そこは大手の書店が撤退した場所だった。約1万3千人が暮らす横浜市旭区の若葉台団地。住人の三田修平さん(40)は、あえてこの場所で本屋を持つことにした。「団地の本屋」に可能性を感じたからだ。 2022年8月、「BOOK STAND若葉台」のオープンにこぎ着けた。80平方メートル余りの店内には新書、絵本、NHKの語学テキストなど様々な本が並ぶ。新聞の切り抜きを手に本の取り寄せをする高齢者や、小さな子どもを連れた母親、定期購読の雑誌を取りに来るビジネスマン……。客層は幅広い。 でも、三田さんの悩みは尽きない。 「どういうスタイルなら生き延びられるのか。難しいです」 「本屋をやろう」と決めたのは大学時代。勉強の延長で読んだ経済小説が「めちゃくちゃおもしろかった」からだ。様々なジャンルを読みあさるようになり、本好きが高じて大手書店に就職した。 転職して東京・渋谷の新しい書店の立ち上げに携わった後、2012年に独立。車で公園や大学、イベント会場などに出向いて出店する「移動式本屋」を始めた。 利用者は団地住民、書店が成立するのか… 三田さんも書店がある団地で… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
アニメ鬼滅の刃、新章のモデルは銀山温泉?「そっくり…でも惜しい」
放送中のテレビアニメ「鬼滅の刃」に登場する「刀鍛冶(かたなかじ)の里」は、銀山温泉(山形県尾花沢市)がモデルなのではないかと、ファンの間で話題になっている。地元の観光協会には問い合わせが相次いでおり、担当者は「ぜひ現地に来て確かめてほしい」と話している。 最新シリーズの第3期「刀鍛冶の里編」は、4月上旬からフジテレビ系列で毎週日曜午後11時15分から放送されているほか、「アマゾンプライムビデオ」などの有料動画サイトでも配信されている。原作の漫画では第98話(単行本12巻)以降の物語にあたる。 話題になったのは、主人公の炭治郎が刀鍛冶の里に到着した場面(今編第1話の31分30秒すぎ)。刀鍛冶らが暮らす山あいの小さな集落には、銀山温泉とよく似た、灰色の屋根や漆喰(しっくい)の白壁などを備えた木造の旅館などが立ち並ぶ。特に右奥に描かれている仏塔風の建築は、1892(明治25)年創業の「能登屋旅館」の造りにそっくりだ。 また、切り傷ややけどに効く温泉や、炭治郎らが旅館で食べた名物の山菜なども、銀山温泉の効能や名産とも共通している。鬼滅の刃は全編を通して、大正時代が舞台設定となっているが、大正の面影を残す銀山温泉の景観とも重なる。 放送後、SNSでは「刀鍛冶の里、山形にあったのか」「既視感あると思ったら」「確かに似てる」などと書き込みが相次いだ。 地元はどう受け止めているのか。尾花沢市観光物産協会に聞いてみた。取材に応じてくれた職員の阿部かおるさんは開口一番、「でも惜しいことに、肝心の銀山川が描かれていないのです」と悔しがった。 銀山川というのは温泉街のど真ん中を通る最上川水系の川で、銀山温泉の景観を形作る重要な自然だ。たしかにアニメでは、川ではなく普通の道があるだけだ。 阿部さんは「建物だけを見れば、そっくり。銀山温泉の風景写真は広く知られているので、参考にされたとしても不思議ではない」とも受け止める。 本当にモデルなのか? 制作会社の回答 銀山温泉の地は、温泉街にな… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル