永沼仁2023年8月11日 12時26分 埼玉県を代表するマラソン選手、川内優輝さん(36)=あいおいニッセイ同和損保=が10日、自らの足形を刻んだ石を川越八幡宮(川越市)に奉納した。「健脚」にあやかろうと、市民ランナーたちがさっそく足を合わせていた。 川内さんは、「公務員ランナー」からプロに転じたマラソン選手。足腰の健康に御利益のある「民部稲荷」をまつり、自らも市民ランナーの神主、榊原祥光さんが、創建千年事業の一環として川内さんに依頼していた。 「足形石」は、本殿脇の民部稲荷の前に置かれた。足のサイズは26・5センチ。川内さんの座右の銘「現状打破」という言葉も刻まれている。川内さんは、レースではいたシューズと一緒に奉納した。 年内にフルマラソンを10レースほど予定しているといい、「光栄です。この足形に負けないように頑張りたい」とコメント。8カ月になる息子の渉夢(あゆむ)ちゃんを足形にのせ、「毎年ここに来て成長を確かめたい」と語った。 足形石には、誰でも自由に足を合わせることができる。さっそく足をのせた人たちからは「忍耐強く走れそうな気持ちになりました」という声もあがった。 神社には、五輪メダリストの靴も奉納されており、ランナーからは「マラソン神社」とも呼ばれている。榊原さんは「足形から川内さんの元気をもらってほしい」。(永沼仁) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「社会課題の解決を」社員全員がレスリング元日本代表の会社、挑戦中
設立メンバー5人全員がレスリング日本代表の経験者という会社が、千葉県袖ケ浦市にある。レスリング教室の運営に加えて、循環型農業「アクアポニックス」にも乗り出した。引退後のアスリートがやりがいを持って打ち込めるようにと、様々な社会問題の解決につながるような事業に挑戦している。 5人はみな早稲田大学の出身。4人は社長の佐藤吏(つかさ)さん(39)が、早大レスリング部の監督を務めていた時のコーチ陣だ。全員が現役時代にはレスリングで日本一を経験し、世界選手権やアジア選手権にも参加したことがあるという輝かしいキャリアを持つ。 ただ、アスリートの世界は厳しい。佐藤さんは早大在学中の2005年、全日本選手権(男子フリースタイル66キロ級)を制した。その後、企業に所属して五輪出場を目指していたが、大きな大会で成績がふるわず、突然企業から契約の打ち切りを告げられた。 支援してくれる企業を頼って、千葉に移り住んだ。30歳で引退。その後、アスリートのセカンドキャリアを応援することを掲げて、選手時代に佐藤さんと同様の挫折を経験したレスリング仲間と21年、起業した。自分たちの心を燃やすのと同時に、人の心にも火を灯(とも)したいと、社名は英語で「点火」という意味の「IGNITION(イグニション)」とした。 レスリング教室・サプリ販売…循環型農業も開始 木更津市で、地域の幼児や小… この記事は有料記事です。残り451文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
見せられなかったワンピース姿 娘2人に会いたくて、また御巣鷹に
自宅のタンスにワンピースをしまっている。ビニールで包んで、大切に。 堺市の山岡清子さん(77)は時折取り出しては、娘2人との最後の会話を思い出す。 「それを着て迎えに来て」 また2人に会いたくて、今年も遠く離れた真夏の山に向かう。 ワンピース姿の娘から電話 娘2人と一緒に出かけ、それぞれが気に入ったワンピースを買った。山岡さんが選んだのは、薄手のピンク色。「まだ若いし、似合うと思うよ」と2人に薦められた。38年前のこと。 それから1カ月ほどたった1… この記事は有料記事です。残り1207文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
会津木綿の着物でオシャレ リカちゃん「生みの親」のふるさとをPR
力丸祥子2023年8月11日 9時00分 近年は大人にも人気の着せ替え人形「リカちゃん」が福島県のPR役を担うことになった。10日から、県産品の魅力や観光地を旅する様子をSNSで発信している。開館30周年を迎えたテーマパーク「リカちゃんキャッスル」が県中部の小野町にある縁で、コラボが実現した。 伝統工芸品の会津木綿で仕立てた着物や、川俣シルク製のスカーフとスカート――。浜通り、中通り、会津の県内3地方にちなんだアイテムを身につけたリカちゃんが9日、福島県庁でお披露目された。 白河だるまなど県内各地の工芸品の職人たちがリカちゃんをイメージして手がけた作品も紹介された。大堀相馬焼には持ち手の近くにリボンがあしらわれ、会津絵ろうそくにはリカちゃんが好きなバラが描かれるなど、伝統とリカちゃんが共鳴し合う逸品に仕上がった。 いずれも非売品だが、12月末まで東京や名古屋などの百貨店を巡る。8月10~15日は東武宇都宮百貨店(宇都宮市)で展示される。 10日からは公式HPや、インスタグラムとX(旧ツイッター)のアカウントを新たに設けた。「#リカちゃんのふくしま日記」で情報を更新し、名産のモモや海産物などのおいしさを写真などで伝えるという。 リカちゃんは1967年に誕生。生みの親で大手玩具メーカータカラ創業者の故・佐藤安太氏が近くの沢渡村(現いわき市)出身だったことから72年にタカラ福島工場ができ、93年に子どもたちも職人の手仕事を見学できるキャッスルに衣替えした。 キャッスルを運営するリトルファクトリーの近藤洋之社長は「リカちゃんを通して、県の風土や伝統技術を全国に伝えてきたい」と語った。(力丸祥子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
教諭が生徒の耳を引っ張り暴言、教頭が謝罪 仙台市の特別支援学校
平川仁2023年8月11日 9時13分 仙台市宮城野区の市立鶴谷特別支援学校で7月、女性教諭が担任をしていた中学部1年の男子生徒の耳をつまんで引っ張る体罰を加えたうえ、暴言を浴びせていたことが学校への取材でわかった。 学校によると、教諭は7月19日、授業中に学習内容を振り返る発表をしなかった生徒に対し、授業後に左耳をつまんで引っ張り、自分の方を向かせて、「先生とけんかをしてんのか?」と強い口調で迫った。ほかにも、左ほおや鼻を引っ張ったという。 その場にいた別の教員が翌日、「指導が行きすぎていないか」と上司に相談。学校側が教諭に確認したところ、行為を認めた。生徒にけがはなかったという。 学校側は、一連の行為が体罰と暴言にあたると判断し、25日に生徒の保護者と面談して謝罪。生徒を別の学級に移す方針だ。 菅原孝久教頭は取材に対し、「生徒に本当に申し訳ない。このようなことが起きないよう、環境整備を進めたい」などと話した。 市教育委員会の担当者は「まだ調査段階で、詳しいことはコメントできない」とした。(平川仁) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
関東大震災後の朝鮮人虐殺「忘れない」 若者の朗読劇、韓国で上演へ
埼玉県内の若者らが、寄居町で1923(大正12)年9月の関東大震災後に起きた朝鮮人惨殺事件を題材にした朗読劇を、今月下旬に韓国で上演する。「歴史を忘れない」。そんな気持ちを韓国の人々に伝えたいという。 朗読劇「約束は今も」を上演するのは、大学1年の高比良あかりさん(19)と、大浜広海さん(15)ら高校1年の男子4人、同3年の女子1人の計6人。 「約束は今も」は、寄居町であめ売りをしていた朝鮮人青年、具(ク)学永(ハギョン)さんが殺害された事件が題材。皆野町で3月に開かれた「春の平和祭」で初上演された。 作品づくりが始まったのは昨年秋。高校教員で秩父ユネスコ協会事務局の江田伸男さん(68)が、知り合いの高比良さんらに、「春の平和祭」で毎年恒例の、高校生らによる朗読劇への参加を呼びかけた。 朗読劇は、高校生が自分たちで作る。江田さんは関東大震災後の朝鮮人虐殺をテーマとして提案した。 高3の秋池柚さん(17)が… この記事は有料記事です。残り1311文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大阪・関西万博の前売り入場券、11月30日発売 入場は事前予約制
松岡大将2023年8月10日 19時11分 日本国際博覧会協会は10日、2025年の大阪・関西万博の前売り入場券を、開幕500日前となる今年11月30日に発売すると発表した。入場には原則、事前予約が必要になる。入場券販売のための公式サイトや旅行会社の窓口で買える。詳しい購入方法は今後公表するという。 売り出すのは、開幕する4月13日~26日に1回入場できる「開幕券」、4月13日~7月18日に1回入場できる「前期券」、4月13日~閉幕する10月13日に1回入場できる「一日券」など。金額は種類や購入時期の早さによって異なり、大人(18歳以上)が4千~6700円、中人(12~17歳)が2200~3700円、小人(4~11歳)が1千~1700円。また、会期中に何度も行ける「通期パス」も用意する。 複雑な料金体系について、10日に会見した協会の担当者は「残念ながら夢洲の立地ゆえの苦しみ」と語った。 会場となる夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)は大阪湾の人工島で、来場手段が地下鉄やシャトルバスに限られている。混雑を避けるため、来場の半年前から当日までネットなどで来場日時の指定が必要になるほか、パビリオン(展示館)への入場も予約制にするという。 協会は会期中に販売する券も含めて2300万枚を売る計画で、うち1400万枚を前売り券で売りたい考えだ。(松岡大将) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
陸自オスプレイ、週明けにも飛行を再開へ 防衛省、安全確保と判断
防衛省は、飛行を7月から見合わせていた陸上自衛隊の輸送機オスプレイについて、飛行を再開する方針を固めた。米軍のオスプレイの事故をめぐる報告書が部品交換の必要性などを指摘したことを受けて停止していたが、防衛省は安全を確保できていると判断した。 関係者への取材でわかった。週明けにも再開する方向で調整している。 米軍機の事故は昨年6月に発… この記事は有料記事です。残り330文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
見えないギターが過疎地の体育館で炸裂 日本エアギター選手権決勝
有料記事 ライター・町田正聡2023年8月10日 19時30分 見えないギターが見えてくる――。激しい音楽を奏でるようなパフォーマンスを体一つで表現する「エアギター」の大会が鹿児島県日置市で開かれた。パワフルで個性豊かな演技に、会場は声援と熱気に包まれた。 今春閉校した旧上市来中学校(日置市東市来町養母)の体育館に7月22日、300人ほどの観客が詰めかけた。国内3カ所の予選を勝ち抜いた10人が競う日本エアギター選手権の決勝大会だ。 審査員は5人。芸人でパラパラ漫画家としても活躍する鉄拳さんや、2018年の大会で2位の実績を持つ日置市の永山由高市長(40)らが、独創性やリズム感、カリスマ性などを採点した。 初出場の「地元強化選手」2人も決勝に進出した。上市来小6年の瀬戸口絢星(けんせい)さん(12)は2カ月間特訓し、アニメ「チェンソーマン」をイメージした衣装で熱演。審査員から将来性を評価され、「エアギターはこれからも続ける。指や全身の動きを磨きたい」と語った。 優勝したのは、14年、18年と世界王者に2度輝いている「Seven Seas」ことタレントの名倉七海さん(28)=東京都。今回は、糸で操られる人形のようなパフォーマンスを導入部に採り入れた。 名倉さんは8月25日に北欧フィンランドである世界選手権に日本代表として出場する。「まだ誰も成し遂げていない3度目の世界制覇をめざします」と力強く宣言。「まずは自分が楽しむこと。そうすることで審査員、観客をみんな笑顔にしたい」と抱負を語った。 大会を後援した在日フィンラ… この記事は有料記事です。残り373文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
埼玉・飯能の3人殺害 容疑者を2回目の鑑定留置 さいたま地検
浅田朋範 仁村秀一2023年8月10日 19時31分 埼玉県飯能市の住宅で昨年12月、親子3人が殺害された事件で、さいたま地検は10日、殺人などの容疑で逮捕・送検された近所の無職斎藤淳容疑者(41)について、刑事責任能力の有無などを調べる鑑定留置を始めたと発表した。期間は11月10日まで。鑑定留置は2回目。1回目は2月13日から実施し、2度の延長を経て今月4日に終えていた。地検は再鑑定の理由について明らかにしていない。 一方、県警はこの日、現場の住宅に火を付けて1階のリビングなどを燃やしたとする非現住建造物等放火と、事件現場で刃体6センチ以上の複数のおのを正当な理由なく所持していたとする銃刀法違反の両容疑で斎藤容疑者を追送検した。県警はおので3人を襲ったとみている。斎藤容疑者は事件直後から、一貫して関与を否定しているという。 事件が起きたのは昨年12月25日。同市の住宅で住民で米国籍の無職ビショップ・ウィリアム・ロス・ジュニアさん(当時69)、妻森田泉さん(同68)、夫妻の長女で都内在住の森田ソフィアナ恵さん(同32)が殺害された。斎藤容疑者は同日、ビショップさんへの殺人未遂容疑で逮捕され、後に殺人容疑で送検された。今年1月16日には泉さん、2月6日には恵さんへの殺人容疑で再逮捕された。(浅田朋範、仁村秀一) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル