「女性ならともかく、あなたは男でしょ」 関東地方に暮らす40代の男性は、多くのカウンセラーや心療内科の医師などからこう言われ続けた。 男の子が性被害に遭うということが、社会で十分に認識されているとは言えません。社会の無理解も被害者を苦しめています。目を背けずに事実を知ることが対策への第一歩と考え、記事では被害の状況などを詳しく書いています。今回の体験を語ってくれた被害者の男性は、いじめの中でひどい性暴力を受けました。 子どものころに受けた性暴力被害について相談しようと、22歳を過ぎてから、時間を見つけてはクリニックなどに足を運んだ。 「何が苦しいの?」と問われ、「男性からレイプされた」と打ち明けると、「レイプ?」と首をかしげられた。中には「ケツでするのか?」と問い直す医師もいた。 根掘り葉掘り聞かれた末に… 「本当のこと?」 「妊娠の心配がなくてよかった」 悪気はないのだろうが、かけられる言葉に傷ついた。話を聞いてくれる医療者に出会っても、最後は「男性の性被害はわからない」と言われた。 《探し方が悪いのか?》《ほかに良い先生がいるかも》 そう思い、アルバイトで金をためてはクリニックのドアをたたいた。2年で30の医療機関を歩いた。 とどめは、興味をもって話を聞いてくれたカウンセラーだった。 3回通った。根掘り葉掘り聞… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
函館の旧ロシア領事館、ホテルに改修開始 2025年春の開業めざす
阿部浩明2023年3月2日 17時30分 人気漫画「ゴールデンカムイ」にも登場する北海道函館市の旧ロシア領事館が、ホテルやレストランに生まれ変わる。今月から改修工事が始まり、2025年3月のオープンをめざす。 函館山のふもとに立つ旧領事館は、大火による焼失を経て1908(明治41)年に再建。閉館後は青少年宿泊研修施設として活用されてきたが、老朽化が進み非公開となっていた。 改修を手がけるのは、函館市から購入した名古屋市の自動車部品販売会社「ソヴリン」。れんが造りの本館のほかに別棟を増築し、計6室の宿泊室を設ける。レストランやカフェではロシア料理も提供し、日ロ交流の歴史を伝える写真や資料などを展示するという。 また、旧領事館の近くでは、保存修理のため外観が覆われていた国の重要文化財、函館ハリストス正教会がこのほど、1年3カ月ぶりに姿を現した。初代ロシア領事館の付属として建てられた日本初のロシア正教会聖堂で、待ちわびた観光客らが、盛んに写真に収めていた。(阿部浩明) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
フィギュア織田信成さんに賠償命令 元コーチの訴え認める 大阪地裁
松浦祥子2023年3月2日 13時19分 関西大アイススケート部元監督でフィギュアスケーターの織田信成さん(35)と同部元コーチの浜田美栄さん(63)が、互いを訴え合った訴訟の判決が2日、大阪地裁であった。松本明敏裁判長は、「浜田さんによるモラルハラスメントがあった」とする織田さんの訴えを棄却し、織田さんに対し、浜田さんに220万円を支払うよう命じた。 織田さん側の訴状によると、織田さんは、2017年2月ごろに浜田さんの指導方法を注意した後、無視や陰口などのモラハラを受けるようになったと主張。同年4月に監督に就任したが、精神的苦痛による入院や、震えや頭痛などの変調が起き、19年9月に監督退任を余儀なくされたとし、浜田さんに1100万円の損害賠償を求めた。 一方、浜田さんは「無視や陰口をしたことは一度もない」などと反論。織田さんのブログなどによって名誉を傷つけられたとして、慰謝料など330万円を求めて反訴していた。(松浦祥子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「止められなかった」復旧工事 人住まぬ地、71億円の橋は誰のため
人家が途切れて5キロほど、冬枯れの農地が広がる道を行く。こつぜんと、長大なコンクリートの壁と大きくアーチを描く橋が現れる。 橋を渡った先にも、もう人は住んでいない。道路はそこで行き止まりだ。 いったい誰のための橋なのだろう――。 「あくまで壊れたものを元に戻す、原形復旧」 宮城県石巻市大川地区。12年前の震災で壊れた尾の崎橋の災害復旧工事が、この春、やっと終わる。汽水湖である長面(ながつら)浦の両岸、長面と尾の崎の二つの集落跡を結ぶ県道の橋だ。一帯は震災後、災害危険区域になっている。 新しい橋は高架構造で架け替えられた。手前の長面側に震災前よりはるかに高い8・4メートルの防潮堤がつくられ、それを越えるためだ。橋の全長は旧橋の56メートルから180メートルに延び、さらに300メートルの取り付け道路を通すため、山が大きく削られた。 総工事費71億円。 工事にあたった県東部土木事務所は「防潮堤を越える必要があっただけで、豪華につくりなおしたわけではない。あくまで壊れたものを元に戻す『原形復旧』だ」と説明する。 橋はすでに通行できる。渡る人たちを待った。 東日本大震災から12年。復旧・復興工事はほぼ終わり、新しい風景の中での人々の営みも始まっています。大きな被害があった宮城県石巻市を記者が歩き、復興のあり方について考えました。 長面浦はカキ養殖で知られ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
蔵の上映会「東京じゃできないよね」 手作りで守る三陸沿岸の映画館
有料記事 編集委員・伊藤智章2023年3月2日 14時00分 現場へ! 飛びこんで12年④ 何度も津波被害に遭い、大火にも遭った岩手県宮古市に、古い建造物は多くない。 でも中心部には、江戸末期、約190年前の元酒蔵が残っている。母屋とともに国の登録有形文化財に指定されている。それが実は毎月、映画館になる。 びよん、びよん、びよん。 一晩で24センチの雪が降っ… この記事は有料記事です。残り1276文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
The Marlins go all-in on baseball’s new rules
JUPITER, Florida – Major League Baseball wants a faster-paced game with more balls in play, more action on the bases and more athleticism from its players. Jazz Chisholm Jr., the lively second baseman turned center fielder for the Miami Marlins, has a feeling how this will play out. Pitch clocks, […]
Next man up: Were Dodgers’ World Series odds impacted by Gavin Lux injury?
The next man up is good enough for the Los Angeles Dodgers — at least in the eyes of oddsmakers. Losing a starting shortstop for the season in spring training would be a major setback for most World Series contenders, but the Dodgers’ futures remained unchanged after Gavin Lux suffered […]
ストーカー規制法違反の摘発、昨年は過去最多 被害相談、依然多く
吉沢英将2023年3月2日 11時00分 警察庁は2日、昨年のストーカー事案の状況を発表した。全国の警察がストーカー規制法違反で摘発した件数は1028件で、過去最多を更新。住居侵入といった刑法などでの摘発も1650件と3年連続で増加した。 被害相談件数は高い水準で推移しており、今年1月にはJR博多駅前の路上でストーカー被害を受けていたとされる女性が刺殺されるなど、凶悪事件に発展するケースも後を絶たない。警察庁は「被害者の安全確保を最優先とした対応を進める」としている。 警察庁によると、2022年にストーカー規制法で摘発した1028件のうち、21年の法改正で新たに規制対象となったGPS機器の悪用や手紙といった文書の連続送付などでの摘発は計110件だった。 刑法などで摘発した1650件の罪種別は、住居侵入354件、脅迫210件、迷惑防止条例違反148件の順に多い。殺人に発展したのは1件。三重県四日市市で昨年1月に元交際相手の女性と知人の男性を殺傷したなどとして30代の男=事件後に死亡=が書類送検された。 ストーカー被害の相談は前年比3・0%減の1万9131件。被害者と加害者がパートナーや交際関係(元を含む)というケースが半分近くの44・2%を占める一方、面識がなかったり、SNSでの書き込みだけで加害者を特定できなかったりする例も18・7%あった。 このほか、パートナーによる暴力(DV)の相談などの件数は前年比1・8%増の8万4496件で、19年連続で最多を更新した。被害者の73・1%を女性が占める一方、男性の被害も年々増加しており、昨年は26・9%に上った。事件として摘発したのは、のべ8581件。罪種別では、暴行と傷害が大半を占め、傷害致死も1件あった。(吉沢英将) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
チングはいますか? 愛媛の漁村と朝鮮半島、夫婦のつながり
海岸沿いを進むと、山のふもとが海に落ち込み、わずかな家並みが現れては遠ざかっていく。 愛媛県南部の西予市三瓶町にある小さな漁村の岸壁近く。上杉重秋さん(82)が幼なじみの男性2人と話をしていた。毎日顔を合わせるような仲だ。 「チングは朝鮮半島から来た言葉なんだと」 「チング? 日本語だろ」 この周木地区では、特に親しい友達を「チング」と呼ぶ。韓国・朝鮮語でもチングは「友達」の意味だ。 上杉さんはこの地区で育ち、中学を卒業した1950年代半ばには、サバ漁の船に乗っていた。その少し前の52年、韓国が公海上に「李承晩ライン」を引いた。李承晩(イスンマン)大統領が自国以外の漁船を締め出すために設けたもので、日本の漁船が次々と拿捕(だほ)された。 周木の船も1隻、捕まった。上杉さんも長崎県の五島沖で、取り締まりの韓国軍艦と遭遇したという。「夜に軍艦の明かりを見つけ、漁労長に知らせに走った。船の電球を消し、一目散に日本側に逃げたんだ。『りしょうばん』と聞くだけで震えたよ」 近海でサバが捕れなくなると、60年代半ばから商船に乗り、船長となった。経済成長を続ける日本を韓国が追っていた頃で、韓国の港にもよく入った。南部の釜山や鎮海、黄海側の仁川や木浦、日本海側の蔚山。船長という立場もあり、上陸すると宴席に招かれた。 韓国人の多くは日本語を話せた。植民地支配の傷痕。だが酒を酌み交わせば、「チングになるで」と互いに肩をたたき合った。 チングは日本語なのか、他国の言葉なのか。上杉さんは考えたこともないという。「酒を飲んだら人間同士、そんなもんだろ?」 なぜ愛媛の小さな漁村に、朝鮮半島の言葉が方言として残ったのか。 地域の民俗や歴史に詳しい愛… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
80年前の陸自の砲弾、処理中に破裂 「廃弾」として払い下げか
平川仁 武井風花2023年3月2日 11時07分 2月28日午後4時半ごろ、宮城県岩沼市下野郷の廃棄物処理業「北陽」の敷地内で、陸上自衛隊から払い下げられたとみられる砲弾が、廃棄処理中に破裂した。けが人はいなかった。 岩沼署によると、砲弾は長さ約27センチ、直径約6センチの円柱形。50代の男性作業員がガスバーナーで弾を細かく切断していたところ、突然破裂したという。隣接するアパートの外壁に長さ7センチほどの穴が開いており、署が破裂の原因や穴との関連を調べている。 陸自東北方面総監部広報室によると、弾は1940年代ごろに米軍などで使用された75ミリ砲弾とみられ、現在は使われていない。使用済みの「廃弾」として、大和駐屯地(大和町)が業者に払い下げたものとみられる。 担当者は破裂の原因について、「火薬が入っていたものが渡ってしまった可能性などが考えられる」としつつも、「弾が破裂したかどうかを含め、警察の調査結果を待って確認する」としている。 廃弾は一般的に、専門の資格を持つ自衛隊員の検査を経て、民間業者に鉄くずとして払い下げられるという。 青森県で陸自の廃品を回収する業者の従業員によると、弾には銅などの金属が使われ、需要がある。「安全と思って入札するので、火薬が入っていたら危ない」などと話した。(平川仁、武井風花) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル