有料記事 山田健悟 朝倉義統2023年6月28日 6時30分 小松空港(石川県小松市)に2本目の滑走路を造る計画をめぐり、石川県の馳浩知事は27日、国が示す滑走路増設の条件の航空機の発着回数について、「自衛隊機の発着回数も合わせて考慮する必要がある」との認識を示した。しかし、自衛隊機の発着回数を合わせても条件を満たすのは難しいとみられる。 この日あった県議会予算委員会で、小松市選挙区選出の福村章県議への答弁。 滑走路の新設について、国土交通省は「年間離着陸回数が10万回を超えている」などの基準を示している。これまでの最高は2013年の約1万8千回にとどまるが、県が今年4月に公表した調査では、今後もインバウンドが増加することなどを前提に、27年後の2050年時点の民間機の年間発着回数は約2万1千回に増加すると試算した。また、滑走路増設の事業費は、最低でも約360億円になるという。 試算による発着回数は国の基準には到底届かないレベルだが、小松空港は自衛隊小松基地との共用空港であるため、馳知事は「自衛隊機の発着回数もあわせて考慮する必要がある」と述べ、自衛隊機の発着回数が上乗せされれば、国の基準を満たす可能性をにおわせた。 記事後半では、自衛隊機の発着回数を推測できる「交信回数」というデータについて紹介します。 基準満たす可能性は?馳知事「議論必要」 だが、その可能性は低そうだ… この記事は有料記事です。残り601文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警察署内で棚のちらし燃やす 容疑の61歳男を現行犯逮捕 三重県警
2023年6月27日 19時00分 三重県警津署内で棚にあったちらしに火をつけたとして、署は27日、住居職業不詳の男(61)を現住建造物等放火未遂の疑いで現行犯逮捕し、発表した。火は署員らが消火器で消し止めた。けが人はいなかった。 署によると、男は27日午後4時10分ごろ、津市丸之内にある津署の1階ロビーに立ち入った直後、棚に並べてあったちらしに油をまき、ライターで火をつけた疑いがある。油はライター用のものだという。署は、火をつけた動機について詳しく調べる。 現場は、正面玄関のすぐそば。事件直後には、燃やしたとみられるちらしの燃えかすが床の上に散乱していた。正面玄関は一時封鎖され、署員らが来訪者への対応に追われていた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
モバイルSuicaとPASMO再び一時障害 アップルペイ不具合か
細沢礼輝2023年6月27日 19時40分 JR東日本によると、27日午後4時25分ごろから、米アップル社製のiPhone(アイフォーン)で、端末内のICカード「モバイルSuica(スイカ)」や「モバイルPASMO(パスモ)」でチャージできなくなったり、グリーン券の決済ができなくなったりする障害が発生した。アップル社の電子決済サービス「アップルペイ」の不具合が原因とみられるといい、午後6時半ごろに復旧した。 JR東では24日、電源工事の作業ミスによって大規模なシステム障害が起き、モバイルSuicaにチャージできなくなったり、券売機でクレジットカードが使えなくなったりするトラブルがあった。(細沢礼輝) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
電車で刃物…パニックになるきっかけと条件 不安感が生むストーリー
山手線の車内で、パニック状態となる乗客ら=読者提供 電車内で、料理人らが持ち運んでいた包丁を「凶器」だと勘違いした乗客たちが混乱に陥り、電車の運行にも支障をきたすケースが相次いでいる。なぜ人々は冷静さを失い、パニックとなったのだろうか。 「キャー」 25日午後4時ごろ。JR山手線に乗っていた自営業の女性(33)が新宿駅で下車する直前だった。 好きなアイドルグループの新曲が流れるイヤホン越しに叫び声が聞こえ、隣の車両から人々がなだれ込んできた。 その様子を見て逃げようとする人、力ずくでドアを開けようとする人、泣き叫ぶ子ども……。 何が起こっているのか分からない。「でも、とにかく何かヤバイことが起きているみたいだ」 とっさに、女性の脳裏にも「刃物」「放火」「爆弾」といったキーワードがよぎった。 逃げて下車した後で、「(車内に)放火された」ようだと話している人もいた。 「パニックの人が一番怖い」 「パニックになっている人たちが一番怖かった」。女性は騒動をこう振り返った。 警視庁新宿署によると、駅員から「山手線の車内で刃物を振り回している人がいる」と110番通報があった。 駆けつけた警察官が、現場で刃物を持っていた男性から事情を聴いたところ、男性は自身を「料理人」だと話した。 男性の説明によると、男性は当時、布巾で覆われた包丁2本を手に持って乗車していた。 だが、電車に揺られるうちにうたた寝をして、包丁を落とした。そのはずみで、布巾から刃の部分が見えるようになっていた……という。 署の調べでは、通報内容にあったような、男性が「刃物を振り回している」事実も確認されなかった。 一方、東京消防庁によると、この騒動で車内がパニックに陥ったことで、転倒するなどして20代と50代の男性2人が軽傷を負ったほか、山手線を含む計14本に最大約19分の遅れが出た。 相次ぐトラブル 刃物所持、正当な理由あったが なぜパニックが起きるのか。社会心理学の専門家は、三つの条件と「きっかけ」があると指摘します。どうすれば混乱を押さえられるのかについても言及しています。 同様のトラブルは、19日に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄・名護の海が赤く染まる オリオンビール工場からの冷却水が原因
小野太郎2023年6月27日 19時55分 沖縄県名護市の「オリオンビール名護工場」から27日、赤色の液体が流出し、近くの川や漁港が赤く染まった。液体はビールタンクなどを冷やす冷却水で、食紅で着色されていたという。「人体や環境に影響はない」(担当者)としている。同社は液体が流出した詳しい原因を調べている。 名護海上保安署や県警名護署によると、27日午前5時40分ごろ、目撃者から「赤い色の水が川から海に流れている」と110番通報があった。海保が現場を確認したところ、名護漁港から約700メートル内陸にあるオリオンビールの工場から流出していることが判明した。 オリオンビールによると、流れ出た冷却水には凍結を防ぐために食品添加物が含まれており、誤って流出した際に気付くことができるよう食紅で着色されているという。 同社は、冷却装置のパイプが何らかの理由で壊れ、冷却水が近くを流れる幸地(こうち)川に流入したとみている。流出は午前9時半までに止まった。(小野太郎) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
公営施設で水着撮影会は表現の自由? 未成年モデルや過激ポーズも
埼玉県営公園内のプールで今月予定されていた「水着撮影会」をめぐり、「過激なポーズ」での撮影が確認されたとして、県の関連団体が撮影会の一律中止を求めた。これに対し、賛否両論が噴出。大野元裕知事は一律の対応は不適切として要請の一部撤回を指示し、ルールを明確化する考えを示した。 発端は今月8日。県営公園を指定管理する県公園緑地協会(さいたま市)が、しらこばと水上公園(越谷市)で過去にあった水着撮影会で、ルールに沿わない「過激なポーズ」で撮影が行われていたとして、同公園と川越水上公園(川越市)で月内にイベントを予定していた6事業者に中止を求めた。今後は水着撮影会に使用許可を出さないことも決めた。 両公園を含むプールがある三つの県営公園では、水着姿のモデルを一般参加者が撮影する有料イベントが民間事業者の主催でたびたび開かれ、2022年度は計38回に上った。 協会によると、夏のプール営業期間外に貸し出し、プールの外にいる人たちから見えないよう周囲の柵にブルーシートを張るなどしているという。 協会は5月末から、「過激なポーズでモデルが撮影されていた」などの市民からの情報をもとにネット上を調べた。一部のイベントで、大きく足を開いたり水着をずらしたりした画像が撮影されていたことを確認し、未成年のモデルが参加していたことも分かった。 プールがある県営3公園では「公序良俗に反する行為」を禁じるルールがある。さらに、しらこばと水上公園では写真撮影会に特化したルールとして「マイクロビキニに分類される水着」「過激とみなされるポーズ(水着をズラす、過度に足を広げるなど)」などを禁止していた。 ルールをもとに協会は「公共施設なのに度を越している。今後も違反が起きかねない」として、違反が確認できない事業者も含めて一律中止を求めた。 こうした対応に、ネット上で… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
口永良部島の噴火警戒レベルを「3」に引き上げ
2023年6月27日 22時27分 福岡管区気象台は27日、火山活動が高まっていた鹿児島県屋久島町の口永良部島に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げた。火山性地震が多発しており、新岳火口から約2キロの範囲で大きな噴石の飛散と火砕流に警戒が必要としている。 気象台によると、27日午後6時半までの24時間に火山性地震が50回発生。新岳火口で白い噴煙が高さ100メートルまで上がった。臨時記者会見で松末伸一・火山防災情報調整官は「短期間に急速に地震回数が高まった。今後、地下深部での膨張などが見られれば、レベル4への引き上げもある」と警戒を呼びかけた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
チラシの価格、実際には別途サービス料 「ドミノ・ピザ」に措置命令
寺田実穂子2023年6月27日 20時00分 チラシに掲載した価格のほかに実際には別途サービス料を加算して販売していたとして消費者庁は27日、ドミノ・ピザジャパン(東京都品川区)に対し景品表示法違反(有利誤認)で再発防止策などを求める措置命令を出し、発表した。 消費者庁によると、同社は2022年10月~23年4月、チラシ上の一部の商品で、持ち帰り価格とその2倍ほどの値段となるデリバリー価格の両方を表示。消費者はデリバリー価格には配達料などが含まれるため高くなっていると認識するはずだが、実際には別途、299円を上限に最大7%のサービス料が加算されていた。チラシにはサービス料がかかることが小さく書かれていたものの、消費者庁はサービス料がかからないかのように消費者を誤認させる不当な表示だと判断した。 同社は取材に対して「今回の措置命令を厳粛かつ真摯(しんし)に受け止め、再発防止策として、社員教育のさらなる徹底、掲載前の社内審査など景品表示法をはじめとする表示に関するチェック体制を一層強化します」などとコメントした。同社によると、サービス料は今年4月に廃止し、ピザ商品についてはサービス料を含める形で値上げをしたという。(寺田実穂子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
バス止まると車内にブザー 安全装置義務化で子ども置き去り防げるか
子どもが車内に置き去りになることを防ぐため、4月から保育園などの送迎バスに安全装置の設置が義務づけられた。今月末までの設置を促していた政府は27日、各施設の設置状況を公表。熱中症のリスクが高い夏本番を前に、設置率は5割台にとどまっている。 バス後方の窓に消音ボタン 埼玉県鶴ケ島市内のバス停に5月下旬、ある県立特別支援学校の送迎バスが止まった。「また明日ね」。乗務員は3人の子どもが降りるのを見守りながら、「○○ちゃん、降りました」と名簿で3人の名前の横に丸印をつけた。 すると、バスの中で「ピピ、ピピ」と大きな音が鳴り始め、運転手が立ち上がった。乗務員と2人で車内を見回しながらバスの後部まで歩き、後ろの窓に取り付けているブザーのボタンを押して、音を消した。 子どもの車内置き去りを防止するための安全装置で、ボタンを押さずに車外に出るとさらに大きな音が車外に向かって鳴り響く仕組みだ。 このバスを運行する会社は5月上旬に県内や東京都内で運行している全てのバスに安全装置を前倒しで設置したという。きっかけは4月、同校で子どもがあわや置き去りになる事案があったことだった。 県教育委員会などによると、子どもが座席で寝ているのに乗務員らが気づかず、バスを営業所に向けて回送。保護者の連絡を受けた学校からの問い合わせで子どもの存在に気づいた。子どもは無事だったという。 県教委は昨秋、別の学校のバスで起きた置き去りを受け、「安全管理マニュアル」を作成。マニュアルでは車内に子どもが残っていないかの確認や乗降時の氏名の突合などを行うことになっていたが、十分に実施できていなかったという。 バス会社の担当者は「名簿の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
河井元法相、丸刈りで証言台に 「毎日のように地元の風景が夢に」
2019年参院選に関する買収事件をめぐり、河井克行元法相(60)=公職選挙法違反(加重買収など)の罪で実刑確定=が27日、広島地裁で、同法違反(被買収)の罪に問われた元広島市議の公判に検察側と弁護側双方の証人として出廷した。克行氏は元市議に陣中見舞いなどの趣旨で現金を渡したとする一方、妻の案里氏(49)=同法違反(買収)の罪で有罪確定=を当選させる意図について「全く無かったわけではない」と述べた。 克行氏は21年、東京地裁で懲役3年、追徴金130万円の実刑判決を言い渡され、確定。現在服役中で、地元・広島に戻るのは3年余りぶりだとした。 被買収の罪に問われているのは、元市議の藤田博之被告(85)。起訴状によると、案里氏の当選に向けた選挙運動の報酬と知りながら、19年3月と6月、克行氏から計70万円を受け取ったとされる。藤田被告は買収された認識はなかったとして無罪を主張している。 克行氏はこの日の法廷で、3… この記事は有料記事です。残り897文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル