娘(9)に食事を与えず低血糖症で入院させ、共済金を詐取したとして逮捕されたパート従業員の縄田佳純容疑者(34)=大阪府大東市=が入院の2日前、娘に小学校を休ませていたことが捜査関係者への取材でわかった。府警は、給食を食べさせないことで血糖値を低下させようとしたとみて調べている。 縄田容疑者は1月22~27日の6日間、食事を与えず低血糖状態にさせた娘を入院させ、共済団体から共済金6万円をだまし取った詐欺容疑で逮捕された。「故意に低血糖にさせていない。だまそうとは思っていない」と否認しているという。 府警によると、娘は入院3日前の19日に登校し、600キロカロリー近い給食を食べている。だが同じ日、娘が菓子やトマトを食べていいか携帯電話のメッセージで尋ねると、縄田容疑者は「やめとき」「やめといたほうがいいって。吐いたら大変やで」と重ねて返信したという。 翌20日は金曜だったが、捜査関係者によると娘は小学校を休んだ。20~22日の3日間については、21日に93キロカロリーの梅の菓子を食べただけで、22日から低血糖症で入院した。 府警などに対し、娘は小学校を休んだ20日について「ママに食べたらしんどくなるって言われた」「ママはもやし食べてていいなと思ったけど言わなかった」などと話したという。 府警が縄田容疑者の携帯電話を分析したところ、娘の入院後、知人や交際相手と岩盤浴や旅行を計画していたメールが残っていた。府警は共済金などを遊興費などに充てたとみて調べている。 一方、大東市は19日に記者会見し、娘が小学校に入学した2021年春、縄田容疑者が教員に「娘には難病指定の持病がある」と説明していたと明らかにした。同年4~9月に入院のため欠席を繰り返した際には「検査のため」と答えたが、学校側は診断書の提出を求めなかったという。 市によると、昨年10月には… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
現場実行役にイヤホン、通話で指示か 別の指示役の可能性 千葉強盗
有料記事 増山祐史 遠藤美波 長妻昭明2023年7月21日 5時00分 全国で相次いだ強盗事件のうち、千葉県で1月に起きた強盗致傷事件を指示したとして、警視庁は20日、住所不定、無職今村磨人(きよと)容疑者(39)=窃盗罪で起訴=を強盗致傷と建造物侵入の両容疑で再逮捕し、発表した。同庁はフィリピンから「ミツハシ」を名乗り指示したとみている。捜査関係者によると、容疑を否認しているという。 捜査1課によると、今村容疑者は住所不定、無職の永田陸人(21)=強盗傷人罪などで起訴=、金沢市の無職作田竜二(25)=同=、住所不定、元自衛官の中桐海知(24)=強盗致傷罪などで起訴=の3被告らと共謀。1月12日午後7時25分ごろ、千葉県大網白里市のリサイクルショップで70代の男性店長の顔を殴って金を奪おうとし、頰や鼻の骨を折るなど約2週間のけがをさせた疑いがある。永田、作田両被告が店に押し入り、中桐被告が事件で使った車を用意したという。 「キム」の名も浮上 捜査関係者によると、永田被告は店内に押し入った際、耳にイヤホンのようなものをつけており、「キム」を名乗る人物から通話で具体的な指示を受けていたという。この人物は今村容疑者ではないとみられ、同庁は別の指示役がいた可能性があるとみている。 中桐被告は通話アプリ「テレ… この記事は有料記事です。残り458文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
警察取り調べ、可視化しないミス昨年度10件 押し忘れ、コード抜け
警察による容疑者の取り調べの録音・録画(可視化)について、警察庁が2022年度の実施状況をまとめた。可視化が義務化されている事件で全過程を可視化した割合は前年度より上がったが、ミスで全ては可視化しなかったケースが10件あった。 警察庁は「制度は現場で定着しているが、まだミスがあり、なくすことを目指す」としている。 改正刑事訴訟法が施行された19年6月から、殺人など裁判員裁判の対象になる事件で、逮捕後の取り調べの可視化が義務づけられた。警察庁のまとめでは、全過程を可視化した割合は19年度が94・2%、20年度が95・6%、21年度が94・4%。22年度は、対象事件3653件の95・6%にあたる3493件で全過程を可視化した。 22年度に全過程の可視化をしなかったのは160件で、内訳は全くしなかったのが100件、一部をしなかったのが60件。160件のうち150件は、機器の故障や容疑者の拒否など法律で例外として認められているものだった。 残りの10件は本来可視化すべきなのにしなかったミスで、21年度の8件から増えた。10件のうち9件は機器の操作ミスなど。開始ボタンの押し忘れや電源コードが抜けていたなどのケースという。残り1件は捜査員が対象事件だと気付かなかった例だった。警察庁は、ミスが裁判に影響した事例はなかったとしている。 ■ミスをなくすためには… この記事は有料記事です。残り238文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「人事課長」を名乗った男 女性から41万円詐取容疑で逮捕
渡辺杏果2023年7月20日 21時00分 化粧品メーカーの幹部になりすまし、マッチングアプリで知り合った女性に、「商品在庫が余っていて困っている。その商品を買ったという体にして」などとうそを言う――。こんな手口で現金をだまし取ったとして、愛知県警は20日、同県豊橋市の派遣社員の男(31)を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。 中署によると、男は4月25日、マッチングアプリで知り合った名古屋市内の女性(30)に対し、自身を大手化粧品メーカーの「人事課長」と偽り、「うちの会社の商品の在庫がたくさん余っていて、困っている」「その商品を買ったという体にしてほしい」「お金を振り込んで貸してほしい」などとうそを言い、現金41万9千円を振り込ませてだまし取った疑いがある。 県警によると、男は化粧品メーカーの名刺を作成し、それを撮影した写真を女性に見せることで信じ込ませていたという。女性が返金を求めても応じないことから、男が名乗っていた会社に確認したところ、在籍していないことが判明した。 署は、男がだまし取った金を借金の返済や遊興費などにあてていたとみて調べる。(渡辺杏果) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
当事者の会立ち上げた元ジャニーズJr. 相談室の対応「失望した」
元ジャニーズJr.の中村一也さん(36)は6月末、ジャニーズ事務所が設置した「心のケア相談室」に電話をした。 電話口に出たのは、「公認心理師」を名乗る女性だった。 「今、お困りのことをうかがい、医療やカウンセリングへの対応の相談をしたい」と言われた。 相談室は、ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害問題をめぐり、事務所が設置した外部窓口だ。 かつて喜多川氏から性被害を受けたという中村さん。被害者に対して、どんな対応をするのか確かめたいと思い、事務所のサイトから連絡先を探したところ、見つかったのは相談室へのリンクだった。クリックすると、名前や生年月日、所属時期、相談内容などの入力が必須項目となっているフォームが表示され、必要な情報を入力し送信した。 その後、メールで相談室から返信がきた。対面ではなく電話対応が前提で、日時は一番早くても2週間後、通話時間は50分とあった。 6月末の相談室との電話のやりとりで違和感を覚えたのが、電話の相手に名前をたずねても名乗らなかったことだった。 この日、中村さんは、事務所が性加害の事実を認め、自身も謝罪を受けているわけではないなかで、「心のケア」と言われても違和感を覚えるといったことなどを伝えた。 また、被害者に対してどんな心のケアをしているのか知りたいとたずねたが、明確な回答は得られず、名前も何度かたずねたが教えてもらえなかったという。 「相手が誰なのかもよくわからないなか、プライバシーが守られると言われても全く説得力がない。事務的なマニュアル通りの対応と感じて、失望した」 ジャニーズ事務所が設置した心のケア相談室の対応について、相談室は取材に「慎重な対応にならざるをえない」との見解を示しています。記事の後半では、性被害の相談を受ける専門家の意見も掲載しています。 13歳だった2001年、Jr.たちがメインのテレビ番組「8時だJ」を見て憧れ、事務所に入った。 埼玉県内の中学からレッスンを受けに東京に通った。テレビに出るようになると、帰宅は午後11時ごろになることもしばしばだった。 喜多川氏から「他のJr.が… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ウケ狙おう」 くら寿司で迷惑動画 21歳被告が起訴内容認める
松島研人2023年7月20日 21時15分 名古屋・栄の回転ずし店で2月、しょうゆ差しのつぎ口をくわえるような動作をし、動画をSNSに投稿したなどとして、威力業務妨害などの罪に問われた被告の男(21)の初公判が20日、名古屋地裁であった。被告は「(間違っているところは)何もないです」と起訴内容を認めた。 検察側は冒頭陳述で、今年1月以降、回転ずし店で一部の利用客が迷惑行為を行い、その動画がSNSで拡散して炎上するなど社会問題になっていたと説明。被告らはこうした情勢を知りつつ、「しょうゆ差しを直接なめなければ大丈夫だろう」「動画を撮ったうえで、自分は口をつけていないと友人に明かしてウケを狙おう」などと考えたと指摘。動画が拡散したことで、店側はしょうゆ差しの中身を廃棄したり、店内の備品を消毒したりして、少なくとも57万円の損害が出たなどと述べた。 起訴状などによると、被告は他の男女2人と共謀して2月3日、名古屋市中区の回転ずしチェーン「くら寿司 名古屋栄店」で、卓上のしょうゆ差しのつぎ口に口を付けてしょうゆを飲んだような動作をし、その様子をスマートフォンで撮影してSNSに投稿。店の運営会社にクレーム対応などを強いて業務を妨害したとされる。 また、被告は昨年12月ごろ、少女(当時15)に「名古屋なら援助交際して稼げば生活できる」などと言って、東京都新宿区歌舞伎町の「トー横」と呼ばれるエリア付近に呼び出し、今年3月までの間、愛知や福岡などのホテルに宿泊させたとして営利誘拐の罪にも問われている。 閉廷後、被告は取材に応じ、「たくさんの方にご迷惑をかけた。深く反省しています」と述べた。(松島研人) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
先生からの性暴力、打ち明けた被害児童にかける言葉とは 対応を訓練
児童から教員による性暴力被害を打ち明けられたら、どう声をかけ、どう動けばいいのか。学校で性暴力事案が起きた際の対応を確認する訓練が20日、東京都台東区の区立谷中小学校であった。教員ら24人が、被害児童や相談を受けた教員の役に分かれて演じ、とるべき行動を確かめた。 この日は、教室で児童が担任のひざの上に乗せられたという設定。「嫌だと言うのは良くないと思っていた」という被害児童役に、「嫌な気持ちになった時に嫌ですと言ったことは、全然悪いことではない」と学年主任役が伝えた。 また、行為を目撃してしまい、加害教員から口止めされた別の児童役には、「ちゃんと守るから、いつも通り学校に来て大丈夫だよ」と声をかけた。 児童から聞き取る際には、「… この記事は有料記事です。残り258文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元プロ棋士を殺人未遂容疑で逮捕 くわ持ち元妻の実家侵入、2人軽傷
鈴木洋和2023年7月20日 21時33分 滋賀県警大津署は20日、元妻の実家に侵入し、元妻とその父親をくわで襲って殺害しようとしたとして、元プロ棋士の男(40)を住居侵入と殺人未遂の疑いで逮捕した。男は調べに黙秘しているという。 署によると、男は20日午前7時ごろ、大津市内にある元妻の実家に、くわを持って侵入。元妻(33)と父親(68)に襲いかかり、元妻の胸元に擦り傷、父親に両手足打撲などのいずれも軽傷を負わせた疑いがある。 男は、まず父親を襲ってもみ合いになり、様子を見に来た元妻にも襲いかかろうとした。父親がくわを取り上げ、男を取り押さえたという。 男は2021年8月、ツイッターに元妻らの実名や写真を挙げ「絶対に許せない」、22年11月には「僕の全てをつぶした」などと投稿。名誉毀損(きそん)の罪に問われ、今年6月、懲役1年6カ月執行猶予4年の判決を受けていた。 男はプロ棋士として八段まで昇段したが、22年11月に日本将棋連盟を退会。順位戦ではA級1期の経験がある。(鈴木洋和) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
旧統一教会所有の土地、隣接する国士舘「撤退を」 東京・多摩
堀川勝元2023年7月20日 22時22分 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が東京都多摩市内で所有する土地をめぐり、隣接地にある大学を運営する学校法人国士舘(世田谷区)は20日、教団に対して、研修施設を建設する計画を中止し、土地から撤退するよう申し入れたと発表した。 教団が昨年購入した土地の隣には国士舘大の多摩キャンパスがある。国士舘によると、役員が同日午前、渋谷区の教団本部で、勅使河原秀行・教会改革推進本部長らと面会し、申入書を手渡した。 申入書では、教団が若者への勧誘によって勢力拡大を図ってきたとした上で「学生が勧誘を受けて、加害者や被害者として巻き込まれる恐れがある」と指摘。「申し入れを聞き入れない場合は、法的手続きも排除しない」とした。教団側は「会長に申し伝える」と述べたという。(堀川勝元) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「SNSで募集の手口、特殊詐欺から強盗や窃盗に拡大」 警察庁長官
警察庁の露木康浩長官は20日の定例記者会見で、今年上半期(1~6月)の刑法犯認知件数が21年ぶりに前年同期より増えたことに関し、「統計的な指標の動向以上に、体感治安の悪化が懸念される状況ではないか」と述べた。 露木長官は、殺人や性犯罪といった重要犯罪の認知件数が新型コロナ感染拡大前を上回ったことを指摘。「SNS上で実行犯を募集する手口が、特殊詐欺だけでなく強盗や窃盗に拡大している」と話した。 和歌山市で岸田文雄首相のそばに爆発物が投げ込まれた事件や、長野県中野市で警察官ら4人が殺害された事件を挙げた上で、体感治安に触れ、「犯罪情勢を的確にふまえ、国民の不安を解消するための諸対策を進めていく」と語った。(編集委員・吉田伸八) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル