長野市にある善光寺本堂の正面に鎮座してきた「びんずる尊者像」が5日朝、盗まれた。 「おびんずるさま」として親しまれ、誰もが触れることができた木像を、人目につかなくなるわずかな隙をついて運び出した可能性があるという。長野県警は尊者像を車にのせていた男を窃盗容疑で逮捕した。 「参拝者の信仰を集めており、非常に悲しい思いをしている」。被害にあった善光寺の林明晋(めいしん)・寺務総長は同日昼、報道陣の取材に答えた。 寺によると、本堂は夜間をのぞけば、夜明けから日の入りまで自由に参拝できる。5日は、午前5時半ごろから開いていたという。 なでると病気が治る「なで仏」 尊者像は、高さ約1メートル… この記事は有料記事です。残り647文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
知人の会社を経由させ「還流」か 楽天モバイル事件で物流会社長
山口啓太 高嶋将之2023年4月5日 20時43分 楽天モバイルの携帯電話基地局整備事業をめぐる詐欺事件で、約25億円を詐取したとして起訴された同社元部長ら3人について、警視庁は5日、さらに約24億円をだまし取ったとする詐欺容疑で再逮捕し、発表した。認否は明らかにしていない。 捜査2課によると、同社元部長の佐藤友紀容疑者(46)は物流会社「日本ロジステック」(東京都千代田区)元常務の三橋一成容疑者(53)、物流会社「TRAIL」(東京都港区)社長の浜中治容疑者(49)と共謀。2021年8月下旬ごろ、楽天モバイルが日本ロジに委託していた基地局の部材の保管と輸送にかかる費用計約9億円分を水増しし、それを含む約24億円を楽天モバイルに不正に請求してだまし取った疑いがある。 捜査関係者によると、同社が日本ロジに不正に支払った費用は、TRAILのほかにも5社を経由して佐藤容疑者側に渡る仕組みになっていた。5社のうち3社は浜中容疑者の知人らが経営する運送会社だった。浜中容疑者は周囲に「(自分が)スキームを組んでいる」と話していたといい、同課は、不正の仕組みの構築に浜中容疑者が深く関与していたとみている。(山口啓太、高嶋将之) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
天皇ご一家、御料牧場でコロナ後初の静養 思わぬアクシデントに笑顔
放牧されている馬を眺めながら談笑する天皇、皇后両陛下と長女愛子さま。のどかな風景に目をとられたのか、天皇陛下と皇后さまが互いの頭をぶつけ合うアクシデントがあり、陛下が「ごめんなさい、ごめんなさい」と笑顔で皇后さまをフォロー。牧場内に天皇ご一家の笑い声が広がった。普段の公務とは違う、リラックスした様子が伝わる場面だった。 ご一家は5日、静養のため栃木県の御料牧場を訪れた。 新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、静養を見送ってきたご一家にとって、静養は実に約3年7カ月ぶり。滞在先に選ばれたのは、これまでも生き物とのふれ合いや野菜の収穫などを楽しんできた、ご一家が大好きな場所だった。 夕方に車で到着したご一家は、職員らに出迎えられ、笑顔であいさつ。「ようこそおいで頂きました」と出迎えた福田富一知事に、陛下は「お世話になります」と伝えた。ウグイスの鳴き声を受け、知事が「御料牧場のウグイスもお待ちかねです」と伝えると、愛子さまは笑い、皇后さまは「楽しみにしています」と応じた。 栃木県高根沢町と芳賀町にまたがる標高145メートルの丘陵地にある御料牧場。東京ドーム約54個分に相当する約252ヘクタールの広大な「皇室の牧場」は、皇室の静養先以外にも様々な役割を担う。 例えば、①皇室用の乗馬や馬車をひく輓馬(ばんば)の生産育成②家畜・家禽(かきん)の飼養管理③皇室の方々の食事や賓客のもてなしに使われる牛乳・肉・卵・野菜などの生産④在日外交団の接遇など国際親善の場などだ。 そのほか牧場では、乳製品をはじめハム・ソーセージ、缶詰、若鶏の燻製(くんせい)などの加工品も手がける。 牧場産の卵や野菜、肉などは週に3回、皇居に輸送されて皇室の方々の食事に使われたり、園遊会でチーズやジンギスカンなどとして招待客に振る舞われたりする。 宮内庁庁舎内の職員食堂の自動販売機では、牧場産の牛乳を瓶入りで販売。濃厚で味わい深い牛乳は、職員らの間でも人気だ。 牧場産の食物や加工品は、かつて災害時に活用された。 三宅島(東京都)の噴火による全島避難後の2000年と01年、在位中の上皇ご夫妻は都内に避難中の児童生徒らに牧場産の牛乳を贈ったほか、11年の東日本大震災の直後には栃木県内に避難中の被災者に牧場産の卵や缶詰を提供した。 牧場では現在、馬(約30頭)、乳牛(約40頭)、めん羊(約600頭)、ブタ(約60頭)、鶏(約1100羽)、キジ(約90羽)が飼育されている。静養中の皇室の方々が馬などとふれ合う機会も多く、静養中の癒やしの場にもなっている。 愛子さまや秋篠宮家の長男悠仁さまも幼い頃から馬にエサを与えるなどして親しんできた。 特に愛子さまは皇后さまゆずりの生き物好きで知られ、幼少期には牧場でかわいがっていたブタをモデルに、紙粘土や松ぼっくりなどで「ぶたちゃん」という作品を作るほどだった。 また21年5月には皇后さまとともに皇居内の厩舎(きゅうしゃ)を訪れ、幼少期から何度も乗ってきた牧場生まれの雄馬「豊歓(とよよし)号」と触れ合った。 主に騎馬用の馬として活躍したが高齢になり、牧場で余生を過ごすため、愛子さまが希望して足を運び、ニンジンを与えたり鼻をなでたりしながら別れを惜しんだ。 宮内庁によると、残念ながらブタは14年1月に、豊歓号は22年12月にそれぞれ死んでしまったが、様々な出会いやふれ合いの場となったこの牧場は、ご一家にとって大切な場所の一つに違いない。 そんな豊かな自然や数々の思い出が詰まった牧場での静養は、これまで外出を極力控えてきたご一家にとって、リフレッシュ出来る機会となるだろう。 「本当に久しぶりに3人で御料牧場に来ることができて、とてもうれしく思います。滞在にあたって尽力して頂いている皆さんに深く感謝しております」 この日、報道陣の前で語った陛下の言葉からは、久しく待ち望んでいた思いが伝わってきた。静養後のご一家の活動にますます注目していきたい。(多田晃子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
切っても切れない選挙とうどん 有権者に振る舞うと公選法違反の恐れ
香川県議選が告示された3月31日のお昼時。ある候補者の選挙事務所を訪ねると、顔写真入りのビラが並べられた部屋の奥から「シャッ、シャッ」と不釣り合いな音が聞こえてきた。 のぞいてみると小さな台所があり、コンロに熱湯と黄金色のだしの入った鍋が載せられていた。音の正体は、スタッフがゆで上がったうどんを手際よく湯切りする調理音だった。まもなく、遊説先から戻ってきた選挙カーのスタッフらが麺を勢いよくすすった。 同じ日、別の候補者の事務所でも、同様の光景を目にした。調理を担当していた女性に聞くと、「理由は分からないけど、選挙といえば昔からうどんなのよ」。麺をすすっていた高齢男性は「もし選挙の時にうどんがなかったら、どうしたのと言われるくらい当たり前」。うどん県とアピールする香川県では、選挙でもうどんは切っても切れない存在なのだという。 本当にそうなのか。2019… この記事は有料記事です。残り1150文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Les Japonais rêvent d’ailleurs, fatigués de l’archaïsme de leur pays
Sur le pont d’observation de l’aéroport de Haneda, à Tokyo (Japon), le 28 février 2023. PHILIP FONG/AFP « C’est un ami qui m’a conseillé de venir. » Aujourd’hui en Australie, Yuki Mizuno ne regrette pas son départ du Japon, au début de 2022. Employé dans un restaurant de Sydney, il touche près de 400 000 yens […]
受験から入学に平均225万円 昨春の私大下宿生、過去最高の見込み
首都圏の私立大に昨春入学した学生のうち、親元を離れて通う学生(下宿生)の受験から入学までの費用は平均約225万円で、過去最高になる見通しであることが5日、分かった。 関東甲信越1都9県の私立大などの教職員組合でつくる東京私大教連が昨年5~7月、東京、埼玉、千葉、栃木の1都3県の11大学・短大に入学した学生の保護者を対象に調査を行った。有効回答数は4231件。 回答者の31・5%にあたる… この記事は有料記事です。残り452文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
音楽も演劇も…2千人収容のホールで脱・名古屋飛ばし 25年に開業
コロナ後のエンターテインメントの新たな船出に――。2025年3月、名古屋市港区の再開発地区「みなとアクルス」に、ライブハウス型ホール「ポートベイス」がオープンする。約2300人を収容し、ライブ需要に応えるエンターテインメントの「発信基地」をめざす。 合同会社「ポートベイス」が5日、発表した。メ~テレなど在名の民放5局のほか、総合エンターテインメント会社「アミューズ」などが共同出資する。 ホールは地上2階建て、延べ床面積は約3840平方メートル。立ち見で最大2280人、座席のみで1082人収容できる。総工費は約28億円の予定。 同規模のホール「Zepp Nagoya」は年間稼働率が100%に近く、ライブ需要の取り込みを狙う。ホールや設備がなく名古屋開催を回避された現状をふまえ、名だたる演劇もできる設備を整えていく。 施設は運河に面し、外観は船の形状をイメージする。合同会社の代表社員で、サンデーフォークプロモーション(名古屋市)の伊神悟社長は「コロナ禍でエンタメ産業は大打撃でコテンパンにやられた。この3年間、ライブは何ものにもかえられない空間・時間であり、そのすばらしさを改めて確認できた。リアルエンタメを紹介する発信基地(ベース)となるよう頑張りたい」と話した。(斉藤佑介) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
誤り続出の日本原電に行政指導 敦賀2号機の審査は再び中断の見通し
山野拓郎 佐々木凌2023年4月5日 18時31分 日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の再稼働に向けた原子力規制委員会の審査で原電が提出する資料に誤りが続発していることを受け、規制委は5日、原電に対し、審査の申請書の内容を修正して8月末までに出し直すよう行政指導する方針を決めた。2号機の審査は昨年12月に約2年ぶりに再開されたばかりだったが、再提出されるまで中断する見通しになった。 原電に申請書の出し直しを求めるのは、焦点になっている2号機直下の断層についての内容。規制委の山中伸介委員長はこの日の記者会見で、再提出される申請書をもとに最終的な判断をする意向を示し「審査を続けるか、その補正書(申請書)で不許可・許可の判断をするかの2択になる」と述べた。 規制委の会合では、原電に対して申請自体をいったん取り下げるよう求める案も検討されたが、再申請に時間がかかることや、審査側の負担の大きさを考慮して見送った。 敦賀原発2号機をめぐっては、規制委の有識者会合が13年と14年の2度にわたって直下の断層を「活断層」と判断する報告書案をまとめた。活断層である敷地内の浦底断層が動くと、一緒に動くおそれがあるという。国は活断層の真上に原子炉建屋などを設置することを認めていない。一方で原電は「活断層ではない」として15年11月に審査を申請していた。 審査の過程で19年、資料に1千件以上の誤りが見つかった。原電は資料を再提出したが、20年にボーリング調査による敷地内の地層の観察記録を無断で書き換えていたことが発覚。審査が約2年間中断した。昨年12月に審査が再開されたが、以降も資料に計165件の誤りが見つかり、実質的な審査ができない状態が続いていた。 申請書の再提出を求める行政指導は、17年に東京電力に対して出された例がある。柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の審査で免震重要棟の耐震性不足を把握しながら規制委に報告していなかった問題が持ち上がり、当時の広瀬直己社長に申請書の再提出を求めた。(山野拓郎、佐々木凌) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長野・善光寺の「びんずる尊者像」盗んだ疑い、男を逮捕 像も確保
清水大輔2023年4月5日 12時39分 長野県警長野中央署によると5日午前8時ごろ、長野市の善光寺本堂にある木像「びんずる尊者像」が盗まれた。同県警の捜査で同県松本市に運び去られたことがわかり、同日昼前に同市内で容疑者の男を窃盗の疑いで逮捕した。尊者像も確保したという。 びんずる尊者像は300年以上前に作られた木製の座像で、善光寺本堂に入ってすぐの外陣(げじん)に置かれ、「おびんずるさま」と親しまれてきた。関係者によるとこの日朝、何者かが尊者像を袋に入れて運び去るところが防犯カメラに映っていたという。 尊者像は釈迦の弟子の一人の像で、患部と同じ所をなでると病気が治ると信仰されていた。300年以上、参拝客からなでられ続けた結果、目や鼻はすり減って、つるつるになっていた。例年の正月行事ではその年の無病息災を願う「びんずる回し」が行われてきた。 前日の4日夕方に善光寺を訪れたという長野市内の男性(42)は「参拝のたびに家族の健康を祈って必ずなでてきた。盗まれたのだとしたら、残念」と話した。(清水大輔) びんずる尊者像は、長野市民からは「びんずるさん」と親しまれている。善光寺のホームページによると、病気を治す力があるとされ、なでるとその部位の病気が治るという信仰があり、「撫仏(なでぼとけ)」とも言われている。ミシュランガイドでは、びんずる像は「三つ星」の評価を得ていた。 寺では、毎年1月6日の夜、びんずる像を台座ごと引き回す「びんずる廻(まわ)し」という行事もある。また、びんずる像の300歳を祝って、2013年に境内で手作り市「善光寺びんずる市」が始まった。1971年から始まった祭り「長野びんずる」は、地元の夏の風物詩として定着している。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本原電に異例の行政指導、敦賀2号機の資料出し直しへ 審査長期化
山野拓郎 佐々木凌2023年4月5日 13時19分 日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の原子力規制委員会の審査で原電が提出する資料に誤りが続発している問題で、規制委は5日、行政指導として原電に対して8月末までに審査資料を出し直すことを求める方針を決めた。資料が再提出されるまで審査を中断するという。2015年以来続いている審査がさらに長期化するのは避けられない事態だ。 規制委が事業者に対してこうした対応を求めることは異例。原電幹部を呼んで意見を聞いた上で、正式な対応を決めるという。 敦賀原発2号機をめぐっては、規制委の有識者会合が原子炉建屋直下の断層を「活断層」と判断する報告書をまとめた。敷地内の浦底断層が動くと、一緒に動くおそれがあるという。国は活断層の真上に原子炉建屋などを設置することを認めていない。一方で原電は「活断層ではない」として15年11月に再稼働に向けた審査を申請していた。 審査の過程で、20年に原電による資料の書き換えが発覚。規制委は21年に「信頼性が失われた」として審査の中断を決めた。本社への立ち入り検査などを経て「新たな業務プロセスが構築された」として審査が再開された昨年12月以降、新たな資料の誤りが計165件が見つかり、実質的な審査に入れない状態が続いていた。(山野拓郎、佐々木凌) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル