金居達朗2023年3月11日 20時00分 大阪湾で赤潮が広範囲に発生している。朝日新聞社ヘリから兵庫県の淡路島沿岸を見下ろすと、浜がさび色に染まっていた。 大阪府立環境農林水産総合研究所水産技術センター(大阪府岬町)によると、この赤潮は夜光虫というプランクトンによるものだという。通常、5月ごろに見られることが多いが、急な気温の上昇で発生したとみられる。毒性はなく人体には無害だが、沖で養殖されているノリの品質に悪影響が出る可能性もあるという。 刺激を与えると青白く発光する性質を持ち、夜間は波打ち際で発光する様子も見られる。(金居達朗) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東日本大震災から12年、各地で追悼 福島の追悼式には首相が出席
2023年3月11日 20時54分 東日本大震災から11日で12年を迎えた。巨大地震、大津波、原発事故の複合災害で、関連死を含む死者・行方不明者は2万2212人に上った。地震が起きた午後2時46分、各地で多くの人が犠牲者を悼んだ。 仙台市若林区荒浜では、堤防に並んだ人たちが海に向かって手を合わせた。妹とその家族を亡くした佐藤玲子さん(76)は「いつもは胸にしまっているけど、この日は色々思い出される。12年経っても何も変わらない」と話した。家族と訪れた加藤光太朗さん(12)は「ふだんはきれいな海も今日は怖く見えた。日頃から防災について考えなければ」と話した。 福島県主催の追悼式では、留守中に自宅にいた両親を津波で失った南相馬市の宮口公一さん(65)が遺族代表で登壇。「災害時、家族が一緒とは限らず、一人ひとりがどう行動すべきか常に防災意識を持って生活することが大切」と話した。岸田文雄首相も出席し、「大きな犠牲の下に得られた貴重な教訓を決して風化させることなく、後世に継承し、災害に強い国づくりを進めていくことは我々の責務」と述べた。 東京電力福島第一原発では社員ら約130人が黙禱(もくとう)した。小早川智明社長は「地域の声から懸念や疑問点の本質を知り、その立場に立って安全を大前提に丁寧に業務を行う努力が重要だ」と訓示した。 岸田政権が原発の新規建設などを打ち出す中、各地で脱原発を訴える集会も開かれた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
水戸納豆早食いが4年ぶり 優勝タイム26秒で「わんこそば」と2冠
林瞬2023年3月11日 21時08分 【動画】水戸納豆早食い世界大会が4年ぶりに開催。台湾大会で優勝した2人も参加=林瞬撮影 「水戸納豆早食い世界大会」が11日、水戸市の千波湖畔で開かれた。特産品の納豆をPRするねらいだ。茨城県内外や台湾から約170人が参加し、納豆を粘り強くかきこむ参加者の姿に、観客席からは声援が飛んだ。 水戸観光コンベンション協会の主催で19回目。新型コロナウイルスの感染拡大で中止が続いていたため、今年は4年ぶりの開催となった。 男性部門と女性部門があり、予選では男性が納豆1パック(90グラム)とご飯310グラム、女性が納豆1パックとご飯210グラムを食べるタイムを競った。上位10人が決勝に進んだ。 2月にあった台湾大会で優勝した男女2人も招待選手として出場。高御詞(ガオウースー)さんは女性部門の決勝まで進んだ。「納豆を食べるのは今日が2回目。旅行で日本に来たことはあったが、こんな大会に参加できるなんて光栄です」と話した。 決勝は、わら納豆(70グラム)を男性は5本分、女性は3本分食べきるタイムを競った。 男性部門で優勝したのは岩手県一関市の会社員岩渕恭史さん(38)。5本分を26秒09で食べきった。納豆早食い大会に向けて、毎日納豆を20パック食べる練習をしたという。 岩渕さんは、2月に同県花巻市で開催された「わんこそば全日本大会」でも5分間に228杯を食べて優勝した。二つの大会でチャンピオンになったことに「うれしい」と顔をほころばせたが、「大会最速記録には6秒ほど及ばなかった。もっと練習して、来年は記録を抜けるよう頑張りたい」と話した。 女性部門で優勝した東京都目黒区の会社員斎藤智香さん(40)は、3本分を44秒41で食べきり、「早食いの特訓はしたことはないが、思ったよりも、するする食べられた」と笑顔で話した。(林瞬) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【震災12年の一日】「忘れない」「会いたい」 海で思い、空に願う
東日本大震災から11日で12年になります。関連死も含め死者・行方不明者は2万2212人に上りました。大津波に奪われた多くの尊い命を悼み、東京電力福島第一原発事故の影響を今なお受ける人たちの苦悩を忘れない――。きょうをそんな日に。各地の動きをタイムラインでお伝えします。 【動画】「奇跡の1本松」に昇る太陽 東日本大震災から12年=小玉重隆、井手さゆり、福留庸友撮影 ■■■3月11日■■■ 20:30 佐々木朗希投手、球数制限に達し四回途中で交代 野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表「侍ジャパン」―チェコ戦で、先発した岩手県出身の佐々木朗希投手は3回3分の2、被安打2の1失点、8奪三振で交代した。 佐々木投手は一回、味方の失策が絡んで1点を失ったが、日本が三回に3点を奪って試合をひっくり返した。 四回、今大会の規定による1次ラウンドで投げられる球数制限の65球に達したため、2死一塁の場面で交代となった。 19:22 鎮魂と平和への祈り込め 宮城・石巻で花火打ち上げ 宮城県石巻市の渡波地区では11日、津波犠牲者の鎮魂や平和への祈りを込めて、「311慰霊の花火」が打ち上げられた。津波で3人の子どもを失った木工作家、遠藤伸一さん(54)らが企画した。津波で流された自宅跡に、震災直後に同じ避難所に身を寄せた住民らが集まり、花火を見上げた。 石巻市内では当時、外国語指導助手(ALT)として小中学校などで英語を教えていた米国人のテイラー・アンダーソンさん(当時24)も亡くなった。震災当時、同市のALTだった親友のキャサリン・シューさん(37)もこの日、米カリフォルニア州から慰霊に駆けつけた。「テイラーもこの花火、見てるかな」 今は同州で心理学者として患者と向き合っている。「石巻市は私の第二の故郷。これからも関わり続けたい」と語る。同じく親友だった阿部麻衣子さん(40)は「キャサリンも米国から来てくれ、またテイラーと3人で集まれた気がする」と話した。 19:00 佐々木投手の出身地でWBCパブリックビューイング 野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のチェコ戦に先発した佐々木朗希投手の出身地・岩手県陸前高田市では、パブリックビューイングがあり、約100人が声援を送った。 佐々木投手は小学3年生のときに陸前高田市で被災し、父親と祖父母を失った。隣の岩手県大船渡市で野球を続け、高校卒業後にプロ入りして、ふるさとを勇気づけてきた。 地元有志でつくる「応援する会」の事務局長、村上知幸さん(52)は「市民や被災地全体が、朗希から夢や元気をもらっている」と話した。 18:15 「地震がきませんように」キャンドルに願い 福島市 「震災を乗り越え、未来へつなぐ」「福島、復興」。福島市中心部には、震災の年に生まれた福島県内の小学6年生らが中心となってメッセージを書き込んだ約700個のキャンドルがともされた。 会場を訪れた福島市の門馬帆花さん(7)は、両親が同県浪江町の出身。自らも「地震がきませんように」とキャンドルに書き込み、会場に飾った。 18:10 ろうそく800本、浮かび上がった「3.11つなぐ」 福島・いわき いわき市中心部にある平中央公園で約800個のろうそくがともされ、「3.11つなぐ」の文字が浮かび上がった。震災の翌年から続くイベント「3.11希望の灯(あか)り」で、市民の手で毎年開かれ、今年で12回目。1回目から運営にたずさわってきた太刀川敏子さん(61)らが、震災の記憶が風化しないようにと、「つなぐ」の言葉を選んだ。 太刀川さんは「後世に記憶をつなげなければいけない。大震災自体を忘れてはいけないし、犠牲者一人ひとりを忘れてはいけない。みんなで助け合ったことも忘れない」と話した。 18:07 電子絵灯籠、全国から集まった思いともす 宮城・名取 宮城県名取市の閖上地区にある震災メモリアル公園に、約千個の電子絵灯籠(とうろう)が並んだ。全国から寄せられた絵や文字が描かれている。「3.11 HOPE」という文字も浮かび上がった。なとり復興プロジェクトの佐々木悠輔さんは「12年たち、震災を知らない世代も増えた。当時のことを伝えてゆくことが私たちの使命」と話した。 18:00 牛乳パックの灯籠1万個 会場と気持ちを一体に 盛岡市 盛岡市の盛岡城跡公園では牛乳パックで作った約1万個の灯籠(とうろう)が並んだ。沿岸の被災地に思いを寄せ、支援を続けていこうと、震災翌年から続いている。 灯籠は市内の小中学校をはじめ、全国の企業や団体が手作りした。点灯式では実行委員会委員長の吉田光晴さんが「集まった灯籠はひとつずつ違うが、火をともすと一体になる。この会場でみんなの気持ちが一つになればいいと思います」とあいさつした。 被災者を代表して岩手県野田村出身の中野佐加恵さんが「ふるさとの惨状、津波の恐怖は決して忘れられない。感謝でいっぱいです」と話した。 17:50 「大川竹あかり」 当時在校の児童108人を思う 宮城・石巻 児童74人と教職員10人が死亡・行方不明となった旧大川小学校(宮城県石巻市)で、当時在校していた児童数と同じ108本の竹筒に明かりがともった。 昨年始まった追悼行事「大川竹あかり」で、竹の切り出しや加工などに延べ約500人が参加した。 小学6年生だった三男を亡くした佐藤和隆さん(56)は「あっという間の12年だった。これからも大勢の人に竹あかりに加わってもらい、大川小で起きたことを風化させないよう、語り継いでいきたい」と話した。 【動画】震災遺構大川小学校であった竹あかり=小林一茂撮影 17:35 WBCチェコ戦、岩手県出身の佐々木朗希投手が先発 野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表「侍ジャパン」―チェコ戦の先発メンバーが発表され、岩手県出身の佐々木朗希投手が先発する。 佐々木投手に先発を託した思いについて、栗山監督は試合前の会見で「これから世界の頂点をめざしていく道を歩むはずの投手。大震災のことは時間がたったから消えるものではないし、悲しい思いをした人がいる中、我々にはできないかもしれないが、一瞬でも笑ったり、元気になってもらえたりという思いはあるので、そういう日に先発するのは、野球の神様が『朗希に頑張れ』とメッセージを送っているのかなと思うので、そういう意味でも朗希らしいピッチングを期待しています」と語った。 16:30 約4千個の灯籠「3月11日、県民として胸に刻む」 宮城・石巻 宮城県石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園では、「がんばろう!石巻」と書かれた看板(高さ2メートル、幅11メートル)の前に、約4千個の灯籠(とうろう)が桜や輪の模様に並べられた。 一つ一つに火をともしていた仙台市太白区の石川たまえさん(62)は、石巻市の出身。同級生が子どもを失ったり、避難所のリーダーを務めたりしているのを知り、ボランティアに加わるようになった。 3月11日はできるだけ石巻市を訪れるようにしている。「被災者のような経験はしていないけど、県民として胸に刻むため」と話した。 […]
来たぞわれらのウルトラセブン ドローン500機、神戸の夜空に
林敏行2023年3月11日 22時30分 神戸市中央区のメリケンパークで11日、LEDライトを搭載した約500機のドローンを同時に飛ばし、ウルトラマン作品のシーンを原寸大で再現するイルミネーションが披露された。 午後8時に始まり、約10分間続いたショーでは、電飾を使った高さ約40メートルのウルトラセブンが登場。1968年にテレビ放映された、ウルトラセブンと怪獣キングジョーが神戸で戦うシーンも再現された。 主催した日本イルミネーション協会は「原寸大の迫力を、今の子どもたちにも体験して欲しいです」。 12日も実施予定で、午後7時と同8時半からの2回、ドローンショーがある。地上では、東日本大震災の復興を願うイベント「神戸イルミナージュ」のイルミネーション作品が展示されている。 1回目のショーではドローンを制御する回線に混雑が生じ、主催者が会場周辺に集まった人たちのスマホを機内モードにするよう、呼びかけた。多くの人が協力したとみられ、予定から1時間遅れで実施にこぎ着けた。 ドローンによるショーは、1824機を使った2021年の東京五輪開会式が知られる。(林敏行) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
別れた女性に「返信して」 ストーカー容疑で巡査逮捕 宮崎県警
2023年3月11日 23時00分 別れを告げられた交際相手に繰り返しメッセージを送ってストーカー行為をしたとして、宮崎県警は11日、宮崎北署地域課巡査の渡辺竜也容疑者(23)=宮崎市吉村町=をストーカー規制法違反(つきまとい、ストーカー行為)の疑いで逮捕し、発表した。 発表によると、渡辺容疑者は10日午後5時ごろ~8時45分ごろ、交際相手の女性に「返信して」「話さないなら行くよ」などの不安を与えるメッセージを繰り返し送り、つきまとった疑いがある。「LINEを送ったことは間違いない」と事実関係は認めているという。 女性は1年ほど前に渡辺容疑者に別れを告げ、10日も宮崎市内で直接会って別れ話をしていたという。10日夜に女性の知人から警察に相談があり発覚した。県警は「切迫性があり、危険性が高いと判断して逮捕した」としている。 県警の山崎猛首席監察官は「警察官が逮捕されたことは誠に遺憾。被害関係者並びに県民に深くおわび申し上げる。事実関係を調査の上、厳正に対処します」とのコメントを出した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Japan cruises past Czech Republic for third straight win at World Baseball Classic
Over 46,000 fans watched Roki Sasaki pitch in the World Baseball Classic at Tokyo Dome on Saturday night. The fans cheered every strikeout and murmurs of astonishment shot through the crowd each time Sasaki’s pitches reached 161 kph (100 mph) or above on the radar gun. There were also cheers […]
震災、未来に受け継ぐ教訓 父から娘へ、同じ悲しみ繰り返さないため
有料記事 滝口信之 根津弥 西晃奈2023年3月11日 21時28分 震災から12年を迎える朝。福島県南相馬市原町区の自宅の居間で、上野倖吏生(さりい)さん(11)はいつものように、写真の中でほほえむ4人に「おはよう」と声をかけた。写真の周りにはぬいぐるみや花が飾られていた。 自宅のある地区は津波で多くの人が犠牲になった。その中に姉の永吏可(えりか)さん(当時8)と兄の倖太郎(こうたろう)さん(当時3)、祖父母もいた。 倖吏生さんは震災から半年後に生まれた。姉と兄から1文字ずつ、父の敬幸さん(50)の「長生きしてほしい」という願いを込めた「生」を加えて名付けられた。2人の背を追うように大きくなった。外遊びが大好きで、学校では友達と鬼ごっこをして遊ぶ。この日も、敬幸さんと自宅の周りでボール遊びをしたり、縄跳びをしたりした。 「きょうだいゲンカがしたい… この記事は有料記事です。残り2844文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
津波で子を失った父ら、3・11の夜空に花火打ち上げ 宮城県石巻市
東日本大震災から12年。宮城県石巻市の渡波地区では11日、津波犠牲者の鎮魂や平和への祈りを込めて、「311慰霊の花火」が打ち上げられた。 津波で3人の子どもを失った木工作家、遠藤伸一さん(54)らが企画した。津波で流された自宅跡に、震災直後に同じ避難所に身を寄せた住民らが集まり、花火を見上げた。 石巻市内では当時、外国語指導助手(ALT)として小中学校などで英語を教えていた米国人のテイラー・アンダーソンさん(当時24)も亡くなった。 震災当時、同市のALTだった親友のキャサリン・シューさん(37)もこの日、米カリフォルニア州から慰霊に駆けつけた。 「テイラーもこの花火、見てるかな」 今は同州で心理学者として患者と向き合っている。「石巻市は私の第二の故郷。これからも関わり続けたい」と語る。 同じく親友だった阿部麻衣子さん(40)は「キャサリンも米国から来てくれ、またテイラーと3人で集まれた気がする」と話した。(三浦英之) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
佐々木投手の故郷、岩手県陸前高田市でPV「朗希は私たちの希望」
宮脇稜平 奈良美里2023年3月11日 21時40分 11日夜のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のチェコ戦で先発した佐々木朗希投手の地元、岩手県ではパブリックビューイング(PV)が開かれ、大きな声援が飛んだ。 陸前高田市出身の佐々木投手は小学3年生のときに被災し、父親と祖父母を亡くした。隣の大船渡市にある大船渡高時代には、全国高校野球選手権岩手大会で球速160キロを記録するなど活躍した。 この日は、住民有志らが両市でそれぞれPVを開催。陸前高田市の会場には約100人が集まった。少年野球チームのメンバーらのメッセージで埋まった旗などが掲げられた。 地元有志でつくる「応援する会」事務局長の村上知幸さん(52)は、佐々木投手が小学生のときにいた少年野球チームで監督として指導した。「朗希は12年間、野球に支えられてきたと思う」と振り返ったうえで「今は朗希が投げることで、被災地が夢や元気をもらう存在になった。3月11日という日に投げるのは、運命的であり、すごい巡り合わせ。朗希は私たちの希望」と話した。(宮脇稜平、奈良美里) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル