人手不足の分野で外国人労働者を受け入れる在留資格「特定技能」について政府は24日、在留期間の更新に制限がなく、家族も帯同できる「2号」を現行の2分野から11分野に拡大する方針を自民党に示した。与党内の了承を経て、6月の閣議決定を目指す。 経済界などの要望を受けた措置で、幅広い分野で外国人の永住に道を開く転換点となるが、自民党の保守派などからは「事実上の移民の受け入れにつながる」といった反発が予想される。 人手不足が深刻 2分野→11分野に 特定技能は、深刻な人手不足に対応するために、一定の専門性を持つ即戦力の外国人を受け入れる制度。2019年4月に導入され、1号と2号がある。 1号には飲食料品製造、産業機械など製造、農業、介護などの12分野があり、「相当程度の知識または経験」が求められる。在留期間の上限は5年で、家族は帯同できない。 1号からのステップアップを想定した2号は「熟練した技能」まで必要で、現場統括ができる知識などが要る。在留期間の更新に制限はなく、家族帯同も可能だが、人手不足が特に深刻な建設と造船・舶用工業の2分野に限られていた。 今年2月末現在で、1号は約14万6千人いるが、2号は10人にとどまる。特定技能制度の導入後も人手不足は続く中、各分野を所管する省庁や経済界は「人材の定着」につながる2号の分野拡大を要望していた。 政府はこの日の自民党の外国人労働者等特別委員会で、介護を除く11分野に2号を拡大する方針を示した。介護分野は、在留延長が可能な資格「介護」が既に別途あるため、特定技能2号には含めないという。 「移民受け入れ」 保守派は反発か 特定技能の導入時に1号の資… この記事は有料記事です。残り352文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
有無を言わさず国籍を剝脱する国籍法は憲法違反 海外在住者が訴え
国籍法11条1項は、「日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う」と定める。 この規定があるため、仕事などの関係で外国に帰化し、日本国籍を失ってしまった人たちがいる。日本国籍のままでいたいと望んでいるのに、自動的に剝奪(はくだつ)されてしまう。これは、「個人の尊重」を定めた憲法13条や、「国籍離脱の自由」を定めた22条2項に違反する――。連載初回は、憲法を手に国籍法の壁に挑む人々を取り上げる。 スイス・バーゼルで暮らす野川等(79)は1967年にスイスに渡り、82年に貿易会社を設立、順調に事業を拡大した。スイス国籍を取ったのは2001年。公共事業の入札に参加するのにスイス国籍があると有利だと同業者に聞かされた。日本の国籍法のことは知らなかった。 いま憲法は私たちの社会にどのように根づき、暮らしにどのような影響を与えているのでしょうか。憲法記念日を前に、昨年に続いて、憲法を手にさまざまな課題と向き合う人たちを豊秀一編集委員が取材しました。 ■「外国籍を取っただけで切り… この記事は有料記事です。残り1050文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
常陸宮さまが退院 尿路感染症で発熱、2日から大事をとって入院
2023年4月24日 14時01分 宮内庁は24日、発熱して入院し、尿路感染症と診断された常陸宮さま(87)が東京・広尾の日本赤十字社医療センターを退院したと発表した。発熱などの症状はなく、体調に変わりはないという。 宮内庁によると、上皇さまの弟の常陸宮さまは3月に尿管結石と診断され、2度の手術を受けた。退院後に発熱して今月2日から大事をとって入院。抗生剤による治療などを受けた。今後の公務は主治医と相談のうえ、体調を考慮しつつ対応していくという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
偽「ラルフローレン」の帽子、ネットオークションで販売容疑 男逮捕
2023年4月24日 14時31分 有名ブランド「ラルフローレン」の偽物の帽子を販売したり輸入したりしようとしたとして、大阪府警は、大阪市中央区日本橋2丁目の衣料品販売会社役員、玉井宏和容疑者(47)を商標法違反(侵害とみなす行為)と関税法違反(輸入禁止貨物の輸入未遂)の疑いで逮捕したと24日発表した。容疑を認めているという。 生活安全特別捜査隊によると、逮捕容疑は2022年9~11月、インターネットオークションで、ラルフローレンのロゴ入りの帽子など計4点をいずれも40代の男女3人に計1万5670円で販売したほか、同ブランドを模倣した帽子計100点を中国から輸入しようとしたというもの。中国からの帽子は税関の検査で見つかったという。 同隊によると、22年7月にネットオークションに出品されていた安価な帽子を権利団体が発見。購入・鑑定し、偽物と判明したため、府警に相談していたという。 今月5日に府警が玉井容疑者宅を捜索し、ラルフローレンなどのロゴが入った帽子計435点を押収し、鑑定で全て偽物と判明した。玉井容疑者は「中国から輸入したもので、偽物だとわかっていた」と供述しているという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長野県のパートナーシップ制度、8月から 知事「多様性ある社会を」
遠藤和希2023年4月24日 11時23分 長野県は、「長野県パートナーシップ届出制度」の運用を8月1日から始めると発表した。この制度は、性的マイノリティーのカップルが婚姻に相当する関係であると自治体が証明するもので県内では長野市、松本市、駒ケ根市が導入している。 カップルからの届け出を受け付けた県は、届け出を証明する受領証を交付。受領証があると県営住宅にカップルで同じ世帯として入居を申し込めたり、県立の医療機関での面会や緊急治療への同意などが家族と同様に可能になったりする。 届け出の要件は、双方が成年▽ともに結婚していない▽少なくとも一方が県内在住か、県内への転入を予定していることなど。7月10日から原則郵送で必要書類を受け付け、8月以降に受領証を交付する。 阿部守一知事は21日の会見で「長野県を多様性が尊重される社会にしなくてはならない。市町村とも連携しながら、いろいろなサービスを活用できるようにしていきたい」と話した。(遠藤和希) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「後悔したくない」 勇気振り絞った声かけで詐欺防ぐ 教師に感謝状
電話しながらATMを操作する80代の夫婦に声をかけ、特殊詐欺の被害を水際で防いだとして、埼玉県警は同県熊谷市の吉岡誠さん(31)に感謝状を贈った。吉岡さんは私立栄東高校(さいたま市見沼区)で数学を教える教師。「生徒にも声をかける勇気を持つことを伝えたい」と語った。 事件があったのは4月7日午後6時ごろ。吉岡さんは仕事帰りに学校近くの金融機関のATMを訪れた。隣のATMには慌てた様子で携帯電話で誰かと話をしながら、送金手続きをするお年寄りの男性と、横で見守る妻らしい女性がいた。 父親が過去に特殊詐欺の被害… この記事は有料記事です。残り690文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女性が働き続ける時代 専業主婦頼み前提の職場は「少子化促進企業」
日本に生まれる子どもが減り続けています。政府は「異次元の少子化対策」を掲げますが、異次元なのは少子化そのものであり、私たちの生き方や社会のあり方に挑戦状を突きつけているかのようです。 ジェンダーの視点で少子化対策を考えると、どんな問題が浮かび上がるのか。ニッセイ基礎研究所の人口動態シニアリサーチャーである天野馨南子さんに聞きました。 ――少子化対策として最も重要なことは何でしょうか。 「夫婦が生涯に持つ平均子ども数とされる『完結出生児数』は1970年代以降に徐々に下降してはいるものの、およそ2で推移しています。この40年以上、夫婦から生まれる子どもは約2人で、大きく減ってはいないということです。日本の少子化は夫婦あたりの子ども数の減少ではなく、夫婦が形成されないこと、つまり未婚化が大きく影響しています」 ――女性の社会進出が少子化の理由だと考える人もいます。 「高学歴化と企業における女… この記事は有料記事です。残り959文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Masataka Yoshida homers twice in one inning to lead Red Sox past Brewers
Masataka Yoshida smashed two home runs during the eighth inning, one of them a grand slam, to lead the Boston Red Sox to a 12-5 victory over the Milwaukee Brewers on Sunday. The 29-year-old outfielder, who helped Japan win gold at the Tokyo Olympics in 2021 and the World Baseball […]
1個だけ売れ残った指輪の運命 「物が持ち主を選ぶ」と感じた瞬間に
漫画家・関口かんこさんの趣味のひとつが「指輪作り」だ。 始めたのはコロナ禍になった2年ほど前。 もともと宝石や鉱物が好きで集めていたが、「これを身につけてみたい」という石と出会い、指輪を作ることにした。 工作のように無心で手を動かすのが楽しくて、すっかりはまってしまった。 台座は業者から仕入れたり、海外から取り寄せたり。 自分で集めた石との相性を考えながら組み合わせているうち、指輪は150個ほどになっていた。 昨年8月、東京ビッグサイトで開催されたイベントで販売することに。 当日は指輪50~60個をメインに、手作りのネックレスやピアスも出品。 事前告知のツイートが拡散したこともあって、多くの人が見に来てくれた。 てっきり暇だろうと思って小説を2冊も持ち込んでいたのに、開場から1時間半ほどは座る暇もなかった。 どんどん売れてゆく中で、唯一最後まで残ったのが赤い天然石の指輪だ。 良い石を使っているし、可愛く作れたと思ったのになんでだろう? 「こんなにたくさんの人が来てくれたのに、誰にも選ばれないなんて……。かわいそうに」 そんなことを思いながら、ブースの撤収作業をした。 それから約5カ月後、売れ残った赤い指輪の行き先が決まることになる。 「物が持ち主を選ぶことって… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ジェンダー不平等「なのに」少子化?「だから」少子化? 日本の謎
少子化は他の先進国でも見られる傾向です。ただ日本の少子化には、不思議な点がいくつかあると、カリフォルニア大教授(近現代日本文化論)のサビーネ・フリューシュトゥックさんは指摘します。 海外から日本の少子化はどのように見えるのでしょうか。カリフォルニア大教授(近現代日本文化論)で自衛隊や日本の「男らしさ」を主題にした著書のあるサビーネ・フリューシュトゥックさんに聞きました。 少子化の傾向は、日本だけでなく世界の民主主義の国々に共通です。かつては子どもがいることが女性にとって自信や老後の経済的な安全につながったのですが、この30年ほどでそうした意識は弱まりました。女性が経済的・社会的に自由になると、子や夫を持つことは、利点というより負担と感じられがちです。 興味深いのは、日本の女性は… この記事は有料記事です。残り1074文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル