インターネット上を中心に、極端な言説が拡散され、目立っている。「言ってはいけないこと」をあえて言うことが、もてはやされているようにも見える。テレビ局員として、フリージャーナリストとして、「タブー」に切り込んできた田原総一朗さんは、この状況をどう見ているのか。 少し前、経済学者の成田悠輔さんがネット配信番組でした「高齢者は老害化する前に集団自決みたいなことをすればいい」という発言が「暴論」などと批判されました。ニューヨーク・タイムズなど海外メディアも報じました。 確かに表現はきついと思いました。ただ、ネット配信でも演出が行われることはあります。必ずしもその人の素の姿や本音ではないかもしれないという視点も必要です。 発言の真意を考えると、役職や権力を高齢者が握ったまま手放さないことが問題だということでしょう。日本停滞の一因は年功序列と終身雇用にあり、それを根本から変えないと日本はよくならない。僕もそう思います。彼はあえてこれをセンセーショナルな形で言ったのでしょう。 でも、新聞もテレビも、この問題をはっきり言わない。なぜか。新聞社でもテレビ局でも、幹部は年功序列、終身雇用で生き残ってきた人たちだからですよ。 仮に問題を指摘するとしても… この記事は有料記事です。残り776文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
吉野ケ里遺跡の石棺、中から赤い顔料 「クニ」のリーダーの墓か
三ツ木勝巳 編集委員・中村俊介2023年6月5日 13時53分 佐賀県文化課は5日、弥生時代の大環濠(かんごう)集落、吉野ケ里遺跡(佐賀県吉野ケ里町、神埼市)で新たに見つかった石棺墓の蓋(ふた)の開口作業を行い、内部に赤色顔料などを確認した。邪馬台国時代と重なる弥生後期、「魏志倭人伝」が記す「クニ」を治めた首長の墓の可能性があり、同課は今後、副葬品の有無などを調べる。 発掘現場は、調査の手がつけられていなかった「謎のエリア」と呼ばれる地区。県は昨年、10年ぶりに同遺跡の調査を始め、今年4月に石棺墓を発見。墓の穴は縦約3・2メートル、幅約1・7メートル。規模の大きさや周囲と隔絶された立地、単独での埋葬などから、これまで知られていなかった2世紀後半~3世紀中ごろの有力者の墓とみられる。 この日は報道陣が見守るなか、石棺を覆う石蓋3枚を重機で撤去。内部は土砂で埋まっていたが、一部に赤い顔料や目張りのための粘土などを確認できた。石蓋2枚には外側の表面に「×」「キ」などの線がびっしりと刻まれていたが、残る1枚には遺体を収めた内側の面に線が刻まれていることもわかった。 白木原宜・県文化財保護・活用室長は「副葬品に期待している」と語り、慎重に調査を続ける予定だ。 吉野ケ里では集落が巨大化した弥生後期の墓が少なく、有力者の墓も見つからないことが謎とされてきた。石棺墓は過去18基出土しているが、副葬品はない。(三ツ木勝巳、編集委員・中村俊介) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全日空、3年ぶりに関空から国際便 上海便を再開、まずは週3往復
田中章博2023年6月5日 14時30分 関西空港で5日午前、新型コロナウイルスの影響で休止していた全日空の上海(浦東)定期便が3年ぶりに運航を再開した。関空からの同社の国際線再開はコロナ禍後初。まずは週に往復3便を運航する。 コロナ禍前、全日空は関西空港から中国各都市への便を週に往復42便運航していた。全日空の宮坂純子関西空港支店長は「今日は国際線再開の第一歩。たくさんご搭乗いただいて、夏の海外旅行シーズンに向けて便を増やしていきたい」と期待を込めた。 関西空港発着の国際線の便数は、6月時点でコロナ前の5割超まで回復。ただ国際線の4割を占めていた中国便は、コロナ前の2割ほどの再開にとどまっている。 コロナ禍前は上海便を毎週利用していたという奈良県斑鳩町の会社役員、増田隆さん(60)は「これから仕事での行き来が増える。定期運航はありがたい」と話した。現地法人に中国の顧客を案内する予定という。 関空では、上海吉祥航空が7月1日、2019年に開港した北京大興空港への新規就航を予定している。(田中章博) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
恋がかなう?ど派手なピンクの無人駅 山あいにハートがいっぱい
ホームの椅子や待合スペースの壁に屋根、くずもの入れ、フェンス、案内放送のスピーカー……。この駅はあらゆる物が鮮やかなピンク色に染まっている。駅名や番線を示すプレートはハート形だ。 第三セクター・智頭急行の恋山形駅(鳥取県智頭町)は、「恋がかなう駅」と銘打っている。兵庫県上郡町から訪れた主婦(27)は、スマートフォンで駅を撮影していた。「インパクトがある。すごくラブリーな感じ」。広島県府中町の会社員、島村謙一さん(49)はオートバイでのツーリングで立ち寄った。「こんな山の中にあるなんて驚いた」 智頭線(兵庫県・上郡駅―鳥取県・智頭駅)が開業した1994年に設置された。当初は「因幡山形駅」とする予定だったが、地元の要望で人を呼ぶ「来い」との願いを込めて恋山形駅と名付けられた。普通列車のみ止まる山あいの無人駅で、1日の平均利用者数は4人という。 恋山形駅が「変身」を遂げた… この記事は有料記事です。残り562文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「頑張って強い男に」 性被害受けた男性が繰り返してしまったこと
京都市在住の大月隆生さん(25)は小学校低学年のとき、高校生の男子生徒から性被害を受けた。 塾で姉のクラスが終わるのを外で待っていると、いつも遊んでくれていた高校生男子が「ポケットにいいものあるよ?」と言ってきた。肩車をしてくれたり、一緒に虫を探したり、あこがれの「お兄ちゃん」だった。 「ここに入れて」とうながされ、高校生が着ていたジャージーのズボンの左ポケットに手を突っ込んだ。何かがあたる感触があった。「(手を)抜いていいよ」と言われるまで、しばらく触っていた。 【連載】子どもへの性暴力 朝日新聞デジタルでは3月に、「子どもへの性暴力」第8部として未成年の男子が受ける性被害について取り上げました。最近はジャニーズ事務所の問題でも関心が高まっています。企画やアンケートに寄せられた声から、男の子の性被害がはらむ問題や社会の課題について考えます。今回はその1回目です。2回目は6日に配信予定です。 外に出てきた姉と入れ替わる… この記事は有料記事です。残り1127文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大崎事件の再審認めず 福岡高裁宮崎支部 弁護側、特別抗告の方針
平塚学2023年6月5日 11時11分 鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人罪などで服役した原口アヤ子さん(95)の第4次再審請求について、福岡高裁宮崎支部(矢数昌雄裁判長)は5日、請求を棄却した鹿児島地裁決定を支持し、弁護側の即時抗告を退けた。弁護側は最高裁に特別抗告する方針。 確定判決によると、男性は79年10月、酒に酔って道路脇の溝に転落。近所の住民2人が路上に倒れていた男性を軽トラックの荷台に乗せて自宅に運んだ。その後、隣家に住む原口さんや当時の夫(故人)らが男性を絞殺し、遺体を牛小屋の堆肥(たいひ)に埋めたとされた。 第4次請求で弁護側は、救急救命医の医学鑑定と関係者の供述分析を新たな証拠として提出。男性は転落で頸髄(けいずい)損傷を負い、さらに首を保護しない搬送で悪化して、自宅に着いた時には死亡していた可能性が高いとし、生きていたとの住民2人の供述には疑いがあると主張していた。 鹿児島地裁は昨年6月、頸髄損傷の可能性は否定できないとしつつ、確定判決の事実認定を覆すまでの証拠にはならないとして再審請求を棄却。弁護側は高裁宮崎支部に即時抗告し、住民2人の供述を信用できるなどとした地裁の判断は誤っていると訴えていた。検察側は、弁護側の鑑定に法医学の観点から反論して請求棄却を求めた。 原口さんは逮捕から一貫して無罪を主張したが懲役10年の実刑が最高裁で81年に確定。刑を終えて90年に出所した。原口さんの再審請求は第1次で一審、第3次で一、二審が再審開始を認めたが、いずれも上級審で取り消された。第4次は2020年3月に長女が申し立てた。(平塚学) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ネコは人のお手本を見て行動を変えニャい ご褒美のおやつ取る実験で
ペットのネコは、人間のお手本を見ても行動を改めない側面があることを、京都大などの研究チームが実験で明らかにした。イヌは行動を変えるという報告があり、チームはペット化の経緯や成育環境が違うことなどが背景にあるとみている。 人間は他人の行動を見ることで、自身で試行錯誤を繰り返すよりも効率的に行動を変えることができる。こうした能力は「社会的学習」と呼ばれる。イヌだけでなく、ウマやヤギでもフェンスの迂回(うかい)方法などの習得でみられるという。だが、ネコでは研究例がなかった。 京大の荒堀みのりさん(現・アニコム先進医療研究所)=比較認知学=らの研究チームは、ネコに研究へ参加してもらうための実験方法を検討した。 「ご褒美」として、特別感のあるおやつ(固形)を透明な引き出しや筒の中に入れ、人間が取り出す手本の動作を見たネコが、同じ動作でおやつの獲得に成功するかどうかを調べることにした。 引き出しの実験では、アクリル製の透明な箱とプラスチックトレーを組み合わせた物を使った。 トレーには木の棒が数本付いており、ネコはトレーに爪研ぎの動作をすることでおやつを引き出すことができる。 ボランティアで参加した猫カフェやペットのネコ45匹のうち、15匹はモチベーションが低かったり、実験装置への関心がなかったりして実験前に脱落。残りの30匹が人間の手本ありと手本なしのグループに分かれ、おやつゲットに挑んだ。 その結果、手本ありで2匹、手本なしも2匹がおやつを取ることができた。人間が触ったところを同じように触ったかといった行動面でも、両グループに差はみられなかった。 筒の実験では、直径11セン… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「一生かけたい、服づくり」 活況の古着市場から新たな価値創造
見知らぬ誰かが使っていた服を買って着る。そんな「古着」には、ためらいを覚える人が少なくない。それでも古着市場がいま、活況のようだ。 消費者庁の2021年調査(回答者2千人)では古着について「強い抵抗感がある」「やや抵抗感がある」と答えたのは計51・9%。一方、調査会社の矢野経済研究所によると、中古の衣料や服飾品を扱う「ファッションリユース市場」の規模は上昇傾向にある。19年は7200億円で、3年前から約1・6倍に増えた。メルカリなど、ネット上で手軽に売り買いできるフリマアプリの普及で中古品取引の認知度が上がり、「今後も(市場は)伸びていく余地がある」(調査を発表した20年時点)と見込む。 ゲオホールディングス(名古屋市)が展開するリユースショップ「セカンドストリート」では古着の買い取りと販売の量が21年度からの1年間で1・2倍に増えた。利用者は30~40代が最も多く、古着を中心に扱う都市型の店舗は20~30代の女性が多い。 新型コロナウイルスの感染拡… この記事は有料記事です。残り557文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
小学校の校庭に舞い降りたメッセージ 500個の風船がつないだ奇跡
創立150周年を迎えた川崎市立生田小学校(多摩区)が約500個の風船を飛ばしたところ、各地から温かい返信が届いた。「つながり」の願いを込めて児童が放った風船が、いくつもの縁を生んでいる。 生田小は学制発布にともない、1873(明治6)年に誕生した多摩区内でも最も古い小学校の一つ。観音寺本堂を仮校舎として使い、五反田学舎としてスタートした。 創立当時の学区は広く、現在の百合丘小(麻生区)や南百合丘小(同)、西生田小(同)、東生田小(多摩区)などの学区が含まれていた。ピークの1976年には約2千人の児童が在籍していたという。 色とりどりの風船を大空に放った 今年の150周年記念行事に向けて児童たちがアイデアを出し合い、最終的にメッセージカードをつけた風船を飛ばすことになった。 土にかえる素材の風船を使い、保護者の協力も得てたくさんの風船を膨らませた。カードには「たくさんの場所でたくさんの笑顔がみられますように……」と記した。 4月25日午前11時半ごろ、「おめでとう」の掛け声とともに色とりどりの風船を大空に放った。 すると、4時間後の午後3時半すぎにファクスが届いた。 送信者は約120キロ離れた… この記事は有料記事です。残り1270文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ガーシー容疑者に「自業自得」「事実を話して」 被害者らコメント
2023年6月4日 19時01分 前参院議員のガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)が4日、暴力行為等処罰法違反(常習的脅迫)容疑で警視庁に逮捕された。被害者とされるデザイナーの男性は弁護士を通じ、「東谷氏には取り調べに素直に応じ、事実を話してもらいたいと思います。私に関する配信内容が事実無根であったことが一日も早く明らかになることを希望いたします」とするコメントを発表した。 同様に被害者とされるIT関連企業「ドワンゴ」創業者の川上量生さんは4日午後、「ガーシーが逮捕されるという報道がでているが、逮捕されること自体は本人の自業自得」などとツイッターに投稿した。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル