硫化水素を発生させる中学校の理科の実験中に、気分が悪くなり、病院へ救急搬送される事故が全国で相次いでいる。この2カ月で少なくとも、秋田、茨城、愛知、福岡の5校で44人が搬送された。硫化水素の実験はなぜ必要なのだろうか。 硫化鉄に塩酸をかけ 福岡県飯塚市の中学校では6月2日午後、硫化水素の実験を実施した。市教育委員会によると、中学2年生の31人の生徒が参加したという。 実験ではまず、乳鉢の中で、鉄と硫黄を混ぜ合わせる。その化合物を熱して「硫化鉄」を作る。その硫化鉄に磁石をくっつけてみると、鉄ならくっつくはずの磁石がつかない。異なる物質になったことがわかる。 次の段階では、硫化鉄から米粒ぐらいの固まりを取り出し、試験管に入れる。その上に薄めた塩酸をかけると、「硫化水素」が発生。硫化水素は直接臭いを嗅ぐのではなく、手であおいで嗅ぐように指導したという。 ドアや窓は開け放ち だが、授業が終わった後に「… この記事は有料記事です。残り1710文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
首都直下地震備え、感震ブレーカー全戸配布へ 東京23区で初
張春穎2023年6月7日 6時30分 東京都江戸川区は6日、地震による強い揺れを感知すると通電を遮断する「感震ブレーカー」を希望者に無償で全戸配布すると発表した。区によると、無償で全戸配布するのは23区で初めてという。 首都直下地震が発生した場合、区内では都内最多の62件の火災が発生する予測があり、電気火災による被害を抑制しようと考えた。取り付けが簡単で遮断したい機器を選べるコンセントタイプ(5千円相当)を配る。都が配布予定の木造住宅密集地域5万世帯を除く30万世帯を想定する。 また区は、区立小中学校や幼稚園などの給食費無償化を9月(2学期)から始めることを明らかにした。子育て支援策の一つとして取り組む。小中学校では児童・生徒約4万7千人が対象。今年度の予算額は14億円を見込む。(張春穎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
リンゴ食べた後に女児死亡の保育事故 姶良市検証委員会が初会合
鹿児島県姶良市の私立認可保育園で4月、女児がのどに異物をつまらせて意識不明になり約1カ月後に亡くなった事故で、市の事故検証委員会の初会合が5日夜、開かれた。発生原因を分析して再発防止策を検討し、年内に報告書をまとめる。 委員は医師、栄養士、保育関係者、弁護士ら6人で構成。初会合では、委員長に伊東安男・市保育協議会長を選出した。事故の概要について報告を受けたうえで、疑問点や不明な点の整理、今後の検証の進め方などを話し合った。今後は月1回、会合を開く。 一方、女児の保護者は5日、代理人の弁護士を通じて検証委員会に意見書を提出した。「なぜ生のリンゴを提供したのか。職員間の情報共有はできていたのか」「リンゴは十分になめらかにすりおろされていたのか」「異変に気づいた後の救護措置は適切だったのか」などについて重点的に調査するよう求めている。(宮田富士男) 姶良市の保育園事故で亡くな… この記事は有料記事です。残り106文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
胃潰瘍で死亡し労災認定、遺族提訴 代理人「企業側の責任を明確に」
山本逸生2023年6月6日 20時11分 富山市の男性(当時62)が2021年、出血性胃潰瘍(かいよう)を発症して死亡したのは長時間労働による過労が原因として、遺族が6日、男性が勤務していた東証プライム上場の北陸電気工事(富山市)に計約7300万円の損害賠償を求める訴訟を富山地裁に起こした。男性は今年5月、消化器系の病気としては異例の労災認定を受けた。 訴状によると、男性は19年8月の定年後も再雇用され、発症当時、放送局の新局舎建設事業で、電気設備工事の現場責任者として働いていた。21年10月以降、工事日程が過密になって長時間労働が目立つようになり、同12月に自宅で倒れて死亡した。 労災と認めた富山労働基準監督署は、死亡前直近1カ月の時間外労働を122時間だったと認定した。遺族側は、同社が男性に対する安全配慮義務などを怠り、「強い心身の負荷が生じることが明らかな過重な業務に従事させたことで死亡した」と訴える。 提訴を受け、北陸電気工事は朝日新聞の取材に「訴状が届いていないためコメントできない」とした。ホームページでは5日付で見解を公表し、「労災認定の事実を大変重く受け止める。同様のことを起こさないよう今後も健康経営の推進に努める」とした。 過労による労災を巡っては、脳や心臓の病気と精神障害以外は国の認定基準がなく、労働者側が申請をあきらめる事例があるという。遺族側代理人で過労死弁護団全国連絡会議代表幹事の松丸正弁護士は提訴後の記者会見で、「裁判所が企業側の責任を明確にさせることが、労働者全体にとって大きな前進になる」と話した。(山本逸生) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
オートロックで来校者をチェック 中学校教員切りつけで埼玉・戸田市
有料記事 浅田朋範 浅野真2023年6月6日 21時00分 埼玉県戸田市の市立美笹中学校で3月、無施錠の正門から侵入した少年(17)=さいたま市浦和区=が、テスト監督中だった教員に刃物で切りつけたとされる事件で、さいたま地検が6日、少年を家裁送致した。 少年は同校と無関係で、逮捕直後「誰でもいいので殺したかった」と供述した。無差別事件とみられ、市は再発を防ぐため、小中学校の安全対策を進めている。 全国的に珍しい対策は、美笹… この記事は有料記事です。残り482文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名古屋城「差別の象徴になるかも」 市の対応、市議会で批判相次ぐ
名古屋城木造天守の復元とバリアフリー化を考える名古屋市主催の市民討論会で、参加した身体障害者に対し差別発言があった問題をめぐり、6日の市議会経済水道委員会で「リスクマネジメントができていなかった」などと市側の対応を批判する意見が相次いだ。 討論会は3日に名古屋市内で開かれ、約40人の市民が参加した。河村たかし市長も出席した。 討論会では天守最上階までのエレベーター(EV)設置を求めた車いすの男性に対し、EV不要の立場の他の参加者から身体障害がある人への差別表現の発言などがあった。市側は差別発言を制止できず、注意もしなかった。河村市長は5日の定例会見で制止できなかったことを謝罪した。 委員会では、議員からは「(… この記事は有料記事です。残り182文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
セーラー服着てしゃべれば…女性市議「議員全員ジェンダー研修を」
徳山徹2023年6月6日 22時42分 福岡県飯塚市の男性市議が「市のユーチューブでまじめに話しても再生数は200~400ぐらい。(女性市議が)セーラー服を着てしゃべれば3千~5千いくんじゃないか」とした発言で、名指しされた金子加代市議(57)は6日、「発言は人権意識に欠ける」として、全議員がジェンダー平等の現状と課題を学ぶ研修の実施などを求める要請書を議長に提出した。 発言したのは、4月の市議選で日本維新の会公認で初当選した藤間隆太市議(35)。5月30日の委員会中の発言で、要請書では、全委員長が適切な議事進行を学ぶ研修も求めた。 金子市議は藤間市議に抗議文も提出し、公的な場での謝罪を求めた。(徳山徹) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市長の虚偽陳述を11対5で認定、刑事告発へ 福岡県行橋市議会
行橋市の職員採用試験の受験者の情報を警察に提供した工藤政宏市長について、市議会調査特別委員会(百条委)でうその証言をしたなどとして、市議会は6日、工藤市長を地方自治法違反(虚偽陳述など)の疑いで告発することを決めた。工藤市長は採決後に会見し、「真摯(しんし)に受け止めるが納得いかない部分もある。司法の場でしっかり戦っていく」と話した。 工藤氏は市議時代から市の採用試験のあり方を問題視してきた。5月には、県警が、市の元総務部長を、試験内容を事前に受験者に漏らしたとして地方公務員法違反(受験の阻害及び情報提供の禁止)容疑で書類送検。同罪で罰金50万円の略式命令が出ている。 百条委は、警察に提供した情報の内容について、市長と職員の証言が食い違っていることから、市長が虚偽の証言をしたと判断した。この日の市議会で市長の告発が議員提案され、虚偽陳述について11対5で可決された。 市長が提供内容の目録提出を… この記事は有料記事です。残り145文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鹿児島中央駅近くの路上で中学生が刺され軽傷 傷害容疑で行方追う
2023年6月6日 23時41分 6日午後8時ごろ、鹿児島市中央町のJR鹿児島中央駅前の路上で、市内在住の男子中学生が何者かに腕を刺され、軽いけがをした。刺した人物は歩いて逃走したとみられ、鹿児島西署が傷害の疑いで行方を追っている。 発表によると、男子生徒は駅に向かって帰宅途中、前から来た人物にすれ違いざまに腕を刺されたという。男子生徒は「誰かに腕を刺された」と母親に電話し、母親が110番通報した。男子生徒は腕から少し出血したという。 刺した人物は男とみられ、30代くらいで身長180センチ程度。黒っぽい上下のスーツ姿で黒髪だった。駅とは反対方向に歩いて逃走したという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中学校での刺傷事件、17歳少年を家裁送致 埼玉・戸田
2023年6月6日 21時00分 埼玉県戸田市の市立中学校で3月、教員が切りつけられてけがを負った事件で、さいたま地検は6日、殺人未遂容疑で逮捕・送検された少年(17)=さいたま市浦和区=をさいたま家裁に送致し、発表した。罪名などの非行内容については「明らかにしない」としている。家裁は同日、19日までの観護措置を決めた。 事件があったのは3月1日午後0時20分ごろ。同校3階の教室でテストの監督をしていた男性教員(60)がナイフで切りつけられ、通信制高校の2年生だった少年が現行犯逮捕された。生徒らにけがはなかった。少年は同校の卒業生ではなく、逮捕直後に「誰でもいいから人を殺したいと思った」と供述したが、その後、黙秘に転じていた。 地検は少年の刑事責任能力の有無などを調べるため、今月5日までの約2カ月半、鑑定留置していた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル