寺田実穂子2023年5月11日 21時00分 認知症で判断力が低下した高齢者に電気やガスの契約をさせたとして、消費者庁は11日、訪問販売を行っていた新電力会社など3社に対し、特定商取引法違反で6カ月の業務停止命令を出し、発表した。 3社は、CDエナジーダイレクト(東京都中央区)、3Backs(渋谷区)、ライフデザイン(同区桜丘町)。中部電力と大阪ガスが合同で出資して設立したCDエナジーダイレクトは、2社に営業を委託し、首都圏で訪問販売を行っていた。 消費者庁によると、3社は共同して、遅くとも2021年9月以降、アルツハイマー型認知症の診断を受けている高齢者の自宅を訪問し、判断力が不足していることにつけこんで契約させた。家族などの周囲の人が、従来の契約先からCDエナジーダイレクトに切り替わっていたことに気づいたという。 また、訪問販売時に勧誘目的であることを告げなかったり、相手が断っているのに再勧誘したりもした。 消費者庁によると、全国の消費生活センターなどには、CDエナジーダイレクトに関する相談が2020年度からの3年間で295件寄せられているという。 同社はホームページ上で、「不適切な営業行為の発生原因を検証するとともに再発防止策を策定し、順次実施しております」などとするコメントを掲載した。(寺田実穂子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
教諭逮捕の殺人事件、被害者宅3階から土足痕 帰宅直後に襲われたか
東京都江戸川区の住宅で2月に住人の男性を殺害したとして、同区立中学校教諭の尾本幸祐容疑者(36)=東京都江東区=が殺人容疑で逮捕された事件で、男性が帰宅直後に襲われた可能性が高いことが捜査関係者への取材でわかった。警視庁は11日、尾本容疑者の勤務先の中学校を家宅捜索した。 捜査関係者によると、殺害された契約社員の山岸正文さん(当時63)の自宅から約300メートル離れたスーパーの防犯カメラを調べたところ、山岸さんが事件直前の午後6時台に買い物をする様子が映っていた。山岸さんは発見時、玄関付近でコートを着たまま仰向けに倒れていたという。警視庁は、山岸さんはスーパーから自宅に戻った直後に襲われたとみている。 山岸さん宅は3階建てで、3階部分から土足の跡が見つかり、尾本容疑者が所有するスニーカーのものと同型だったという。足跡は事件よりも前についたものとみられ、同庁は事件前にも侵入した可能性があるとみている。 ■事件前後、服が変わる 傷は… この記事は有料記事です。残り320文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ジャニーズ事務所「見解は週末に伝える」 性被害調査求める署名受領
2023年5月11日 21時09分 大手芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年に死去)から、所属タレントが性被害を受けていた疑いが浮上している問題をめぐり、ファンらでつくる団体が11日、第三者による検証・調査などを求める署名を事務所に提出したと発表した。 ジャニーズ事務所は同日、朝日新聞の取材に「署名を受領したのは事実でございます。事務所の見解及び対応につきましては、今週末公式にお伝えさせていただきます」と回答した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
世界初「魔法省」が練馬区に出現 ハリポタ施設、6月16日オープン
滝沢貴大2023年5月11日 21時42分 東京都練馬区の遊園地「としまえん」跡地で建設が進む「ハリー・ポッター」がテーマのエンターテインメント施設で、作中に登場する「魔法省」のセットが完成し、11日に記念イベントが開かれた。ハリポタがテーマの施設はロンドンに続き世界2カ所目だが、魔法省のセットが再現されるのは初という。 「魔法省」は、同シリーズに登場する魔法使いたちを統治する省庁のようなもの。主人公ハリーたちの敵、闇の魔法使い・ヴォルデモートとの戦いの現場になるなど、作中の象徴的な場面で登場した。セットは映画撮影時に使われたものを再現し、延べ床面積900平方メートル超、高さ9メートル超と巨大。3万枚以上のタイルを用意したという。 魔法省の職員たちのオフィスや、作中にも登場した銅像を始め、魔法使いたちが移動に使う暖炉も再現。煙や照明効果により、来場者は、魔法で移動したように見える写真や動画を暖炉の中で撮ることができるという。 映画制作に携わり、施設建設にも参加するジョン・カーソップさんは同日のイベントで、「セットはこのまま映画が撮れる水準。多くの方に来ていただきたい」と話した。施設は6月16日にオープンする予定だ。(滝沢貴大) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小学校の校庭、地中に釘など544本 児童が転倒、十数針縫う大けが
東京都杉並区立荻窪小で4月、校庭を走っていた児童が転倒し、地面に打ち込まれていた釘でひざを十数針縫うけがを負っていたことがわかった。同小が調べたところ、運動会などで目印に使われた釘やフックが544本見つかった。校長は「安全確認が不十分だった。児童や保護者に申し訳ない」と話している。 同小によると、事故は4月13日に発生。児童は体育の授業の鬼ごっこ中に転倒して釘に左ひざを打ちつけ、十数針縫った。学校はその後3日間、校庭を閉鎖して教職員全員で点検し、業者に依頼して金属探知機で2度調査。これまでに計544本の釘とフックが見つかった。同小は4月22日に臨時保護者会を開くなどし、事故の経緯や安全対策について説明したという。 同小によると、釘は長さ12・5センチ、頭の部分が直径1センチほど。運動会や体育の授業で整列したり、ダンスをしたりする際の目印の固定用に打ち込まれていた。児童がけがをした釘は、頭部の数ミリが地面から出ている状態だったという。 なぜ釘がそのまま放置? 校長「目視では…」 同小では、運動会などの後片… この記事は有料記事です。残り459文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
関東大震災の虐殺に向き合うよう政府に助言を…市民がG7首脳に書簡
100年前に発生した関東大震災で多数の朝鮮人が虐殺された問題で、市民団体が近く、広島で今月開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)の参加国に対し、「虐殺の過去と向き合うように日本政府に助言してほしい」と求める書簡を送る。 「関東大震災朝鮮人・中国人虐殺100年犠牲者追悼大会実行委員会」が11日、東京都内で開いた会見で説明した。同会は犠牲者を追悼するイベントを8、9月に催す。 同会の活動を支援する田中宏・一橋大名誉教授らによると、国の中央防災会議が過去の災害経緯をまとめた報告書には、1923年に起きた関東大震災の際に、「朝鮮人が放火した」との流言を信じた自警団などに朝鮮人や中国人が殺害された、と記されている。ただ歴代内閣は、虐殺の事実を認めるかについて尋ねる国会議員に「記録が見当たらないので答えは困難」と回答してきたという。 G7の参加国に送る書簡では、こうした日本政府の姿勢を説明したうえで、「歴史と誠実に向き合う重要性について、岸田文雄首相に助言してほしい」と求める。書簡は各国の大使館などに郵送する。(編集委員・北野隆一) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
署に1時間居座り、それカスハラかも 福岡県警が全国初の対応指針
本官も実は「カスハラ」に悩んでいました――。福岡県警は、住民からの妥当性のない申し出や要求に悩む警察官も多いとして、組織的なカスタマーハラスメント対策に乗り出す。11日に指針を発表し、15日から運用を始める。警察組織としては全国初の対応という。 警察官挑発してSNS投稿、嫌がらせも 飲酒状態で警察署を訪れた人が暴言をはいて署に居座ったり、他の行政機関への要求内容を延々と申し立てたり。県警警務課によると、こんな事例は以前からあり、嫌がらせ目的で警察官を挑発し、その様子がSNSにさらされるケースもあった。 こうした結果、警察官の対応が長時間に及び、出動や電話対応といった本来の警察業務に支障が出ていたという。 警部以下にアンケート 「対応に苦慮したことある」8割に 県警は昨年12月、警部以下(警察行政職員を含む)約1万人にアンケートを実施。約8割が対応に苦慮した経験があり、そのうち約4割が意欲の減退や不眠など心身の不調を感じていた――という実情が判明した。 県警は、警察官らの業務負担や精神的負担を軽減する必要があるとして、カスハラ対策に取り組む自治体や企業の例を参考に独自のカスハラ対策を設けた。 説明を果たした上で、①電話や現場では30分②警察署などへの来庁は1時間――をめどに対応打ち切りを判断し、幹部警察官らに報告する。幹部警察官はカスハラにあたるか判断し、電話を切ったり、退去を求めたりすることにつなげる。 このほか、今年度中にすべての警察署に音声対応転送や通話録音機能のある電話を整えるほか、署内への防犯カメラの設置や、動画撮影機能がある機器で現場対応することも検討している。 一方、県警は、警察業務に関わる申し出や要求に対しては「誠実で積極的に、公平な態度で対応する」と強調。該当チェックなど判断の目安などを示したマニュアルを作成し、対応への濃淡が出ないように徹底するという。 カスハラ判断、マニュアル化へ 識者「住民の納得得ながら機能させて」 カスハラに詳しい関西大社会学部の池内裕美教授(社会心理学)は、「警察など公務員組織では、対応にあたる職員が必要以上に頑張る傾向にある。苦情対応で日々の時間やエネルギーを費やし、若い警察官の離職や休職につながる例もある。カスハラ対策は組織の問題であり、職員が組織を信頼して対応できる風土づくりが大切。マニュアルをつくって線引きの基準を示したことは大きい」と評価する。 さらに、「警察がカスハラ対策を取らざるを得ない状況について、住民側の理解を深め、協力を求めるべきだ。警察官という『資源』は限られ、市民が無駄遣いをしてはいけない。健全な警察業務を維持することは、回り回って住民を守り、住みよい街づくりにつながる」と話す。 一方で、「マニュアルによる判断は標準化してこそ意義がある。住民の納得を得ながら機能させなければ、さらなるクレームを招いてしまう」と話す。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
世界初、「魔法省」が練馬区に出現 ハリポタ施設、6月16日OP
滝沢貴大2023年5月11日 21時42分 東京都練馬区の遊園地「としまえん」跡地で建設が進む「ハリー・ポッター」がテーマのエンターテインメント施設で、作中に登場する「魔法省」のセットが完成し、11日に記念イベントが開かれた。ハリポタがテーマの施設はロンドンに続き世界2カ所目だが、魔法省のセットが再現されるのは初という。 「魔法省」は、同シリーズに登場する魔法使いたちを統治する省庁のようなもの。主人公ハリーたちの敵、闇の魔法使い・ヴォルデモートとの戦いの現場になるなど、作中の象徴的な場面で登場した。セットは映画撮影時に使われたものを再現し、延べ床面積900平方メートル超、高さ9メートル超と巨大。3万枚以上のタイルを用意したという。 魔法省の職員たちのオフィスや、作中にも登場した銅像を始め、魔法使いたちが移動に使う暖炉も再現。煙や照明効果により、来場者は、魔法で移動したように見える写真や動画を暖炉の中で撮ることができるという。 映画制作に携わり、施設建設にも参加するジョン・カーソップさんは同日のイベントで、「セットはこのまま映画が撮れる水準。多くの方に来ていただきたい」と話した。施設は6月16日にオープンする予定だ。(滝沢貴大) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
区立小の校庭、地中に釘など544本 転倒の児童10針縫う大けが
東京都杉並区立荻窪小で4月、校庭を走っていた児童が転倒し、地面に打ち込まれていた釘でひざを十数針縫うけがを負っていたことがわかった。同小が調べたところ、運動会などで目印に使われた釘やフックが544本見つかった。校長は「安全確認が不十分だった。児童や保護者に申し訳ない」と話している。 同小によると、事故は4月13日に発生。児童は体育の授業の鬼ごっこ中に転倒して釘に左ひざを打ちつけ、十数針縫った。学校はその後3日間、校庭を閉鎖して教職員全員で点検し、業者に依頼して金属探知機で2度調査。これまでに計544本の釘とフックが見つかった。同小は4月22日に臨時保護者会を開くなどし、事故の経緯や安全対策について説明したという。 同小によると、釘は長さ12・5センチ、頭の部分が直径1センチほど。運動会や体育の授業で整列したり、ダンスをしたりする際の目印の固定用に打ち込まれていた。児童がけがをした釘は、頭部の数ミリが地面から出ている状態だったという。 なぜ釘がそのまま放置? 校長「目視では…」 同小では、運動会などの後片… この記事は有料記事です。残り459文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「知床は懐が深く、飽きることはない」自然との出会いは一期一会
「自然を相手にするからには、油断はしてはいけない」 北海道・知床半島で自然ガイドをする綾野雄次さん(62)はそう言う。 知床沖で観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が沈没した事故から、間もなく11カ月が経とうとしていた3月21日。知床国立公園内は雪解けが徐々に進み、春の訪れを感じさせた。 シャーベット状に溶けた雪の上を、「スノーシュー」を装着してゆっくりと進む。スノーシューとは、雪の上を歩く際に、足が雪に沈まないように靴に取り付ける道具のことだ。 事故が起きた昨年4月23日。綾野さんは、出航後のカズワンとみられる船をガイド中に目撃した。そして、それがカズワンの最後の目撃情報となった。 目撃した際の様子を語ってもらうため、昨年5月にも目撃地点までのツアーの同行取材をお願いした。今回は、「冬の知床の魅力を伝えたい」とリクエストし、当時とは違うルートで同じ場所を目指した。 雪に反射する日光のまぶしさに目を細めながら、約60年前に開墾された畑跡の林を進む。凜(りん)とした空気を大きく吸い込むと、乾いた木の香りを感じる。 冬の森は静まり返り、我々が踏み抜いた雪の音だけが響く。 少し進むと、幹に金網やペットボトルが巻かれた木の見本があった。 知床のエゾシカは冬になると草が無くなるため、樹皮を食べてしまう。そのまま放置すると木が枯れてしまうため、近年ではポリエチレン製のネットを巻いて木を保護しているという。 30分ほど歩くと、一本の木を見つけた。イタヤカエデの木だ。 事故を語るのをやめた キツツキが樹皮に傷をつけて… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル