2023年7月16日 14時58分 東北地方で梅雨前線が停滞して大雨となっている影響で、JR東日本秋田支社は16日、15日午前から運休している秋田新幹線(盛岡―秋田)について、17日も始発から終日運転を見合わせると発表した。18日についても、終日運転を見合わせる予定。避難指示などの影響で設備などの点検作業に入れず、再開の見通しが立っていないとしている。運休区間のバスなどによる代行輸送は予定していない。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
23歳の新人記者が山笠に浸った1カ月 伝統を守る「変化」を見た
【動画】博多祇園山笠の「追い山」に参加する太田悠斗記者=西岡矩毅、板倉大地 豊島鉄博、鈴木優香、大下美倫撮影 「オイサ!オイサ!」 立ちこめる熱気が空気を揺らす。沿道から勢いよくかけられる清めの水を浴びながら、野太い掛け声と共に山笠が街を疾走する。 博多に夏を告げる神事「博多祇園山笠」が15日、終幕の「追い山」を迎えた。 約1トンを超える山笠(やま)を担ぎ、七つの「流(ながれ)」の男たちが通りを駆ける。782年続くとされる伝統行事に、新人として福岡に赴任した記者(23)が、「東流」の一員として参加した。 きっかけは6月2日に行われた、山笠が無事に奉納されるよう祈願する行事の取材だ。 「話を聞くだけじゃわからんよ」。東流のベテランに声をかけられた。もっと山笠を知りたい。そんなもどかしさを感じていた私は、さっそく翌週から東流に属する町「駅前」の会合に通い始めた。 「博多っ子は山笠で育つ」。見知らぬ土地での取材に苦戦するなか、先輩たちは祭りの準備を共にしながら、自分たちの気質や言葉、礼儀を仕込んでくれた。 80歳を超えた「おいしゃん」に立ち振る舞いを教わり、小学生のちびっこに怒られ方を学んだ。 守る伝統、でも変化する「山笠」の姿 会合では老若問わず意見を出し合った。「(神事の後に飲食を共にする)直会(なおらい)で出すのを総菜にすれば負担を減らせるんじゃないと?」「新人向けに山笠の勉強会を開こうか」 「よそ者」の自分に意見を求められることもあった。伝統を守る一方、それぞれ大切な居場所でもある神事を続けるため、変化してゆく「山笠」の姿を目の当たりにした。 福岡市は人口増加が続く元気な都市だが、山笠の参加者は減少を続けている。私も、地元に根ざす山笠を、閉ざされた「博多っ子」だけの世界だと思っていた。 しかし中に飛び込んで見えたのは、山笠を通して緩やかにつながる「でこぼこ」な関係だ。 年齢も生業も、ここでは関係ない。同じ土地に生き、同じ山笠を動かす。それだけでだれもに開かれた居場所が、ここにはある。 そして迎えた7月1日からの祭り本番。私も、通りにしめ縄を張る「注連(しめ)下ろし」から、箱崎浜に清めの砂を取りに行く9日の「お汐井(しおい)とり」、11日の「朝山」、12日の「追い山ならし」、13日の「集団山見せ」と、次々と続く行事に参加した。 ふんどしの「締め込み」姿で動き回るのにもだいぶ慣れ、山笠特有のかけ声や「祝いめでた」のうたもすんなり口から出てくるようになった。手拍子の「博多手一本」も、もうお手の物だ。 迎えた祭り最終日 「後押し」を任される 最終日、15日の追い山。任されたのは「後押し」だ。 東流の山笠を一度に担ぐ「舁(か)き手」は30人弱。約5キロの道のりを、数百人の参加者が交代しながら山笠を担ぎ、早ければ30分程度で走り通す。 「後押し」は、山笠の後ろに連なり、歩調を合わせて全体を前に押しすすめる役だ。 緊張と高揚で身体がこわばっていた。午前4時59分に一番山笠の「土居流」が出発すると、空気が変わった。東流は三番手。午前5時10分ごろ、太鼓の音と共に走り出すと、今までにない速さで足が回る。 前を走る仲間の締め込みをぐっと押し上げたそのとき、ぬれた地面に足を取られ、前にのめった。 ほぼ同じ道のりを走る「追い山ならし」ですりむいたひざに、力が入らない。頭が真っ白になった。 「けがなく無事に奉納せんと… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
誰かの100円を「たこ焼き」にする先生 3年目の忘れがたい出来事
平日の午後だけ営業する大阪府高槻市のたこ焼き店「100円たこ焼き」。 午後3時半から3時間ほどの営業時間は、小学生を中心ににぎわっている。 人気の理由は、4個入りで税込み100円という破格の値段だけではない。 店に置いてある「チケット」を使えば、高校生までは無料で食べることができるのだ。 「子どもにたこ焼きをおごりたい」という誰かがチケットを購入し、店に置いておく。 すると、子どもたちが1日1枚そのチケットを使ってたこ焼きを食べられる仕組みだ。 来店する子どものほとんどがチケットを利用し、1日で60枚以上使われたこともある。 チケットを購入するのは、直接来店するお客さんだけではない。 メディアプラットフォーム「note」を通じて集まったサポーターが240人ほどいる。 会ったこともない子どもにたこ焼きをおごろうと、100円、300円、1千円のいずれかを毎月払ってくれる人たちだ。 ひとりで訪ねてきた男の子が 店を切り盛りするのは川人佑太さん(36)。 午前中は通信制高校の非常勤講師として働き、午後にたこ焼きを焼く。 開業は2021年4月。3年目に入ったが、経営は決して楽ではない。 店の家賃や材料の仕入れといった支出に対して、収入は100円ずつの売り上げとサポーター収入くらいだ。 試しに自分の時給を計算したら、最低賃金より1ケタ低くてビックリした。 そんな店に6月1日、男の子が訪ねてきた。 月1回ほどのペースでふらっ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
イルカが突進、海水浴中の60代男性が肋骨骨折 福井の水晶浜
朝倉義統2023年7月16日 18時28分 16日午前4時10分ごろ、福井県美浜町竹波の水晶浜海水浴場のスタッフから「男性がイルカに衝突され、けがをしている」と119番通報があった。 県警敦賀署によると、岐阜県可児市の60代男性が知人らと3人で沖合5メートル付近を泳いでいたところ、イルカ1頭が突進してきて衝突。肋骨(ろっこつ)が3、4本折れる重傷で、両手もかまれるなどしたという。他の2人にけがはなかった。 同日、同海水浴場では他にも男性3人が腕などをかまれ、軽傷を負った。 同海水浴場は毎夏、県内外から多くの客が訪れる。同署には今シーズンだけでイルカによる被害報告が6件あるといい、「イルカに近づかず、姿を見たら海に入らないよう身の安全を守って」と注意を呼びかけている。 福井県内では昨年も海水浴客がイルカにかまれる被害が相次いでいた。(朝倉義統) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
今年の最高気温相次ぐ 九州の大雨被災地ではボランティアが作業
日吉健吾2023年7月16日 18時30分 16日は全国各地で猛暑となり、今年の最高気温の観測が相次いだ。九州北部の大雨の被災地では、強い日差しが照りつける中、ボランティアも参加して復旧作業が続いた。 記録的な大雨から、17日で1週間。大規模な土石流が発生した福岡県久留米市田主丸町では、住民やボランティアが汗を流しながら、流れ込んだ流木や泥を片付けていた。親戚の家が被災した宮崎大和さん(20)は「見慣れた風景がテレビで映し出され、何か手伝いたいと思って駆けつけた」と話した。 気象庁によると、群馬県桐生市では39・7度、大分県日田市で36・1度、熊本県甲佐町で35・7度など各地で今年最高を記録。福岡県では県内14の観測地点のうち、糸島市(36・1度)や久留米市(34・9度)など12地点で今年最高となった。(日吉健吾) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
葬儀・埋葬めぐる風習の違い 日本と来日外国人の摩擦をなくすには
有料記事 浅田朋範 仁村秀一2023年7月16日 20時00分 妻が死産した子を河川敷に「埋葬」したつもりだったベトナム人男性が6月、死体遺棄容疑で埼玉県警に逮捕(9日後に釈放)された事件。 葬儀や埋葬をめぐる母国との風習やルールの違いが要因で、事件に発展した事例はほかにもある。最高裁は3月、死産した乳児を自宅に置いていた死体遺棄容疑で3年前に熊本県警に逮捕された、ベトナム国籍で元技能実習生の女性に対し「習俗上の埋葬と相いれない行為とは言えない」などとして、一、二審を覆す無罪判決を言い渡した。女性は日本で死産後にとるべき手続きを知らなかったとし、体調回復後にベトナムの一般的な弔い方で埋葬するつもりだったなどと主張していた。 在日ベトナム人を支えるNPO法人「日越ともいき支援会」の吉水慈豊代表は、ベトナムの葬儀では火葬も増える一方、土葬して数年後に改めて納骨する風習を守る地域がある、と説明する。定住外国人に対する支援については「行政機関による多言語での生活の手引書の作成や、定時の相談窓口を設けるといったものだけでは、不十分だ」と指摘する。 専門家「双方が学ばないと」 深刻な働き手不足を受けて政… この記事は有料記事です。残り628文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
浸水した車から遺体見つかる 秋田で12河川氾濫、なお警戒呼びかけ
井上潜 小幡淳一 滝沢隆史2023年7月16日 21時32分 各地で観測史上最大を記録するなど大雨が続く秋田県内は、16日も冠水が幅広い地域に及び、1400人超が避難した。1人が遺体で見つかったほか、河川の氾濫(はんらん)も相次いだ。 秋田地方気象台によると、降り始めの14日正午からの16日正午までの48時間降水量は、秋田市仁別で412ミリ、藤里町で321・5ミリ、仙北市角館で308・5ミリといずれも観測史上最大を記録した。15日夜にかけて、県内を流れる12河川で氾濫が発生した。 遺体が見つかったのは五城目町。県警によると、15日夜、八郎潟町の60代男性から「車が冠水している。水の中にいる」と110番通報があった。警察と消防が捜索したが見つけられず、16日朝に捜索を再開したところ、水田で浸水した車を見つけたという。 県によると16日午後1時半時点で、住宅被害は全壊・半壊・一部損壊が秋田市などで計6棟。床上浸水は五城目町や秋田市など4市町で計354棟、床下浸水は8市町で計50棟。集計が進めば、さらに増える見込み。同時点で秋田市などで475世帯1435人が避難した。 秋田市中心部では冠水で動かなくなって車道に放置された車が目立った。同市広面地区では、16日午後になっても冠水したままの住宅街もあった。同地区の男性(91)宅は、15日午後に浸水。2階で一夜を明かした。16日朝に119番し、消防のボートで救助され、避難所にたどり着いた。「水がいつ引くのか分からない。どうすればいいのか」と話した。 秋田大学医学部付属病院(秋田市)は周囲が冠水し、救急外来と救急車による救急患者の受け入れを停止。中通総合病院(同)も浸水し、重症患者を優先して他の病院に移すため、県が自衛隊に災害救助要請をした。 今回の大雨は、梅雨が終わりに近づき梅雨前線が北上し、活発化したことでもたらされた。気象庁は、高気圧が14日から一定の勢力を保ち、気圧配置が大きく変わらなかったことから、特定の地域で大雨が続いたとみている。東北地方には暖かく湿った空気の流入が続き、17日も局地的な大雨となる可能性があるとして、土砂災害や河川の増水などに引き続き注意を呼びかけている。(井上潜、小幡淳一、滝沢隆史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
京王線の特急列車にはねられ男性2人死亡 遮断機下りた踏切に進入か
高田正幸2023年7月16日 21時59分 16日午後4時35分ごろ、東京都世田谷区松原1丁目の京王線の踏切で「バイクと電車がぶつかった」と京王電鉄の職員から110番通報があった。警視庁北沢署によると、自転車のようなものに乗っていた20代とみられる男性2人が特急列車と衝突し、いずれも死亡した。 署によると、2人は遮断機が下りた線路内に2人乗りの状態で進入したとみられ、京王線新宿発橋本行きの列車と衝突した。署が2人の身元や原因を調べている。ほかにけが人はいないという。 事故現場は京王線代田橋駅と明大前駅の間。京王電鉄によると、事故の影響により一部区間で計48本の列車の運転を見合わせ、2万3千人に影響が出た。午後5時44分に運行を再開した。(高田正幸) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
交番で警官に「拳銃をよこせ」 カッターで切りつけ未遂容疑で男逮捕
豊島鉄博2023年7月16日 23時06分 交番の警察官をカッターナイフで切りつけようとし、拳銃を奪おうとしたとして、福岡県警久留米署は16日、福岡市早良区百道1丁目の無職宮原誠次容疑者(38)を強盗殺人未遂と公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕し、発表した。 署によると、宮原容疑者は16日午後2時55分ごろ、久留米市内の西鉄久留米駅前交番で、勤務中の男性巡査部長(37)に「拳銃をよこせ」と怒鳴りながら、カッターナイフで切りつけようとした疑いがある。宮原容疑者はその場で取り押さえられ、巡査部長にけがはなかった。 宮原容疑者は同日午後2時50分ごろ、交番を訪れて「けんかになった。相手は現場にいるのですぐに来てほしい」などと求めたが、両手をズボンのポケットに入れて落ち着きのない様子だったという。巡査部長は「危ないものがないか確認させてもらっていいか」などと伝え、ポケットを確認しようとしたところ、カッターナイフをポケットから取り出したという。 宮原容疑者は容疑を認め、「自分の身を守るために警察官から拳銃を奪おうとした」と話しているという。(豊島鉄博) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「成仏して」我が子の墓を河川敷に 119番知らなかった外国人夫婦
独自 有料記事 山田みう 有元愛美子2023年7月16日 20時00分 死産だった乳児を河川敷に遺棄したとして、父親でベトナム国籍の男性が6月、埼玉県警に逮捕された。男性は9日後に釈放されたが、警察への通報や火葬など、日本で必要な手続きは逮捕後に知ったという。なぜ我が子を河川敷に「埋葬」することになったのか。男性が取材に、その経緯を語った。 発端は、6月20日午後11時ごろのことだったという。 「タイ!」。就寝中だったグエン・ロン・タイさん(34)は、妊娠21週目の妻(28)の緊迫した呼び声で目を覚ました。 泣き崩れる妻の両手のひらの上に、小さな乳児の姿があった。10月の出産予定日をともに心待ちにしていた、第3子だった。妻がトイレで用を足そうとしたら、便器に落ちてきたという。すでに息はしていなかった。 母国の大学を出て建設業界のエンジニアとして働き、家族のために稼ごうと技能実習ではない就労ビザで来日して5年になる。日本語は不得手だ。月給は28万円。10万円を家族に送った。妻も1年半前、5歳と7歳の子をタイさんの両親に預けて来日し、支えてくれていた。だが2人とも、自宅で死産した場合に日本ではどう対応していいのかわからなかった。取り急ぎ、タイさんが母国の義母に電話をかけて相談すると、涙声でこう言った。 「すぐに広い場所に埋めてあげなさい。お金とあなたたちの洋服も一緒に入れてあげるのよ」 「パパとママとベトナムに帰ろうね」 広い場所……。自宅から車で… この記事は有料記事です。残り1193文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル