仙台市営バスの運行を委託された宮城交通の50代の男性運転手が7月、乗用車に対し車間距離を詰めるなどのあおり運転をしていたことがわかった。郡和子市長は29日の定例会見で、「市民の安全を最優先しなければいけないのに、とても遺憾だ」と話した。 市交通局によると、事案は7月27日午前10時ごろ、同市宮城野区の市道交差点で発生。バスの運転手が始発のバス停に向かう回送中に、赤信号で止まっていた乗用車の後方約1メートルの距離に停車した。 その後、回転場に着くまでの約500メートルにわたり、車1台程度の車間距離で走行するなどした。バスのドライブレコーダーには、「早く行けこの野郎」などと話す運転手の声が録音されていたという。 運転手は市交通局の聞き取りに、「乗用車が低速走行だったため、距離が詰まった」と説明。また、バスの出発時刻に遅れそうになっていたことから、「焦りもあったかもしれない」と話した。ドラレコなどを調べると、乗用車は制限時速40キロの道路を15~30キロで走っていたという。 市交通局は、乗用車を運転していた男性から苦情を受け、7月28日に謝罪。委託先の宮城交通を通じて、運転手を指導した。(平川仁) 交差点で急停止 乗客4人が軽傷 仙台市営バス 仙台市交通局は29日、市営バスが同市若林区の市道交差点内で急停止し、乗客4人が軽傷を負う事故が発生したと発表した。 市交通局によると、バスは宮城交通に運行を委託し、男性運転手(54)が運転。信号が黄色から赤色に変わるタイミングで、交差点に時速約35キロで進入し、抜けようとしたところで歩行者信号が青色になり、横断しようとした自転車に気づいて急停止した。 バスには約40人が乗車しており、転倒するなどした50~70代の女性客5人が救急搬送され、4人が頭や背中を打撲するなどした。 運転手は市交通局の聞き取りに、「信号前で急停止すると客が転倒すると思い、交差点を抜けた方が安全だと思った」などと話しているという。(平川仁) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
倍率3倍、中学生が「起業」体験 熱視線受ける高専でサマースクール
徳島県の山あいに起業家の育成を目指して開校した私立高等専門学校「神山まるごと高専」(神山町神領)が今月、入学希望の中学生を対象にサマースクールを開いた。「高専の1週間を疑似体験する」がテーマの催しは報道陣にも公開され、型破りな授業を展開する学校の日常を垣間見られる機会となった。 会場は、約9倍の倍率を突破して入学した1期生44人が学び、暮らすオフィス(校舎)とホーム(寮)。同校への進学を希望する全国の中学3年生64人が参加した。211人の応募があり、自己PR動画と作文の選考を経て選ばれた。 参加者には8月15~20日の期間中、「神山の強みを活(い)かした商品のプロトタイプを作り、プレゼンせよ」とのお題が与えられた。4人1組のゼミ活動で、発案だけではなく、試作品作りまでしてゴールになる。「モノをつくる力で、コトを起こす」ことをミッション(使命)と位置づける同校ならではのプログラムだ。 15日にあった最初の授業、「起業家精神概論」で講師を務めたのは、同校の創立者の一人で、カリキュラムの責任者の伊藤直樹さん(51)。クリエーティブ集団「PARTY」の代表でもある伊藤さんは、これからゼミ活動に臨む参加者にこう語りかけた。 「リサーチ、課題発見、アイ… この記事は有料記事です。残り868文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「改ざんは可能です」 障害児施設で給付費巡り不正 元職員の告発
東京都八王子市などで運営する放課後等デイサービスの事業所で、障がいのある児童が通う事業所に支給される「障害児通所給付費」の請求に関して不正の疑いがあると、元職員らが会見を開いて訴えた。八王子市も監査で不正を認定。事業所に対して行政指導を行い、改善状況がわかる報告書の提出を求めている。 会見で明かされたメールの文面 29日に立川市内で開かれた会見に参加した元職員と上杉謙二郎弁護士によると、この事業所は「こどもプラスホールディングス」(新宿区)のグループ会社が運営する3カ所。実際には資格を持たない職員を児童指導員としたり、不在の職員を常勤としたりして配置することで、虚偽の勤務表を市に提出し、実際より多く通所給付費を受け取っていた、と指摘した。 会見では、事業所の勤務表や職員間のメールのやり取りも示された。メールの文面には「修正改ざんすることは可能です」などの文言があった。こうした行為は、2013年以降の各事業所の開所時から行われていたといい、上杉弁護士は「金額ははっきりとはわからないが、少なくとも数億円に上る」とした。 自治体も不正認定 改善報告求める 八王子市障害者福祉課による… この記事は有料記事です。残り360文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
キッズ防災キャンプ 着衣水泳などに挑戦、集団生活で成長も狙い
和歌山県湯浅町で今月、1泊2日の「防災キャンプ」が開かれた。対象は小学生だった。 大型の台風2号などの影響で線状降水帯が発生し、県内にも大きな被害が相次いだ6月2日から3日にかけての大雨。海南市では1200戸以上の住宅が浸水被害に遭い、湯浅町湯浅では24時間の降水量が観測史上1位の385ミリを記録した。 キャンプは災害の記憶が新しいうちに、避難時の行動を考えてもらおうと企画。町内に住む小学3年生から6年生の41人が参加した。栖原区民センターで22、23日の2日間、家族と離れての共同生活は、異なる小学校の児童とグループを組んでスタートした。 最初に取り組んだのは避難所… この記事は有料記事です。残り806文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
空襲体験、絵や紙芝居で伝える元美術教師 写真家大石芳野さんが取材
終戦2週間前に富山市を襲った大空襲。その体験を絵や紙芝居で伝える元美術教師の徳永幸子(ゆきこ)さん(85)=神戸市東灘区=がこの夏、富山へ帰省し、空襲の記憶と向き合った。8月20日には、写真家との出会いもあった。 1945年8月2日未明。米軍が焼夷(しょうい)弾の雨を降らせ、富山市を破壊。推定3千人が犠牲になった。 当時7歳。国民学校(小学校)1年生だった。1日夜の空襲警報解除で、避難した市民が市中心部へ戻るなか、徳永さんは「帰らん」と家族に言い張った。肺炎を患い、2カ月ぶりの外出だったこともあった。 【富山大空襲】1945年8月2日未明、米軍のB29爆撃機170機以上が約2時間にわたり、大量の焼夷弾を富山市に投下。一夜にして目標の99・5%を破壊した。死者は推定3千人。同じ時期に新潟県長岡市、東京都八王子市、水戸市も空襲された。 ■「3分の1の確率」で生き延… この記事は有料記事です。残り820文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
母親に熱湯かけて殺した疑い、64歳男を逮捕 「母を殺した」と連絡
2023年8月29日 20時47分 母親に熱湯をかけて殺害したとして、山口県警は29日、同県宇部市昭和町2丁目、無職千々松(ちぢまつ)秀高容疑者(64)を殺人容疑で逮捕したと発表した。容疑を認めているという。 県警によると、千々松容疑者は27日午後9時ごろから28日午前2時ごろにかけて、自宅で、母親の桂子さん(85)の体に熱湯をかけるなどして胸や腹にやけどを負わせ、殺害した疑いがある。 みずから弟に「母を殺した」と伝え、弟が28日午前8時ごろに110番通報した。千々松容疑者と桂子さんは2人暮らしで、桂子さんは要介護5の認定を受けていたという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ジャニー氏性加害、1950年代から「状況聞き、真実性あると判断」
過去に何度も浮上したジャニーズ事務所創業者による性加害疑惑が、事務所が設置した調査チームの手で認定された。公表された70ページ近い報告書には、深刻な性加害を長年にわたって放置してきた事務所の姿が克明に描かれていた。 「中学生世代(13~15歳)を中心に一部高校生を含むジャニーズJr.の思春期少年に対する性加害は、長年にわたり広範に行われていたことは紛れもない事実である」 再発防止特別チームの調査報告書は、当事者への聞き取りをもとにジャニー喜多川氏の性加害を事実として認めた。 「『ジャニー氏は病気だから』姉メリー氏の証言」指摘も 具体的には、自宅や公演先の… この記事は有料記事です。残り936文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「2年で200回以上の被害」 元ジャニーズJr.が開けた引き出し
「知らないわけないだろ。うそつくな」 自宅で思わず、声が出た。 元ジャニーズJr.の大島幸広さん(38)は7月ごろ、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長の姿をテレビで見た。事務所の創業者の故ジャニー喜多川氏の性加害問題について、「知りませんでした」と語っていた。 知らないはずがない。被害者ではなく、自分を守っているように見えた。怒りがこみあげてきた。 事務所を退所した時から、事実を語りたい思いもあったが、事務所にもみ消されてしまうのではないかと思っていた。表に出て、誹謗(ひぼう)中傷も受けるリスクも感じ、名乗り出るか迷っていた。 8月上旬、国連人権理事会の作業部会が性加害問題についても指摘し、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」のメンバー7人が記者会見するのを見た。 自分も力になりたい――。当事者の会にメールを送った。 ジャニー喜多川氏の性加害問題について、事務所が設置した再発防止特別チームが8月29日、調査報告を公表しました。特別チームは性加害を事実認定し、藤島ジュリー景子社長の辞任を求めました。被害を訴える元Jr.のひとりが朝日新聞の取材に、膨大な数の被害を受けていたと語りました。 「いつもニュースを見ながら… この記事は有料記事です。残り2405文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ひまわりの種乗せ、風船500個が空へ 込められた「ある思い」
飲酒運転撲滅週間中の29日正午前、博多高校上空の澄み渡った空にカラフルな500個の風船が舞い上がった。風船たちは、「ある思い」をたくさんの人たちに届けるために放たれた。 博多高校は、12年前、飲酒運転事故で命を落とした2人の高校生が通っていた学校だ。この日は、その事故で亡くなった山本寛大さん(当時16)の母親で、事故以降飲酒運転撲滅運動に力を入れてきたNPO法人「はぁとスペース」代表の山本美也子さんらが企画・主催し、「ひまわりの絆プロジェクト2023」と題した行事が開かれた。 ◇◇◇ 午前10時ごろ、1時間目の授業を終え、生徒たちが体育館に集まると、山本さんが、生徒たちに息子の寛大さんの事故について語り出した。 寛大さんが事故に遭ったその日は、高校のマラソン大会前夜だった。寛大さんは、友達の家に泊まりに行っていたため、山本さんは仕事を終えてから午後11時23分に、「明日は遅れんごと行くんよ!」とメールした。寛大さんから返信はなかった。その代わり、日付が変わって午前2時半、1本の電話があった。「息子さんが事故に遭いました。即死です」。頭が真っ白になった。 包帯でぐるぐるに巻かれた体… この記事は有料記事です。残り633文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
女性運転手を「20代」「可愛い」と投稿 タクシー会社社長が辞任へ
初見翔2023年8月29日 21時26分 三条タクシー(新潟県三条市)が「X(旧ツイッター)」の公式アカウントで、所属する女性運転手について「全員20代」「めちゃくちゃ可愛い」などと繰り返し投稿し、アカウントを凍結されていたことがわかった。渡辺惣太社長は朝日新聞の取材に、投稿を不適切だったと認め、責任をとって辞任する考えを明らかにした。 同社のアカウントでは、3人いる女性運転手の容姿に関する投稿が繰り返され、「レンタル彼女でもなく、観光ガイドでもなく、タクシードライバーを貸し切る」とする内容のものもあった。容姿をことさらに強調するなどした動画と画像も投稿され、ネット上では「女性差別」「ドライバーを危険にさらす」といった批判が相次いでいた。 取材に対し、渡辺社長は投稿を謝罪する一方、動画と画像については「性的に見られかねない表現だったが、そのような意図はなかった」と釈明した。一連の投稿の発覚後、SNSによる発信をすべて中止しており、今後ガイドラインの作成を進める予定という。 コロナ禍きっかけにSNS 同社がSNSでの発信を始めたきっかけはコロナ禍だった。渡辺社長によると、駅前で待っていても乗客が1人もいない状況が続くなか、空いた時間を使って女性運転手の一人が投稿を始めたところ、注目を集めるようになり、三条市のふるさと観光大使にも選ばれた。 同社はこの運転手を貸し切り営業の専属とし、通常の料金とは別に指名料として1100円(税込み)を設定した。指名料は「国に問題ないと確認を取った」(渡辺社長)といい、現在では男性を含む他の運転手にも広げているとする。今回の投稿を受け、女性運転手は観光大使を辞任したという。 ホームページによると、同社は従業員33人。タクシーや福祉タクシーなど27台の車両を保有している。(初見翔) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル