独自 有料記事 畑宗太郎 柴田秀並 編集委員・伊藤嘉孝2023年4月2日 5時00分 2021年5月31日の夜。「空港施設」の役員8人は、東京都大田区にある本社の会議室に集まっていた。国土交通省OBである前社長の辞意を受け、役員人事を固めるためだった。 社外取締役らに人事案を諮る「指名委員会」を目前に控えた、ぎりぎりのタイミングだった。 「私からの自薦といいますか、意見であります」 朝日新聞が入手したその際の会社側の記録には、こんな発言があった。 発言の主は、国交省OBで当… この記事は有料記事です。残り1292文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国交省OBが副社長ポスト要求 国有地賃貸にふれ「協力の証し」
独自 有料記事 畑宗太郎 柴田秀並 編集委員・伊藤嘉孝2023年4月2日 5時00分 国土交通省の元事務次官が東証プライム上場の「空港施設」(東京都)に対し昨年12月、国交省OBの副社長を社長にするよう求めていた問題で、この副社長は前年の2021年、国交省側の意向だとして代表権のある現在のポストを自ら要求し、就任していたことがわかった。要求の際に、航空行政の許認可権を持つ出身官庁の権限を誇示するような発言をしており、他の役員から「(国交省による)人事権への介入ではないか」と反発も出ていた。 複数の関係者によると、21年5月31日、当時の社長退任に伴い、役員人事を話し合う会議が役員8人で持たれた。朝日新聞はこの際の会社側の記録を入手し、出席者の証言を得た。 それらによると、羽田など首都圏の空港を管轄する元国交省東京航空局長で、当時取締役だった山口勝弘氏(63)が、代表権のある副社長に自身が就くことを強く主張。出身官庁の国交省に言及しながら「バックにいる人たちがどう思っているかということ」と述べた上で「私自身の考えじゃない」「しかるべき所に聞かざるを得ない」などと発言したという。 同社が羽田空港で国有地を借りていることに触れ、「(国交省)航空局側から見れば、協力の証しだと思う」とも語っていた。国交省OBの自身を副社長にすることを「協力」と表現したとみられる。国交省は同社に対し、国有地の使用や、貨物施設の賃貸ビジネスに必要な事業者への指定など、多くの許認可権を持っている。 山口氏は、同社の主要株主で… この記事は有料記事です。残り661文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
三重県桑名市で住宅全焼、3人の遺体見つかる 住人と連絡取れず
松島研人2023年4月2日 5時34分 2日午前0時15分ごろ、三重県桑名市長島町で「民家の屋根から火が上がっている」と付近の住民から119番通報があった。桑名市消防本部や桑名署によると、木造2階建て住宅が全焼し、焼け跡の2階部分から3人の遺体が見つかった。この家には黒宮一馬さん(81)と妻(80)、息子(49)が暮らしており、3人と連絡が取れていないという。 現場は近鉄長島駅から南東に約1・3キロの住宅や田畑が広がる地域。(松島研人) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
飲酒運転で人はねる 部活動指導員を懲戒免職 福岡市教委
2023年4月1日 10時30分 福岡市教育委員会は3月31日、飲酒運転をして人をはねたとして、東区の中学校で部活動の指導員を務める会社員男性(30)を懲戒免職処分にし、発表した。このほか、部活動の補助経費を横領していた元事務職員の管理監督者5人の戒告処分も発表した。 市教委によると、男性は2月27日夜、志免町の飲食店で酒を飲んだ後に車を運転し、横断歩道を自転車で渡っていた男性をはね、左足打撲のけがをさせた。翌28日、県警に道路交通法違反(酒気帯び運転)などの疑いで現行犯逮捕された。市教委の聞き取りに対し、「少しの距離なら大丈夫だろうと思った」などと話しているという。 男性は昨年8月から、市教委の会計年度任用職員に採用され、部活動指導員として中学の陸上部で計12回、教えていた。 また市立福翔高校では2018年度から21年度にかけ、当時事務職員だった男性(61)が、部活動の補助経費計約364万円を横領していた。21年度末の定年退職後に被害が発覚し、今月6日に一括返納された。市教委は横領していた期間、校長や事務長だった5人を戒告処分にした。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子どもの歩行中の交通事故、7歳の死傷者数が突出 鳥取県警が分析
清野貴幸2023年4月1日 10時40分 新入学期を前に、鳥取県警は2022年まで10年間の子ども(中学生以下)の歩行中の交通事故を分析し、発表した。年齢別の死傷者数は7歳(小学1、2年)が35人で最多。小学低学年では5月と11月に死傷者数が増える傾向が分かった。 22年の歩行中の死傷者数は79人(死者2人、重傷者32人、軽傷者45人)で、前年より33人少なく、2年ぶりに2ケタ台となった。13年から10年間の推移をみると、歩行中の死者数が全死者数に占める割合は増減を繰り返し、歩行中の重傷者数が全重傷者数に占める割合は20~30%台にある。 歩行中の年齢別死傷者数(10年間合計)では7歳の35人が突出して高い。これは高齢世代である81歳の27人、65歳の26人を上回った。8歳は24人、6歳が20人。学齢別の死傷者数では、幼児から小学3年までで計115人で、歩行中の子どもの全死傷者数の7割を占めている。 月別の死傷者数をみると、小学1~3年では5月が13人、11月10人と、他の月より多いのが目立つ。県警交通企画課の担当者は、「5月は学校に慣れて交通ルールを忘れたり守らなくなったりすること、11月は日暮れが早まることが関係しているのではないか」とみている。 歩行中の子どもの死傷者数の4割に法令違反があり、どの学齢でも飛び出しの違反が最多だった。 内閣府や警察庁などが主催する春の全国交通安全運動は、統一地方選の影響で例年より約1カ月遅れ、5月11日から始まる。県警は4月6~15日、通学路のパトロールなど新入学児童の交通事故防止を目的とした事業に取り組む。(清野貴幸) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
人生すべっても大丈夫 すべって日本遺産になった大先輩からの学び
有料記事 編集委員・中島隆2023年4月1日 15時00分 あたらしい年度が始まりました。 受験、仕事、暮らし……。2022年度にすべってしまった方々。もうすべりたくありませんね。 大丈夫です。すべることにかかっては“大先輩”が存在するのです。大阪府柏原市から奈良県三郷町にかけて広がる「龍田(たつた)古道・亀の瀬」と呼ばれる、文化庁認定の日本遺産の場所です。 【撮影ワンポイント】亀の瀬トンネル カメラが地面に接するほどの高さになる小さい三脚に、焦点距離14ミリの広角レンズで撮影。下からあおり、トンネル全体に広がる色彩をダイナミックに表現した。人物のシルエットがわかるように、トンネルの中間より手前に立ったところを狙った。10分1のシャッタースピードで映像が流れるように撮影した。(金居達朗) 科学の力で4万年前に地すべりがあったことが分かっています。地すべりの記録があるのは明治に1回、昭和に2回。歴史の史料にはないけれど、何度も何度も地面がすべってきたこと、それは確実です。 もうすべらせないと対策工事をしていく中で、08年に見つかったのが「亀の瀬トンネル」。明治に開通、かつては鉄道が通っていました。柏原市に位置します。 れんがづくりアーチが40メートルほどつづいた先で、トンネルが行き止まっているのに気づきます。地すべりの後が、そのまま残されているのです。 そして……。 静かな音楽とともに、トンネ… この記事は有料記事です。残り1533文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米国で高校野球の応援再現も 東京・関東第一高チア部が世界大会で
本多由佳2023年4月1日 15時30分 関東第一高校(東京都江戸川区)のチアリーダー部「Barbie’S(バービーズ)」が2月に米国で開かれたチアダンスの世界大会に出場した。同校の選手6人は3月28日に都庁を訪れ、小池百合子知事に出場を報告し、パフォーマンスを披露した。 国内大会で優秀な成績をおさめた同部は、「世界高校チアリーディング選手権」(国際チア連合主催)の応援に焦点を当てた部門に1~3年生22人が出場した。この部門は、学校の伝統ある応援曲を披露するのがルール。そのため、甲子園出場経験もある硬式野球部の応援歌「大進撃」に合わせたダンスも披露したという。 キャプテンの脇平百香さんは「観客と一体になった瞬間や、世界各国のチアリーダーとの交流は大切な宝物になった」と話し、小池知事の前で「大進撃」の応援を披露。知事は「皆さんの笑顔が印象的。迫力と楽しさ、リズム感、何をとっても素晴らしかった」とたたえた。(本多由佳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アパート敷地内で70代男性が死亡 額から出血、警視庁が捜査
2023年4月1日 19時20分 1日午後1時40分ごろ、東京都あきる野市留原のアパートの近隣住民から、「(アパート敷地内で)人が倒れている」と110番通報があった。警視庁によると、このアパートに住む70代男性がアパート屋外で額から血を流して倒れており、その場で死亡が確認された。同庁が事件と事故の両面で捜査している。 五日市署によると、男性はアパート1階で一人暮らし。仰向けに倒れており、着衣の乱れはなかったという。 現場はJR武蔵五日市駅から南に約300メートルの住宅街。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ひきこもりの苦しみ、経験した私だからこそ 広がる当事者目線の支援
子どもから中高年まで――。ひきこもり状態にある人(15~64歳)が全国で推計146万人いることが内閣府の調査で明らかになった。様々な苦悩や課題を抱え、世代も背景も異なる人たちにどんな支援ができるのか。求められている支援とは何か。当事者の目線に立った取り組みも始まりつつある。 ひきこもり経験者が、今ひきこもり状態にある人や家族の相談にのる。そんなピア(仲間)サポートの取り組みが、全国に先駆けて高知県で始まっている。 坂本龍馬生誕の地にほど近い高知市の住宅街。公務員住宅だった木造家屋に、「高知ひきこもりピアサポートセンター」がオープンした。2020年4月のことだ。 ピアサポーターとして働いているのは、ひきこもりの経験者が7人(20~50代)、家族としての経験者が4人(60~70代)だ。開所日には、少なくとも2人が常駐し、来所や電話での相談に応じる。自宅を訪問して話を聞くこともある。 相談に来るひきこもり当事者の年齢は、10~60代まで幅広い。対面しても言葉をほとんど発しない人、背を向けて視線をあわせようとしない人もいる。 「私自身、言いたいことがのど元まで出かかっても、最初は自分のことを何も語れませんでした。思いと正反対のことを言葉にしてしまうこともありました。だから相手の気持ちがわかるんです」 ピアサポーターとして週3日勤務する島崎健一郎さん(43)は、そう話す。 20代から30代半ばまで… この記事は有料記事です。残り2618文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
#BAN闇バイト「一度応募すると一生台無し」 新入生へ警視庁警鐘
新年度が始まった1日、警視庁が各地で大学生や高校生を対象としたイベント開き、SNSを介して特殊詐欺や強盗に加担する「闇バイト」への注意を呼びかけた。軽い気持ちから犯罪に手を染めてしまう実態に警鐘を鳴らしたい考えだ。 「一度応募すると一生を台無しにするのが闇バイトです」 東京都足立区の文教大学。この春入学の新入生約200人を相手に講話したのは竹の塚署の警察官だ。全国で相次いだ強盗事件の実行犯の多くがSNSで闇バイトに応募していたとし、「事前に身分証明書の提示を求められるため、辞めたくても辞められない状況になる」と語りかけた。 警視庁が3月から始めた「#BAN闇バイト」という取り組みの一環だ。若者向けの講話に加え、SNS上のパトロールも強化している。「荷物や書類を運ぶ簡単な仕事」などと闇バイトにいざなう投稿に対する警告を、夜間や休日の監視体制を増強して昨年の3480件から今年は1万件に増やしたいという。 この日は神田署もバスケットボール女子元日本代表の大崎佑圭(ゆか)さんを講師に招いて講演会を開催した。大崎さんは千代田区内の高校に通うバスケ部員の女子生徒約30人を前に、「闇バイトなどのおいしい話を聞くかもしれないが、夢や目標のために道しるべをつくって、しっかり判断できる大人になってください」と訴えた。 取り調べた半数近くが「闇バイト」 東洋高校バスケ部主将で3年… この記事は有料記事です。残り314文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル