文部科学省は12日午後、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への解散命令を東京地裁に請求する方針を表明する。宗教者や有識者でつくる宗教法人審議会で盛山正仁文科相が明らかにする。審議会の意見を踏まえて最終決定し、正式な請求は13日以降になる見通しだ。 文科省は、憲法が保障する信教の自由を踏まえても、これまで収集した教団の活動に関する証拠や資料から、宗教法人としての解散を求めるのが相当と判断した。 宗教法人法は、「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為」などがある場合、文科省などの請求を受け、裁判所が宗教法人に解散を命じられると定めている。 地裁は同省と教団双方の主張を聞き、解散命令を出すか判断する。解散命令が確定すると宗教法人格を失い、税の優遇がなくなる。法人格のない宗教団体として存続はでき、布教なども可能だ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
樹皮に書かれた「白樺日誌」どう保存? シベリア抑留の「記憶」継ぐ
1945年8月の敗戦後、シベリアに約2年間抑留された日本人男性が白樺(しらかば)の樹皮にふるさとへの思いをつづった「白樺日誌」について、収蔵する舞鶴引揚記念館(京都府舞鶴市)が保存修復に向けた調査を始めた。 樹皮に文字が書かれた文化財の長期保存は世界的にも類似の例がなく、保存技術の確立をめざす。 36枚の樹皮に200首の和歌 白樺日誌は、舞鶴市出身の瀬野修(しゅう)さん(1908~95)が出征先の樺太で終戦を迎えた後、シベリアでの抑留中に日々の思いを和歌の形でしたためたものだ。 〈玉子酒 風邪によろしと母上は 手づから我に造りくれしか〉 〈幽囚の 身こそ悲しき遺言も あらずて異郷に逝く人多し〉 36枚の白樺の樹皮は縦約10センチ、横約15センチに切りそろえられ、両面に計約200首の和歌が記されている。 紙類を持てず、鉛筆もなかった収容所。驚くべき方法で記された「白樺日誌」は戦後78年のいま、劣化への備えが指摘されています。長期保存に向けて始まった調査を取材しました。 ■空き缶をペンに、煙突のすす… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
玉城デニー知事「承認する立場に立てない」 代執行訴訟で意見陳述へ
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、沖縄県の玉城デニー知事は11日、新たな区域の埋め立て工事に必要な防衛省の設計変更申請を承認しないことを表明した。記者団に「承認するという立場には立てない」と述べ、国が起こした「代執行訴訟」で自ら意見陳述し、争う考えを示した。第1回口頭弁論は今月30日に開かれる。 県が敗訴した9月4日の最高裁判決で、設計変更を承認する法的義務が確定していた。斉藤鉄夫国土交通相は承認するよう段階的に「勧告」「指示」したが、玉城氏が指示期限の今月4日に「現段階では承認とも不承認とも判断できない」と判断を保留したため、国交相は5日、県に代わって承認する代執行のための訴訟を福岡高裁那覇支部に起こした。 玉城氏は移設反対を公約に2018年と22年の知事選に勝利。埋め立ての是非を問う19年の県民投票では7割超が反対の意思を示した。玉城氏は11日、「基地負担が現在も過重であるにもかかわらず、固定される基地が建設されることに対する県民の反対の民意は明確に出されている。地方自治体の長として、国と地方自治体は対等な立場だということも含めて、県民の公益はしっかり主張できる」と述べた。 国の地方自治体への代執行の事例はない 国交相は5日付の代執行訴訟… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
殺人容疑の元職員、自身の処方薬を飲ませた可能性 老人ホームの事件
勤務先の老人ホームで入所者に薬物を飲ませて中毒で死亡させたとして、長野県警は11日、元職員で長野県下諏訪町の無職、望月大輔容疑者(40)=傷害などの罪で公判中=を殺人容疑で再逮捕し、発表した。 知人らによると、望月容疑者は持病のため向精神薬を常用していたといい、県警は容疑者自身が処方された薬を事件に使った可能性もあるとみて、慎重に捜査を進めている。 県警によると、再逮捕容疑は昨年5月28日、当時勤務していた同県塩尻市の老人ホームで、入所者だった前田裕子さん(当時77)に薬物を飲ませ、殺害したというもの。県警は認否を明らかにしていない。望月容疑者は、前田さんの通帳を不正に入手して現金7万円を引き出したとされる罪でも起訴されている。 捜査関係者などによると、望月容疑者は事件当日、朝から夕までの日勤で、生前の前田さんに最後に接触した職員だったという。 退勤前の引き継ぎ書には、前田さんが「おなかの調子が悪いと言っていた」などと記載。翌朝になり、別の職員が前田さんの異変に気づき消防に通報したという。 「一身上の都合」で退職 同ホームの施設長によると… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
薬飲まされた日、「おなかの調子悪い」 長野の殺人事件、被害者訴え
老人ホームで入所者に薬物を飲ませて殺害したとして、当時職員だった男(40)が11日に殺人容疑で長野県警に逮捕された。男はこれ以外にも別の入所者の通帳を不正利用したり、同僚に向精神薬を飲ませたりしたとして起訴されていた。約50人が暮らすホーム内で一体何があったのか。 男は、望月大輔容疑者=長野県下諏訪町。昨年5月28日、当時勤務していた同県塩尻市内の老人ホーム「ケアハウスえんれい」で、入所者だった前田裕子さん(当時77)に対し、何らかの手段で薬物を飲ませ、殺害した疑いがある。 ホームの関係者によると、望月容疑者は昨年1月に「生活相談員」として採用された。介護福祉士の資格を持ち、以前も福祉関係の仕事に就いたことがあったという。 ホームの職員は計4人で、鍵が掛かる1人部屋に暮らす入所者約50人の介護業務に当たり、入所者個別では担当しない。勤務時間は午前8時半~午後5時半で、このほかに1時間あまり早く出社して朝食を用意する早番と、夕食を準備して30分遅く退社する遅番がいた。夜勤はないという。 土田明夫施設長は望月容疑者の勤務態度について、「特に問題はなく、入所者には丁寧に対応していた。物腰が柔らかくておっとりした感じで、入所者や同僚とトラブルになることもなかった」と話す。無断欠勤などもなかったという。 被害者と最後に接触 一方死亡した前田さんは数年前に入所。あまり外出するタイプではなかったが、健康状態は良好だった。望月容疑者が薬を飲ませたとされる昨年5月28日昼ごろには「おなかの調子が悪い」と訴えていたといい、最後に接した職員である望月容疑者の引き継ぎ簿にもその旨が記載されていた。 前田さんは翌日午前8時ごろ… この記事は有料記事です。残り293文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「頂き女子りりちゃん」を追起訴 男性から3800万円詐取した罪
インターネットで知り合った男性(当時50)の自分への恋愛感情につけ込んで現金を詐取したとして、名古屋地検は11日、無職渡辺真衣容疑者(25)=住居不定=を詐欺罪で追起訴し、発表した。詐取額は9月の逮捕段階から約1100万円増えて計約3800万円となった。 地検などによると、渡辺容疑者は4~8月、5回にわたり、東京都内やその周辺で、男性に対し「借金を返済すれば同居できる」「携帯電話の料金を滞納しているので現金を振り込んで」などとうそを言い、計約3800万円をだまし取ったとされる。 渡辺容疑者はSNSで「頂き女子りりちゃん」を名乗り、「パパ活」の相手から金銭的援助を受ける方法をマニュアルにして女性に指南していた。このマニュアルを大学生の女(20)=詐欺罪で公判中=に販売し、女の詐欺行為を手伝ったとして、9月13日に詐欺幇助(ほうじょ)罪で起訴されている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道・美唄市の野鳥から高病原性鳥インフル 今季、全国初
朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
父親と長男の頭に複数の打撃痕、強い殺意か 秋田・民家敷地の3遺体
秋田県由利本荘市の無職斎藤真一さん(66)方で9日、真一さんら3人の遺体が見つかった火災で、出火元の民家に隣接する別棟で倒れていた真一さんと長男の会社員孝彦さん(38)の頭部に複数の打撃痕があり、骨が折れていたことが、捜査関係者への取材でわかった。県警は何者かが強い殺意を持って、2人の頭を繰り返し殴った事件の可能性があるとみて調べている。 県警によると、真一さんと孝彦さん親子は別棟の空き家1階の廊下で倒れていた。司法解剖の結果、2人の頭部には外傷が数カ所あり、骨が折れ、出血していた。鈍器状のもので殴られ、死亡した可能性が高いという。 真一さん方の2階で見つかった遺体は男性で、無職の次男(35)の自室近くで倒れていた。司法解剖の結果、首の動脈が切れたことによる失血死で、上半身の一部が焼けていたことも判明した。県警は、この遺体が連絡が取れていない次男とみて確認を進めている。 一家は5人家族で、妻と四男は8日午前、市内の親類宅に外出。その際、亡くなった3人に変わった様子はなかったという。 県警は11日から、出火元の真一さん方で現場検証を始めた。真一さんと孝彦さんが殴られた際に使われたとみられる凶器類を特定できておらず、出火原因とともに詳しく調べている。(室矢英樹、阿部浩明) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「命の尊厳、理解していた」 老人ホーム殺人事件で容疑者の知人驚き
老人ホームで入所者に薬物を飲ませて殺害したとして、当時職員だった望月大輔容疑者(40)=長野県下諏訪町=が殺人容疑で長野県警に逮捕された。温和な人柄だという、容疑者を知る人たちは、驚きを隠せない。 望月容疑者の自宅近くに住む男性によると、望月容疑者は10年ほど前に父親を病気で亡くし、母親と2人暮らしだった。朝5時ごろに母親と一緒に犬の散歩に出かけるのが日課だったが、11日は午前4時ごろに警察官に連行され、同6時過ぎに逮捕された。 以前、望月容疑者と一緒に別の老人ホームで働いたことがあるという女性(64)は、容疑者について「おっとりとしていて物静かなタイプ。おとなしくて優しく、介護向きの性格だった」と言う。リーダーシップを取るタイプではなかったが、「利用者からの評判も良く、周囲の人に好かれていた」。 早口で話す高齢の入所者もいる中、「(望月容疑者は)相手の背中をさすりながら、にこにこと話に耳を傾けるタイプだった」と女性。入所者の臨終をみとる機会も少なくなく、「命の尊厳についてはよく理解していたはずだ」と話す。事件を起こしたとしたら「何か予兆があったはずだ」といい、「周りの人がそれに気付いていれば、事件は防げたような気がしてならない」と悔やんだ。(佐藤仁彦) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「しつけ」と称し虐待が日常化 映像で特定 岡山の女児虐待死初公判
岡山市で西田真愛(まお)ちゃん(死亡当時6歳)が虐待を受けて死亡した事件で、逮捕監禁致死や強要などの罪に問われた船橋誠二被告(40)=同市=の裁判員裁判の初公判が11日、岡山地裁であった。船橋被告は「すべて間違いないです」と述べ、起訴内容を認めた。 船橋被告は真愛ちゃんの母、西田彩被告(35)=逮捕監禁致死と強要の罪で起訴=の交際相手。起訴状によると、2021年9月10~25日、彩被告と共謀し、彩被告宅で真愛ちゃんを鍋の中に長時間立たせて指を口に押し込むといった暴行を加え、嘔吐(おうと)などを繰り返し強要。同25日、真愛ちゃんに布団を巻き付け約1時間半放置し、翌22年1月12日に低酸素脳症で死亡させたなどとされる。 検察側の冒頭陳述などによると、2人は出会い系アプリで19年2月ごろ知り合い、交際を開始。船橋被告には妻子がいたが、真愛ちゃんを含む4人の子と暮らす彩被告宅を訪れるようになった。 船橋被告は21年1月ごろ、彩被告の浮気を疑い、携帯電話のアプリを使った「見守りカメラ」を居間と寝室に設置。そのカメラに虐待の様子が映っていたとされる。 検察側の主張によると、船橋… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル