小野智美 津布楽洋一 中村尚徳2023年10月7日 10時55分(2023年10月7日 21時18分更新) 栃木県那須町湯本の朝日岳(標高1896メートル)の登山道付近で7日早朝、登山者の男性2人、女性2人の計4人の遺体が見つかった。県警那須塩原署は、4人が遭難したとみて調べている。 署によると、亡くなったのは、栃木県さくら市の無職野口誠二さん(69)▽宇都宮市の無職竹石佳子さん(72)▽同市の無職高津戸トシ子さん(79)▽大阪市の医師木村英二さん(65)。 現場は、岩場の多い登山道。野口さんと竹石さんの2人が見つかった場所から60~70メートル離れた場所で高津戸さんが、さらに北側の茂みで木村さんが発見された。木村さんは知人男性と2人で、ほかの3人は別のグループで一緒に登山していたという。 6日午後0時20分ごろ、同行者の男性から木村さんが「低体温症で動けなくなった」と110番通報があり、約15分後にも別の登山者から「男女数人が動けなくなっている」と通報があった。県警や消防が捜索にあたったが同日、現場周辺は強風でヘリも飛べず、降雨もあり難航。捜索隊は二次災害の恐れがあるとして現場近くの「峰の茶屋跡」で待機後、天候が回復した7日朝になり4人を発見した。4人に野営できる装備はなかったとみられ、いずれも低体温症で身動きができなくなった可能性があるという。 通報した男性は、警察に「天候が急変し、小石が舞うほどの強風と寒さだった」と説明したという。朝日岳は那須連山のなかで最も険しく、那須穂高とも呼ばれ、登山愛好者に人気がある。地元の山小屋経営者は「強風で6日はキャンセルが相次いだ。小雨も降るなどコンディションも悪かった。例年、風が強まるのは11月からで、この時期では珍しい」と話した。(小野智美、津布楽洋一、中村尚徳) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
報徳学園連覇 秋季兵庫県高校野球、須磨翔風・社とともに近畿大会へ
秋季兵庫県高校野球大会(県高校野球連盟主催、朝日新聞社など後援)の決勝が7日、ウインク球場であり、報徳学園が須磨翔風を破って2年連続の優勝を決めた。3位決定戦では社が長田を下した。報徳学園と須磨翔風、社の3チームは21日に大阪市の大阪シティ信用金庫スタジアムで開幕する近畿大会に出場する。近畿大会の成績は、来春の選抜大会の出場校を決める際の選考材料となる。(森直由) 【決勝】報徳学園3-2須磨翔風 ◎…報徳学園は四回、西川のスクイズで先制し、続く徳田の内野安打で加点。六回にも徳田が適時打を放った。投げては今朝丸と間木の継投で逃げ切った。須磨翔風は六回、榧谷の適時打と敵失で2点を返して1点差に迫ったが、終盤の好機を生かせなかった。 全試合投げ抜いた 須磨翔風・槙野遥斗投手 須磨翔風のエース槙野遥斗投手(2年)は、六回2死三塁のピンチを迎えた。しかも打者の報徳学園・徳田拓朗選手(2年)には四回に適時打を浴びていた。 「まずはボール球から入ろう」。だが初球のスライダーが甘く入り、決勝点となる適時打に。「この1点は痛かった。自分の力不足です」と振り返った。 兄が須磨翔風の野球部にいた影響で入学し、2年春からエースに。今大会を1人で投げ抜いてきた。 連投を続けていたため、6日に中尾修監督から聞かれた。「決勝は投げられるか」。疲れもなく、調子も良かったため、即答した。「先発で投げたいです」 報徳学園とは初対戦。「下位まで好打者がそろい気が抜けなかった。優勝したかったです」。それでも同校初の近畿大会出場に貢献した。「(近畿大会で)まずは1勝して、甲子園に行きたい」と力を込めた。(森直由) 【3位決定戦】社9-0長田(7回コールド) ◎…社は二回に竹田の犠飛で先制し、三回には西垣の適時二塁打と戸田の犠飛で加点。五回には打者10人の猛攻で6長短打を放ち、一挙6点を奪った。長田は七回に園田がチーム初安打を放って意地を見せたが、社のエース福田の低めの変化球を攻略できなかった。 「この悔しさバネに」 長田・松崎和真投手 「ここから攻撃のリズムをつくることができる」。長田の先発の松崎和真投手(2年)は、四回に低めに球を集めて社を初めて三者凡退に抑えると、何度も手をたたいて喜んだ。 1日の須磨翔風との準決勝では2番手で登板し、1安打無失点に抑える好投をしたが、2―3で敗れた。「相手と力の差は感じなかった」。試合後に悔しさをにじませたが、すぐに3位決定戦での先発を告げられた。 「しっかりと準備をして、絶対に勝って近畿大会に行く」。1週間近くかけてストレッチやキャッチボールで体を調整し、勝って校歌を歌う姿を何度も想像してきた。 だが「気持ちが入りすぎて力んでしまった」。二、三回に高めに浮いた球を打たれて失点。五回は「四球にしてはいけない」という意識から、甘く入った直球を適時打にされ7点目を失い、マウンドを降りた。 「この悔しさをばねに、これから練習に励んで、来年の夏は優勝して甲子園に行きたい」(森直由) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ドンッ」と鈍い音、血を流す人 渋谷スクランブル交差点で事故
【動画】車が突っ込んだ渋谷のスクランブル交差点付近 7日午後7時35分ごろ、東京都渋谷区道玄坂で車が人に突っ込み、警視庁によると男性7人がけがをした。 事故は、週末で多くの人が集まる渋谷駅前のスクランブル交差点で起きた。 交差点では警視庁渋谷署員らが交通整理するなか、パトカーや救急車、消防車が続々と集まった。 緑のシートで遮り、外からは見えなくしている一角があった。内側では救急隊員らがけが人の応急処置をしているとみられ、足を負傷した人が救急車に運び込まれている様子がみえた。 何が起きたのか。 事故当時、現場近くにいた男性(46)は、左車線を走る車が、交差点近くにある喫煙所の外で、車道と歩道の境目あたりにいた若い人たちに衝突する様子を目撃した。車はそれほどスピードは出していないように感じたが、「ドンッ」という鈍い音がして、2人が仰向けに倒れたまま動かなかった。他にも頭から血を流している人もいた。 車には男女が乗っており、事故後に車を降りて、けがをした人に「大丈夫?」と声をかける場面もあったという。7日は人通りが多かったといい、男性は「スクランブル交差点は最も人が集まるところ。こんな日に事故を起こして大変。けががひどくないことを祈りたい」と心配そうに語った。 近くの薬局の男性店員(50)は、「キュキュキュキュ」という高音を4秒間ぐらい聞いた。悲鳴などは聞こえなかったが、しばらくすると救急車が集まってきて、事故を知ったという。店員は「三連休の初日で人通りはいつもより多かった。たくさんの人がけがをしているようで心配」と話した。 事故後の現場では、事故を起こしたとみられる灰色の乗用車が、車道の白線をまたぐように斜めにして止まっていた。車のヘッドライトは点灯したままで、左前方が破損しているように見え、複数の捜査員が車体を調べていた。 事故発生後、現場周辺は通行人らでごった返し、前に進むのも困難な状態になった。(福冨旅史、御船紗子、板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
米海兵隊の変容、沖縄で高まる負担増の懸念 新たな摩擦の可能性も
日米両政府は2012年、在沖海兵隊を沖縄に約1万人残す一方、グアムに約4千人、ハワイや米本土などに約5千人を移すことで合意した。沖縄の基地負担を軽減するため、日本政府がグアム移転計画の総事業費86億ドルのうち最大31億ドルを負担することも決めた。 だが、今年1月の外務・防衛担当閣僚による「日米安全保障協議委員会(2プラス2)」で、海兵隊の位置付けは大きく変わった。 中国の軍備増強に対抗するため、連携して南西諸島の防衛を強化する方針を表明。沖縄県のキャンプ・ハンセン(金武町など)に駐留する第12海兵連隊のグアム移転を見直し、25年までに海兵沿岸連隊(MLR)に改編し、第3海兵師団司令部とともに沖縄に残すことを決めた。港湾や空港など日米双方の施設の共同使用を拡大し、共同訓練を増やすことでも一致した。 2プラス2後の会見で、米国のオースティン国防長官は中国の台頭を念頭に「安全保障環境の厳しさが増している」と強調した。海兵隊については「より機敏で有能な部隊に置き換える」と説明した。 日本政府の説明では、再編後の在沖海兵隊は約1万人で変わらないという。しかし、防衛省幹部は「地域情勢が変わる中、抑止力を強化した」と、事実上の軍備増強を認める。 米海兵隊の再編と歩調を合わ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宝塚歌劇団理事長「予見持たず調査を」 週刊誌「いじめ」報道は否定
宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の劇団員の女性(25)が先月末に死亡した問題で、歌劇団の木場健之(こば・けんし)理事長は7日、記者団の取材に応じ、外部の弁護士らでつくる調査チームを立ち上げたと発表した。 木場理事長の発言や、記者との主なやり取りは次の通り。 ◇ このたびの生徒の急逝につきまして、謹んで心より哀悼の意を表します。また、お客様ならびに関係者のみなさまに大変ご心配をおかけしていることにつきましても、深くおわび申し上げます。大切な仲間の命が失われてしまったこと、これは極めて重大なことと厳粛に受けとめております。誠に無念でなりません。 これまで、ご遺族のお気持ちに寄り添いながら、宝塚歌劇団生徒の体調も含めた安全を第一に考え、対応をおこなってまいりました。 急逝した生徒の名前につきましては、公表を控えてほしいというご遺族の強いご意向を尊重することが大切だと考えておりまして、お知らせすることができないことを何とぞご理解たまわりたく存じます。 今後、なぜ今回のようなことが起こったのか、一部報道されている事柄についても、きちんと調査したうえで、改善すべきことにはしっかりと取り組まなければならないと考えています。 そこで、調査チームを立ち上げまして、外部の弁護士の方々にご参加いただき、生徒の心情にも十分配慮しながら、関係者のヒアリングや調査をおこなっていきます。これらの事実の把握や改善にはできるだけ早く取り組んでいきますが、いましばらくお時間をいただきたいと考えています。調査の結果につきましては、しかるべきときに情報発信させていただきます。 また、生徒一人ひとりの心のケアにつきましては医師や専門家にも依頼し、対応に努めているところです。 宙組の宝塚大劇場の休演を22日まで延長することを発表します。生徒の体調と心のケアには引き続き配慮していきます。 なにとぞ、ご家族、ご親族の深い悲しみにご配慮いただきますようお願い申し上げます。 ◇ ――亡くなった劇団員の方、ご遺族、現役生への思いは 夢と希望を持って宝塚に入ってきて、日々公演や稽古に打ちこんできた生徒の命が失われてしまったことはあまりに悲しく、残念で、いまだに受けとめきれない思い。なぜ、そういう道を選ばなければならなかったのか。私たちがそこまでできることはなかったのか。今後、二度とこのような悲しい事態が起きないよう、何をすべきなのか、しっかり取り組んでいきたい。 ――今年2月、劇団員の上級生が下級生にヘアアイロンをあてる「いじめ」があったとする週刊誌の報道があった。「いじめ」の被害者として報じられた劇団員は、このたび亡くなった方だと推定される。週刊誌の報道の後、どのような調査をしたか 両当事者にそれぞれ聞き、まわりの方々にも聞いた。上級生から下級生へ髪形のアドバイスをするのはよくあることで、教えている際にあやまって当たったことはあると両方から聞いている。記事にあるように、長時間にわたって故意に押しつけたという状況ではなかったと認識している。その後も当事者のフォローには努めた。 ――具体的に、どのようにフォローしたのか 常駐のナースがおり、24時間いつでも相談できる窓口もある。悩みがあれば相談できる体制は整えていて、積極的な活用の呼びかけもしていた。本人が実際に相談したかどうかは守秘義務があるので、我々は把握していない。各組にプロデューサーがいて、日々接触して状況を見ていて、声がけも日常的に行ってきた。 ――今回設置した調査チームは、具体的にどのような態勢になるのか。ヒアリングの対象は 外部の方にヒアリングしていただいた方がいいだろうと、阪急電鉄とは接点がなかった弁護士事務所と話をさせてもらい、ヒアリングに入っていただくことになった。いま公演が止まっている宙組の出演者全員に対して、順次行っていく。宙組公演は今月22日までの公演中止を発表しており、その間で早急にヒアリングをやっていきたい。必要があれば、他の組などに、範囲を広げていきたい。 ――主にいじめの有無を調査していくのか ひとりの生徒が命を失うことが起こってしまったその背景に、何があったのか。きちんと調べていく必要があると思っている。実際どこまで迫れるのか、というところはある。それでも、日々のなかで、何が問題だったのか。予見を持たずに調査、ヒアリングをしてほしいと思っているので、我々も質問内容には立ち入らないし、ヒアリングの場にも同席しない。そこで自由に、出演者のほうから思いを全て語っていただいて、今後どうしたら、出演者たちが安心安全に公演を務めていけるのか、お客様にとっても安心してご覧いただけるのかということを、探っていきたいと思っている。 調査が終わったら、なにかしらの形で情報発信はすることを考えている。方法については検討させていただきたい。 ――調査結果次第で、歌劇団の現状をどこまで是正する可能性があるか 単純に、提言通りにすべて変えていくというわけではなく、提言の趣旨を生かしながら、宝塚歌劇としてはどういったかたちでお届けしたらいいか検討していきたい。(田部愛、河合真美江) ◇ ◆悩みの相談先 【#いのちSOS】 0120・061・338 日、月、火、金、土曜は24時間。水、木曜は午前6時~翌日午前0時 【いのちの電話】 0120・783・556 毎日午後4~9時 【生きづらびっと】 LINE @yorisoi-chat 【あなたのいばしょ】 オンラインのチャット相談 https://talkme.jp/ Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
車が突っ込み8人けが 命に別条なし 渋谷スクランブル交差点近く
7日午後7時35分ごろ、東京都渋谷区道玄坂2丁目のスクランブル交差点付近で、「車両が人に突っ込んだ」と119番通報があった。東京消防庁によると、20~28歳の男性8人がけがをしたが、全員、命に別条はないという。 警視庁の捜査関係者によると、「車が突っ込んで7人ひいた。頭から血を流している。車は現場にある」との内容の110番通報があったという。突っ込んだのは改造車のような車で、運転していた人物から事情を聴いているという。 現場は渋谷駅近く。週末の夜で、周辺は通行人や見物人らでごった返し、事故直後は進むのも難しい状態になった。(遠藤美波、福冨旅史、御船紗子、板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
神戸市、王子公園に関学大を誘致 経済効果に期待、樹木伐採に批判も
神戸市が市民の憩いの場・王子公園(同市灘区)の再整備を計画している。学生約4千人規模の大学キャンパスを誘致する方針で、9、10日に市民向けの説明会を開く。だが樹木の伐採本数も「未定」のままで、計画に反対する声もある。(小川聡仁) 「大学の立地は計り知れないメリット、効果がある」。神戸市の久元喜造市長は昨年12月の会見で計画に意欲を示した。 公園は1950年に開設。市内中心部から2・5キロと近く、阪急・王子公園駅の目の前にある。動物園や遊園地、スタジアムがあり、春は花見の名所としても知られる。 施設の老朽化などから久元市長は2021年1月に再整備する方針を表明。若者の定住や交流人口の増加、都市ブランドの向上のためとして、大学の誘致を目玉に掲げ、公園全体の約2割にあたる約3・5ヘクタールを大学に売却する方針を示した。 王子公園、再整備でどう変わる? そこに手を挙げたのが約2万5千人の学生を抱える関西学院大だ。29~31年に新たなキャンパスを開設し、学生約4千人、教職員約200人を受け入れる計画を立てている。 市は、街に大学生らが増える… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
条例改正案は「むちゃくちゃ」 さいたま市PTA協が反対の署名活動
小学生以下の子どもを自宅や車内などに放置することを禁じる埼玉県虐待防止条例改正案について、さいたま市PTA協議会(市P協)が6日、県議会本会議で可決しないよう求める署名活動を始めた。7日には反対の意見書をホームページで公表。「ほとんどの保護者が条例違反に当てはまってしまう」と危機感をあらわにしている。 条例改正案は、自民党県議団が4日に提出した。罰則はないが、成人の「養護者」が3年生以下の子どもを「住居やその他の場所に残したまま外出することその他の放置」を禁じ、4~6年生については努力義務とする内容。県民には通報を義務づける。 6日の委員会審議などでは、同県議団の議員が「子どもだけで公園で遊ばせたり登下校させたりする」「100メートル先の近所の家に回覧板を届けるために一時外出する」といったことも禁じられるとの見解を示した。他会派から批判が相次いだが、賛成多数で可決された。 13日の本会議で採決が行われる予定で、可決されれば改正案が成立する。 保護者が追い詰められる 市P協は、さいたま市内の公… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
中学生の肩にサル 福岡市の山付近で被害、先週から少なくとも5件
7日午後1時半ごろ、福岡県那珂川市西隈3丁目の放課後等デイサービス敷地内で、「サルから中学生の女の子が襲われた」と110番通報があった。女子生徒にけがはなかった。先週から付近ではサルの出没が相次いでいて、県警が注意を呼びかけている。 県警春日署によると、敷地の屋外で中学2年の女子(14)がおしぼりを載せたトレーを持って職員と歩いていたところ、サルが肩に飛びかかり、生徒のTシャツの肩付近に穴があいた。サルは敷地外に逃げた。目撃者は、大きさ70~80センチほどだったと話しているという。 この日は午前9時ごろと午後0時45分ごろにも、1~2キロほど離れた場所で、「サルが出た」との通報があったという。先月28日には隣接する福岡市南区で50代女性や登校中の小学生が、同30日には那珂川市で5歳児と4歳児が、それぞれサルにかまれる被害にあった。現場は、いずれも福岡市南部の油山のふもとに位置している。(福井万穂) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宝塚歌劇団が調査チーム設置 劇団員の死去受け、弁護士が聞き取りへ
宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の劇団員の女性(25)が先月末に死亡した問題で、歌劇団の木場健之理事長は7日、記者団の取材に応じ、外部の弁護士らでつくる調査チームを立ち上げたと発表した。歌劇団内で置かれた状況など、劇団員が亡くなるに至った背景について、内部への聞き取り調査を進めるという。 兵庫県警宝塚署などによると、宝塚市のマンションの敷地内で9月30日朝、このマンションに住む劇団員が倒れて亡くなっているのが見つかった。県警は自殺の可能性が高いとみている。 歌劇団によると、調査チームは外部の法律事務所の協力を得て設置。歌劇団内部からはチームに加わらない。亡くなった劇団員が所属した宙(そら)組の関係者を中心に聞き取りを行う。宙組の公演は今月22日まで中止の予定で、中止の期間中に完了を目指すという。 亡くなった劇団員をめぐっては、週刊文春が今年2月、先輩の劇団員から「いじめ」を受けたとする記事を掲載した。木場理事長は報道を受けた当時、当事者とされた劇団員らに聞き取りを行ったと説明。その結果、「いじめ」と認められる事実はなかったとの見解を示した。 その後の対応については、劇団員が常駐の看護師らに相談できる体制があったと説明。劇団員が亡くなる前、悩みを抱えた様子などは把握していなかったという。 木場理事長は「(調査チームには)予見を持たず、広く調べてほしい。二度とこのような悲しい事態が起きないように取り組んでいきたい」と話した。(田部愛、河合真美江) ◇ ◆悩みの相談先 【#いのちSOS】 0120・061・338 日、月、火、金、土曜は24時間。水、木曜は午前6時~翌日午前0時 【いのちの電話】 0120・783・556 毎日午後4~9時 【生きづらびっと】 LINE @yorisoi-chat 【あなたのいばしょ】 オンラインのチャット相談 https://talkme.jp/ Source : 社会 – 朝日新聞デジタル