世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が元信者と交わした「将来にわたり献金の返還請求などをしない」という合意の有効性が争われた訴訟の控訴審判決が15日、東京高裁(木納敏和裁判長)であった。高裁は「合意は合理性、相当性を欠き、元信者の原告に著しく不利益な内容で、公序良俗に反して無効」と判断。合意を有効として原告の訴えを退けた一審・東京地裁判決を取り消し、審理を差し戻した。 原告の元信者は違法な勧誘で献金させられたとし、約1億8千万円の賠償を教団に求めている。 高裁判決によると、原告の長男が教団の京都府内の教会に貸した金をめぐる別のトラブルがあり、2015年に教団側が長男に約4千万円の解決金を支払うことになった。この際、原告らが署名した文書に、問題の合意条項が含まれていた。 高裁「教団の影響下」も考慮 高裁は合意について、長男の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
万博協会の事務総長「機運そがれない」 メキシコなどの出展辞退で
大阪・関西万博を準備する日本国際博覧会協会(万博協会)の石毛博行事務総長は15日、メキシコとエストニアがパビリオン出展を辞退したことについて、「残念だが、国によって事情がある。大きく(万博開催)機運がそがれることはないと思う」と述べた。 パビリオン出展の手続きなどについて、万博の参加国への情報提供を目的とした「国際参加国会議」の終了後、大阪市内での記者会見で話した。 今回の万博には当初、メキシコも含めて60カ国(56施設)が自前で設計・建設する「タイプA」のパビリオンを予定。だが人手不足などの影響で半数以上の国が建設事業者を確保できておらず、自前建設を諦めた国もある。ただ石毛氏は会見で、国によって建設の進捗(しんちょく)状況は違うものの、開幕に向けておおむね順調に進んでいるとの認識を示した。 石毛氏とともに会見した博覧会国際事務局(BIE)のディミトリ・ケルケンツェス事務局長は、自前建設ではない国が増えることは「問題ではない」と指摘。展示の内容などが重視されるべきだとの認識を示した。 会議は14~15日に開かれ、149カ国・地域から延べ約500人が参加した。万博協会は158カ国・地域が参加したと初日に説明していたが、集計ミスがあった。(松岡大将、箱谷真司) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
救急車内で急病人の財布から…窃盗の疑いで消防士長逮捕、容疑を否認
救急車内で急病人の財布から現金を盗んだとして、兵庫県警は15日、淡路広域消防事務組合の消防士長の男(31)を窃盗の疑いで逮捕した。「盗んでいません」と容疑を否認しているという。 洲本署によると、男は9月3日午前、体調不良で119番通報した洲本市の女性(78)を車内で処置中、女性の財布から現金1万円を盗んだ疑いが持たれている。 女性は体調が回復し搬送されなかったが、自宅に戻った後に財布から1万円がなくなっているのに気づき署に相談したという。救急車には当時、男のほか2人の救急隊員が乗っていた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「公文書は原則公開、県は認識を」オンブズ、関電問題報告書巡り勝訴
関西電力の元役員らが福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)から金品を受け取っていたことが発覚して4年。金品受領が県職員にも広がっていたことを調査した際の職員らの回答内容をめぐり、名古屋高裁金沢支部が15日、回答内容を非公開とした県の処分の取り消しを命じた一審判決を支持し、県の控訴を棄却した。4年間にわたって情報を黒塗りの下に隠してきた県の姿勢が改めて問われる。(永井啓子、小崎瑶太) 2022年9月の一審・福井地裁判決は、調査結果は公表される前提だったとし、調査で使った文書にも、回答を非公開にするとは明記されていなかったなどと指摘。個人のプライバシーとして保護するに値しないとした。そのうえで、回答内容は「公務の公正に強く関わる性質の情報」だと判断。公開が特定の公務員には不利になったとしても「公務の公正を確保するために正当なものだ」と結論づけていた。 これに対して県は控訴。高裁でも、回答が「個人に関わる情報だ」と主張して、公開されると調査対象者が特定される恐れがあるとも強調した。また、回答内容が公開されると、今後、同じような調査で対象者から任意の協力を得られない事態が想定される、などと訴えてきた。 だが、高裁判決は一審判決を支持。職員らの回答が個人に関する情報に当たる可能性は否定しなかったが、「一律に、公にすることにより、個人の権利利益を害する恐れがあると言えるかは疑問」などとして、一律に非公開とした県の処分は違法だったと断じた。 判決後、原告の「市民オンブズマン福井」の伊東晴美さん(70)らが金沢市内で会見し、伊東さんは「ほっとした」と語った。 県の顧問弁護士でつくる調査… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
受託収賄容疑で三重県職員ら2人を逮捕 水道工事で業者に便宜か
三重県企業庁発注の水道関係工事をめぐり、入札で便宜を図る見返りに現金を受け取る約束を交わしたとして県警は15日、元県職員で北勢水道事務所浄水部副参事だった小野弘春容疑者(60)=松阪市川井町=と、伊勢農林水産事務所農地海岸保全管理課長の酒徳和也容疑者(57)=伊勢市黒瀬町=を受託収賄容疑で逮捕し、発表した。また、四日市市の水道工事関連会社新陽工業の代表取締役、新井政智容疑者(45)=四日市市楠町=も贈賄容疑で逮捕した。県警は捜査に支障があるとして3人の認否は明らかにしていない。 捜査2課によると、小野、酒徳の両容疑者は共謀し、2021年7月に北勢水道事務所(四日市市)が発注した制水弁工事の一般競争入札について、新井容疑者から求められた技術資料の作成への助言指導などを承諾し、その謝礼として現金を受け取る約束をした疑いがある。 工事は予定価格が7億8890万円(税込み)で8社が入札に参加。新陽工業が7億3110万円(税込み)で落札した。入札は金額以外に技術提案も評価する「総合評価方式」が採られており、県警は新井容疑者が高得点を取るために小野、酒徳の両容疑者に助言指導を求めたとみている。 県警によると、小野、酒徳の両容疑者は元同僚。事件当時の酒徳容疑者は水道関連の部署とは無関係の職場にいたが、工事発注に関する知見を持っていたとして、「身分なき共犯」として受託収賄容疑で逮捕したという。(山本知弘) ■■入札価格横並びでも贈賄側… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「逃げ場なかったのでは」 車は改造車か?札幌・タイヤ直撃事故
【動画】軽乗用車のタイヤ脱落、女児に直撃 事故前に車体を確認する様子 「逃げ場がなかったのではないか」 札幌市西区の市道で軽乗用車からタイヤが外れ、女児を直撃した事故から一夜明けた15日朝。現場近くの幼稚園に3歳の娘を送っていた男性は歩道に目を向けて、声を落とした。 現場の坂の近くには小学校、幼稚園、保育園が並んでいる。歩道にはガードレールがあり、電柱でさらに幅が狭まる場所もあった。 北海道警によると、女の子は4歳の幼稚園児。タイヤが外れたのは事故現場から約70メートル上った坂の上。坂の上部の歩道にはガードレールが無く、そこから歩道側にタイヤが入り込んだとみられるという。 車は軽四輪駆動車で、タイヤは悪路を走れるオフロード用の16インチだった。ボルト5本で固定するタイプだが、ナットが全て外れ、現場近くに落ちていた。また、車高の高さなどから改造車とみられるという。 事故が起きたのは14日午後1時30分ごろ。現場近くに住む60代男性によると、その10分ほど前、事故を起こした車と同じナンバーの車が、男性の自宅前にある空き地で、旋回を繰り返していた。 しばらくすると車は止まり、運転手が降りてきた。前輪のタイヤまわりを確認する様子だったという。 車は数分後に走り去った。男性は「あのときタイヤの異常に気づけたらよかったのに……」と話した。 改造で人気の車種か 札幌市内で自動車整備会社を… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
千葉科学大、銚子市に公立化要望 加計学園が経営、安倍晋三氏とも縁
千葉科学大学(千葉県銚子市)について、地元の銚子市は15日、経営する学校法人加計学園(岡山市)から公立化を求める要望を受けたことを明らかにした。入学者の定員割れが続き、経営難に陥っていることが背景にある。 銚子市は有識者で構成する検討会を年明けにも設け、対応を協議する。 今年度の入学者は定員の46・5%にあたる228人で、現在の在学者は大学院を含めて約1500人。近年は一部の学科の募集を停止している。 加計学園の加計孝太郎理事長は10月11日、越川信一市長に要望書を提出した。公立化による授業料の値下げで応募の増加や、地方交付税の収入などの利点を挙げている。 千葉科学大は銚子市が誘致し、2004年4月に開学した。 市は約10ヘクタールの市有… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
辺野古「裁決」取り消し訴訟で沖縄県敗訴 地裁「提訴の適格なし」
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、防衛省の設計変更を不承認とした県の処分を取り消した国土交通相の「裁決」は違法として、県が取り消しを求めた抗告訴訟で、那覇地裁(藤井秀樹裁判長)は15日、県の訴えを却下する判決を言い渡した。 沖縄防衛局は2020年、埋め立て予定海域に広がる軟弱地盤の改良工事に必要な設計変更を県に申請。県は承認せず、同局から審査請求を受けた国交相が22年に不承認処分を取り消していた。 判決は、国が地方自治体に委託する「法定受託事務」をめぐる審査請求に対する裁決について、不服申し立てを認めれば「紛争の迅速な解決が困難となる」と指摘。地方自治法などに都道府県が裁決の適法性を争うことができる規定がないことを挙げ、県は「裁決の取消訴訟を提起する適格を有しない」と判断した。 玉城氏は判決後、「判決内容を踏まえ、今後の対応について検討していく」とのコメントを出した。 辺野古移設計画をめぐる国と県の訴訟は計14件あり、11件が終結。設計変更を国が県に代わって承認するために起こした「代執行訴訟」は10月に結審し、近く判決期日が指定される見通し。(小野太郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
前那覇市議会議長を収賄の疑いで逮捕 議長室で5千万円受領か
所有権に争いがある市有地をめぐって便宜を図る見返りに、議長室で現金計5千万円を受け取ったとして、沖縄県警は15日、収賄の疑いで前那覇市議会議長の久高(くだか)友弘容疑者(75)=那覇市=を逮捕し、発表した。 県警はほかに収賄容疑で自営業村山末子(71)=那覇市=、贈賄の容疑で無職小池隆一(80)=鹿児島県姶良市=と会社役員小原健司(70)=東京都府中市=の3容疑者を逮捕した。4人の認否は明らかにしていない。 県警によると、久高容疑者の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「自由と対話」の京大はどこに、愛ゆえの批判 教授がソロライブへ
シンガー・ソングライターで京都大教授の細見和之さん(61)はこの春、歌詞集「京大からタテ看が消える日」を編んだ。「自由と対話」をうたう京大を、「現実を改竄(かいざん)している」と批判する。京大を深く愛しているからだ。18日に大阪でソロライブの舞台にたつ。 「自由と平和のための京大有志の会」が10月27日、「歴史の忘却に抗して」という集いを京大で開いた。イスラエルがパレスチナ人にしてきたことを現代アラブ文学者の岡真理さんに教えてもらったあと、会員も発言した。いずれも京大教授の駒込武さん・小関隆さん・小山哲さんは、では京大はどうなのか、自分はどうなのかを語った。「遠く」だけを批判してかっこうつけることをよしとせず、自分の職場や研究領域という「近く」を問いただした。 細見さんによると、こうした自由の体現者を煙たがる雰囲気が近年の京大には漂う。たしかに基本理念に「自由の学風」や「対話を根幹」とする教育をかかげてはいる。実践してきた歴史もあった。そう見なす世間の目もある。 現実はどうか。吉田寮と熊野… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル