自宅マンションのエレベーターで、隣の家に住む小学生の姉と弟と一緒になった。 2人ともめがねをかけていた。 小3の弟の姿を見ながら《自分もこんな感じだったな》と思った。 その瞬間、男性(52)の体に異変が起きた。 《ヤバい。なぜ、こんなことになっているのか》 9年前のことだ。 なにが起こっているのか理解できず、混乱した。 男の子が性被害に遭うということが、社会で十分に認識されているとは言えません。被害体験そのものだけでなく、社会の無理解も被害者を苦しめています。目を背けずに事実を知ることが対策への第一歩と考え、記事では被害の状況などを詳しく書いています。 自分の体には何も触れていな… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ランナー多過ぎて見つからない…」 東京マラソン、4年ぶりの興奮
4年ぶりに通常規模の開催となった今年の東京マラソン。5日の沿道は、国際色にも彩られていた。 昨年は沿道での観戦自粛を主催者が呼びかけたが、今年はなかった。千代田区鍛冶町の神田駅近くでは、新型コロナの水際対策緩和で外国人観光客が戻ってきたこともあり、応援の光景は国際色豊か。コロナの影響でこれまで走れなかった友人の雄姿を見に来た人たちもいた。 にぎやかに声をあげていたのは国内外に住むブラジル出身の人たち。愛知県豊橋市から来たという兵頭カロリーナさん(35)は「出たかったけど、抽選ではずれた」。SNSでつながるランナー仲間がたくさんいるといい、福井県や静岡県から来た友人と旗を振った。「ブラジルから来日した仲間も走っている。私たちは応援でがんばる」 隣ではタイから来た4人が、出場した仲間2人を探していた。録画しようとスマホを構えて待ったが、「ランナーが多過ぎてみつからない……」。別の仮装ランナーを拍手で励ましながら声援を送っていた。 府中市の高橋幹子さん(45… この記事は有料記事です。残り295文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
楽天モバイル、詐欺事件の実損100億円 元部長、水増し請求主導か
山口啓太 高嶋将之2023年3月6日 5時00分 楽天モバイルの元部長らが同社に約300億円を不正に支払わせていたとされる詐欺事件で、同社の実質的な損害が100億円近くに上ることが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は、元部長が水増し請求額の算定に関与して事件を主導したとみている。 捜査関係者によると、元部長の佐藤友紀容疑者(46)らが不正に請求した総額は、2021年12月までの2年余りで約300億円に上る。警視庁が精査したところ、このうち100億円近くが架空の保管料や輸送費など実態のない業務を水増しした請求で、楽天モバイルが受けた損害となるとわかった。残りの約200億円は取引の対価だったが、取引自体が不正と判断されたという。 水増し請求は、楽天モバイルが進めていた携帯電話基地局整備事業の物流業務を委託された「日本ロジステック」が楽天モバイルに対して行っていたとされる。佐藤容疑者は、日本ロジが業務を再委託した物流会社「TRAIL」の社長、浜中治容疑者(49)に実態のない請求書を提示。請求元は自身の妻が代表の法人で、TRAILとの取引を装って不正に得た金を還流させていたという。 警視庁は5日、佐藤、浜中の両容疑者と、同じく詐欺容疑で逮捕された日本ロジの元常務、三橋一成容疑者(53)を送検した。(山口啓太、高嶋将之) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「かい人」捜査を指揮…教訓語り続け 愛した大阪で四方修さん葬儀
1984年に起きたグリコ・森永事件の発生時、大阪府警本部長として指揮を執った四方修さんの葬儀が5日、大阪市北区で営まれた。事件では犯人側から名指しで挑発された四方さん。未解決で終わったが、事件から得た教訓を語っていた。 5日午前、葬儀会場の浄信寺には警察庁や府警、政財界からの供花や弔電が多く寄せられ、「親分」として慕ったOBらも最後の別れを告げた。 四方さんは30年、京都府亀岡市生まれ。55年に京大法学部を卒業後、警察庁に入った。警視庁交通部長や、茨城、愛知、大阪の府県警本部長などを歴任した。 四方さんの自伝「双頭の頂」によると、国民学校5年の時に真珠湾攻撃があり、旧制中学2年の時には予科練に1カ月間、経験入隊した。この頃、喫煙を試す「ヤンチャ盛り」の一面もあった。 45年8月に敗戦を迎えた。「国のために死のう」と思っていたのに、その国がなくなっていく。そんな感覚になり、「不安だった」とつづる。 京大時代にはマージャンやパチンコに親しみ、地元の青年団長として祭りや演芸大会といった催しを運営した。 警察庁に入った半年後の55年10月、初めての地方赴任が大阪府警だった。 生野署に配属された。四方さんが捜査を主導し、自転車窃盗犯グループを摘発したことがあった。 別の事件の取り調べで窃盗犯のたまり場だったジャン荘を自ら聞き出し、客を装って2週間ぐらい通った成果だったという。 「かい人21面相」、挑戦状で本部長も挑発 84年2月、大阪府警本部長に就く。自著で着任時の様子をこう記す。 「大阪駅では顔なじみの官民の方々に多勢、プラットホームで出迎えて頂いた」 赴任した矢先の84年3月に始まったのが、「グリコ・森永事件」だった。 事件は、江崎グリコ社長の誘拐に始まる。社長は兵庫県西宮市の自宅で入浴中、男2人に襲われ、別の男が運転する車で連れ去られた。 犯人グループは「現金10億円、金塊100キロ」を要求した。その内容を記した脅迫状は、大阪府高槻市の電話ボックス内で見つかった。 社長は65時間後、監禁先の大阪府茨木市の安威川沿いにある水防倉庫から自力で脱出した。 だが、グリコ本社や子会社への連続放火や金銭の要求はおさまらなかった。 「かい人21面相」 犯人側は脅迫状でそう名乗り、現金の受取先を何度も指定してきた。 捜査1課は特殊班の捜査員を中心に配置し、犯人の拘束を試みたが、確保することはできなかった。 現金の受け渡しの際に現場で捜査員に目撃された「キツネ目の男」。重要人物として似顔絵が公開され、広く知られた。 四方さんも、犯人側の挑戦状で名指しされた一人だ。84年10月7日の消印が押された挑戦状が、朝日新聞を含む報道機関に届く。 四方さんや警察庁長官、兵庫県警本部長の名前が並べられ、「わしら つかまえられへんと やめなあかんのやて きのどく やな」と書かれ、文末には「四方」にかけて「しかた ありまへんな」とあった。 挑戦状には、森永製菓の製品に青酸を混ぜるという脅しも含まれ、実際に実行に移された。 消印が押された7日以降、大阪や京都、東京などのスーパーなどで、青酸入りの菓子が見つかった。 一連の事件は、犯人側や警察側の動きが大きく報じられ、「劇場型犯罪」と呼ばれた。 85年8月に犯人側から終結宣言が出る。 「くいもんの 会社 いびるの もお やめや」 終結宣言のちょうど1年後、四方さんは府警本部長を最後に警察庁を辞職。事件は2000年2月、未解決のまま時効を迎えた。 ■いつも笑顔の「親分」 元部… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
梅舞う庭 流れる杯に歌詠まれ 天満宮に春は来にけり
渡辺純子2023年3月5日 19時38分 平安絵巻さながらの神事「曲水の宴」が5日、福岡県太宰府市の太宰府天満宮であった。溝に浮かべた杯が流れてくる前に和歌を詠む、みやびな遊び。梅の花びらが舞う庭で、十二単(ひとえ)を着た姫役など14人が、ゆっくりとした水の流れに合わせて和歌を短冊にしたためた。 1963年に復活され、今回は59回目。和歌を書く役はアイドルグループ「HKT48」の最上奈那華さん、在福岡米国領事館のチュカ・アシーケ首席領事らが務めた。コロナ禍で中止や制限下での開催が続いていたが、4年ぶりに一般の人が観覧できる場所を設けた。儀式前後の行列もマスクなしに。大勢の人がカメラやスマートフォンを手に詰めかけ、優雅な雰囲気を楽しんだ。(渡辺純子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中部空港談合、当初方針を急きょ変更 元所長主導で入札実施か
中部空港(愛知県常滑市)の沖合で進む土砂の埋め立て工事を巡る談合事件で、国土交通省中部地方整備局が当初の方針と異なる方法で入札を実施していたことがわかった。県警は逮捕された同省元幹部(61)が落札業者に利益を与えるために方針変更を主導したとみている。元幹部らは関連工事の入札でも不正を働いたとして再逮捕されており、勾留20日満期の7日に向けて詰めの捜査が進む。 この元幹部は、同局の出先機関の名古屋港湾事務所の所長だった藤田亨被告。同事務所は、問題となった埋め立て工事に必要な石材の調達を巡る入札の計画案を作る業務を担っていた。 この事件では、藤田被告のほか、落札した採石業者「丸昇石材」(三重県尾鷲市)の元会長・小倉章弘被告(65)が入札で不正を働いたとして公契約関係競売入札妨害などの罪で逮捕・起訴された。 同局によると、中部空港沖の埋め立て工事の計画が持ち上がったのは2010年。名古屋港で発生する土砂の仮置き場の受け入れ許容量が限界に近づいたため、正式な処分場が必要になったためだ。 14年に同局内にプロジェクトチームが発足し、19年3月には具体的な計画案が公表された。約15年かけて滑走路の西側を埋め立てる計画で、処分場を囲む護岸工事だけで1750億円にもなる巨大事業だ。 当初の計画では工事を担う建… この記事は有料記事です。残り682文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市川團十郎さん、勧進帳の舞台の小松市でお練り 劇場の名誉館長にも
朝倉義統2023年3月5日 21時12分 歌舞伎の十三代目市川團十郎白猿さんが4日、石川県小松市での襲名披露巡業公演に先立ち、市内を人力車に乗ってお練りした。 「成田屋!」「團十郎さん! かっこいい」。JR小松駅前の通り約400メートルに集まった観衆から声が掛かると、團十郎さんは笑顔で手を振って応えた。 小松は歴代の團十郎が弁慶を演じた「勧進帳」の舞台「安宅の関」があり、團十郎さんの父の十二代目が1987年に公演してからの縁という。今回も「勧進帳」を演じる。劇場もこの日から「團十郎芸術劇場うらら」と改称し、團十郎さんが名誉館長に就いた。 團十郎さんは、「この劇場は監修、設計にも父が携わった。父もさぞ喜んでいることでしょう」といい、「小松のためにどれだけできることがあるか追求し、盛り上がるように、みなさんとより多くの時間を共有したい」と話した。 お練りを見物した同市の山村冨美子さん(89)は、十二代目の小松公演も見たといい、「親子2代の團十郎さんが見られて光栄です」と話した。(朝倉義統) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「警察から電話あったか」 知人に関与を否定 タリウム殺人の容疑者
2023年3月5日 21時16分 京都市北区の女子大学生が死亡し、毒性の強いタリウムが体内から検出された事件で、大阪府警に殺人容疑で逮捕された同市左京区修学院中林町の不動産賃貸業、宮本一希容疑者(37)が府警の捜査着手を受け、知人に「(関与を疑われているが)自分は関係ない」と伝えていたことがわかった。容疑者は任意の事情聴取で「大学生宅で飲酒後、学生のせきが止まらなくなり、家族に連絡した」と説明。周囲にも同じ話をしたとみられる。 知人らによると、宮本容疑者は経営する会社で、舞妓(まいこ)ショーなどの事業を展開していた。昨年10月に死亡した大学生の浜野日菜子さん(当時21)は容疑者が開くイベントにスタッフとして参加していた。 容疑者と数年前から仕事上の接点があるという60代の男性は、浜野さんの死から約2カ月後の昨年12月、容疑者から電話があり、「警察から電話があったか」と尋ねられた。「スタッフの子が亡くなって警察が捜査している。関与を疑われているが、自分は関係ない」とも言われたという。他の知人らにも同様に電話で確認している様子だったという。 男性は「仕事だけの付き合いで私的なことは話さなかったが、トラブルは聞いたことがない。仕事にミスはなく、ぬかりない印象だった」と話す。宮本容疑者は「全然大丈夫なので、今まで通りイベントをします」とも話し、男性が1月のイベントで会った際も普段と変わらぬ様子だったという。 捜査関係者によると、府警も宮本容疑者が逮捕前、知人らに同様の説明をしていたことを把握。容疑者は逮捕後、黙秘している。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ウィシュマさんの死から2年 法要で妹ら悼む「姉の苦しみ分かって」
伊藤智章2023年3月5日 21時24分 名古屋出入国在留管理局で亡くなったスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(当時33)の遺骨が安置されている愛知県愛西市の明通寺で5日、法要が営まれた。妹2人も参列し、現在も続く国賠訴訟での「真相究明」を求めた。 ウィシュマさんは2021年3月6日に亡くなり、この日は命日を前に約40人が参列した。 収容中のウィシュマさんが支援者に送った手紙13通の朗読会もあった。「食べることも飲むこともできません」「今すぐに私を助けてください」と体の不調を訴える内容で、直筆のコピーも紹介された。妹のワヨミさん、ポールニマさんは口々に、「姉がどれだけ苦しんでいたか、分かってもらえるはずだ」と語った。 妹2人らはウィシュマさんの死亡が確認された午後3時25分、これまでに全国の入管施設で収容中に亡くなった外国人を悼み、鐘を鳴らした。 この数日、明通寺の坊守、北條良至子さん(69)による呼びかけに賛同した北海道から沖縄まで40カ所以上の寺や教会で、追悼行事が開かれているという。 北條さんは、ウィシュマさんの骨を預かるよう依頼されて初めて、外国人収容施設の問題を知ったといい、「これほど亡くなっていたとは。罪深いことです」と語った。入管難民法改正案を政府与党が今国会に再提出する動きもあり、遺族や支援者から怒りの声も出た。 妹らは命日の6日、名古屋市中区の真宗大谷派名古屋別院(東別院)でも追悼する。(伊藤智章) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京マラソン、4年ぶりに従来規模で開催 3万8420人駆ける
笠原真2023年3月5日 19時11分 国内最大規模のマラソン大会、東京マラソン(東京マラソン財団主催)が5日、4年ぶりにコロナ禍前と同じ規模で開催され、3万8420人が東京都内を駆けた。昨年は主催者が沿道での応援自粛を求めたが、今年はそれもなくなり、多くの人がランナーらに声援を送った。 都庁前をスタートし、浅草や東京タワーなどの名所を巡って東京駅前でゴールするコース。都心の最高気温は13・1度で、穏やかな陽気の中、参加者らは思い思いのペースで走った。 コロナの感染拡大が始まった2020年大会は有力選手のみ。21年大会は2度の延期を経て昨年3月に規模を縮小して開催され、一般ランナーの登録は2万5千人に絞られた。PCR検査による陰性証明の義務づけや、65歳以上や基礎疾患のある人への自粛要請もあり、最終的な出場者数は2万人弱だった。 今回は、一般参加者の数をコロナ禍前の19年と同規模とし、海外からの参加者1万2千人も受け入れた。ランナーには大会10日前からの体調報告や2回の抗原検査による陰性証明、当日の検温などを求め、一定の感染対策をしながら開催した。(笠原真) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル