金子和史2023年9月24日 12時00分 大ヒット漫画を連載していた漫画家が、同じタイトルでデジタル漫画「ウェブトゥーン」が制作されることに適切に対応しなかったのは契約違反だとして、自身の漫画を出していた出版社に賠償を求める訴訟を、東京地裁に起こした。 問題となったのは、漫画家の合田蛍冬(あいだけいと)さんによる「小悪魔教師サイコ」。合田さんは8月に出版社「ぶんか社」を提訴した。 訴状によると、原作小説の著作権を管理する会社からぶんか社が許諾を受け、合田さんが2021年4月に同社のサイトで電子配信を開始した。 だが約7カ月後、原作管理会社が、スマホで読むことに最適化されたデジタル漫画「ウェブトゥーン」の事業への参入を発表。「サイコ」も同じタイトルでウェブトゥーン化されることになった。 合田さんは、制作中止を求めるよう、ぶんか社に伝えたが「止める権利はない」と回答があり、ウェブトゥーン版の連載が始まった。 合田さん側は、同社との出版契約を根拠に「同一作品の制作・販売を止めなかったのは契約義務違反」と主張。ただ、対応の不十分だったことを確認するのが目的で、賠償請求額は3円にしている。 ぶんか社は取材に「主張は訴訟の場で明らかにしていく」と回答した。(金子和史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
憧れた「おしん」の国 さしこんだ光と影 ベトナム国交50年
日本とベトナムが国交を樹立して今月で50年を迎えた。日本は最大の援助国としてベトナムの発展を支え、ベトナムは右肩上がりの成長を続けてきた。ただ、経済発展の陰にはひずみも生じる。両国ゆかりの人たちはいま、これからの豊かさを模索する。(小早川遥平、根岸拓朗) 来日25年目になる大阪市のチャン・ティ・ヒエンさん(49)はベトナム語通訳として多忙な日々を送る。全国の入管施設や自治体、裁判所などから次々と仕事が舞い込む。 日本とベトナムの国交が樹立された1973年、北部タイビン省の農村に生まれた。太平洋戦争末期、進駐していた日本軍が稲を麻に転作させたことなどで、多くの餓死者を出したとされる貧しい地域だ。 軍医だった父親は日本撤退後もインドシナ戦争、ベトナム戦争で戦場に出た。各家には防空壕(ごう)があり、爆弾の一部が体内に残ったままの人が近所にもいて、幼いころの記憶にはベトナム戦争が色濃く残る。 戦火はやんでいても、「犬や鶏は航空機が上空を飛ぶだけでワラの下に隠れていました」 戦後、多くの若者が仕事を求めて南部に出た。ヒエンさんは地元の高校を出た後の94年、看護師養成プログラムで日本に渡った。月200ドル(当時約2万円)で高給といわれた時代、数倍の月収にひかれた。 当時、ベトナムでは日本のドラマ「おしん」が人気で、「おしん」という言葉が家政婦の意味で使われた。「忍耐強い女性のシンボル。東京で雪を初めて見たときには、おしんの国に来たのだと実感しました」と振り返る。 その後、帰国し、ハノイにできたホンダの現地法人に就職した。 ヒエンさんが日本に来て直面したのは、罪を犯して母国に送り返される若者たちでした。記事の後半ではベトナムの少数民族の文化に魅せられた日本人女性を紹介します。 ベトナムでは急速に開発が進… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
同じ原作、同じ名の漫画が… 「ウェブトゥーン」が生む漫画家の苦悩
「自分の漫画が模倣されるのでは」 漫画家の合田蛍冬(あいだけいと)さんはそう不安を覚えた。 2021年4月から「小悪魔教師サイコ」という漫画を連載している。 同名の原作小説を漫画化したもので、出版社「ぶんか社」のサイトで電子配信を始めると、すぐに漫画アプリでアクセスランキングで上位をキープするようになった。 大ヒット連載を続ける合田さんが心配になったのは、21年11月に原作の著作権を管理する会社が出した、1通のプレスリリースだった。 連載が大ヒットした頃に 「グローバル市場で近年急激な盛り上がりをみせるウェブトゥーン事業へ参入いたします」 ウェブトゥーンは、デジタル… この記事は有料記事です。残り2960文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
皇室の方々はなぜ研究に打ち込むのか トリ、ハゼ、水……分野様々
有料記事 ハノイ=多田晃子2023年9月24日 13時00分 皇室の方々はなぜ研究に打ち込むのか。ベトナムを訪問中の秋篠宮さまは、ニワトリなど家禽(かきん)類の研究をしている。昭和天皇はクラゲなどの仲間であるヒドロ虫類、上皇さまはハゼの分類学、天皇陛下は水問題。公務との相乗効果もあるようだ。 ベトナムを訪問中の秋篠宮さまは23日、首都ハノイの自然科学大学生物学博物館を訪れた。 上皇さまが皇太子時代に寄贈したハゼの標本や、秋篠宮さまが2012年の訪越時に寄贈された尾長鶏の剝製(はくせい)を鑑賞した。 秋篠宮さまは、鶏の起源と家禽化についての論文で、皇族初の博士号を取得した経歴の持ち主でもある。ナマズの専門家でもあり、若い頃は「ナマズの殿下」とも呼ばれていた。 12年に訪れたベトナムのドンタオ村では、住民が飼っていた大きな足が特徴のドンタオ鶏に強い関心を示した。 かつて国王への献上品とされたドンタオ鶏は、孵化(ふか)が難しく、気温の変化にも弱いため飼育が難しいとされる。 秋篠宮さまは「飼うのは大変ですか」などと質問を重ねた。 調査研究旅行に参加し、研究を通じて25年来の親交がある国立科学博物館の林良博顧問によると、秋篠宮さまには「世界中の面白いニワトリを見たい」との思いがあったという。 ニワトリをはじめ、馬や牛、アヒルなどの研究を続けている秋篠宮さま。現在の主なテーマは、ドメスティケーション(家畜化)で、中でも野鶏の家畜化過程とその後の品種化の要因を、各地域の生活習慣や信仰、人々の嗜好(しこう)や生物学的特徴などの視点から考察することだという。 自身を「研究者」と名乗らない理由は…… 秋篠宮さまは自身を「研究の… この記事は有料記事です。残り837文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
消したかった「あいつの臭い」 援助交際繰り返す少女を変えた出会い
ある日の夜、福岡県内のマクドナルド。高校2年の少女はポテトをテーブルに並べ始めた。 1本、2本、3本……。 「1日最高何人を相手したと思う? それでも、あいつの臭いが消えんやった」 援助交際で補導された少女は、実父から性的虐待を受けていた。 福岡県警少年育成指導官の安永智美さん(60)にそのことを明かしたのは、出会って何カ月も経ってからだった。 いわゆる「非行少女」だった。ネットで援助交際の相手を募集しているのを、警察の「サイバー補導」が把握した。接触した警察官が身分を明かすと、少女はうんざりした顔で「さ・い・あ・く」とつぶやいた。 少女は「お金のため」と言って援助交際を続けていた。警察官が危険を諭しても、「これまでに何百回もしたけど怖い目に遭ったことは一度もない」と、悪びれる様子はなかった。 安永さんは根気強く電話をかけたりメッセージを送ったりして、約3カ月後、月に3回ほどの面談ができるようになった。 約束の時間に来なくても、すっぽかされても怒らない。援助交際の話もしない。 「楽しかったことや嫌なことはあった?」 「心の天気は?」 雑談を続けた。 ある日の夜、少女から初めて「食事に連れて行って」と電話があった。 マクドナルドの店内で、いつものように雑談した。おなかがいっぱいになったころ、少女はポテトを並べながら話し始めた。 「消したい臭いがあるんやね… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
男20人が集団で下半身露出? 現在も逃走中、県警が注意呼びかけ
2023年9月24日 14時54分 福岡県警は24日、下半身を露出した男約20人が目撃される公然わいせつ事案が発生したとして、住民らに防犯メールで注意を呼びかけた。 県警によると、古賀市鹿部(ししぶ)付近で23日午後2時ごろに発生。通行中の男性から通報があった。男たちは約10人が全裸、約10人がガーターベルトを着用しており、現在も逃走中だという。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ぐんまちゃんがナンバープレートに 10月から 群馬県の走る広告塔
群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」などがあしらわれた新たな図柄入りナンバープレートのデザインが決まり、25日に事前申し込みが始まる。交付は10月23日から。山本一太知事は「群馬県の走る広告塔」と位置づけ、「県の認知度や県民のプライドの向上につながることを期待している」と言う。 新たなナンバープレートには、ぐんまちゃんのほか尾瀬のミズバショウ、レンゲツツジ、温泉、豊かな自然の景色が描かれている。 対象地域は県全域。「群馬」ナンバーだけでなく、「前橋」「高崎」ナンバーも含む。自家用と事業用の自動車、自家用の軽自動車につけることができ、モノトーンとフルカラーから選べる。 交付手数料は普通乗用車などが8200円、軽自動車が8300円、大型バス・トラックなどが1万2800円。交付手数料に加えて1千円以上寄付をすればフルカラーにできる。寄付金は、県内の観光振興や地域交通のサービス改善に使われるという。 新車や中古車の購入時のほかに、基本的には現在の車のナンバーを変更しないで、図柄入りプレートに交換できる。二輪車などは対象外。 手続きはディーラーや整備工場などで代行してもらえるほか、自分で申し込むこともできる。問い合わせは県地域創生課(027・226・2352)。(高木智子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
父を殺害した疑いで男を緊急逮捕 顔に深い切り傷 オノが凶器か
吉田啓2023年9月24日 15時57分 自宅で同居していた父親を殺害したとして、熊本県警八代署は24日、熊本県八代市坂本町鮎帰ほ、無職志水友和容疑者(47)を殺人の疑いで緊急逮捕し、発表した。署に同日午前0時半ごろ「父を殺しました。父の体は自宅にあります」と自首してきたという。 発表によると志水容疑者は21日ごろ、父親の正春さん(73)を殺害した疑いがある。正春さんの遺体は自宅の板間に仰向けの状態で見つかった。顔に深い切り傷があったという。室内からはオノが見つかり、署は凶器の可能性があるとみている。今後、遺体を司法解剖して死因などを調べる。 志水容疑者は長男で父と2人暮らし。調べに対して「父に恨みがあった」と話しているといい、動機についても捜査を進める。(吉田啓) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
堤防染める赤 秋告げるヒガンバナ 福岡県宮若市・犬鳴川河川公園
吉本美奈子2023年9月24日 20時00分 福岡県宮若市の犬鳴川河川公園で、秋の訪れを告げるヒガンバナが咲き始め、訪れた人を楽しませている。 850メートルの堤防に約28万株が植えられており、24日現在は下流側中心に4分咲きだが、堤防を赤く染めるヒガンバナを、家族連れなどが散策しながら楽しんでいた。 24日は青空の下「宮若市ヒガンバナまつり」も開かれ、キッチンカーが出店したり、プロのカメラマンによる撮影会が行われたりした。 実行委員会によると、月末から10月上旬見頃を迎えるという。(吉本美奈子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
多摩モノレールが夜景遺産に 車窓からパノラマ、ダイヤモンド富士も
上田学2023年9月24日 18時00分 東京都の多摩地域を南北を走る多摩都市モノレール(立川市)が、今年の「日本夜景遺産」に選ばれた。一般社団法人「夜景観光コンベンション・ビューロー」が認定した。沿線の市街地のきらめく都市夜景や、住宅街にともる明かりを車内から楽しめる点などが評価された。 多摩モノレールは、多摩市の多摩センター駅から東大和市の上北台駅を結び、緑豊かな多摩丘陵や河川敷、住宅街などを走行する。夜になると、車窓越しに夜景が映画のように展開し、パノラマで楽しめる。 冬の日没時には、富士山頂に夕日が沈む「ダイヤモンド富士」が見られることも。多摩の街並みを背景に走るモノレールの姿も、美しいと評価されたという。 同社の担当者は「まずは乗車してもらい、車窓からの夜景を体験してもらいたい」と話している。 今年の「日本夜景遺産」は、全国160カ所の候補地から、多摩モノレールを含む13カ所が選ばれた。これらを含め、現在全国280カ所が認定されている。(上田学) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル