滋賀県甲賀(こうか)市の甲賀広域行政組合消防本部が2021年、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けなかった30代の職員について、ほかの職員から隔離された場所で仕事をさせ、文書に「ワクチン接種拒否者」と記して約200人の全職員に回覧していたことが明らかになった。 「それは、ひどい」 記者の旧知の現役消防職員たちは、今回の件を知って口をそろえた。未接種の職員を隔離するような対応は聞いたことがないという。 記者は2010年までの8年間、東京消防庁で勤務した。だから、消防の職場がどのような雰囲気かは知っている。一言で言えば階級社会だ。職員どうしの連帯感が強く、閉鎖的な一面もあると感じていた。 「上意下達」の社会 重い消防トップの文書 「上意下達」は必要なことで… この記事は有料記事です。残り595文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
学校の農園守る 富山の小学生がニホンザルと知恵比べ「電気柵」で
富山市の山間にある市立神通碧(じんづうみどり)小学校(同市楡原、児童数42人)の学校農園に、サル対策の電気柵が地域住民の協力で設置された。昨年に続き2年目だが、出没するニホンザルとの知恵比べになっているといい、より厳重な電気柵を児童も一緒になって造り上げた。 農園は学校敷地に隣接しており、周囲50メートルの畑。ぐるりと高さ約2メートルの柵を造った。太陽光発電で通電するネットを張り、高電圧の電流を流す。サルが柵を登ろうとすると、感電する仕組みだ。 骨組みを地元の細入地区自治… この記事は有料記事です。残り669文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ハンセン病学んだ職員、島比呂志さんを広報で特集 「これで故郷に」
「没後20年 島比呂志」 香川県観音寺市が市民に配布する「広報かんおんじ」6月号に、そう題した8ページの特集が組まれた。 島は観音寺市で生まれた作家で、本名は岸上(きしうえ)薫。ハンセン病国家賠償訴訟の名誉原告団長を務め、2003年に84歳で亡くなった際は全国ニュースになった。だが、市ゆかりの人と知っている市民は多くない。 特集を発案し、取材、執筆したのは、市秘書課係長の安藤恵子さん(39)だ。 「島さんのことを市民に知っていただかないかん、と思いました。それが故郷に帰ってきて頂くことにもなる、と」 島は28歳でハンセン病の療養所に入り、特効薬が普及し「治る病」になっても強制隔離が続く不条理を文筆で訴え続けた。患者の隔離を定めた「らい予防法」が1996年に廃止された後、ほかの回復者らと訴訟を起こし、2001年に国の政策を初めて違憲と断じた熊本地裁判決を引き出した。 歴史を動かしたそんな人物が… この記事は有料記事です。残り1634文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東海道新幹線、東京―名古屋での運転を再開 のぞみ臨時10本運行
細沢礼輝2023年6月3日 12時18分 大雨の影響で3日も始発から運休が続いていた東海道新幹線は同日正午過ぎ、東京―名古屋間の運転を再開した。再開直後は多くの利用客を運べるよう、午後0時台に普通車全席自由席の臨時「のぞみ」を上下10本走らせる。 JR東海によると、山陽新幹線との直通運転も午後2時以降に再開する予定だ。(細沢礼輝) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
土砂崩れで住宅1棟が倒壊、30代の住人男性と連絡取れず 浜松
2023年6月3日 12時39分 3日午前7時半ごろ、浜松市北区引佐(いなさ)町で「土砂崩れがあった」と近くに住む人から119番通報があった。住宅1棟が倒壊し、住人1人と連絡が取れないという。 浜松市消防局によると、住宅には30代の男性が1人で住んでいる。土砂崩れが発生した当時、住宅にいた可能性があるとみて午前中から救助活動を始めた。 静岡県警機動隊と細江署も約30人態勢で捜索、救助活動をしている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
映像作家の太田光海さん、青高で育んだ原点 「世界回って気づいた」
狩野浩平2023年6月3日 13時00分 文化人類学者で映像作家の太田光海(あきみ)さん(33)は東京都立青山高校の卒業生だ。南米・アマゾンの熱帯雨林で撮影した映画が、国際映画祭などで高く評価された。国際色あふれる活動の原点は、東京のど真ん中で過ごした高校時代にあるという。 高校時代は自己主張の強い方で、基本的に「いじられキャラ」だったという太田さん。入学直後の授業で先生から質問が投げかけられた時、周りを気にして誰も発言しない中、勢いよく手をあげて「モノカルチャー経済です!」。その後、「モノカルチャー太田」というあだ名が付いた。 思い出深いと振り返るのは文化祭の「外苑祭」。同級生が作ったある映像作品が、映像作家になるきっかけになったという。 人が入れる箱を置き、同級生が1人ずつ箱の中に入っていく様子を撮る――。その同級生は、人が入るシーンだけをつなげて、あたかも箱の中に無限に人が入っていくかのように編集した。「映像ってこんな表現ができるんだ」。そう衝撃を受けたという。 進学校で知られる青山高校。ただ太田さんは「文化的感性の鋭い人が多い」と話す。周囲の原宿、表参道、渋谷にはおしゃれなカフェやギャラリーが多く、「通学するだけでも若者のカルチャーに触れられる」。太田さんは軽音楽部で、よく友達とCDショップに行き、その選曲に「高校生なのにすごいディープな音楽を聴いていて、刺激を受けた」と振り返る。 現在は海外を舞台に活躍する。「世界を回って気づいたのは、青高の周りには世界都市・東京を象徴する施設が集中しているということ。国立競技場、明治公園、神宮球場。外苑の風を受けながら学んだことが基礎になり、熟成されて意味を持っているのだと、大人になった今ひしひしと感じています」(狩野浩平) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
機内で手渡された英文の手紙 意外な送り主に「なんて優しい伝え方」
「こんにちは、機内での暇つぶしにどうぞ!(Hi, this is in-flight entertainment!)」 通路側に目をやると、1人の男性がほほえみながらチャックつきの透明な小袋を配っていた。 英語はあまりよく聞き取れなかったけど、何だか楽しそうな雰囲気は伝わってきた。 5月8日、北米旅行を終えた札幌市の明里さん(22)が乗り込んだ東京行きの飛行機。 もうすぐすると、カナダのバンクーバー空港を飛び立つ。 スチームクロック(蒸気時計)が映えるバンクーバーの街並みに、フロリダのディズニーランド――。 人生初の海外は思う存分楽しめたけど、時差ぼけで体はだるく、10時間超のフライトはちょっと憂鬱(ゆううつ)だった。 さて、何の映画を見て乗り切ろうか。 そう考えていた時のことだった。 男性が自分のところにやってきた。 「怪しい人には見えないけど、何を配っているのかな?」 みんなが笑顔で受け取っていたので、自分もひとまずもらってみた。 「あ、そういえば……」 男性の顔を見て、明里さんは、搭乗口前で子どもと並んで歩いていた人物だったことを思い出した。 手紙を翻訳したら 手に取った袋を見てみた。 金色の紙に包まれたキャンディーと赤い耳栓。 そして、英文がつづられた小さな紙きれが二つ折りで入っていた。何かの手紙のようだ。 明里さんは、観光中に頼りっきりだったスマホのアプリで英文を翻訳してみた。 手紙の送り主は、意外な人物だった。 《こんにちは。ぼくたちはリ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
次期大河ドラマの「紫式部」 都を離れた唯一の地で人生を「追体験」
「源氏物語」で知られる紫式部は、生涯で一度だけ京の都を離れて過ごしたことがあるという。現在の福井県越前市だ。生没年すらはっきりしないなど、今も謎が残る平安時代の作家だが、市内には彼女の人生の一コマを追体験できる場所がある。 「顔と体の向いている方向が少し違います。顔は地元の日野山、体は京都に向いているんです」 5月24日、市観光協会のボランティアガイド西岡義勝さん(78)が、観光客に説明していたのは、台座を含む高さ5メートルの紫式部像。全国でも珍しいという平安貴族の住居を模した寝殿造りの庭園の隅にあり、霊峰・日野山を望む。 「こんな住まいで何を思って… この記事は有料記事です。残り1260文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東海道新幹線、東京―名古屋で午前中は運休続く 正午以降に再開予定
細沢礼輝2023年6月3日 10時00分 大雨の影響で2日午後から運休が続く東海道新幹線は、3日も始発から東京―名古屋間で運転見合わせが続いている。 JR東海によると、沿線の線路設備に異常が無いか点検を終えたうえで、同日正午以降に運転を再開する予定。名古屋―新大阪間は午前中、毎時1本程度の「こだま」を運行する予定という。(細沢礼輝) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
水没した車両から救出の男性、死亡確認 記録的大雨の愛知県豊橋市
2023年6月3日 6時55分 記録的な大雨に見舞われた愛知県豊橋市で、水没した車両から60代とみられる男性が救助され、その後死亡が確認された。 豊橋署によると、2日午後10時10分ごろ、同市下条東町の冠水した道路で、水没した軽乗用車を消防隊が発見し、車内にいた60代くらいの男性を救出した。男性はその後、搬送先の病院で死亡が確認された。 市によると、別の救助要請で出動していた救助隊が軽乗用車を発見したという。同署は男性の身元の確認を進めている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル