いい大学に入り、いい就職をする。そんな親の期待に応えようとしていた13歳のとき、心が折れた。16歳のときには、いじられキャラが限界に来た。中学校と高校で不登校を経験した新潟市の三井田(みいだ)和人(かずと)さん(18)は今、スクールカウンセラーをめざす。17歳のときに手に入れた「居場所」が道を開いた。 小6のときの習い事は週7コマ 小学5年生から学習塾に通わされた。そろばんやテニスなどの教室にも通い、6年生になると習い事は週7コマになった。 日曜以外は休みなし。「少し減らしたい」と訴えても、「忍耐力を養うために続けなきゃダメだ」と退けられた。 一言が重い父親と、心配性の母親。2人きょうだいの長男で、かわいがられる一方、強い期待をかけられた。 中学校でのテストの成績は、220人ほどいる学年で30~70番を上下していた。さらに上を期待されている中で、2年生の2学期は90番台に落ちた。それでも、親の機嫌取りで勉強しているだけだったので、悔しさは感じなかった。 沼にはまるように不登校が長引いた それが態度に出ていたらしい。11月のある日の夕食後、自室の学習机脇のベッドでくつろいでいるときだった。 親が部屋に入ってきた。「悪い点を取ったら普通は勉強するものだ。何でそんなに普通でいられるんだ」。激しく叱られた。体の震えが止まらず、気持ちがプツンと切れた。 「もういいや」… この記事は有料記事です。残り1456文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
クマは怖い存在? 共生考えるボードゲーム、動物園が制作費用募る
クマと人間の共存について考えるボードゲームの制作費用を、盛岡市動物公園「ZOOMO(ズーモ)」がクラウドファンディング(CF)で募っている。クマは怖い存在なのか。クマについて正しい知識を身につけ、被害を減らす行動をとれるよう学べるゲームを作り、教育機関などに広く配布することを考えている。 今年4月にリニューアルオープンした同園では、生物多様性の保全をテーマにした教育の推進など、野生動物と人とのより良い関係に向けた取り組みに力を入れてきた。今回のボードゲーム制作も、その一環だ。 岩手県の調査によると、2020年度末時点で、県内のツキノワグマの推定個体数は約3700。クマによる人身被害は昨年度は県内で23件だったが、今年度は5月19日現在で、すでに7件の被害報告がある。 こうした被害を減らすための取り組みとしては、ポスターやホームページでの注意喚起といった啓発活動が中心だった。クマは怖い存在、ということを植え付ける対策ばかりだった。 「クマの怖さを教えることが目的ではない」 同園の企画営業広報の荒井雄… この記事は有料記事です。残り716文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
偽ブランド品販売で罰金の足立区議、辞職の意向 「情けない」と投稿
2023年5月25日 22時59分 偽ブランド品を販売したとして商標法違反容疑で書類送検され、罰金を納付していた東京都足立区の和田愛子区議(38)=立憲民主党を除籍処分=が25日、自身のツイッターで議員辞職の意向を明らかにした。同党都連関係者も取材に対し、認めた。 ツイッターには、「議員辞職にあたってのおわび」と題した書面を投稿。「明日の任期開始とともに即日辞職することを決断した」とし、「5115名の有権者のみなさまが区議会で働く場を与えて下さったのに申し訳なく、情けない気持ちです」と謝罪の言葉をつづった。区議会事務局に必要な書類を提出したとしている。和田区議は21日投開票の区議選で、立憲公認で当選したばかりだった。 同区議によると、3月に警視庁に書類送検された。容疑は、昨年5月、仏ブランド「アニエスベー」の偽物のバッグ1点をフリマアプリで8300円で販売したというもの。略式命令を受けて罰金20万円を納付した。 朝日新聞が事件を報じた24日、和田区議は離党届を提出したが、立憲は受理せず、除籍処分を決定していた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長野の立てこもり事件、死亡の女性は中野市の66歳 男との関係不明
2023年5月26日 2時38分 長野県中野市で25日夕にあった立てこもり事件で、県警は26日未明、死亡した3人のうち、身元がわかっていなかった女性は村上幸枝さん(66)=同市江部=と発表した。立てこもっている男との関係は不明としている。 県警によると、他に亡くなったのはいずれも中野署地域課の警察官で、玉井良樹警部補(46)と池内卓夫巡査部長(61)の2人。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
立てこもりの男?の姿、屋外で確認 投降の意思は示さず 長野県警
2023年5月26日 3時06分 長野県中野市で25日夕に男が銃を発砲した上で付近の民家に立てこもっている事件で、26日午前2時ごろにこの民家の外に出ている、男とみられる人物の姿を県警が確認したことがわかった。 男は民家の敷地内にとどまっており、投降の意思は示していないという。 県警によると、事件では同市内の女性(66)と46歳と61歳の男性警察官2人が死亡。立てこもりのあった民家にはこれらの3人のほかけがをした男性が屋内に倒れているが、県警や消防が近づけず、搬送できない状態が続いている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「助けて」逃げる女性、ナイフを手に追う迷彩服の男 長野立てこもり
長野県中野市で25日、男が銃を発砲し、警察官2人を含む男女3人が死亡した。突然の凶行に、静かな住宅街は恐怖に包まれた。犯行を目撃したという近くの男性が当時の詳細な状況を語った。 男性によると、畑仕事をしていたところ、道路の北側から「助けて!」と女性が声を上げながら1人で逃げるように走ってくるのが見えた。その後方約20メートルには、迷彩服姿の30代くらいの男が女性を追いかけていたという。 女性は逃げたが、男に追いつかれ、捕まった。男は持っていたナイフで女性を刺し、その後も倒れた女性を複数回刺したという。刃渡りは30センチほどで、サバイバルナイフのように見えた。この男性は、女性について「見たことがない人」と語った。 その後、駆けつけたパトカー… この記事は有料記事です。残り732文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
赤ちゃん3人の骨か 「子ども産んだ」通報で警察が発見 大阪の住宅
2023年5月26日 0時10分 大阪府大東市栄和町の住宅で25日午後2時半ごろ、この家に住む70代女性から「子どもを産み落とした。警察の方に来てほしい」と大阪府警四條畷署に通報があった。同署員が駆けつけると、2階の和室の押し入れにあった三つの袋の中から、ビニールや毛布に包まれた3人の赤ちゃんのものとみられる骨が見つかったという。 同署によると、遺体は腐敗が進んでおり、数十年前に亡くなった可能性があるという。女性方は4人暮らしで、府警は死体遺棄事件も視野に一家から事情を聴いており、遺体を司法解剖して死因や性別を調べる。 現場はJR住道駅から約500メートルの閑静な住宅街。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
長野で男が発砲、立てこもり 市議会議長の息子か 警官ら3人死亡
25日午後4時25分ごろ、長野県中野市江部で「男が女性を刺した」と複数の110番通報があった。県警によると、警察官が現場に駆けつけたところ、男が銃を発砲し、その後に付近の民家に立てこもった。40~50代とみられる女性と、男性警察官2人が病院に搬送され、死亡が確認された。他に一般人とみられる男性1人もけがを負ったという。 県警によると、亡くなった警察官はいずれも中野署地域課の玉井良樹警部補(46)と池内卓夫巡査部長(61)。女性の身元を調べている。 県警によると、通報には「猟銃を持っている人がいる」という内容のものもあった。女性は屋外で刃物で刺されたという。県警によると、男が立てこもったのは青木正道・同市議会議長の自宅。捜査関係者によると、死亡した3人以外のけがをした男性は、現場の屋外に倒れているが、県警や消防が近づけず、搬送できていないという。 県警によると、立てこもっている男は上下迷彩服で、迷彩柄の帽子をかぶり、サングラスとマスク姿だった。県警は、男は青木氏の息子とみている。男は刃物と猟銃を持っている可能性がある。午後8時半すぎ、男が立てこもった民家から青木氏の妻が逃げだし、警察官に保護された。その後、別の女性も逃げだした。2人とも無事という。青木氏は無事が確認されているという。 事件を目撃した近くの人は、「畑仕事をしていたところ、女性が『助けて』と走ってきた」と話した。女性は追いかけてきた男に畑の上で追いつかれ、刺されたという。現場付近にパトカーが到着すると、その男が猟銃のようなもので運転席側から発砲し、男はその後、歩いて立ち去った。刃物はサバイバルナイフのような長いものだったという。 捜査関係者によると、現場付近では、午後7時~8時過ぎに複数回の発砲音があった。 現場は長野電鉄の信州中野駅から西に約2キロの住宅地。県警は同日午後7時45分、現場を中心とした半径約300メートルを避難区域に指定したと発表した。現場付近の国道403号と県道を全面通行止めとした。 中野市危機管理課によると、25日午後4時50分ごろ、消防から「江部地区で散弾銃を発砲する事件が起きた。けが人がいて容疑者は逃走している」との連絡があった。同5時ごろに市内全域を対象に防災行政無線で、市民に屋外に出ないよう呼びかけた。学校や保育園に対しては、個別に注意を呼びかけたという。 過去にあった主な立てこもり事件 <2022年6月> ・埼玉県川越市のネットカフェで客の男が女性店員を人質に <22年1月> ・埼玉県ふじみ野市の住宅で猟銃を持った住人の男が訪れた医師の男性を人質に。男性は撃たれて死亡、他に男性2人も負傷 <21年6月> ・さいたま市のネットカフェで男が従業員を人質に <20年4月> ・福岡市でうなぎ料理店の元従業員が店主の娘2人を人質に <20年1月> ・島根県出雲市の運送会社で刃物を持った男が従業員を人質に <16年8月> ・和歌山市の土木建設会社で男が従業員4人を拳銃で撃ち、逃げ込んだアパートに立てこもり、その後に自死 <07年5月> ・愛知県長久手町(現・長久手市)で元暴力団員が拳銃を持って自宅に立てこもり、警察官ら4人が死傷 <03年9月> ・名古屋市のビルに男が立てこもり。ガソリンに火をつけ、爆発で男と人質、警察官の3人が死亡、数十人がけが Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
裁判記録の廃棄検証報告書に遺族「納得できない」 改善策の実効性は
重大な少年事件などの記録廃棄を検証した最高裁の調査報告書からは、保存への意識が乏しい裁判所内で、責任があいまいなまま記録が捨てられていた実態が浮かんだ。今後は、非を認めた最高裁が打ち出した改善策の実効性が問われる。 「後世に引き継ぐべき記録を多数失わせてしまったことについて深く反省し、国民の皆様におわび申し上げます」 25日に会見した最高裁の小野寺真也総務局長は、こう述べて10秒あまり頭を下げた。 大幅に広がる対象事件 保管場所不足に直面 最高裁は報告書で、裁判記録には「国民共有の財産」として歴史的、社会的な意義がある資料があることを明記。問題の原因は「最高裁の不適切な対応」にあったと全面的に責任を認めた。 裁判記録の廃棄は過去にも問題になっていた。 朝日新聞は2019年、憲法25条が定める生存権の解釈が争われた「朝日訴訟」など、重要な憲法判断が示された多くの民事裁判の記録が、特別保存されないまま東京地裁で廃棄されていたと報じた。 これを受けて東京地裁は20年、再発防止策として、「主要な日刊紙2紙以上に判決記事が載った事件」(2紙基準)などの場合に特別保存するという具体的な運用要領を策定した。最高裁は各地の裁判所に、この規定を参考に要領を設けるよう呼びかけた。 神戸連続児童殺傷事件など、今回発覚した記録廃棄の時期は、大半が要領の策定前だった。ただ、要領策定時には残っていたのに、基準に該当するかをさかのぼって検討しなかった結果、廃棄された記録があったことも判明。小野寺氏は「当時の取り組みは十分ではなかった」と述べた。 こうした反省を踏まえ、報告書では、第三者委員会の設置や運用面の手順の見直しなどの改善策を盛り込んだ。だが具体的な改定作業はこれからで、実効性が確保されるかは見通せていない。 2紙基準については、これまで除外してきた地域面の記事も含めるとしており、対象事件は大幅に広がる。一方で保管場所の不足は既に大きな課題になっている。小野寺氏は「必要な支援をする」としたが、現役のベテラン書記官は「ただでさえ保管場所に苦労しているのに、特別保存が増えたらどこに保管するのか」と不安を漏らした。(遠藤隆史) 被害者遺族「苦しい心情に配慮しているか、精査」 問題発覚のきっかけとなった神戸連続児童殺傷事件。最高裁の調査報告書によると、神戸家裁の担当職員は当時の所長を含む複数の管理職に話を持ちかけたが、所長に、自身が事件記録を特別保存とすべきか判断する立場との認識がなかったという。裁判官からは「前代未聞の事件。保存すべきだ」などの声もあったが、所長には伝わらなかったという。最終的に担当職員が「これまで神戸家裁で特別保存にした事件はない、と聞いていた」「少年事件は非公開」などの理由で、所長に判断を仰がずに廃棄したという。 神戸家裁は25日、「当時の運用が不適切で、厳粛に受け止めている。改正される規定に従い、適切な運用を確保していきたい」とコメントした。 事件で土師(はせ)淳君(当… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
会食の把握後も約20日、国交相に報告されず 「指示軽んじられた」
有料記事 高島曜介 東郷隆2023年5月25日 21時40分 民間企業に国土交通省OBの社長就任を求めた元国交事務次官と、現役の国交省幹部が会食をしていた問題で、会食の事実は省内調査で把握された後も約20日間、斉藤鉄夫国交相に報告されていなかったことがわかった。斉藤氏は25日の国会で「情報を把握した時点で速やかに報告が行われるべきで、報告が著しく遅れたことは極めて問題」として厳重に注意したと説明した。 国交省によると、元国交事務次官の本田勝氏(70)と久保田雅晴航空局長らは、人事介入問題を朝日新聞が報じる2日前の3月28日に会食をしていた。 参院国交委員長の蓮舫議員(立憲)に省が示した資料や、省関係者への取材によると、月刊誌「FACTA」から4月27日、会食に関して取材があり、4月末に人事課長が久保田氏に聞き取りを実施し、事実を把握。この際、会食は「私的なもの」だとして斉藤氏に未報告であることも確認された。しかし、会食についての報道がある5月18日まで斉藤氏には報告されていなかったという。 25日の参院国交委員会で… この記事は有料記事です。残り720文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル