東京都の新島沖で26日午後、船で火災が発生して沈没し、近くを航行していた客船が駆けつけ、男性1人を海から引き上げた。救助した乗客が当時を振り返った。 「何かおかしくないか」。午後2時過ぎ、客船内で声が上がった。 式根島で客船に乗り、新島に向かっていた建設業の大沼祐樹さん(42)=東京都新島村=が窓の外を見ると、海上で黒煙が立ち上るのが見えた。船が燃えているのだとすぐにわかった。 客船はかじを切り、燃えている船の方に向かった。近くに着くと、海上に男性が浮かんでいた。意識はもうろうとしているように見えた。客船の乗員2人が海に飛び込んで救助しようとするが、男性は今にも沈みそうで、投げ入れられた浮輪もつかめない。 そのまま5分ほどが経った。 「これはやばい。一刻を争う… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
さいたま市長「市の名を汚す行為」 J1浦和サポーターの暴力行為
サッカーJ1浦和の一部サポーターが、8月の天皇杯全日本選手権の試合会場で暴力を振るうなどした問題を受け、清水勇人・さいたま市長は26日の定例会見で「誠に遺憾。市の名を汚す行為だ」と批判。同市はチームのホームタウンだけに、「サッカーのまちを標榜(ひょうぼう)する市の政策や、サッカーを愛する市民にとって大きな問題だ」と指摘した。 この問題をめぐっては、日本サッカー協会(JFA)が今月、来年度の天皇杯への参加資格を剝奪(はくだつ)。さらに、今月21日までにサポーター21人を無期限入場禁止にするなどしている。 清水市長は、浦和が来年度の参加資格を失ったことについては「極めて残念だ」と述べた。チーム側からは直接謝罪を受け、再発を防止してほしいと伝えたといい、「ファンやサポーターが安心して応援や観戦が出来るよう、しっかり取り組んでもらいたいと強く要請した」と話した。(岩堀滋) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
県議に7万円の金バッジ貸与→返還された一部は4千円弱のレプリカ
佐藤常敬2023年9月26日 18時10分 福井県議会事務局が議員に貸与し、引退や落選時などに返却された14金製の議員バッジについて、事務局が保管している69個のうち、一部が金めっきのレプリカだったことが26日、分かった。普段からレプリカを使用している議員も一部におり、誤って返還された可能性が高いという。 事務局によると、14金製のバッジは初当選の新人議員に貸与されるという。議員辞職や任期満了による引退、死去した時などに返却してもらうルールになっている。今年4月の統一地方選後に購入した際は、1個あたり7万1500円(税込み)だったという。バッジの後ろには「14K」という刻印がある。 金の価格高騰を受け、報道機関から問い合わせがあり、8月に事務局が調べたところ、保管する69個のうち、11個が金めっきのレプリカだったことが分かった。 一部の議員は、紛失や汚れるのを気にして、レプリカを互助会で購入して着用しており、それを誤って返却したと見ている。レプリカの価格は、「本物」と比べ20分の1程度の3850円(税込み)。 事務局は11個のうち、身元が判明した6人に「本物」の返却を求めたが、5人は「本物を紛失した」、1人は「再度、探してみる」との回答があったという。残る5個は誰が使っていたものか分からないという。 事務局の松本伸江次長は「管理体制に不備があった。そもそも14金製である必要があるのかを含め、買い取り方式など検討していきたい」と話した。(佐藤常敬) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大村知事「全部洗う」 障害者施設の食材費過大徴収、全事業所調査へ
三宅梨紗子2023年9月26日 18時11分 全国で障害者施設などを展開する福祉事業会社「恵」(東京)が、愛知県内の障害者向けグループホームで利用者からの食材費を過大に徴収していた問題を受け、大村秀章知事は26日の記者会見で、恵が運営する県内のすべての事業所について調査する方針を明らかにした。 県によると、恵が運営する事業所は県内に43カ所ある。大村知事は「一部ではなく全部洗う。その上で行政処分を含め厳正に対処する」と話した。その上で「福祉医療費全体について、他の事業所でも不正行為がないか確認していく」と述べ、恵以外が運営する福祉関係の事業所についても調査を進める意向を明らかにした。(三宅梨紗子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
交通事故で起訴され無罪→でも「免許取り消し」継続 高裁は無効判断
中山直樹2023年9月26日 19時09分 交通事故に関係した刑事裁判で無罪が確定した福岡市の女性(45)が、無罪確定後も継続した運転免許の取り消し処分を無効にするよう福岡県に求めた訴訟の控訴審判決が26日、福岡高裁であった。高瀬順久裁判長は「処分の根幹に過誤がある」として一審・福岡地裁判決を支持し、女性側の主張を認めた。 判決などによると、2017年2月、女性の軽トラックと原付きバイクが衝突。女性は自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の罪に問われたが、裁判ではバイクが急に割り込んできた可能性もあるとして女性の過失を認めず、女性の無罪が確定した。 一方、福岡県公安委員会は「刑事処分と行政処分は別」などとして無罪の確定後も女性への免許の取り消し処分を継続していた。 女性は20年7月に行政訴訟を起こし、福岡地裁は23年3月に女性の訴えを全面的に認め、県側が控訴していた。判決後、女性は会見し「取り消しから約6年も経っている。県には素直に誤りを認めて謝罪してほしい」と話した。(中山直樹) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
いじめ対応、苦慮する教育現場 加害児童へ措置、市長が勧告する例も
有料記事 植松佳香 狩野浩平2023年9月26日 15時15分 いじめから子どもの心身を守るためにつくられた「いじめ防止対策推進法」の施行から28日で10年。被害者が心身に重い傷を負った場合などに認定される「重大事態」は後を絶たず、早期の発見・対応が不十分な現状が浮かぶ。 東京都内に住んでいた女性(50)は昨年4月、小2だった次男(8)から、クラスのある男子にたたかれることが1カ月ほど続いていると打ち明けられた。すぐに学校に連絡し、その後も次男が被害を訴える度、担任に相談した。 相手は「偶然当たった」と主張することが多く、謝罪はするものの、たたく行為を繰り返した。次男は急に泣いたり、夜中に何度も目を覚ましたりすることが増え、学校に行けなくなった。昨年6月に適応障害と診断された。学校は診断の翌日、ようやくいじめ案件として教育委員会に報告。7月に重大事態と認定された。女性は「初期段階で学校がいじめと認めて適切に対応していれば、次男はここまでつらい思いをしなくて済んだはず」と憤る。 一方、いじめへの対応の難しさに教員が苦慮する事例も起きている。 元教員の30代女性は、都内の小学校で6年の担任をしていた5年前の秋、2人の女子児童AとBから「いじめられている」と訴えられた。Aは中学受験の志望校変更をBに言いふらされた、BはAに自分の悪口を言われたという内容。双方の保護者も「いじめだ」と訴えてきた。 女性は両者に、席を離し、班… この記事は有料記事です。残り1894文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「匿名・流動型犯罪グループ」摘発を指示 全国課長会議で警察庁長官
全国の警察本部の捜査担当課長らを集めた会議が26日、東京都内で開かれた。警察庁の露木康浩長官は、被害が深刻化している特殊詐欺について都道府県警の垣根を取り払って新たな協力体制を作り、一体となって捜査を行うよう指示した。 露木長官は、SNSで実行役を募集する手口が特殊詐欺や強盗などに拡大していると指摘。和歌山市で岸田文雄首相が襲撃された事件や、長野県中野市で猟銃で警察官らが殺害された事件など、「殺傷能力の高い凶器を使った凶悪事件が相次ぎ、社会に不安を与えている」と述べた。 SNSなどを通じて緩く結びつき、特殊詐欺や強盗を行う「匿名・流動型犯罪グループ」を「治安上の重大な脅威」と位置づけ、グループの首謀者や指示役の摘発を進めるよう指示した。 会議には、警察庁の幹部らと都道府県警の刑事部、組織犯罪対策部門の課長ら合わせて約330人が出席した。(編集委員・吉田伸八) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
修学旅行は1千キロ先 生徒33人の中学校、先生が見せたかったもの
宮崎県の中学校の修学旅行先と言えば、広島や関西、九州内が定番だ。だがこの夏、山の中の西米良村立西米良中は、それらを飛び越え、1千キロ先の東北に行った。見たのは、12年前の東日本大震災の遺構だった。山の学校がなぜ海へ。訳を知りたくて、学校にお邪魔した。 村は、宮崎市から北西に約4… この記事は有料記事です。残り1555文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中づり広告と思ったら… 通勤電車に異変、しれっと展示されたものは
スパナを手にした作業服姿の女性がほほえむ、一見、水道修理の広告に見えるポスター。ところが添えられた言葉は《中学生の頃の将来の夢はイルカのおねえさん》。香川県のローカル私鉄、高松琴平電気鉄道(ことでん)の電車内や駅に9月、なぞの掲示物が登場し、SNSで「自由すぎる中づり広告」などと話題を呼んでいる。 美容や学習塾、英会話……。電車の天井につるされた「中づり広告」や駅構内に貼られた「駅広告」は、鉄道で通勤、通学する人たちにとっておなじみの風景だ。ことでん利用客のそんな日常に「異変」が起きたのは今月9日のことだ。 スクープで名をはせる、あの週刊誌の中づり広告、と思いきや、ゴシックの独特の字体で記されているのは《コロナ明け4年ぶり“念願”のディズニーランド》。 踏切の安全通行を呼びかけるため、ことでんが製作した地元住民にはおなじみのポスター、と素通りしかけたら、標語部分には《お風呂入る前はいつも踊る時間があります》という意味不明なフレーズ。 これらは高松市内で初の個展を開いている若手美術家が、自己紹介や身辺雑記を「日常生活の中に存在するデザイン」に落とし込んだアート作品だという。 福岡県飯塚市の長澤花咲(かえ)さん(25)。アイデアの端緒は、京都芸術大情報デザイン学科3年時の就職活動の面接だ。自己アピールを目立たせようと「中学生の頃の将来の夢はイルカのおねえさん」などと記したポケットティッシュを作り、面接担当者に配った。 それを伝え聞いた指導教官の… この記事は有料記事です。残り822文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
背景に「教育虐待」両親殺害事件 元九大生の長男控訴「量刑不当」
三ツ木勝巳2023年9月26日 11時51分 今年3月、佐賀県鳥栖市の住宅で両親を殺害したとして殺人罪に問われ、15日の佐賀地裁の裁判員裁判で懲役24年の判決を受けた元九州大生の長男(19)が、25日付で福岡高裁に控訴した。長男の弁護人は、「量刑に不服がある」としている。 判決によると、長男は3月9日、鳥栖市内の実家で50代の父親と40代の母親の首や胸などをナイフで複数回刺して殺害した。長男は公判で、母親への殺意は否認。弁護側は、父親からの身体的と心理的虐待、教育虐待が原因で起こった事件で、遺族もなるべく軽い処分を望んでいるとして、保護処分を求めるなどしていた。 判決は、高い殺傷能力のあるナイフで短時間に4カ所の致命的な傷を負わせていることなどから、殺意を認定。親や親族複数人を殺害した同種の事案に照らしても「重い部類に属し、相当長期間の実刑で臨むほかない」と判断した。(三ツ木勝巳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル