Q 成田空港で警察と空港反対派がぶつかったの? A 滑走路(かっそうろ)近くで2月、千葉県警の機動隊と反対派が衝突(しょうとつ)したんだ。反対派の農家が借りていた耕作地をめぐり、土地の明け渡(わた)しの強制執行(しっこう)があった。機動隊数百人と反対派数十人が約12時間衝突し、空港反対のやぐらなども強制撤去(てっきょ)された。3人が公務執行妨害(こうむしっこうぼうがい)容疑で逮捕(たいほ)された(いずれも不起訴(ふきそ)処分)。 Q なぜ今衝突したの? A この土地は成田国際空港… この記事は有料記事です。残り847文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
被害者の8割「自分はだまされないと…」 特殊詐欺、警察が再現動画
「有料サイトの利用料金が未納です」「あなたの口座が犯罪に利用されているのでキャッシュカードを交換する必要がある」などと言われ、お金をとられた被害者の8割が「自分はだまされない」と思っていた。滋賀県警が被害者から聞き取り、集計した。「特殊詐欺」という言葉は知っていても、どんな手口があるかを知らない人が多いことも浮き彫りになった。 特殊詐欺には、①偽の未納料金を口実にする「架空料金請求詐欺」②銀行協会職員や警察官を装って「犯罪に利用されている」などの名目でキャッシュカードをだまし取る「預貯金詐欺」③親族が起こした事件や事故について示談金を名目にする「オレオレ詐欺」など複数の手口がある。 2022年に県警が認知したのは特殊詐欺は132件で、被害総額は3億2400万円。21年は104件、1億4100万円だった。被害額は倍以上に増えている。 22年の被害者のうち104人に「特殊詐欺というものを知っていたか」と尋ねると、「知っていた」が96%の100人。ただ、そのうち「自分が被害に遭った手口を知っていたか」という問いには、77人が「知らなかった」と答えた。被害の6割は自宅の固定電話への着信がきっかけだった。 また、被害者のうち52人に「自分が被害に遭うかもしれないと思っていたか」と聞くと、79%の41人が「だまされないと思っていた」と答えた。75%の39人は家族や知人、金融機関、警察などに相談したり確認したりして、だまされたことに気付いた。 電話を常時留守番に設定するなどの防犯対策をしていなかった人は81%の42人だった。常に留守番電話にして、犯人と会話をしないことが被害防止につながると考えられる。 そのほかの注意点として県警は、「電子マネーの購入」「ATMで振り込み」の話が出たら、全て詐欺▽銀行協会や警察官のような信頼できる肩書の人にも、キャッシュカードを渡したり暗証番号を教えたりしない▽急に心当たりの無い「お金の話」があったら1人で対応せず、信頼できる人や機関に相談する▽迷惑メールの受信拒否を設定する、などを挙げる。 県警はYouTubeの公式チャンネルで、被害に遭うまでを再現した動画を公開している。「架空料金請求詐欺」「キャッシュカード詐欺盗」「還付金詐欺」などがある。県警の担当者は「被害者の多くは手口を知らなかった。知ることが防止につながる。ぜひ見て欲しい」と呼びかけている。(鈴木洋和) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
坂本龍一さんはキーウの音楽家に語った 曲にこめた「怒りや悲しみ」
有料記事 岡田将平 興野優平2023年4月9日 10時30分 ロシア軍の攻撃で破壊された学校跡。壁も屋根も崩れ落ち、ブロックが散乱する。穴の開いたカーテンが風に舞う。その前でウクライナの青年がバイオリンを弾く。奏でるのは、3月に亡くなった坂本龍一さんがロシアによる侵攻に対する怒りや悲しみを込めた曲だ。青年は坂本さんの死を悼み、「戦争が終わってほしい」と願っている。 「坂本さんはウクライナで起きていることをとても良く理解していた。私やウクライナの人々に、音楽家として最も大きな贈り物をくれた」 キーウの音楽家、イリア・ボンダレンコさん(21)は5日、オンラインの取材に応じ、そう語った。 ボンダレンコさんと坂本さんは昨年、コラボして「Piece for Illia」(イリアのための曲)を制作した。被害を受けた学校跡でミュージックビデオを撮影し、侵攻の深刻さを伝えてきた。坂本さんの悲報に「音楽の父が去ったように感じます」。 ボンダレンコさんは、バイオリン奏者や作曲家として活動する。5年前には広島、長崎から訪れた人と出会い、広島から運ばれた被爆バイオリンを演奏した経験がある。 侵攻開始後の昨年3月、30近くの国の90人以上のバイオリニストと一緒に演奏する動画を公開し、人道支援のための寄付を呼びかけた。 坂本さんはこの取り組みを伝… この記事は有料記事です。残り997文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
陸自ヘリ消失地点、周辺の海底に60カ所の「突起」 掃海艇が確認
成沢解語2023年4月9日 18時39分 沖縄県・宮古島周辺で陸上自衛隊の隊員10人が乗ったヘリコプターが6日に消息を絶った事故で、防衛省がヘリの機影がレーダーから消失した地点を中心とする海域を掃海艇で調べたところ、海底に約60カ所の突起が見つかったことがわかった。水深は約100~250メートルだった。同省は海底に沈んだ機体の可能性があるとみて確認作業を進める。 防衛省は、事故翌日の7日午後から掃海艇「ししじま」を出動させ、ヘリが消息を絶った周辺の水中捜索を開始。音波で海中を探査するソナーで海底を調べる作業を進めた結果、約60カ所の大小様々な突起を発見したという。水中を見渡せるカメラ付きの水中無人機を9日に投入し、突起を一つずつ調べたところ、同日夕までに確認した約10カ所の突起は、いずれも岩やサンゴ礁だったという。引き続き、残る突起の確認を進める。 掃海艇と同様の性能のソナーを備えた潜水艦救難艦「ちはや」も、9日朝に現場海域に到着した。掃海艇が海底のポイントを絞って捜索するのに対し、潜水艦救難艦は海底を面で捉えて捜索できる。浅瀬の航行は難しく、探査にも時間がかかるが、海底をローラーをかけるように捜索することが可能だという。 同艦には深海まで潜って隊員を救出する「飽和潜水」が可能なダイバーも乗り込んでいる。飽和潜水は、あらかじめ加圧した環境にダイバーを慣らして高圧の深海に潜水させる手法で、水深100メートル以上の潜水では必要だという。機体の位置が特定されれば、隊員の確認のため飽和潜水にあたる方針だ。(成沢解語) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
タクシーで250キロ無賃乗車の疑い、少年2人を緊急逮捕 北海道警
平岡春人2023年4月9日 22時15分 タクシーで約250キロ移動し、料金を払わずに逃げたとして、北海道警函館中央署は9日、北海道苫小牧市の派遣社員の少年(17)と無職の少年(15)を詐欺の疑いで緊急逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 署によると、2人は8日夜、苫小牧市の路上でタクシーに乗り、約3時間半かけて函館市中心部まで移動。料金約8万円を払わず逃げた疑いがある。運転手に対しては「料金は函館に住む親が払う」などと話し、函館市に着くと、コンビニエンスストアに入るふりをして逃げたという。 気付いた運転手がコンビニに駆け込み、店員が110番通報した。9日朝、近くのアパートから「住民でない2人が廊下にいる」との通報があり、駆け付けた警察官が路上で2人を発見した。苫小牧市から函館市までの道のりは、道央自動車道を経由すると約250キロある。(平岡春人) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
投票締め切り50分前に「当選確実」 島根県知事選で地元紙が誤配信
島根県知事選が投開票された9日、地元紙の山陰中央新報(松江市)が、立候補していた現職の丸山達也氏が「当選確実」とする記事を、投票が締め切られる午後8時より前の午後7時10分ごろに外部の五つのニュースサイトに配信していたことが分かった。 同社によると、担当者がパソコンの操作を誤り、事前に準備していた記事を配信したという。まもなく誤配信に気づき、午後7時15分ごろに配信停止の措置をとった。 同社の杉谷健司・総務局長は「選挙行動を左右する、報道機関としてあってはならないことであり、読者、関係者のみなさまに深くおわびします」とのコメントを出した。(木元健二) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
不明陸自ヘリの燃料タンクか 海保巡視船が新たに回収
小野太郎 国吉美香2023年4月9日 18時50分 沖縄県・宮古島周辺で陸上自衛隊の隊員10人が乗ったヘリコプターが消息を絶った事故で、海上保安庁や自衛隊は9日も周辺海域の捜索を続けた。第11管区海上保安本部(那覇市)は9日午後2時半ごろ、巡視船が捜索海域で新たに漂流物1点を回収した、と発表した。公開された写真から、折れた燃料タンクとみられる。 11管区はヘリが消息を絶った6日以降、巡視船4隻で24時間態勢の捜索を継続しているが、人命救助につながる手がかりは無いという。捜索海域で事故機のものとみられる漂流物を計13点発見している。 ヘリコプターがレーダーから消失した地点の南にある伊良部島では、8日夜に「人のようなものが浮いている」との情報があったが、9日夕時点で確認されていない。自衛隊のヘリが早朝から断崖沿いに低空で飛行するなどして確認にあたったが、それらしきものは見つからなかった。 この日の周辺地域の天候は良好で、自衛隊の小型ボートによる捜索も行われた。陸上からも、陸自宮古島駐屯地の隊員らが漂流・漂着物の有無に注意を払いながら捜索を続けていた。(小野太郎、国吉美香) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
昇進証明したらハンバーグあげます 西宮の洋食店がサラリーマン応援
宮島昌英2023年4月9日 20時00分 兵庫県西宮市高松町の洋食店「土筆苑(つくしえん)」が、職場で昇進した人に特製ハンバーグをプレゼントする企画を3日から始めた。料理長の大谷隆史(たかふみ)さん(44)は「サラリーマンたちの『大人の成長』をお祝いしたい」と笑顔で話す。 昇進前後の名刺か、昇進の辞令と現在の名刺を入店時に提示し、飲食すると、保冷バッグに入った冷凍の「昇進ハンバーグ」(1千円相当)がもらえる。 同店は昨年4月からは、子ども向けの企画「成長ハンバーグ」を実施。子どもの身長を測り、再来店時に伸びていれば1センチにつきハンバーグを1個プレゼントするもので、これまでに1千人以上に贈った。子ども4人で計22センチ、22個を持ち帰った家族もいたという。 ハンバーグを渡す際に「大人には何かないの」と聞かれることが多かったことから、「大人の成長」として昇進を祝福することにした。 大人へのプレゼント第1号は、5日に家族4人で訪れた神戸市北区の会社員、菊池公人(ひろと)さん(30)。青果の卸売会社で今春、部員からグループ長に昇進したという。「祝ってもらえてありがたい。家族のためにも、次の昇進ハンバーグも食べられるように仕事を頑張りたい」 大谷さんは「成長ハンバーグを食べた子が将来、昇進ハンバーグを食べに来てくれたら最高です。食べ物の記憶は思い出と一緒に残るので、頑張ってお店を続けたい」と目を細めた。 ランチが午前11~午後2時半(土日祝は午後3時まで)、ディナーは午後5~10時。問い合わせは同店(0798・65・3366)へ。(宮島昌英) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪・平野のスーパーで4人が負傷 男を殺人未遂容疑で現行犯逮捕
2023年4月9日 20時55分 9日午後6時半ごろ、大阪市平野区瓜破(うりわり)西1丁目のスーパーマーケット「スーパーサンコー瓜破店」で、従業員の男性から「包丁で刺され、何人かけがをしている」と119番通報があった。店の客や従業員計4人が負傷していたといい、大阪府警は現場にいた男を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。 市消防局や平野署によると、負傷した4人は病院に搬送されたが、いずれも軽傷で命に別条はないという。同署は、男が使ったとみられる刃物のようなものを現場で押収。男から事情を聴いている。 現場は大阪メトロ谷町線の喜連瓜破(きれうりわり)駅から南西約700メートルの住宅街。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東大元助手の最首悟さん、東大全共闘の最前線で見つめ直した自分自身
福島で生まれ千葉で育った最首悟さん(86)は、小学校を9年かけて卒業した。ぜんそくのためだったが、「3年半ほど全く学校に行かず、不登校の面もあった」という。だが「生きていくうえで必要な3年半でした」と振り返る。1959年、東大に入学した時は22歳だった。 翌60年5月、日米新安保条約が衆議院で強行採決されると、「日本が米国の戦争に巻き込まれる」などとして反対運動が全国的に広がった。 6月15日、最首さんは国会に突入するデモ隊の中にいた。「ものすごい混乱。倒れたらおしまいの状況でした」。後日、すぐ近くにいた女子学生が警官隊との衝突に巻き込まれて死亡したと聞いた。同じ東大生の樺美智子さんだった。 最首さんはその後、大学院に進んで動物学を専攻した。ウナギの生態を調べるため、何匹も何匹も重さを量ったという。 ベトナム戦争が激化していた時代。66年に同じ大学院生の山本義隆さんらと「東大ベトナム反戦会議」をつくった。67年には東大教養学部の助手になり、研究者の道を歩み始めた。 68年、医学部から東大闘争が燃え広がった。2月に医学部生らと医局員の衝突事件が起き、医学部長は3月、「医局を占拠し個人の自由を奪った」などの理由で学生ら17人の処分を発表した。だが、そのうち1人は現場にいなかったことが判明。学生たちの怒りは強まり、大学のあり方を問う全学的な運動となる。 その夏、東大全共闘が結成され、山本さんが議長に就いた。最首さんは助手共闘に加わった。将来を考えて名前を隠すメンバーが多いなか、顔を出して「スポークスマン」の役割を担った。後に共著で「運動そのものが自己否定的であった」と記した。東大で学問を続けてきた自身を見つめ直さざるを得なかった。 助手共闘は8月、「学生不在… この記事は有料記事です。残り551文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル