渡辺純子2023年9月25日 21時40分 夜の境内に千本ほどのロウソクをともす「千灯明(せんとうみょう)」が25日夜、福岡県太宰府市の太宰府天満宮であった。祭神の菅原道真公に捧げる神事。秋の虫が鳴く中、あたたかな火が心字池をふちどり、水面に揺れた。水上舞台も設けられ、巫女(みこ)たちが神楽を舞った。参拝客は「タイムスリップしたみたい」と幽玄な世界に浸った。(渡辺純子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「京アニへの今の思いは」 裁判員に問われ、青葉被告が明かした心中
有料記事 光墨祥吾 西崎啓太朗 山本逸生2023年9月25日 21時45分 36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人など五つの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の第9回公判が25日、京都地裁であり、裁判員が初めて青葉被告に質問した。 裁判員6人中3人が質問。裁判員の一人が京アニに対する現在の思いを尋ねると、青葉被告は「作品を盗(と)られたからといって、人の命を奪うほどなのかと、悩むことが多くなった」と述べた。 「事件を起こして『やってやった』という気持ちか、『火を付けてしまった』という気持ちか」との問いには、「一言で言うと、やけくそという気持ち」と答えた。事件後の自身の感情について、裁判官の質問に「命を奪うのは軽いものではない。もう少し『やってやった』という感情が生まれると思ったが、意外と悩むこともある」とも述べた。 放火の方法について尋ねた裁… この記事は有料記事です。残り751文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【そもそも解説】全国のクマ被害、過去最悪ペース どうして人里に?
北海道ではヒグマ、本州では東北地方を中心にツキノワグマの人里への出没が増えている。全国の人的被害は過去最悪のペースを更新しているが、その背景にあるのは。 Q 全国的なクマの被害状況(ひがいじょうきょう)は。 A 今年7月までの人的被害は54件で、記録がある2007年度以降で過去最悪のペースになっている。これまで最多だった10年度は7月までに37件、通年で145件だったが、この年を上回る件数だ。被害は北海道以外では東北が中心で、山菜採り中に襲(おそ)われるケースが目立つ。 Q 秋以降も各地で被害が懸念(けねん)されるのか。 A 今秋は東北地方でドングリの凶作(きょうさく)が予想され、腹をすかせたクマの出没(しゅつぼつ)が増えるおそれがある。環境省(かんきょうしょう)は山に入る際はクマよけの鈴(すず)を付け、出合い頭に攻撃(こうげき)されないよう、見通しの悪い場所では注意を払うなどの対策を呼びかけている。 ■Q ここまで被害が広がって… この記事は有料記事です。残り618文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道のヒグマは30年で倍増 押し込まれる人間との境界線、対策は
ヒグマが人里との距離を縮め、生活やなりわいへの脅威となっている背景には、個体数の増加がある。北海道内の推定生息数(2020年)は1万1700頭と、30年前の5200頭から倍増した。 増加の要因とされるのが、1989年度に廃止された「春グマ駆除」の禁止だ。 北海道では80年代まで、ヒグマによる人的被害や農業被害を防ごうと、追跡しやすい3~5月の残雪期の積極的な駆除を進めてきた。だが、個体数の減少に危機感を強めた道が方針を転換。環境保護や生物多様性の重要性も問われるようになり、道は90年以降、春グマ駆除を禁じた。 それから30年余り。ヒグマの駆除には批判もあるが、人を恐れなくなったヒグマが相次いで市街地に出没して市民生活を脅かす事態に、道は従来のヒグマ政策の見直しに踏み切ろうとしている。 今年から、人里に隣接する地… この記事は有料記事です。残り774文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
男児遺棄の元実習生に妊娠検査薬を販売容疑 ベトナム国籍2人を逮捕
高木智也2023年9月25日 21時00分 ベトナム国籍の元技能実習生の女=死体遺棄罪で有罪判決=に無許可で妊娠検査薬などを販売したとして、兵庫県警は25日、同国籍の男女2人を医薬品医療機器法違反(無許可販売)の疑いで逮捕したと発表した。元実習生は堕胎薬を服用したとも話しており、県警が関連を調べている。 国際捜査課によると、2人は無職ファム・ティ・トゥエット(33)=熊本市西区池田1丁目=と派遣社員ホアン・ヴァン・ホン(33)=同市北区龍田8丁目=の両容疑者。5月12日、国の許可を得ずに妊娠検査薬などを計3万5千円で元実習生に販売した疑いがある。トゥエット容疑者は「医薬品を販売しているが、許可が要るとは知らなかった」、ホン容疑者は「販売したことはない」と否認しているという。 元実習生は死産した男児の遺体を兵庫県丹波篠山市で遺棄したとして今月、有罪判決を受けた。この元実習生の供述から両容疑者が浮上したという。 同課は、口座記録などから2人が1~5月に在日ベトナム人ら約400人に計約600万円で医薬品を販売したとみて調べている。(高木智也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
秋篠宮ご夫妻のベトナム訪問 同行記者が全6日間をリポート
20日からベトナムを訪問した秋篠宮ご夫妻が25日、帰国しました。同行した宮内庁担当の多田晃子記者が、交流の様子などをリポートします。 ご夫妻の側近によると、今回の日程は、「短時間でもいいから、色々な交流を深めたい」というご夫妻の意向を踏まえたもので、歓迎式典や表敬などの公式行事以外にも、多くの予定が盛り込まれました。 訪問中の写真も多数ご覧になれます 秋篠宮ご夫妻のベトナム訪問に同行した本紙の細川卓・フォトグラファーが各地で撮影したご夫妻の表情も多数ご覧いただけます。 《20日》 ◆次女佳子さまに見送られ、お住まいを出発 ◆羽田空港出発 ◆ノイバイ国際空港到着 午後、政府専用機でベトナムに到着した。首都ハノイのノイバイ国際空港でタラップを下りたご夫妻は、アオザイ姿の女性から花束を受け取ると、出迎えた人々に笑顔であいさつをした。 ◆日本大使主催の茶会に出席 在留邦人代表や国際協力機構(JICA)関係者らと対面した。 ◆日本大使主催の夕食会に出席 大使公邸で大使夫妻の夕食会に出席した。 《21日》 ◆ホーチミン廟(びょう)での供花 強い日差しが降り注ぐ中、ご夫妻は、ホー・チ・ミン初代国家主席の遺体が安置されているホーチミン廟に供花をし、拝礼した。 ◆国家副主席主催の歓迎式典に出席 国家主席府に到着したご夫妻は、出迎えた国家副主席と握手を交わしてあいさつ。子どもから花束を受け取ったほか、関係者や日本とベトナムの旗を持った子どもたちの出迎えを受け、国家主席府の中へ。国家副主席との記念撮影に応じた。 ◆国家副主席を表敬 ◆ホーチミンの家を視察 ご夫妻で記帳をしたほか、コイにえさをあげた。 ◆国家副主席主催の昼食会に出席 秋篠宮さまは「日本とベトナムの交流の歩みに思いをはせるとともに、これからの50年を担う人々と接し、改めて両国関係についての理解を深める機会にしたいと思います」と述べた。 ◆残留日本兵の家族と面会 残留日本兵の11家族19人と対面した。一人一人と握手をして、涙ながらに日本への思いや苦難を語る家族の話に耳を傾け、「ご苦労されましたね」などと声を掛けた。 2017年に対面した上皇ご夫妻から当時の様子を聞いていた秋篠宮さまは、残留日本兵が日本に帰国後に築いた家族との交流を「今後も続けていきたい」とする話を聞き、「実現出来ることを願っています」と伝えたという。 ◆文廟を視察 ◆日越外交関係樹立50周年記念式典に出席 秋篠宮さまは、残留日本兵の家族の苦労に触れ、「元日本兵がベトナムで築いた家族と、帰国後に築いた家族との間で、今でも交流が続いている方がおられることを伺い、深い感慨を覚えました」と述べた。 《22日》 ◆国家主席府を表敬 トゥオン国家主席を表敬。秋篠宮さまが招待への感謝を述べたうえ、天皇陛下からの「秋篠宮夫妻が貴国を訪問することが、両国の友好親善の増進につながることを心から願っています」との伝言を伝えた。 ◆国家主席主催の昼食会に出席 秋篠宮さまは、外交関係樹立から50年を迎えた日本とベトナムは「あらゆる分野で良好な関係」とし、特に約50万人のベトナム人が留学生や技術者などとして日本で暮らし、「様々な形で我が国の経済社会を支えてくれています」とした。 また同時に、ベトナムで活動する日本人や日本企業の増加に触れたうえ、前日に面会した在留邦人が地域に溶け込んでいる様子を知ったとし、「両国国民の交流が更に深まっていることを実感いたしました」と言及。「現在に至るまで続く、両国の友好関係の礎は、古くからお互いが尊敬し合い、たゆむことなく交流を続けてきたことによるもの」としたうえで「外交関係樹立50周年を迎えた今日、この友好関係は着実に次世代に引き継がれております」と述べた。そして「若い世代の人々によって、両国の友好関係がますます発展することを期待しております」と述べた。 ◆ハノイ日本人学校を視察 小学1年生のベトナム語の授業を視察した秋篠宮ご夫妻は、かがむようにして子どもたちと一緒に授業を受けると、秋篠宮さまは男児に「分かりますか?」と声を掛けた。ご夫妻が教室から出ようとした時、「あきしののみやさま、バイバーイ」の声。子どもたちからの思わぬ「お声がけ」に、秋篠宮さまは再び教室に戻ると、にこやかに手を振りながら「バイバーイ。どうもありがとうね。また会えるといいね」と返した。子どもたちとの気さくなやりとりが見えた一瞬だった。 ◆日越大学を視察 パネルを使って活動内容を紹介する学生らと懇談。ご夫妻は熱心に耳を傾け、秋篠宮さまは「説明がとてもわかりやすかったです」と学生をねぎらった。懇談後には学長の求めに応じ、記念撮影に応じる場面もあった。 ◆元日本留学生や元技能実習生らとの面会 宿泊先のホテルでは、日本で学んだ留学生や技能実習生ら計約55人と面会した。秋篠宮さまは「皆さんのご活躍をお祈りしております」などと声を掛けた。 ◆外交関係樹立50周年記念・新作オペラ「アニオー姫」ハノイ初演レセプションパーティーに出席 ◆外交関係樹立50周年記念・新作オペラ「アニオー姫」を鑑賞 鑑賞後は観客とともに立ち上がって盛んに拍手を送っていた。紀子さまは涙をぬぐうしぐさを見せた。側近によると、秋篠宮さまは「大変素晴らしかった」と話していたという。 《23日》 ◆キムヴィエットを視察 紀子さまは、障害者を多数雇用する企業を訪れ、ベトナム語の手話で交流した。紀子さまは、「ありがとう」を意味する投げキスの手話を披露。側近によると、紀子さまは事前にベトナム語の手話をオンラインで熱心に学んでいたという。 ◆自然科学大学生物学博物館を視察 秋篠宮さまは、上皇さまが皇太子時代に寄贈したハゼの標本や、自身の訪越時に寄贈された尾長鶏の剝製(はくせい)を視察した。ハゼの標本の前で、秋篠宮さまは「大切にして頂いてありがたく思っております」と話した。 ◆絵本を広める活動をする日越の女性2人と懇談 […]
「米国版はやぶさ」の撮影に成功 石川県柳田星の観察館「満天星」
朝倉義統2023年9月25日 17時30分 石川県柳田星の観察館「満天星」(能登町)が24日夜、県内最大の60センチ反射望遠鏡で米航空宇宙局(NASA)の探査機オシリス・レックスの撮影に成功した。 オシリス・レックスは、「米国版はやぶさ」とも呼ばれ、小惑星ベンヌ(直径約500メートル)から採取した砂が入ったカプセルを放出し、NASAが米中部ユタ州にパラシュートで地上に落下したカプセルを回収した。 同館学芸員の宇佐美拓也さんによると、撮影したのはカプセル放出後の探査機で、今後は小惑星アポフィスへ向かうという。宇佐美さんは「ベンヌの砂を調べると、太陽系や惑星の成り立ちや、私たちの歴史を知ることができる」と話す。(朝倉義統) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
電力カルテル、中部電が取り消し求め提訴発表 「証拠は存在しない」
大手電力4社(中部、関西、中国、九州)のカルテル事件をめぐり、中部電力は25日、公正取引委員会による課徴金などの処分の取り消しを求めて東京地裁に提訴したと発表した。カルテルの合意について「直接立証するような証拠は存在しない」(広報)としており、全面的に争う構えだ。 公取委は中部電について、関電と企業向けの電力販売でおたがいに営業活動を制限することに合意し、料金の値下げ競争を避けるカルテルを結んでいたと認定した。独占禁止法違反(不当な取引制限)があったとして、3月に子会社分も含めて275億円の課徴金を命じるなどの処分を下していた。 中部電は「合意と矛盾するような事実も存在する」とも主張し、法廷で具体的に説明するとしている。 カルテルを認定された4社で… この記事は有料記事です。残り210文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
電動キックボードのルール4カ国語で 留学生向けリーフレットや教室
国内に住む外国人や外国人観光客に電動キックボードの交通ルールを知ってもらおうと、警視庁は多言語対応のリーフレットを作り、25日、東京都豊島区で留学生向けに配布した。今後は都内で配る予定という。 日本語のほかに英語、中国語、ベトナム語、韓国語の4カ国語に対応。「ヘルメットを着用」「停止線で停止」など17項目を各国の言葉で説明し、A4サイズ1枚の表裏にまとめた。 巣鴨署などは25日、豊島区内の日本語学校に通う留学生約30人を対象に交通安全教室を開いた。留学生は実際に電動キックボードに乗って注意点を確認。中国出身の王鶴翔(オウカクショウ)さん(23)は「初めて乗ったが、便利だと思う。将来は日本で働きたいので機会があればまた乗りたい」と話した。 電動キックボードは7月から「自転車並み」にルールが変わった。警視庁交通総務課によると、都内では8月、運転免許が不要な電動キックボードに関して616件が取り締まり対象になった。尾崎亮太課長は「国によってルールは違う。リーフレットが交通ルールを知る機会になれば」と話した。(御船紗子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「許してくれ」落ちるイモにわびた 十勝での農業バイト、記者が体験
北海道・十勝地方の9月は、ジャガイモの収穫最盛期。一年で最も忙しいこの時期、農家を支えているのが農業バイトだ。ここ数年で普及してきているのが、1日単位で農家とバイトをしたい人をマッチングするスマホアプリ「1日農業バイト daywork(デイワーク)」。日頃、運動不足でおなか周りが気になっている記者(51)も、1日ならできそうと挑戦してみた。 本格的な農業経験がないので、どんなものを着ればいいかも分からなかった。農協の人に聞いたところ、家にある服で十分とアドバイスを受けた。作業ズボンとTシャツ、長袖のジャンパー、長靴を用意。手袋は手のひらの側がゴムで、手の甲がメッシュのものが良いというので、ホームセンターで数百円で購入した。 迎えたバイト当日、お世話になったのは、帯広市内から車で約30分の幕別町の小田嶋農場だ。 待ち合わせの午前7時すぎに農場に到着すると、社長の小田嶋知之さん(45)が笑顔で出迎えてくれた。 あいさつのあと、農場の女性スタッフ「ミキさん」(54)の車の後に付いて、畑に向かって車を走らせる。 約10分後、高台に広がる約5ヘクタールのジャガイモ畑に到着した。 すっかり草は刈られて、何本… この記事は有料記事です。残り2653文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル