航空機のビジネスクラスに乗り、米国インディアナ州の姉妹都市に出張していた富山県高岡市の角田悠紀市長(40)が15日午後、成田着の全日空機で帰国した。 成田空港で角田市長は、朝日新聞の取材に「(ビジネスクラスの利用は)基準にのっとり公務内容で判断した。11月の台湾はエコノミーで行くので問題はない」と述べ、姉妹都市との交流について「しっかり道筋をつけた」と成果をアピールした。 ビジネスクラスを利用したのは、一行6人のうち市長や市議会議長ら4人。出費の妥当性を巡り9日の渡航前から記者会見で質問が飛び、物議を醸したが、市長は飛行時間や時差などを理由に変更しなかった。 市の説明では、航空機代や宿泊費などの業務委託料は1人あたり約183万円。記念品の準備などを含めると一行6人の旅費は計約1130万円だという。 市によると、市には13日ま… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
政治介入が容易に 法の変質表す解散請求 斉藤小百合さんの危機感
文部科学省は13日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散命令を裁判所に請求した。これまでの解散命令請求とは何が異なるのか。今後にどう影響するのか。憲法学者で恵泉女学園大教授の斉藤小百合さん(59)に聞いた。 ――解散命令請求をどう評価しますか。 昨年から危惧していたことが、そのまま現実になった印象です。 教団と関わり合いがあったとされる政治家側の責任を隠蔽(いんぺい)するための解散命令請求のように見えます。政治家が自分たちの説明責任を果たさず、「これをやったんだから自分たちの痛いところは触れないでくれ」ということなのでしょう。 宗教法人法は1995年に「オウム真理教のような危険な教団を野放しにしない」という触れ込みで改正され、行政が法人を調査する手段として質問権が導入されました。ただ、行政権限を強くしたことで政治が介入しやすくなったといえます。 95年改正で宗教法人法の性格が根本的に変化 この時の改正で、宗教法人法… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
焼酎値上げもたらしたサツマイモの病害 美容の発想で「抑制に効果」
芋焼酎の値上げにもつながったサツマイモの病気が続く大産地で、美容品販売などを手がける小さな会社が発案したものが注目を浴びている。 地元の経営者の親子が2年あまり挑んだのは、化粧品にも使われるある鉱物で病気を抑制するという、農業関係者には思いもよらない方策だ。 全国1位のサツマイモ生産地の鹿児島県は、収穫量がこの数年で3割減の水準まで落ち低迷。「畑はもうやめようかね」。生産農家から諦めの声も聞かれる。 茎葉が枯れイモが腐敗する「サツマイモ基腐病(もとぐされびょう)」が蔓延(まんえん)。国や県も基本的な防除対策をまとめているが、特効薬はなく、今も終息の兆しはない。 「県内でサツマイモ基腐病の被害が広がっています」 2021年の春ごろ、鹿児島市内でそんなニュースをたまたま目にした田上(たのうえ)幸一郎さん(57)は、ふと思った。 「ひょっとしてベントナイト… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
酒に酔った女性客に性的暴行容疑、ペルー国籍の男を逮捕
酒に酔って熟睡中の10代女性に性的暴行を加えたとして、警視庁は、ペルー国籍で職業不詳の男(31)=東京都港区西麻布2丁目=を準強制性交容疑で逮捕し、15日発表した。黙秘しているという。 麻布署によると、男は5月18日未明から朝の間、港区麻布十番のクラブで酒に酔った女性をタクシーに乗せて自宅に連れ込み、熟睡していた女性に性的暴行を加えた疑いがある。当時、男はこのクラブの従業員で、女性は客としてクラブで酒を飲んでいたという。 同署が詳しい経緯を調べている。(高島曜介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
食べ物持っていないのにサル襲撃 中学生が服を破られる被害も
福岡市南区と福岡県那珂川市でサルに人が襲われる被害が相次いでいる。食べ物を持たない人が狙われている例が目立つ。県警は見かけても近づかないよう呼びかける。 県警などによると、同区と那珂川市でのサルの目撃情報は、9月中旬ごろから増え始めた。今月も13日までに少なくとも6件が寄せられた。 7日、那珂川市西隈3丁目で、女子中学生の肩にサルが飛びかかり、服が破れた。9日には同市西隈1丁目で畑仕事をしていた女性が右腕を2カ所、背中を1カ所かまれ、市内の別の場所ではサルにつかまれた子どもが擦り傷を負った。 目撃されたサルは単独で出没し、体長は70~80センチだったと話す目撃者もいる。出没地域はいずれも油山(標高597メートル)の周辺にあたる。 那珂川市産業課の担当者によると、この地域ではサルの目撃情報は珍しくないが、人に危害を加える例は聞いたことがないという。人里で簡単においしいものが手に入ると覚えたサルが山をおりてくることはあるが、今回のサルは食べ物を持っていない人を狙っている。「目的は食べ物ではないのかもしれない。説明がつかない」と困惑した様子だ。 福岡市動物園で動物相談員を務める安河内清文さんによると、目撃されているのは、福岡・佐賀県境の脊振山系に生息するニホンザルの一種のホンドザルとみられる。脊振山系に近い油山一帯にも移動してくるようだ。 普段は群れで生活するホンドザルが単独で街に現れる理由として、①迷い込んだ②柿の木などのえさ場がある③若いオスが他の群れのメスを探している、といった可能性が考えられるという。ホンドザルの繁殖期は10月から翌年1月にかけて。この時期は興奮状態になっているという。 安河内さんは「走って逃げても追いつかれてしまう。たとえばバッグなどを盾のようにして身構えるとサルの攻撃を防げる」と話す。県警は、サルと目を合わせず、えさを与えないことが大事だとしている。(伊藤未来) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
冬はまん丸、夏はほっそり スズメの写真を毎日投稿、見えてきた生態
スズメの写真を毎日撮って、インスタグラムに投稿する男性がいる。 愛媛県四国中央市の井川祥宏(よしひろ)さん(45)。スズメを連日撮り始めて6年目。これまでに投稿した写真は計約3800枚にのぼる。 20歳の頃からカメラが趣味で、インスタ(@biggate4444)を始めたのは2014年5月。風景や近所の猫などの写真を投稿していたが、2年後にはスズメ一色に。数日おきだった投稿は毎日になり、今も続く。 普段は地元企業の会社員。きっかけは、当時の勤務先の同僚から「スズメってめちゃくちゃ可愛いよ」と勧められたことだった。半信半疑で撮り始めると「はまった」。 スズメは身近な存在なのに、生態をまったく知らない。冬は寒さをしのぐため羽に空気をはらみ、まん丸になる。夏は黒っぽくなってほっそりする。 集団でいるのにけんかをしているペアもいて、仲が良いのか悪いのか。穀物などの雑食なので、人の近くでしか生きられない。知らぬ間に共存していることに気づかされた。 出勤前の早朝、まず自宅近く… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
車いす新郎新婦が丸の内でダンス 「自分らしい結婚式」願いかなえる
障害がある人もその人らしい華やかな装いで結婚式を挙げてもらいたい。神奈川県逗子市の服飾デザイナー宮澤久美さん(56)はそんな思いでウェディングドレスの仕立てや式場選び、当日の演出などを手がけている。 自宅兼仕事場には色とりどりのウェディングドレスが何着もつるされている。通常のドレスと違うのは、車いすでも着脱しやすいように考えられていることだ。わきをファスナーにして座ったまま脱ぎ着できるようにしたり、スカートの下にはいて膨らませる「パニエ」を腰に巻きつける方式にしたり。ドレスと同じ素材で車いすカバーをあつらえることもある。 あるとき、新郎新婦とも車いすを使うカップルからフォトウェディングの相談を受けた。 車いすダンスを楽しむ2人は、思い出の東京・丸の内でダンスをしながらの撮影を希望した。 宮澤さんは車いすで回転しても美しく見えるドレスを仕立て、動きの邪魔にならないようタキシードのすそを短くするなど、デザインを工夫した。撮影や移動、支度に安全な場所を選び、夜の丸の内を舞台に、婚礼衣装で車いすダンスを踊る2人の印象的な写真が撮影できた。 和装にも対応している。上下セパレートになっている着物を用意し、帯は面ファスナーで留めて、桜の咲く小田原城での式を演出したことも。 宮澤さんはアパレル会社に勤めたあと、個人で服のオーダーメイドやリメイクを手がけていた。障害がある人でも着やすい服を作りたいと思ったのは母親の病気がきっかけだった。 難病で運動機能が低下し、ボ… この記事は有料記事です。残り829文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
トー横で42人を補導、週末の3回で ODや「推し活」の相談増加も
東京都新宿区歌舞伎町の「トー横」と呼ばれるエリアで、警視庁は9月30日から10月15日までの週末に一斉補導を実施し、13~18歳の男女計42人を補導した。一帯では未成年の喫煙や市販薬の多量摂取(OD)が確認されており、同庁は少年少女が犯罪に巻き込まれる危険があるとして注意を呼びかけている。 10月14日午後11時前、「新宿東宝ビル」そばのシネシティ広場。少し肌寒いなか、数十人の若者が集まり、地面に座り込んで話したり動画を撮影したりしていた。 「保護者と連絡はとれる?」。警察官が黒い上着の少女に話しかけた。未成年とわかると、事情を聴くために近くの交番へ案内した。 少年育成課によると、一斉補導は9月30日~10月15日の土曜深夜~日曜未明に実施。計3回で補導したのは13~18歳の男女42人で、うち「深夜徘徊(はいかい)」が41人だった。住居別では、17人が都内で、他は関東地方や静岡、新潟から上京していた。中高生は34人だった。 今年1~9月にトー横周辺で補導した男女のうち、22%が家出・無断外泊で補導された。都内全域で補導された男女のうち、家出・無断外泊の割合は1%といい、トー横周辺の「家出・無断外泊率」は高い。トー横では喫煙の割合も45%(都内全域14%)と高く、同課は、こうした「初期型の非行」からトー横に出入りするケースが少なくないという。 トー横周辺では以前から、メンズ地下アイドル(メン地下)やメンズコンセプトカフェ(メンコン)の店員に金銭をつぎ込む過激な「推し活」や、ODを繰り返す若者も確認されてきた。都内ではこうした若者の保護者らからの相談が増えていることを受け、同課は今回の一斉補導に踏み切ったという。 同課によると、トー横周辺以外も含め、1~9月、メン地下・メンコン関連の相談は約100件あり、昨年1年間の約2倍。ODに関する相談も、昨年1年間をすでに上回るという。「トー横にいる子どもを狙って、悪意ある大人が性加害をしたり、犯罪に巻き込んだりする恐れがある」として、同課は、深夜に同エリアへ近づかないよう呼びかけた。(御船紗子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ローカル線存廃「人任せにせずに」新制度づくりに関わった教授に聞く
ローカル線の再編を進める新制度が動き出しました。事業者と自治体が話し合う「再構築協議会」の枠組みです。 JR西日本は10月3日、広島・岡山を走る芸備線の一部区間を対象に全国で初めて国に設置を要望しました。国土交通省の審議会で、新制度づくりに関わった名古屋大大学院の加藤博和教授に話を聞きました。 ――なぜ今、ローカル線が問題なのですか。コロナ禍の収益減を機に議論が始まったように見えます。 その見方だと、いつまでたっても地域の役に立つ公共交通にはならない。 コロナであろうとなかろうと、輸送密度(1キロあたりの1日平均利用者数)が千人未満の線区では、鉄道として運営するのはふさわしくないと、鉄道会社は考えている。そのような状態でもJRは現状維持をしてきた。 地域として今のままでいいのか、考えるきっかけにしてほしい。 ――地域には、再構築協議会は「廃止ありき」ではという懸念があります。 廃止ありきでも、存続ありきでもない協議をする場でなければならない。JR西などがリストを出した線区は、ほぼ全部収支率が1割以下の「超絶赤字」。放置するほど利用も人口も減っていく。 今日も通学している高校生が「こんな不便は嫌だ、早く町を出て大阪や東京に行こう」と思っているかもしれない。地域が鉄道を生かす努力を何らせず、「JRが、国がやるべきだ」と言っていたら話にならない。 国の責任は? ――地域に何ができるでしょうか。 国鉄からJRに移行したときに第三セクターになった線区は、今やJRで残った線区よりも利用が多いところが結構ある。 地域が関与しているかいない… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
発端は「操縦ミス」 着陸目前の旅客機が出発地マニラへUターン
フィリピンの格安航空会社(LCC)「セブ・パシフィック航空」の旅客機が今年9月、福岡空港(福岡市)の運用時間の終了時刻の午後10時に間に合わずに、出発地マニラへ引き返した問題で、セブ機が福岡空港への着陸をやり直す主な原因が、パイロットの操縦ミスであったことが、飛行状況を示すデータや国土交通省への取材でわかった。 航空機の飛行状況をリアルタイムで示すウェブサイト「フライトレーダー24」によると、問題の旅客機は、着陸態勢をとる際に、滑走路に対して直進する航路を取れず、高度も通常より高い状態にあった。 国交省もこうした状況を把握している。 セブ社は同省の聞き取りに対… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル