宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の劇団員の女性が9月末に死亡した問題で、運営する阪急側が近く調査委員会を立ち上げ、再調査する方針を固めたことが17日、関係者への取材で分かった。調査委を阪急電鉄、同電鉄の運営する歌劇団、親会社の阪急阪神ホールディングス(HD)のどこに設置するのかなど、詳細は今後詰める。 阪急阪神HDの複数の幹部が同日、明らかにした。調査委は年内の立ち上げを目指し、委員の人選などを行う方針だ。調査委には外部の人間も入れる。 歌劇団は当初、大阪市などに拠点がある「大江橋法律事務所」に調査を依頼。今月14日に調査報告書の内容について会見を開いた。 女性の遺族側は歌劇団と阪急電鉄に謝罪と補償を求めていたが、歌劇団は会見で「今回の件は宝塚歌劇団で起こった事象なので、まずは宝塚歌劇団としてきちんと対応をしていく」と説明した。 会見では歌劇団の木場健之(こばけんし)理事長らが、安全配慮義務を果たしていなかった責任を認めて謝罪した一方、上級生によるいじめやパワーハラスメントは確認できなかったとした。これに対し、遺族側は「事実認定と評価は失当(不当)だ」として再検証を求めた。 女性は9月30日朝、宝塚市の自宅マンションの敷地内で倒れて死亡しているのが見つかった。兵庫県警は自殺の可能性が高いとみている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
江東区議3人、「買収の趣旨」を認める供述 柿沢議員から各20万円
4月の東京都江東区長選をめぐる買収容疑事件で、少なくとも3人の江東区議が東京地検特捜部の任意聴取に対し、自民党衆院議員の柿沢未途(みと)・前法務副大臣(52)側から約20万円ずつの現金を受領したと説明し、「区長選の応援を求める趣旨があると思った」と買収の趣旨まで認める供述をしていることが、関係者への取材でわかった。 木村弥生・前区長(58)=辞職=が初当選した選挙について特捜部は16日、柿沢氏に対する公職選挙法違反(買収)容疑で、柿沢氏の江東区の事務所、複数の秘書や区議らの自宅を捜索した。 現金提供、10人前後に打診か 関係者によると、柿沢氏が秘… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
有山楓さんの父「後悔今も変わらない」 奈良小1女児殺害事件19年
奈良市の小学1年生の有山楓(かえで)さん(当時7)が誘拐、殺害された事件から17日で19年が経った。楓さんが通っていた市立富雄北小学校ではこの日、事件を改めて振り返り、命の重さや大切さを考える「いのちの集会」があった。父親の茂樹さんは手記を公表した。 この日朝、同校体育館に1~6年の児童や保護者、地域住民ら448人が集まった。一堂に会しての集会は、新型コロナウイルスの影響もあり、4年ぶり。 冒頭、後藤誠司校長が「悲しいけれども、いつまでも忘れてはならない、とても大切な日。みなさんには人を傷つける人にも、傷つけられる人にもなってほしくない」と語った。 舞台上には、かつて楓さんが使っていた机の上に、当時の校長が遺族に贈ったという鐘が置かれた。児童は楓さんが亡くなった年齢にちなんで7回鳴らし、全員で黙禱(もくとう)した。 児童代表のあいさつでは、6年の女子児童が「今この瞬間を生きていることを大切にしなければいけないと考えた。両親からもらった命、家族に感謝し、精いっぱい生きようと思った。楓さん、あなたはみんなの心の中で生きています」と話した。 この日までに、同校では各学年で「いのちの授業」があった。児童たちは生きることや命について考え、各学年で学んだことをもとに、舞台で「命を大切にし、誰にでも優しい気持ちで生活します」などと宣言した。(仙道洸) 楓さんの父・茂樹さんが手記 楓が被害に遭った事件から19年が経ちました。 もう19年も過ぎたという気持ちとまだという気持ちです。 あの日楓が歩いて帰っていた道を下の娘と今年初めて歩きました。楓の手掛かりを探しながら歩いた道はとても長く感じました。早く自転車に乗りたかっただろうし、早く母親の待つ学校へ向かいたかったはずです。楓を守ってやれなかった後悔だけは今も変わることもなく、時間だけは過ぎていきます。 楓は7年という短い時間をどんな思いで生きてきたのだろうか、毎日を楽しく過ごしたのだろうか、やりたいことやできることはちゃんとできていたのか楓に聞くことはできません。それでも今もたくさんの方が楓を覚えていてくれることは私にとって楓が7年間をしっかり生き抜いてきた証だと思います。みんなの思いの中で楓はちゃんと26歳へ成長しています。そして今もみんなを見守るために楓は飛び回っているのだと思います。 悲しみや苦しみは時間が解決はしてくれません。このような思いを誰もしないためにも、子供たちが被害に遭わない社会を心から願います。 有山茂樹 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
広島新スタジアムがキャプテン翼とコラボ 平和の翼よ、世界に広がれ
J1のサンフレッチェ広島の新本拠地「エディオンピースウイング広島」(来年2月開業)の外壁に、漫画家の高橋陽一さんの絵が描かれる。 全長10メートルの壁画のモチーフは、代表作「キャプテン翼」の主人公、大空翼くんによる世界大会優勝スピーチ「サッカー世界平和宣言」の場面。 翼くんは、戦争ではなくサッカーで戦おうと訴えた。「広島を訪れる世界中の人に見てほしい」と高橋さん。平和の翼よ、世界に広がれ。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
プレゼントの大麻グミ、4個食べ座り込み、意識失った 新橋のオフ会
大麻の有害成分に似た成分を含むというグミを食べて体調不良を訴える人が相次いでいる問題で、東京・新橋で10月、「大麻グミ」を食べた男性が一時意識を失い、病院に運ばれていた。現場は15人ほどが集まった飲食店。何があったのか。 警視庁の捜査関係者への取材で状況がわかった。 3連休初日の10月7日の夜。JR新橋駅にほど近い、東京都港区新橋3丁目のビル4階の飲食店で、ライブ配信アプリの配信者が集まる「オフ会」が開かれていた。 午後6時ごろ始まった会には約15人が集まり、10月が誕生日だった会社員男性(31)を囲んだ。多くが初対面だった。 アルバイト女性(22)は、会社員男性へのプレゼントを手にしていた。別の配信者の自営業男性(34)から、「参加できないので渡して欲しい」と言われて預かった袋に入っていたグミだった。 女性が会社員男性に渡すと… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国立大法人法改正案、衆院委で可決 国大協、問題点指摘の声明発表へ
一部の大規模な国立大学に運営方針の決定などを行う合議体の設置を義務づける国立大学法人法の改正法案の採決が17日、衆院文部科学委員会であり、自民党などの賛成多数で可決された。大学の自治の尊重を求めることなどを盛り込んだ付帯決議が付いた。来週にも衆院本会議で可決される見通し。 改正法案は、大規模国立大に運営方針会議の設置を義務づけるもの。会議は学長と、外部の有識者も想定する3人以上の委員で構成され、中期目標や予算についての決定などを行う。 委員は文科相の承認を得た上で学長が任命する。主にこの点に野党が反発。日本学術会議の任命拒否問題を念頭に「政府に批判的な人が承認を拒否されるのでは」と質問を重ねていた。大学の教員らも緊急集会を開くなどし、「大学の自治が脅かされる」などと反対の声を上げていた。 ■付帯決議に13項目… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「これは憲法問題だ」映画界の風雲児、亡き社長の執念が実を結ぶ
映画「宮本から君へ」の助成金不交付を巡り、製作会社が文化庁所管団体を訴えた裁判の上告審で、原告が再逆転勝訴し、判決が確定した。裁判途上で亡くなった製作会社「スターサンズ」当時の社長は「これは憲法問題だ」と言い続けていた。最高裁は17日の判決で憲法21条の「表現の自由」に言及し、社長の執念が実を結んだ。 この訴訟を起こしたのはスターサンズの当時の社長で映画プロデューサーの故河村光庸さんだった。一審から弁護団長を務めた四宮隆史さんは河村さんの遺影とともに会見に臨み、「道半ばで亡くなったが、判決を見せたかった」と目をしばたたかせた。諸葛孔明の故事にならい「死せる河村が最高裁を動かした」。 河村さんは提訴以来、「これは憲法問題だ」と言い続けてきた。「憲法21条で保障されている表現の自由が今の日本では軽視されている」との危機感を持ち、「世間の関心を高めたい」と提訴の目的を強調していた。 控訴審で逆転敗訴した後、河村さんは「文化助成と表現の自由」をテーマにシンポジウムを開こうとした。その時、すでに病が進行しており、シンポは実現しないまま、22年6月に死去した。 河村さんの望みに応えるように、最高裁は判決で憲法にも言及しました。そもそも、作品に罪はないのか? 問われ続けて来た問題のいまについて、記事の後半でお伝えします。 今回の判決は、不交付決定に… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
歌舞伎町ホストクラブ売掛金、新宿区が自主規制要請 経営者と協議も
東京都新宿区歌舞伎町のホストクラブで女性らが売掛金で飲食し、高額請求が相次いでいる問題を受け、同区の吉住健一区長は17日、記者会見で「ホストクラブに売掛金の自主規制を求めていく」と述べた。実効性のある自主規制ルールを作るために、大手の経営者らと話し合いをしているという。 また、同区は売掛金で多額の借金を負った人などに向けた弁護士による法律相談窓口を12月から設置すると発表した。毎週木曜日の午前10時~正午で、各日4枠で1枠1時間。同一案件で2回まで無料で、区役所の区民相談室で行う。区民でなくても被害を受けた人が対象で、商店街でも相談窓口を設ける予定という。 会見で吉住区長は、歌舞伎町のホストクラブなどでの売掛金による高額請求により、女性が性風俗で働くよう誘導されたり、家族が取り立てられたりする事例があると説明。「区内の消費者被害であり、ときに犯罪的な行為もみられる」とし、歌舞伎町商店街振興組合、被害相談を受ける一般社団法人青少年を守る父母の連絡協議会、新宿署と連携して啓発などの対応を行うとした。 区長によると、区内のホストクラブは約300店舗あり、客の売掛金は1千万円台になることもあるという。 一方、売掛金禁止条例について区長は「(創設は)かなり難しい。憲法の職業の自由、民法の契約自由の原則などのハードルがある。法律を超えた禁止条例はできない」と述べた。また、「歌舞伎町は第2次世界大戦で破壊され、道義的繁華街としてつくられてきた。今起きている状況は、先人たちの志が生かされているのか。この街が再生するのは、いまが最後のチャンスと認識してほしい。お金を集めるためなら他人を不幸にしていい、というのを、この街のルールにはしてもらいたくない」と訴えた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
馳知事が講演で「機密費でIOC委員に贈答品」→即日撤回「不適切」
石川県の馳浩知事は17日、東京都内で講演した際、2013年に招致が決まった東京五輪をめぐり、開催都市決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)の委員に対し、内閣官房報償費(機密費)で贈答品を渡したという趣旨の発言をした。馳知事は同日夜、「誤解を与えかねない不適切な発言だった」として、全面的に撤回する談話を出した。 関係者によると、馳知事は贈答品としてIOC委員の選手時代の写真などをアルバムにして、一冊20万円で作成したなどと発言したという。 馳知事はロサンゼルス五輪(1984年)にレスリング選手として出場。国会議員時代には、自民党の招致推進本部長として東京大会の招致に関わった。馳知事は18日に金沢市で取材に応じ、発言について釈明するとしている。(土井良典) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日大、理事会で林理事長らに辞任求める 改善計画のための会議も設置
日本大学アメリカンフットボール部の違法薬物事件をめぐり、日大は「第三者委員会答申検討会議」(議長・久保利英明弁護士)を設置し、再発防止策や改善計画などを検討する。16日の理事会で決まった。 先月公表された第三者委の報告書は、林真理子理事長らによるガバナンス(組織統治)が「全く機能しなかった」と指摘。大麻の可能性が高い植物片を見つけながら12日間、警察に報告しなかった沢田康広副学長(競技スポーツ担当)のほか、その対応を会見で「適切だ」と強調した林理事長、酒井健夫学長の対応などを問題視し、「経営層の処分」にも言及していた。 複数の関係者によると、10日にあった理事会では、沢田副学長と林理事長、酒井学長の3人に辞任を勧告するかの議論があった。3人を外して投票した結果、3人とも辞任すべきだとの意見が最も多かったという。 文部科学省は日大に対し、今月中に改善計画などを報告するよう求めている。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル