したことを明らかにした。 同日の面会には、教団側からオンラインも含めて4人が出席。教団側からは「保護者の虐待は容認していない。輸血については家族の判断が尊重されるべきだ」といった説明があったという。 厚労省は、①国が昨年末に出した宗教を理由にした虐待をめぐるガイドラインの内容②教団として児童虐待を容認していないこと③輸血拒否を強制していないこと④脱会した子どもも親が養育すべきこと――の4点を信者に周知することを要請した。教団側は対応を検討すると回答したという。 弁護士グループや親を信者にもつ子ども世代の「宗教2世」の当事者たちが、教団内で虐待にあたる行為があったと指摘。厚労省に情報提供もしている。加藤勝信厚労相は3月の国会答弁で、「団体としての認識や実情などについて聴くことが必要だ」との考えを示していた。 国は年末に公表したガイドラインで、医師が必要と判断した輸血などの医療行為を、保護者が受けさせないことは、ネグレクトや心理的虐待にあたるとの見解を示している。(久永隆一) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宮内庁が広報室を新設、トップに警察庁の藤原氏 中傷減らす狙いも
多田晃子2023年4月1日 0時00分 宮内庁は1日、総務課内にインターネット上の発信強化を見据えた広報室を新設し、室長に警察庁長官官房付の藤原麻衣子氏(44)が就任した。皇室の方々の公務や人柄をより充実した形でタイムリーに情報提供するべく、発信内容や方法を検討する。積極的な発信により、虚偽の情報による誹謗(ひぼう)中傷を減らしていきたい狙いもある。 広報室は室長を含め定数10人で、一般の人や雑誌、ネットメディアなどの問い合わせ窓口となる。記者クラブ加盟の新聞社やテレビ局、通信社などに対応する報道室が別にある。 皇室の方々の名誉を損なう出版物などに対応する「渉外専門官」、広報に関する助言や新たな広報手法を検討する「広報推進専門官」といった役職がある。SNSを含めた情報発信の強化について検討を深める狙いから、民間出身者を広報推進専門官に起用し、さらに1人を補充する。まずは同庁ホームページの刷新に向けた調査・分析をするという。 藤原氏「志をもって」 藤原氏は、茨城県警捜査2課長や警視庁組織犯罪対策総務課長、警察庁外事課経済安全保障室長などを歴任。今年3月24日付で宮内庁長官官房付を併任(4月1日付で併任解除)した。就任にあたり「大変身が引き締まる思い。天皇陛下や皇族方のお姿やご活動について皆様の理解が深まるよう、志を持って取り組んでいきたい」と抱負を語った。(多田晃子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
留萌線、石狩沼田―留萌ラストラン 廃線惜しむ住民、鉄道ファン
JR北海道・留萌線(深川―留萌)の石狩沼田―留萌(35・7キロ)が31日、最後の運行を終え、112年余りの歴史に幕を閉じた。地域経済や住民の暮らしを支え、映画やドラマの舞台としても親しまれた。各駅や沿線では住民や鉄道ファンが別れを惜しんだ。 留萌市の留萌駅発の最終列車は午後8時20分、別れを惜しむ住民に見送られて深川へと走り出した。 日中は各駅でセレモニーが行われた。留萌駅では、留萌線で深川市の高等看護学校へ通った井上愛心(ななか)さん(19)と越後谷侑久(たすく)さん(19)、侑久さんの姉で3月に同校を卒業した愛香(まなか)さん(21)が、市民を代表して大田稔駅長らに花束を贈った。 留萌線の思い出について井上さんは「秋に車窓から見える夕焼けが一番好き」、春から留萌市立病院で働く愛香さんは「帰りに列車が遅れて待たされたのも懐かしい」。2年生になる井上さんと侑久さんは4月から、深川行きの乗り合いタクシーを利用する。 恵比島駅(沼田町)では、高校通学に留萌線を利用した大学生の谷水里咲(りさ)さん(21)と歯科衛生士として就職予定の高橋瑞希さん(21)が、同駅を管轄する中沢嘉之・深川駅長に花束を手渡した。 高校が滝川の谷水さんは「列車が遅れて深川で乗り換えができず、遅刻したこともあった」、深川の高校に通った高橋さんは「この駅にも列車にも思い出がたくさんある。なくなるのは寂しい」と語った。 横山茂町長は「この地で育てられた1人として、路線を存続できなかったことを住民のみなさまにおわび申し上げたい」と言葉を詰まらせた。 ホームにはカメラを構える鉄道ファンが列を作り、乗客と手を振り合っていた。駅の隣には、NHKの朝の連続ドラマ「すずらん」で「明日萌(あしもい)駅」として使われたロケセットが保存されている。昭和初期の風情が残る木造「駅舎」では留萌線の記念グッズが販売され、にぎわった。 留萌線は通常、ディーゼル1両編成。乗り納めをする乗客に備えて、JRは2両編成で運行してきたが、最終日は4両編成にした。それでも列車は混み合い、おもな駅は鉄道ファンらであふれた。線路沿いのあちこちで、「最後の雄姿」にピントを合わせる人たちが見られた。 高倉健主演の映画「駅 STATION」のロケで使われた留萌駅は取り壊される予定。明日萌駅は地元が利用方法を模索している。(三木一哉、奈良山雅俊) ◇ 〈JR留萌線〉 1910(明治43)年、深川―留萌(50・1キロ)開業。留萌駅は日本海北部の物流拠点で、その後、日本海に沿って北に羽幌線が延び、南は増毛駅まで線路が敷かれ、石炭や木材、海産物などを運んだ。羽幌線は87(昭和62)年、留萌―増毛も2016年に廃線。残る深川―石狩沼田(14・4キロ)は3年後の26年3月末に廃線となる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
44年の歴史に幕、惜しむ人ら詰めかける 八重洲ブックセンター本店
東京都心の大型書店の先駆けとして、44年間にわたり、東京駅近くで営業を続けてきた「八重洲ブックセンター本店」(東京都中央区)が31日、閉店した。付近の再開発に伴うもので、今後は2028年に落成予定の高層ビルに、改めての出店を予定しているという。 同店では、閉店時刻の午後8時にあわせて、閉店式が行われた。同店のファンら多くの人が詰めかける中、作家の北方謙三さんがあいさつし、「八重洲ブックセンターは心のふるさとのような場所だった。しばらくなくなると聞き、信じられない思いだった。数年後、どんな棚を作るのか楽しみにしている」などと語った。同じく作家の東野圭吾さんのメッセージなども読み上げられた。 同センターによると、大手ゼネコン「鹿島」の会長などを務め、その後、政界にも進出した鹿島守之助氏(1896~1975年)の遺志を受け、鹿島が設立母体となって、同社の旧本社ビル跡地に78年に開業した。地下1階~地上8階のビル1棟丸ごとの巨大書店。小説などの一般書や学術書、専門書まで在庫は最大150万冊という。東京駅前という立地もあって、多くの人気を集めてきた。 1月下旬以降は、閉店に伴う… この記事は有料記事です。残り364文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
馳浩・石川知事、定例会見開かず 「テレビ1社とのトラブル」理由に
山田健悟2023年3月31日 23時00分 石川県の馳浩知事は3月の定例会見を開かなかった。県によると、馳知事は地元テレビ局の石川テレビ(フジテレビ系列)とのトラブルをめぐり、同社社長と定例会見の場で議論することを求めていたが、同社が出席に応じなかったためだという。報道1社とのトラブルを理由に知事が定例会見を開かないのは極めて異例だ。 馳知事は石川テレビが制作したドキュメンタリー映画「裸のムラ」について、自身や県職員の映像を「無断で使用している」などと批判。肖像権について、当事者に許可をとる必要性を求めていた。一方、石川テレビは「特段の許諾は必要ない」などと応じず、平行線が続いていた。 前回の2月の定例会見で、馳知事は「次回は石川テレビ社長の出席を踏まえて、定例記者会見を開催したい」と語っていた。一方、同社は「当社が行うもの以外の記者会見に社長が出席し、当社の考えを述べることはしていない」と反論していた。 会見を担当する県民交流課や同社によると、3月の定例会見の開催に向けて、県は同社に社長出席を求めてきたが、同社が応じなかったため、月内開催を断念したという。県は「今後も継続して出席をお願いする」としている。 知事の定例会見は、馳知事の就任後、月1回開いてきた。県側からの発表のほか、テーマを定めずに質疑応答ができるため、報道陣にとって貴重な取材機会となっている。(山田健悟) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
つくばエクスプレス、茨城側の延伸先は土浦 東京側の動向も注視
東京・秋葉原とつくばを結ぶつくばエクスプレス(TX)の茨城県内の延伸先を検討してきた県の第三者委員会は31日、延伸先を土浦とする提言書をまとめ、大井川和彦知事に提出した。県は今後、パブリックコメントを実施して意見を募り、最終決定する。 コスト最小も赤字の見込み 茨城県は、2018年度からの県政運営の基本方針となる総合計画に、TXの将来の延伸先として、「土浦」「水戸」「茨城空港」「筑波山」の4案を盛り込んだ。それを一つの案に絞り込むために、昨年12月に第三者委を設置し、検討してきた。各自治体は延伸を要望する署名を集め、誘致に熱を入れてきた。 提言書は、延伸先を土浦とし、JR常磐線の土浦駅に接続するのがよいとした。4案の中では、常磐線への接続が最短かつコストも最小で、整備費用に対する利益の比率は最も高かった。 現在、二大都市圏の水戸とつくばを結ぶ交通機関は高速バスしかない。土浦駅には特急が停車するため、TXが接続すれば、移動時間が短縮できるとし、茨城空港や水戸方面への延伸で期待される効果についても、一定程度は得られると指摘した。 土浦延伸のメリットとして、東京圏と片道2時間で行き来ができる圏内に住む人口が増えるほか、周辺には霞ケ浦やつくば霞ケ浦りんりんロードなどの観光資源があることから、観光客の流入が望めることも挙げられた。 一方、収支採算性は赤字が見込まれることや、国やTX沿線の都県との調整が必要なことなど、課題も示された。 大井川知事は、提言書を受け取った後に報道陣の取材に応じ、「(延伸決定を10合目とすると)方面決定は5合目ぐらい。最大の課題は沿線自治体の理解を得ることではないかと想像している」と話した。 土浦市の安藤真理子市長は「TX県内延伸は長年にわたる私たちの悲願。つくば駅にとどまっている人の流れを、土浦市のみならず県全体に広げていくべきだと考え、延伸に向けた活動を展開してきた。今回の提言は大変喜ばしい」とし、「今やっとスタートラインに立ったところで、高いハードルがいくつも待ち構えている。今後も県をはじめ、各関係機関と協力・連携を図っていきたい」とのコメントを出した。(林瞬、張守男) 最終決定後にルートやスキームを精査 TXの茨城県内の延伸実現へのハードルは高い。TXを運行する首都圏新都市鉄道では、県は発行済み株式の18%を保有する筆頭株主だが、株式を保有する東京都や千葉県、埼玉県など沿線自治体の理解を得る必要がある。 東京都や埼玉県、千葉県は、現時点で茨城県からは正式な連絡はないといい、静観の構えだ。 TXは東京側でも秋葉原駅か… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル