埼玉県坂戸市が、市民参加によるミツバチの飼育に力を入れている。ボランティアとして市民に養蜂を体験してもらう取り組みを始めて10年余。サポートするため、巣箱を置く遊休農地の紹介も始めた。ミツバチとの共生の輪が広がりをみせている。 市施設でハチミツ 6月中旬。市の環境学習施設「環境学館いずみ」では、巣箱から採ったばかりのハチミツが、甘い香りを放っていた。 名前は「いずみつ」。施設の近くに置いた巣箱で、市民と飼育しているミツバチたちの恵みだ。地域の自然に目を向けてもらうために一部を販売し、ほかは給食などに活用する。 「私も昔は虫が怖かった。でもここでミツバチに出会って、虫たちが自然の循環の一部だということが理解できました」 瓶詰め作業をしながら、職員の赤尾美和さん(53)がそう説明してくれた。 3年で基礎を習得 同市は2013年に、この施設を拠点にミツバチの飼育を始めた。市によれば、自治体としての取り組みは「全国初」。養蜂を趣味とする石川清市長が主導した事業だった。 飼育は当初、養蜂経験のある… この記事は有料記事です。残り979文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
迷惑行為の多発で…駅のテーブルとイス撤去 「どうかご理解下さい」
原知恵子2023年7月8日 15時00分 迷惑行為の多発を受け、札幌市中心部の市営地下鉄「大通駅」コンコースの一角に設けられていたテーブルとイスが、このほど撤去された。休憩や待ち合わせができる「くつろぎの広場」として親しまれていたが、飲酒して大声をあげるなどの迷惑行為が相次ぎ、4月から閉鎖されていた。 市交通局によると、警備員を配置するなど対策を強化したことで6月以降はトラブルが減った。ただ、テーブルとイスは飲酒やトラブルに発展する可能性があると判断し、苦渋の撤去となった。担当者は「不便をおかけしますが、どうかご理解ください。(ほかのベンチなどを)ルールを守って利用いただけたら」と話す。 撤去されたテーブルとイスは交通局で保管しているという。(原知恵子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
62歳で急逝した彫刻家、作品が「無縁」に 最期まで「芸術一筋」
数々の芸術展で受賞を重ねてきた男性彫刻家が昨夏、急逝した。 ただ一人の身内だった母親も、遺言を残さずに今年2月に亡くなった。 残されたのが、百数十点の遺作と母親の遺骨。親類の縁が薄く、引き取り手が見つからず、ともに「無縁」になりかけている。 彫刻家、松本憲宜さん(享年62)は、ステンレスや銅などの金属を素材とする抽象彫刻の作家だった。1983年に東京造形大学の彫刻科を卒業後、ヘンリー・ムーア大賞展のエミリオ・グレコ特別優秀賞(1987年)や、日本芸術センター彫刻コンクールの金賞(2009年)など、いくつものコンクールで賞を受けてきた。 輝く金属を有機的な曲線で造形し、力と優しさを表現した作風が特徴。鹿児島県枕崎市や東京都調布市、北海道洞爺湖町などの公園や街角で展示され、多くの人たちに親しまれている。 学生時代の友人たちによると、80年代当時、美大の彫刻科を出ても、創作だけで食べていくのは難しかった。多くの卒業生は、美術学校の講師などのアルバイトで食いつなごうとした。だが、松本さんは「副業」を一切せず、芸術で生きていくことを貫いたという。 卒業して数年後、彫刻家の道を歩む同窓の先輩2人と共に東京都八王子市にアトリエを構え、ひたすら制作活動に取り組んできた。近年は東京・銀座の画廊や百貨店で個展が開かれるなど、円熟期を迎えての活躍が期待されていた。 アトリエで倒れ… 昨年8月10日、最高気温35・6度の猛暑の昼下がり。 松本さんは、アトリエで倒れ… この記事は有料記事です。残り1243文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ヒグマ1頭をわなで捕獲・駆除 「4頭の目撃情報」あった札幌・南区
原知恵子 岡田昇2023年7月8日 16時30分 札幌市は8日、南区北ノ沢地区の緑地帯でヒグマ1頭を駆除したと発表した。箱わなによる捕獲後、猟銃により駆除したという。 市によると、駆除した個体は推定7、8歳の雌で、体長146・5センチ、体重97キロ。周辺では5月4日以降、ヒグマの親子が頻繁に出没しており、今回駆除した個体は親の可能性が高いという。箱わなの監視用に設置したカメラには、子グマ3頭も映っていたという。 今月1日には、北海道道82号を車で走行中だった男性から「4頭を目撃した」「親子に見えた」との通報が寄せられるなど、ヒグマの目撃情報が相次いでいた。(原知恵子、岡田昇) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「あんなやり方、間違っている」 奈良の銃撃現場、多くの市民ら献花
2023年7月8日 18時22分 【動画】安倍元首相が銃撃された奈良市の近鉄大和西大寺駅前。多くの人が献花に訪れた=金居達朗撮影 安倍晋三元首相が銃撃され、死亡した事件から8日で1年を迎えた。事件があった奈良市の現場付近の献花台には、朝から多くの人が訪れた。現場や東京などでは一周忌の法要も営まれた。 近鉄大和(やまと)西大寺(さいだいじ)駅前では午前8時前、自民党の有志らでつくる任意団体が献花台を設け、直後から長い列ができた。事件発生とほぼ同時刻にあたる午前11時半ごろには一周忌の法要があった。現場付近に集まった人たちは手を合わせて黙禱(もくとう)した。 大阪市旭区の岩田望美さん(33)は「日本で銃撃事件が起こるなんて思ったこともなくて、びっくりしたし、許せなかった。あんなやり方、絶対に間違っている」と話していた。 現場から5キロほど東にある霊苑(れいえん)には今月初め、同じ団体によって安倍氏追悼のためのモニュメントが設置された。この日は早朝から花を手向ける人の姿が見られた。 東京都港区の増上寺でも一周忌法要が営まれた。岸田文雄首相や安倍氏の妻昭恵氏らが参列した。午後からは、一般献花も受け付けられた。 法要後に開かれた食事会で昭恵氏があいさつし、「ずっと1年間いろいろなことの中で気が張って、涙を流す間もなかった」と振り返り、「今日は晋三さんがそばにいるような気持ちで、改めて悲しみを感じている。主人の遺志を継いで世の中のためにしっかり働きたい」と語った。安倍派会長代理の塩谷立元文部科学相が記者団に明らかにした。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
買い物で役立つのは少数派・否定的な口コミ 5千万件分析 東大など
オンラインショッピングでは、否定的かつ少数派の口コミほど商品選びの役に立つ――。そんなユニークな研究成果を、東京大大学院の植田一博教授と山口大大学院の楊鯤昊(ヤンクンハオ)講師らのグループが発表した。 1996~2018年に英語での利用者が通販サイト「アマゾン」に投稿した約5千万件の商品レビューの中で、個々の商品に対する星1~5の評価や、押された「Helpful(役に立った)」ボタンなどをもとに、どのような投稿がより多くの人の役に立ったかを調べた。 植田教授によると、アマゾンでは、商品に肯定的なレビューのほうが圧倒的に多く投稿されており、全商品の平均的な評価は5点中、4点台という調査結果もあるという。従来は、多数派の商品レビューの内容ほど商品の平均的な評価を割り出し、利用者に有用な情報が含まれていると広く考えられていたという。 しかし今回の分析では、否定的な少数派のレビューの方が、より多くの「役に立った」ボタンが押されることが判明。否定的なレビューでは、商品を使用した感想やその問題点など、客観的で豊富な情報が記されている傾向にあった。 植田教授は、肯定的な商品レビューが多い中、あえて否定的な少数派の意見を投稿しようとする際に「レビューの質を高めよう」「説得力を持たせよう」という心理が働くとみる。日本版でも似たような結果になると考えられるという。 一方で少数派・否定的な商品レビューにも誹謗(ひぼう)中傷に近いような内容の乏しい口コミも一定数あり、注意が必要だという。 ■「そういえば」研究のきっか… この記事は有料記事です。残り463文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「感謝の思い伝えた」 安倍元首相の一般献花に5千人 東京・増上寺
【動画】安倍氏の一周忌の法要が行われた増上寺。多くの人が献花に訪れた=岩下毅、伊藤信之介撮影 安倍晋三元首相が銃撃されて死亡した事件から1年となった8日、東京都港区の増上寺では、一周忌法要が執り行われた。一般向けの献花は、予定より約1時間早い午前11時50分に始まり、訪れた人たちが手荷物検査後、花束を献花台に手向けていた。 自民党のほか、安倍派(清和政策研究会)と安倍家が主催。献花台付近には、安倍氏の写真が並べられ、スマートフォンで撮影する人の姿もみられた。自民党によると約5千人が訪れたという。 献花した東京都板橋区の大学1年、田川奨士さん(18)はこの春、長崎県から上京した。「やっと感謝の思いを伝えることができた」と話した。 物心がついた時から「日本の総理は安倍さん」という感覚だったという。高校生の時にアベノミクスの関連書籍を読んで経済に興味を持ち、大学で勉強することに。森友学園や「桜を見る会」の問題などでネガティブなイメージもあったが「あんな形で亡くなり、ショックが大きい。今も悔しいです」。 「日本は安全な国だと思っていたが、言論ではなく暴力で意思を示すのが当たり前になってしまったようにも感じる。暴力は決して許されてはいけない」と語った。 東京都港区の会社員、松下智… この記事は有料記事です。残り414文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
増水の川に車が転落、運転者1人不明 下流に流されたか 島根・出雲
大久保直樹2023年7月8日 18時42分 8日午後3時半ごろ、島根県出雲市美野町で、「車が伊野川に転落した」と目撃していた人から110番通報があった。出雲署によると、運転者1人が乗っていたとみられるが、車は下流に流されて見えなくなったという。 線状降水帯による大雨で川は増水しており、県警や消防が捜索を続けている。現場は一畑電車伊野灘駅の北約500メートル付近で、宍道湖へ流れ込む川の河口近く。(大久保直樹) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
九州~北陸の日本海側、9日にかけ警報級大雨の恐れ 梅雨前線が停滞
宮野拓也2023年7月8日 20時14分 【動画】梅雨前線の影響で西日本を中心に大雨=日吉健吾撮影 活発な梅雨前線の活動で8日、島根県で線状降水帯が発生するなど九州北部から中国、北陸の日本海側を中心に大雨が降った。前線はしばらく日本付近に停滞する見通しで、特に9日にかけて雨量がかなり多くなる見込みだ。 気象庁によると、前線は日本海を通って日本の東に延びている。南から湿った空気が流れ込んだため、松江市では8日午後6時20分までの24時間で221・5ミリの降水量を観測し、新潟県村上市で146・5ミリ、鳥取県境港市で145・5ミリだった。9日も北陸、東海、中国、九州北部で警報級の大雨となる可能性が高い。 9日午後6時までに予想される24時間降水量は、多い所で、九州北部250ミリ▽北陸、東海180ミリ▽関東甲信、中国150ミリ▽東北、近畿120ミリ。気象庁はこれまでの大雨で地盤が緩んでいる所があるとして、土砂災害などに厳重な警戒を呼びかけている。(宮野拓也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安倍元首相の献花台で儀式妨害した疑い、男を逮捕 筒状のもの掲げる
2023年7月8日 19時17分 安倍晋三元首相が銃撃され、亡くなった事件の一周忌の献花行事を妨害したとして、奈良県警は8日午前11時55分ごろ、20代とみられる男を軽犯罪法違反(儀式妨害等)の疑いで現行犯逮捕した。男は調べに対し黙秘しているという。 奈良西署によると、男は同日11時35分ごろ、1年前の事件現場となった奈良市の近鉄大和西大寺駅周辺に設けられた献花台周辺で、銃を模したような筒状のものを掲げ、献花行事の儀式を妨害した疑いがある。筒状のものはリュックサックから取りだしたといい、長さは30~40センチほどだった。 現場で取材していた記者によると、男が逮捕されたのと同じ時間帯には、20~30代くらいの複数の男性が「ノーカルト」と書かれたうちわや、筒状のものを手にして歩いていた。 その筒も一見すると昨年の事件で使われた手製銃を模したような外見をしていた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル