勉強や仕事に疲れた時、コーヒーやお茶は眠気を覚まし、心にゆとりを与えてくれます。ただ、こうした飲み物に含まれるカフェインは、取りすぎるとめまいや心拍数の増加、震え、不眠、不安、下痢などの症状を引き起こすことがあり、注意が必要です。 コーヒーに含まれるカフェインは100ミリリットルあたり60ミリグラム。1杯150ミリリットルとすると、1杯で90ミリグラムのカフェインを取る計算です。茶類にも、コーヒーほどではありませんが、カフェインは含まれています。 エナジードリンクは、刺激のある味わいで青少年を中心に人気があります。含まれるカフェインの量は製品で異なりますが、1缶あたりコーヒー2杯分に相当するものもあります。 このような、カフェインを一定量以上添加した清涼飲料水には、業界の自主ルールでカフェインの量が表示されています。 では1日にどの程度の量なら、健康に悪影響を及ぼさないのでしょうか。 カフェインの感受性は個人差… この記事は有料記事です。残り562文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 大村美香(おおむら・みか)朝日新聞記者 1991年4月朝日新聞社に入り、盛岡、千葉総局を経て96年4月に東京本社学芸部(家庭面担当、現在の生活面にあたる)。組織変更で所属部の名称がその後何回か変わるが、主に食の分野を取材。10年4月から16年4月まで編集委員(食・農担当)。共著に「あした何を食べますか?」(03年・朝日新聞社刊) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
あのとき、「普通」になりたかった 不登校だった官僚が伝えたいこと
今春、文部科学省の職員になった藤井健人さん(30)は、小中学校時代に不登校を経験しました。定時制高校を経て大学、大学院に進み、定時制高校の教諭から文科省に転じた藤井さん。「『普通』になりたいのになれないという葛藤をずっと抱いていた」と語ります。 ◇ 埼玉県の公立小学校に通っていました。学校を休みがちになったのは4年生のときです。 当時、祖父母と両親は持病を抱えて通院や療養が必要で、仕事をやめた父は常に家にいる状態でした。親が健康で仕事をもっているという「普通」の家庭環境にいる同級生たちと、自分との違いが徐々に違和感として強くなり、小5からほとんど学校に行かなくなりました。不登校は中学卒業まで続きました。 直面した壁の一つに高校受験があります。不登校だった私は各教科の評定がオール1。学力の積み重ねもなく、漠然とあこがれていた地元の公立高校に合格するのは不可能だという現実を突きつけられました。 進学先は夜間の定時制高校。一般的な定時制と異なり、制服や校則があり、「普通」の全日制高校と雰囲気が遠くないと思わせてくれる学校を選びました。それでも、「不登校になっていなければ当たり前のように全日制に通っていたはずだ」という気持ちは、今でも消えてはいません。 「人生変えるため」 定時制高校から早大へ 高校では勉強に打ち込みました。原動力になったのは「普通」に戻りたいという強い思いです。全日制の生徒ですら相当の努力が求められるような大学に行けば、自分の人生が変わるんじゃないかという気持ちでした。 もちろん、大学進学が人生のゴールではないことは間違いありません。ただ当時の私にとっては、自分と家族の将来のために大学進学という目標が必要でした。 授業の予習復習を徹底し、午後9時に授業が終わると、職員室で先生に疑問点や次回扱う内容を確認してから帰る日々でした。成績は上向き、ほとんどの科目で5をもらいました。 高校卒業後に予備校に通い、希望する早稲田大学に合格しました。「普通」を目指して、努力の末にようやく手に入れた環境でした。 ところが、最初の1週間で同級生と話が合わないことに気付きました。どんな部活動をしてきたのか、高校時代に放課後をどう過ごしたか、みたいな話題についていけない。非常につらかった。 大学の人間関係を避けて、バイトをするか大学の図書館にいることが多かったのですが、自分の経験を教育学の視点で言語化する教育社会学に関心を持つようになり、東京大学の大学院に進学しました。 定時制高校教諭から文科省職員に 周囲は文科省の官僚を志す人が多かったので、そのまま文科省を目指すことも考えました。ただ、自分だからこそできることは何だろうと考え、埼玉県の定時制高校の教諭になりました。 自分の経験を生かして生徒と向き合うことができて、とてもやりがいがありました。一方で、実際に働いてみて残業や部活指導の重い負担など、教員の働き方の問題に直面しました。この現状は学校現場の力だけでは変えられないのではと思い、現場を知る自分が教育行政の中に行く意味があると思うようになり、教員を4年務めた後、文科省に入りました。 あのとき抱いていた葛藤 不登校だったころ、周囲から「人と比べる必要はない」「ありのままの自分を大切に」というような言葉をかけられることがありました。ただ、現状を変えて「普通」になりたいと願っていた私は、それらの言葉をうれしいとは感じなかった。 私自身の経験から、「ありのままでいい」という優しい言葉は、場合によっては、当事者が内に抱えている「現状を変えよう」という意欲を損なうことにもなりかねないと感じています。 当時、「不登校も個性や多様性なんだよ」という言葉をかけられることもありましたが、こうした言葉にも抵抗感がありました。そういった言葉は不登校支援の現場で今も聞かれるのが現状ですが、私は望んでその「個性」を得たわけではなく、「普通になりたいのに、なれない」という葛藤をずっと抱いていた。今も、不登校でなければ得られただろう様々な機会を取り戻せたとは思っていません。 だから、いま不登校で悩んでいる子、定時制高校に進んで人生の選択に悩んでいる人に、私から「ありのままでいい」とメッセージを発することは不誠実になってしまいます。ただ、現状を変えるためにもがいた、私のような歩み方もあるということは、一つの生き方の例として参考になるのではないかと思っています。(聞き手・高嶋将之) ■略歴 ふじい・けんと 1992年、埼玉県生まれ。中学卒業までの約5年間、不登校に。定時制の埼玉県立戸田翔陽高校を卒業後、早稲田大に進学。東大院修士課程修了。2019年に埼玉県立大宮商業高校(定時制)の教諭に。国家公務員総合職試験に合格し、23年から文部科学省職員。現在は大臣官房総務課に所属。 ■不登校の児童生徒数 文部科学省の調査では、21年度の不登校の小中学生は24万4940人(前年度比24・9%増)。9年連続で増加し、過去最多だった。 同省は、19年度に不登校を経験した小6と中2の計約2万2千人を対象に20年度に実態調査を実施。「学校を多く休んだことについて今どう思うか」との問いへの回答で最も多かったのは「もっと登校すればよかった」で、中学校で30%、小学校で25%。「(休んだことは)しかたがなかった」は小6で17%、中2で15%、「登校しなかったことは、自分にとってよかったと思う」は小6で13%、中2で10%。欠席期間の受け止め方は様々だ。 調査では、休んでいる間の気持ちも聞いた。進路・進学に対する不安があるか尋ねると、中2の69%、小6の47%が「あてはまる」または「少しあてはまる」と回答。勉強の遅れに対する不安も中2は74%、小6も64%が抱えていた。 ■主な相談先 【#いのちSOS】 0120・061・338 日、月、火、金曜は24時間 その他の曜日は6~24時 【いのちの電話】 0120・783・556 毎日16~21時 【チャイルドライン】 0120・99・7777 毎日16~21時 対象は18歳まで 【24時間子供SOSダイヤル】 0120・0・78310 毎日24時間 【生きづらびっと】 LINE @yorisoi-chat 【あなたのいばしょ】 チャット相談(https://talkme.jp/) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ママの取扱説明書」小3娘の自由研究 最後のページに思わずホロリ
ラジオパーソナリティー、イベント司会者、バルーンパフォーマー、綿菓子屋さん。 たくさんの肩書を持つ横山あづささんは1児の母だ。 小学4年生の娘・葵さん(9)は外遊びが大好きで、野球クラブに入っている。 阪神甲子園球場がある兵庫県西宮市に住んでいることもあり、阪神タイガースのファン。 お出かけする際は阪神のキャップをかぶるのが定番で、沖縄旅行に行った時もばっちり目立っていた。 そんな葵さんが昨年の夏休みに取り組んだ自由研究が注目を集めている。 タイトルは「ママの取扱説明書(家庭用)」。 自宅にあった電子レンジの説明書を参考にしながら、母の取り扱い方についてまとめた一冊だ。 「ママの扱いが難しいから自由研究に選びました。他の人とかぶるのも嫌だったし」と葵さん。 イラストも交えながらまとめた全6ページの力作だ。 「ひるねをさせない方法」 「べんきょうしなさいといわせない方法」 「テストの点数で気分を悪くさせない方法」 思わずクスッとなって「よく観察しているなぁ」と思わせる記述が並んでいる。 第一読者のあづささんは、最後の6ページ目を読んで思わずホロリときてしまった。 最終ページにあったのは「保… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
素朴な秋の味覚がぎゅっと詰まった一粒 栗きんとんづくり始まる
溝脇正2023年8月27日 17時00分 秋の味覚「栗きんとん」づくりが、岐阜県中津川市で始まっている。市内の老舗和菓子店「川上屋」の作業場では、栗の甘い香りが漂う。蒸して裏ごしした栗に砂糖を加えて炊きあげ、職人たちが木綿の布で茶巾絞りにして仕上げていた。 栗は熊本、宮崎産を毎日仕入れている。最盛期は9月上旬から10月末まで。多い日で3万~4万個を作るという。作業は12月27日まで続く。 今年は物価高の影響で、1個あたり10円値上げをした。店頭のほか、名古屋や東京の百貨店でも販売する。原潤一郎社長(46)は「品質の良い栗ができている。色も味わいもいい栗きんとんに仕上がりそうだ」と話していた。(溝脇正) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「めんたいロック」受け継ぐバー 守り続ける3人の骨太なテキトーさ
3人の男性が給料ゼロで経営するロックバーがあるという。 午後11時、福岡市中央区の繁華街「親不孝通り」。多くの若者でにぎわう通りを曲がり路地裏へ入ると、居酒屋が入るマンションの2階部分にその店はあった。 「ミュージックバー ジューク・ジョイント」 階段を上がると、花柄の半袖シャツを着てハットをかぶった男性が店の中から現れた。今まさに閉店しようとしていたところだった。 「今日は急に大雨が降ったから、もう客も来ないだろうって。ビールでも飲みに行こうかと思っていたところで」 笑いながらそう言って店内に戻り、再び電気をつけてくれた。 壁はミュージシャンのサインがびっしり。棚には大量のレコードが並び、今年1月に亡くなった福岡県出身のギタリスト・鮎川誠さんのバンド「シーナ・アンド・ロケッツ」のポスターも飾られている。 店を開けてくれたのは、中川博之さん(59)。日曜から木曜の夜、この店に立つという。 「なにか聴きたい曲ある?」… この記事は有料記事です。残り1730文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東電、処理水放出設備を報道公開 担当者「安全性を多言語発信する」
東京電力福島第一原発で始まった処理水の海洋放出について、東電は27日、原発内の放出設備などを報道陣に公開した。東電の担当者は「安全を確保しながら計画通りに進められている」と話した。 この日は、放出の対象となっているタンクから移送された水と、希釈用にポンプでくみ上げた海水が混ざり合う直径1・8メートルの配管の中をザブンザブンと音を出しながら流れる様子や、運転員が放出に異常がないかを確認する免震重要棟内の遠隔操作室のモニターなどを、東電の担当者が説明した。 1日1回は関連の設備を巡回し、ポンプの異音や配管からの漏れがないか確認しているという。 福島第一原発では、溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)を冷やすために冷却水を入れ続けている。そこに地下水や雨などが流れ込み、汚染水が増え続けている。多核種除去設備(ALPS=アルプス)で大半の放射性物質を取り除いてタンクにためており、現在、タンクは1千基以上あるという。 東電の放出計画では、ALPSで除去できないトリチウム以外の放射性物質の濃度が基準を下回っていることを確認後、トリチウムの濃度を1リットルあたり1500ベクレル(国の法令基準の40分の1)未満になるよう、大量の海水で薄めて海に放出する。 24日に始まった1回目の放… この記事は有料記事です。残り389文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
両親、互いに「相手が連れている」と思い込み 車内で0歳児死亡
北九州市八幡西区の大型商業施設の駐車場に止めていた車の中で0歳の中山喜寿生(きずき)ちゃん(同市小倉北区)が死亡した事故で、買い物に来た両親が、互いに相手が喜寿生ちゃんを連れていると思い込み、結果的に置き去りにしてしまったと県警の調べに話していることが分かった。 調べによると、家族は6人で26日午前10時ごろ、父親が運転するワゴン車で買い物に来た。最初に父親が1人で店に入り、次に乗っていた知人が続いた。最後に母親が3歳と5歳の子を連れて入店した。警察の調べに、母親は喜寿生ちゃんについて「夫が連れていったと思った」と説明、父親は「妻が子ども3人を連れてくると思った」と話したという。 家族らは別々に買い物をし… この記事は有料記事です。残り200文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「山が来た」5分が生死分ける 親子で語り継ぐ100年前の惨劇
人の命や暮らしを脅かす自然災害が起きた後、その記憶は確実に薄らいでいく。時間がたてばなおさらで、100年前に首都圏を襲った関東大震災も同様だ。過去に学び、次の世代につなげるのに必要な手立てとは。(矢島大輔) 「ドスン」 ものすごい地響きがしてから5分後。土煙が空を覆い、不気味な山鳴りが響き渡った。 「山が来た!」 崩落した大量の土砂が「山津波」となって、神奈川県沿岸部の片浦村(現小田原市)根府川地区を襲った。 辛うじて北側の台地にのがれた数十名を除き、多数の人は家もろとも土中に埋没してしまいました。その惨状は涙なくしては語れないのであります。 地区で家族と暮らしていた内田一正さんが晩年、自伝「人生八十年の歩み」に書き残した一節だ。関東大震災が起きた1923年当時、10歳だった内田さんはその日の様子を再現した。 内閣府によると、集落を流れる川の上流にある大洞山が崩落し、逃げ遅れた住民289人が命を落とした。また、集落北東側の斜面で発生した地すべりは、熱海線(現JR東海道線)の根府川駅をのみ込み、停車中だった列車が乗客ごと海に沈んでさらに131人が亡くなった。直後には津波も押し寄せた。 その後、地元で語り継ぐ人はおらず、忘れ去られた。 60歳を過ぎてから一念発起 地元でミカン農家として暮ら… この記事は有料記事です。残り1125文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
体長80センチのオオトカゲ、民家から脱走「不用意に近づかないで」
鈴木洋和2023年8月27日 21時30分 27日午後4時15分ごろ、大津市陽明町の民家の女性から、飼育しているサバンナオオトカゲが「脱走しました。人を襲う可能性があるので警察に電話をしました」と110番通報があった。 大津北署によると、逃げたのは全長約80センチの茶色のサバンナオオトカゲ。屋内で放し飼いにしていた。27日午後2時ごろは屋内にいたが、午後3時半ごろ、いないことに気付いたという。家の勝手口が開きっぱなしになっていた。このトカゲは肉食で、普段はヒヨコを餌として食べているという。 大津北署は、パトカーなど3台で、車載マイクを使って周辺住民に注意を呼びかけている。「見つけた場合、不用意に近づかず、すぐに110番通報をして欲しい」としている。(鈴木洋和) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
元気にたくましく育ってね 七五三に向けて巫女が千歳あめを袋詰め
白井伸洋2023年8月27日 18時00分 七五三に向け、神戸市中央区の生田神社で、千歳あめの袋詰めが始まっている。4人の巫女(みこ)が一つ一つ手作業で、紅白の千歳あめを袋に詰めていった。 生田神社によると、本来は11月15日が参拝日だが、近年は分散する傾向にあるという。早い場合では9月中旬からお参りに来る人もいるため、同神社では9月1日から千歳あめや記念品を配れるようにしている。今年は4千袋を準備する予定。 巫女の土佐みなみさん(23)は「千歳あめを受け取った子どもたちが、元気に健やかにたくましく育ってくれたら」と話した。(白井伸洋) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル