有料記事 奈良美里 良永うめか2023年5月30日 22時03分 同性婚を認めないことは憲法に違反する――。30日の名古屋地裁判決は先行した札幌地裁より違憲性に強く踏み込んだ司法判断となった。「同性カップルに対する保護がなされない影響は深刻」などと、国に強く対応を促すものとなった。 「ほんの少し、スタートラインが見えてきたように感じる」 「うれしくて涙が……」 名古屋地裁で傍聴した東京都台東区の長屋友美さん(36)は目を細めた。愛知県出身で同性パートナーと4年前から交際中という。「『違憲』とはっきり言ってくれ、家族として認識してもらえたのが大きい」 判決後の記者会見で、弁護団の堀江哲史弁護士は「私たちが主張してきたことを丁寧に拾ってくれた」と評価した。 この日の判決は、先行した東京地裁判決と同じく、婚姻や家族に関する立法のあり方を定めた憲法24条2項に着目。東京地裁は同性カップルが家族になる法制度がない現状を「違憲状態」と指摘したものの、「制度の構築の方法は多様なものが想定され立法裁量に委ねられている」として「違憲」とは認めなかった。 だが、名古屋地裁は踏み込ん… この記事は有料記事です。残り1408文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大垣の会社役員宅で金庫など奪う 強盗致傷容疑で5人逮捕 岐阜県警
2023年5月30日 23時00分 岐阜県大垣市の会社役員宅で5月2日に現金が奪われた強盗致傷事件で、県警は、横浜市中区の無職少年(18)ら16~22歳の男5人を強盗致傷と住居侵入の疑いで逮捕したと30日に発表した。県警は5人の認否を明らかにしていない。 ほかに逮捕されたのは、住居不定の無職少年(18)▽東京都八王子市の無職少年(16)▽住所、職業とも自称の横浜市の会社員少年(16)▽静岡県菊川市下平川の会社員宮城貴一容疑者(22)。 大垣署によると、5人は2日午後2時半ごろ、会社役員の男性(75)宅に押し入り、バールを振り上げるなどして「殺すぞ。金庫あるだろ」などと脅し、男性に殴る蹴るの暴行を加え、現金163万円や金庫など3点(計36万5千円相当)を奪った疑いがある。男性は胸の骨が折れるなど全治2カ月のけがをした。 県警は、少年4人が実行役で、宮城容疑者が共犯とみて事件のいきさつを調べる。 また、事件の6日後には東京・銀座の時計店で強盗事件が発生。銀座の事件で逮捕された少年4人のうち、リーダー格とみられる19歳の少年が大垣の事件にも関わった疑いがあるとして、県警が捜査している。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
憲法14・24条どちらにも違反との司法判断は初 同性婚めぐる判決
同性どうしの結婚(同性婚)を認めていない民法や戸籍法の規定は憲法に違反するとして、愛知県内の同性カップルが国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、名古屋地裁は30日、違憲との判断を示した。西村修裁判長は「法律婚から同性カップルを排除することは合理性を欠く」などと述べた。国会が立法措置を怠ったとまでは認めず、原告の請求は棄却した。 同種訴訟での違憲判断は2021年3月の札幌地裁に続いて2例目。憲法14条違反だけではなく、同24条2項違反も認定したのは初めて。原告側は「同性婚の法制化に向けて大きな意義がある判決だ」と評価した。 判決は、民法などの規定が「婚姻や家族に関する法は個人の尊厳に立脚すべきだ」との憲法24条2項に違反するかについて検討。同性カップルが置かれている状況について「法律婚に付与されている重大な人格的利益から排除されている」と指摘した。 その上で、こうした状況を放置することは「個人の尊厳の要請に照らして合理性を欠く」と判断。同性カップルの関係について「国の制度によって公証し、保護する枠組みすら与えていない」とし、同項に違反するとした。 民法などの規定が「法の下の平等」を定めた憲法14条1項に反するとも認定。その理由として、同性カップルについて「性的指向という自ら選択・修正できない事柄を理由として、婚姻に直接的な制約を課されている」としたうえで、異性カップルと比べて差別的な取り扱いを受けていると結論づけた。 原告は、婚姻の自由を保障した憲法24条1項にも違反すると主張していた。だが判決は、同項の「両性の合意のみに基づく」の表現は異性間の婚姻を指すと指摘。同性カップルを取り巻く社会情勢の変化などを踏まえてもこの判断を覆せないとして、これを退けた。 同種訴訟は全国5地裁で起こされ、今回の判決は4件目。これまで、札幌は「違憲」、22年の大阪は「合憲」、同年の東京は「違憲状態」と判断は分かれていた。6月8日には福岡地裁で判決が予定されている。(高橋俊成、前川浩之) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
セーラー服を着てしゃべれば再生数が上がる 福岡・飯塚市議が発言
女性議員が「セーラー服を着てしゃべれば再生数が上がる」。4月の福岡県飯塚市議選で日本維新の会公認で初当選した藤間隆太議員(35)が30日の協働環境委員会でこう発言し、江口徹議長から厳重注意を受けた。 藤間議員は男女共同参画社会推進の啓発事業について「土建屋さんの集まりとか、男女共同参画の重要性について関心の薄いところにも突撃」するのが必要と主張。市議会唯一の女性である金子加代議員(57)の活動ぶりに触れ「男女共同参画と言えば金子議員が有名ですが、例えば市のユーチューブでまじめに話しても再生数は200~400ぐらい。セーラー服を着てしゃべれば3千~5千いくんじゃないか」と述べた。 藤間議員は委員会終了後に… この記事は有料記事です。残り190文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
教員採用の日程、1カ月前倒し 文科省協議会が提言へ
文部科学省と教育委員会などでつくる協議会が、公立学校の教員採用試験の日程を1カ月ほど前倒しすることを盛り込んだ提言を近く公表する。全国共通の教員採用試験の創設を検討することも盛り込む方向だ。 教員採用試験の受験者が減り続けるなか、試験が先に終わる民間企業に学生が流れることが課題として指摘されていた。 文科省は、採用を担う都道府… この記事は有料記事です。残り288文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
同性婚認めずは違憲 同性カップル排除は疑問 名古屋地裁判決要旨
同性婚が認められないことを「違憲」と判断した5月30日の名古屋地裁判決の要旨は次の通り。 【憲法24条1項(婚姻の自由)に違反するか】 24条1項は、婚姻は「両性」の合意のみに基づき、成立すると規定する。憲法制定当時、同性間に法律婚を及ぼすことを要請されていたとは解し難い。 その後、多数の諸外国で同性婚制度が導入され、我が国でも地方自治体の登録パートナーシップ制度の導入が進み、同性婚の法制化を求める声が上がるなど社会情勢が変化している。 24条の主眼は、明治民法下の家制度を改め、婚姻を含む家族生活について民主主義の基本原理である個人の尊厳と両性の本質的平等の原則を定めたところにあった。同条が同性間に法律婚を及ぼすことを禁止しているとは解されない。 伝統的に、婚姻制度は男女の結合関係を承認するもので、生まれた子の保護・育成を通じ、家族の中核を形成するととらえられてきた。現行の法律婚の拡張は、異性婚を前提に構築された婚姻制度全体を見直す契機になり、広く社会に影響を及ぼすことが避けられない。 同性カップルにいかなる保護を付与する制度を構築するのかは、現行の法律婚制度とは別の規律を設けることもありうる。同性婚を肯定している国でも、パートナーシップ制度などを先行させ、後に同性婚制度に移行または併存させるなど、制定過程は様々だ。社会情勢の変化を考慮しても、憲法が一義的に同性間に法律婚を及ぼすことを要請するとは解し難い。したがって、24条1項に違反するとはいえない。 【憲法24条2項(個人の尊厳と両性の本質的平等)に違反するか】 24条2項は、現行の法律婚を同性間に及ぼすことを要請していないと解するのが整合的だ。 法律婚を利用できることが重大な法的利益であることは疑いの余地がない。同性カップルは自然生殖の可能性がないという点を除けば、異性カップルと何ら異なるところはない。 性的指向及び性自認は、医学心理学上、人生の初期または出生前に決定されている。自らの意思や精神医学的な療法によって変更されないにもかかわらず、法的利益を享受できない状態に陥っており、同性カップルと異性カップルとの間に、著しい乖離(かいり)が生じている。 婚姻の本質は真摯(しんし)な意思で共同生活を営むことにあり、その価値は人の尊厳に由来し、重要な人格的利益だ。人格的利益を実現する法律婚制度は、両当事者の関係が正当だと社会的に承認されることが欠かせない。 現行制度は、歴史的な伝統的家族観に根差すもので、それ自体合理性を有する。しかし、婚姻の意義は、単に生殖と子の保護・育成のみにあるわけではなく、親密な関係に基づき永続性をもった生活共同体を構成することが、人生に充実をもたらす極めて重要な意義を有する。家族の多様化が指摘されており、伝統的な家族観が唯一絶対のものではなくなっている。 同性愛を精神的病理であるとする見解は、20世紀後半ごろには否定され、性的指向は障害ではないとの知見が確立している。諸外国では1989(平成元)年にデンマークが登録パートナーシップ制度を導入。2000(平成12)年には、オランダが世界で初めて同性婚制度を導入し、現在までに28カ国が同性婚制度を導入している。 我が国でも多数の地方自治体が登録パートナーシップ制度を導入し、2018(平成30)年以降の意識調査では、同性婚の賛成派が約6割半に及ぶものや、贅成派が男性の約7割、女性の9割弱を占める結果もある。 同性カップルは、その関係が公証されず、保護するのにふさわしい効果の付与を受けるための枠組みすら与えられない甚大な不利益を被っており、結婚契約など公正証書を締結するなどしても解消できない。 わが国のLGBTの人口規模は、平成27及び28年に行われた調査では4・9%から7・6%だった。法律婚制度が制定されて70年以上が経過している。同性カップルが被る不利益は、その規模も期間も相当なものだ。 立法は国の伝統や国民感情などを踏まえ、全体の規律を見据えた総合的な判断を要する。しかし、同性カップルが国の制度によって公証されたとしても、国民が被る具体的な不利益は想定し難い。地方自治体の登録パートナーシップ制度導入の増加により弊害が生じたという証拠はなく、伝統的家族観を重視する国民との間でも、共存する道を探ることはできる。 同性カップルが法律婚による重大な人格的利益を享受することから一切排除されていることに疑問が生じている。現状を放置することは、個人の尊厳の要請に照らして合理性を欠き、国会の立法裁量の範囲を超えるものとみざるを得ない。 24条2項に違反する。 【憲法14条1項(法の下の平等)に違反するか】 14条1項は、法の下の平等を定めている。 性的指向が向き合う者同士の婚姻をもって初めて本質を伴った婚姻といえる。同性愛者にとって同性との婚姻が認められないのは、婚姻が認められないのと同義で、性的指向による別異取り扱いに他ならない。国会の立法裁量の範囲を超えるものとみざるを得ず、14条1項にも違反する。 【国家賠償法上違法かどうか】 我が国に同性婚の公式な承認の必要性が勧告されたのは、平成29年の国連人権理事会の普遍的定期的審査(UPR)であり、地方自治体の登録パートナーシップ制度が初めて導入されたのは平成27年4月だった。具体的な法案が国会に提出されたのは、令和元年6月のことであり、伝統的な家族観は今日も失われてはおらず、国会が正当な理由なく長期にわたって立法措置を怠っていたと評価することはできない。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京都・嵯峨野のトロッコ列車、故障で停車 乗客300人が歩いて避難
2023年5月30日 18時40分 30日午後1時半ごろ、嵯峨野観光鉄道が運行するトロッコ列車が故障し、トロッコ保津峡(京都市西京区)―トロッコ亀岡(京都府亀岡市)間で停止した。乗客約300人が線路を歩き、約700メートル先のトロッコ保津峡駅に避難した。 嵯峨野観光鉄道によると、列車はトロッコ嵯峨駅を午後1時過ぎに出発し、約30分後に停車した。5両編成のうち先頭車両以外は鵜飼第一トンネル内(京都市西京区)にとどまった。ほぼ満員の乗客にけがはなかったという。後続の列車から運行を取りやめた。故障の原因は調査中だとしている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ビッグデータ分析で熱中症対策 高リスクに備え 名古屋市立学校
熱中症のビッグデータを使って1週間先までの発症リスクを予測し、教育現場の予防に役立てる――。そんな取り組みが名古屋市の市立校で6月から始まる。予測を参考にしながら体育や部活など屋外活動を修正し、発症リスクを減らす狙い。 予測システムは、市消防局と名古屋工業大学の平田晃正教授の共同研究。2014年~19年に名古屋市内の市立校で発生した7歳から18歳未満の救急搬送者数のデータを平田教授が独自分析し、その日ごとの救急搬送リスクを算出する。 市消防局によると、各学校はこれまで、環境省などが公表する「暑さ指数」を利用してきた。だが3日先までしか算出されず、また、気温や湿度などから算出されるため、真夏は連日「警戒」とされる数値を上回る。屋外活動を調整する上で「参考にしにくい」という声が出ていたという。 平田教授の予測システムでは… この記事は有料記事です。残り300文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Seiya Suzuki helps Cubs beat Rays as Marcus Stroman stars on mound
Chicago – Seiya Suzuki scored the only run as the Chicago Cubs beat the Tampa Bay Rays 1-0 on the back of a complete-game shutout by starter Marcus Stroman on Monday. The right-hander was near-perfect against the best team in the majors, striking out eight with just one hit, a […]
「ハーフライフル使った」 長野の警察官殺害事件で容疑者が供述
高億翔2023年5月30日 15時58分 長野県中野市で男女4人が殺害された事件で、警察官を射殺したとして殺人容疑で逮捕された青木政憲容疑者(31)が、凶器について「ハーフライフルを使った」と供述していることが、捜査関係者への取材でわかった。青木容疑者は計4丁の銃を所持しており、県警はこのうちの1丁が事件に使われたとみて調べている。 県警によると、青木容疑者は、女性が刺されたとの通報を受けて駆けつけたパトカーの運転席に乗っていた池内卓夫巡査部長(61)=警部に2階級特進=に向けて窓越しに銃を発射し、殺害した疑いがある。 2発発射し、助手席にいた玉井良樹警部補(46)=警視に2階級特進=も負傷させると、ドアを開けて避難しようとした玉井警部補を刃物で刺して殺害したとみられている。 この際に使われた銃弾は、主に大型動物の狩猟用の「スラッグ弾」と呼ばれる威力の強いもの。一方、青木容疑者は2015年以降、銃4丁の所持の許可を受けており、このうち19年に許可を得たものがハーフライフルだったとみられる。県警は銃と銃弾の鑑定を進め、凶器の特定を急ぐ。(高億翔) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル