新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」となった8日、名鉄百貨店(名古屋市中村区)の屋上ビアガーデンでも座席数がコロナ前の状態に戻され、各テーブルからは笑い声が飛び交った。 「乾杯!」。この日は20人の団体客や家族連れが訪れ、マスクなしの会食を楽しんでいた。 職場の友人と来た愛知県瀬戸市の加藤和宏さん(55)は「(飲食の頻度を)これから増やしたい」。名古屋市のパート社員の女性(54)は「不安はあるけど、感染対策を個人に任せても良いと思う。変えるならこのタイミング」と話した。 店では、8日から従業員のマスク着用も個人の判断となり、検温計などもなくして、座席数も148席増やして元の668席にした。 ビアガーデンは2020年は中止、21年は座席数を3割減としたうえ、7月中旬~8月上旬の23日間営業。昨年も座席数を3割減で営業していた。 昨年の売り上げはコロナ前の19年比で約4割にとどまった。今年は制限付きで4月27日からオープンし、売り上げは昨年同期比で、約1・6倍と上々の滑り出しという。 名鉄百貨店広報担当の上村嘉臣さん(37)は「昨年まで十分に営業することができなかった。コロナ禍前の状況を取り戻したい」と話す。(米田怜央) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ころころ代わる学級担任 専門家が懸念する「質の低下が招く問題」
有料記事 聞き手・武田啓亮2023年5月8日 21時00分 公立学校で、必要な教員数を確保できず、欠員が生じる「教員不足」が相次いでいる。昨年度より状況が悪化した地域も多く、一部の授業が自習になったり、学級担任がころころ代わったりする学校も。教員不足の現状に詳しい教育研究家の妹尾昌俊さんは、「子どもたちの学びにも深刻な影響が出かねない」と指摘する。背景や解決策について聞いた。 ――いま現場で起きていることとは。 小学校で新学期から担任が確保できずに代わりを教頭が務める例や、中学校で教科担任が足りず、専門外の教諭に人手が足りない教科を担当させる例もあります。自習になってしまうケースも相次いでいます。 学級担任が子どもの学校生活を見守る、専門的な知識を持った教科担任による授業が受けられるという仕組みは、義務教育の理念に基づいて全国一律で保障されるはずですが、現状はそうなっていません。予想したよりも深刻な影響が子どもたちに広がっています。 妹尾さんは文部科学相の諮問機関、中央教育審議会の「働き方改革特別部会」元委員で、文科省学校業務改善アドバイザーを務めます。記事の後半では、教員不足の影響や、背景にある長時間労働の改善策について聞いています。 ――どのような影響でしょうか。 小学校低学年や特別支援学級などでは特にそうですが、学級担任がクラス運営に与える影響は大きいです。教員不足で担任を確保できなかった学級を、校内の教員たちが臨時の担任として頻繁に交代しながら受け持つ事例もあり、その場合、学級運営の方法や、担任を中心とする人間関係も微妙に変わり、子どもがその変化についていけなくなる可能性があります。 そもそも、環境の変化による… この記事は有料記事です。残り2107文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
コンクリート板が対向車に落下、男性が4時間閉じ込め 岐阜の県道
2023年5月8日 23時00分 8日午後5時半ごろ、岐阜市雛倉の県道で、大型トレーラーが積んでいたコンクリート製の板が崩れ、対向車線を走っていた軽乗用車の屋根に落ちたと、目撃者から110番通報があった。 岐阜北署によると、軽乗用車を運転していた公務員男性(56)が閉じ込められた。男性は約4時間後の午後9時20分ごろ、救助されて救急車で搬送された。けがはあるが、命に別条はないという。トレーラーを運転していた会社員男性(55)にけがはなかった。 コンクリート製の板は縦約5・6メートル、横約3メートル、厚さ約50センチで、重さは約7トン。ほかに鉄骨などが複数落ちた。落下したコンクリート板の2枚のうち1枚が車を直撃したとみられる。 公務員男性は帰宅途中で、トレーラーは岐阜県内から東京方面へ建築資材の運搬中だったという。署が積み荷が崩れた原因などを調べる。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
銀座で仮面3人組が強盗か、身柄を確保 目撃者「ドラマの撮影かと」
2023年5月8日 20時14分(2023年5月8日 22時00分更新) 【動画】銀座の時計店で強盗事件があり、関与したとみられる男を警察官が確保した=読者提供、増山祐史撮影 8日午後6時20分ごろ、東京都中央区銀座8丁目の時計店で、「強盗が入っているようだ」と目撃者の男性から110番通報があった。警視庁によると、3人組がショーケースをたたき割り100点以上の腕時計を奪って逃走。同庁が行方を追ったところ、逃走に使ったとみられる車両を東京都港区内でみつけ、近くにいた4人を確保した。銀座の事件との関連を調べる。 築地署によると、ロレックスを専門に扱う時計店「クォーク銀座888店」に3人組が押し入り、店員に対してナイフのような刃物を示して「伏せろ、殺すぞ」と脅迫。バールのようなものでショーケースをたたき割ると中にある腕時計を奪って外に止めていた車で逃げたという。いずれも仮面のようなものを着け、上下黒っぽい服装だった。 目撃した50代男性によると、「カーン」と何かが割れる音が聞こえ、音がした方向を見ると、白い仮面をかぶった複数人が店内のショーケースをたたき割っていた。この人物らはケースから取り出した商品を手早く袋のようなものに詰めると、店の前にとめた白いワンボックスカーに乗り込んで立ち去った。 男性によると、店外にいた女性が手でドアを押さえ、押し入った人物らを外に出さないようにしたが、バールのようなものを振りかざされ押し返されたという。一連の出来事はわずか5分ほどだったといい、男性は「普段から人気店で人通りも多い。初めはドラマの撮影かと思った。本当の事件だとしたら恐ろしい」と話した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駅の券売機前でコーヒー缶破裂、女性2人が負傷 「洗剤入れた」
8日午後3時55分ごろ、東京都足立区の東武スカイツリーライン西新井駅の駅員から「券売機の前でパンという爆発音がして缶が割れている」と110番通報があった。警視庁によると、コーヒー缶が破裂して中の液体が近くにいた20代女性1人にかかった。この女性を介抱した20代の女性駅員も液体に触れ、病院に運ばれた。 西新井署によると、女性2人のうち液体を直接浴びた女性は「額と下半身が熱い」と訴え、駅員は「左手の指がひりひりする」と話したという。いずれも命に別条はないとみられる。缶を置いたのは外国人とみられる40代男性で、署の聴取に缶の中身について「洗剤を入れた」と説明。液体は簡易鑑定でアルカリ性を示したといい、署が男性から缶を置いた経緯を詳しく聴いている。(御船紗子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アイヌ民族遺骨4体、豪から返還 研究目的で収集「ようやく帰国」
1930年代までに研究目的で収集されたアイヌ民族の遺骨4体がオーストラリアから返還され、8日に日本へ戻った。うち1体は日本統治下の南樺太(サハリン)で発掘されたとの記録があり、「樺太アイヌ」の遺骨として海外から返還された初めてのケースとなった。アイヌ民族の遺骨は複数の国で保管されているとされ、関係者の返還への思いが強いことから、日本政府が調査を進めている。 北海道アイヌ協会、樺太アイヌの子孫らでつくる「エンチウ遺族会」の関係者が今月上旬から現地を訪れ、遺骨を保管していた首都キャンベラの国立博物館とメルボルンのビクトリア博物館で遺骨を受け取った。豪側から返還の申し出があり、日本政府が手続きを進めていた。 内閣官房アイヌ総合政策室によると、この4体は30年代までに、解剖学者、人類学者の東京帝国大学(現東京大)の小金井良精教授らが、豪の複数の研究者に寄贈したとする記録が残っている。ビクトリア博物館の1体は、36(昭和11)年に南樺太のポロナイ川河口付近で発掘されたとされる。 今後、樺太アイヌの遺骨は北海道大で一時保管され、エンチウ遺族会の返還希望を受けて文部科学省の第三者委員会が返還の当否を審査する。ほかの3体は北海道白老町にある民族共生象徴空間(ウポポイ)の慰霊施設に運ばれ、保管された。 アイヌ民族の遺骨はかつて研究目的で収集され、無断で墓地から掘り出されたものもあるとされる。子孫らによる返還請求訴訟などを経て、北大などに保管されていた遺骨の一部が地元に返還された。海外で保管されている遺骨も見つかっており、2017年には、盗掘されたことが判明した1体がドイツの学会組織から返還されている。 関係者らは8日昼、遺骨とともに新千歳空港に到着した。 「サハリンの先住民族エンチウの遺骨をエンチウに、北海道の先住民族アイヌの遺骨を北海道アイヌに直接返還するというオーストラリアのご判断、その判断を尊重してくださった日本政府に感謝しています」 エンチウ遺族会の田沢守会長は、はっきりとした口調で言葉をつなぐ。「エンチウ」とは「アイヌ」と同じく「人間」の意味だ。 「私たちは日本列島の北にあ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東海道新幹線で「コロナ前」超え GW中の鉄道・高速道の利用回復
2023年5月8日 19時00分 JR旅客6社は8日、大型連休中(4月28日~5月7日)の新幹線や在来線特急などの利用状況を発表した。各社の利用者は前年よりも3~4割程度増え、同じ曜日が並んだコロナ前の2018年と比べても94%まで回復。記録が残る1990年以降では、1日あたりの利用者数も過去7番目に多かったという。 JR東海では利用者数が18年に比べて100%まで回復した。中でも東海道新幹線の利用者数は356万7千人で18年比101%とコロナ前をわずかに上回ったという。担当者は「のぞみを1時間に12本走らせて輸送力を確保した。社会の経済活動が活発化するなかで、ご利用いただいたのではないか」と話す。 高速道路各社もこの日に連休中(4月28日~5月7日)の交通量を発表した。全国の主要40区間では1日の平均交通量は4万2千台(前年比106%)で、コロナ前の19年と比べて81%だった。最も長かった渋滞は3日の関越道下り線の藤岡ジャンクション(群馬県)付近で54キロだった。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
パタゴニア日本支社、労組代表に雇い止め通告 雇用の無期転換の直前
世界的なアウトドア用品メーカー「パタゴニア」(米国)の日本支社が、支社の労働組合代表を務めるパート従業員の女性に対し、年内での雇い止めを通告したことがわかった。労組はパートの雇用期間を「最大5年未満」に制限する会社側への抗議を目的に、代表の女性が中心となって結成された。労組は「不当な雇い止めだ」として、団体交渉などを通じて撤回を求めていく方針だ。 雇い止めの通告を受けたのは、札幌市の店舗に勤めるパタゴニアユニオン代表、藤川瑞穂さん(51)。2019年4月にパートとして入社し、来春に5年を迎える予定だった。 労組によると、今年4月下旬、藤川さんは勤務先の店長と面談した際、「人事評価制度に基づくパフォーマンスが基準に満たない」として、半年ごとの雇用契約期間を更新しない、と告げられた。現在の雇用契約が切れる6月末か、次回は更新したとしても12月末で退職するように迫られたという。 労働契約法では、非正規社員が同じ会社で通算5年を超えて働いた場合、本人が希望すれば雇用期間を無期に転換できる。しかし、パタゴニア日本支社ではパートの雇用期間を5年未満に制限する「不更新条項」を設けている。藤川さんはこの条項の撤廃を求めて労組結成を呼びかけ、昨年7月に組合員4人で労組が発足。現在、組合員は10人を超えた。 労組は今年2月から、ネット上で「非正規スタッフの無期転換逃れ撤回を求めます」と署名を呼びかけ、これまでに1万7千人を超える賛同の署名が寄せられている。 藤川さんは会社側の通告について「雇用期間の『無期転換』は働き手の権利。評価制度と結びつけて雇い止めの理由とするのは不当だ」と批判する。 一方、会社側は「個別の従業員に関する事項は答えられない」(広報担当者)としている。 パタゴニアは環境問題に熱心に取り組む企業として世界的に有名だ。環境負荷の少ない素材を衣服に使うなどの試みを進める一方、労働問題にも積極的な発信を続けている。 日本支社をめぐっては今年3月、労組宛ての郵便を組合員に渡すのを会社側が拒んでいるのは「不当労働行為だ」として、労組が北海道労働委員会に救済措置をとるよう申し立てた。(編集委員・堀篭俊材) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ヘリウムガス抜けて運航延期へ 世界遺産古墳を見る気球、堺市が発表
世界文化遺産の大山古墳(伝仁徳天皇陵)を上空から見られるようにと、堺市が25日に始める予定だった気球の運航が延期されることになった。市と運航事業者が8日、発表した。気球に充塡(じゅうてん)されたヘリウムガスが外に漏れていたという。 漏れた原因は不明で、数千万円かかるヘリウムガスの再調達先も未定という。業者は「安全が第一。原因がわからない限り運航できない」と説明し、原因を究明する方針だが、運航のめどは立たないという。 市と業者によると、8日午前9時ごろ、古墳に近い大仙公園内で係留中の気球がしぼんでいることに近くにある市博物館の職員が気づいた。業者が充塡したヘリウムガスが漏れていることを確認した。現時点では目視で穴などの異状は見つかっていないという。 ヘリウムガスは不燃性かつ人体に無害で、軽いため上空に飛散し、公園利用者らへの影響はないという。 業者は4月19日にガスを気球に充塡し、7日間ほど試験的に空へ上げていた。5月7日午後5時半に業者が確認した際には異状がなく、係留地周辺には侵入者を検知するセンサーや防犯カメラも設置しているが、侵入の痕跡は見つかっていないという。 気球の計画は2019年に永… この記事は有料記事です。残り308文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
首相襲撃事件、再逮捕の容疑者を送検 無許可で火薬を製造した疑い
寺沢尚晃2023年5月8日 15時50分 和歌山市の選挙演説会場で岸田文雄首相の近くに爆発物が投げ込まれた事件で、和歌山県警は8日、火薬類取締法違反(無許可製造)の疑いで6日に再逮捕した兵庫県川西市の無職、木村隆二容疑者(24)を和歌山地検に送検した。 県警によると、逮捕容疑は2022年11月ごろから事件当日の4月15日までに、無許可で火薬約530グラムを製造したというもの。送検のために警察車両で和歌山西署を出た木村容疑者は、後部座席で前を見据え、表情が変わる様子はなかった。 木村容疑者は4月15日、和歌山市・雑賀崎(さいかざき)漁港であった衆院和歌山1区補選候補者の演説会で、首相の近くに筒状の爆発物を投げ込み演説を妨害したとして、威力業務妨害容疑で現行犯逮捕された。同容疑については、和歌山地検が処分保留とした。(寺沢尚晃) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル