朝晩冷え込むようになり、雪をかぶった富士山が望める季節になった。駿河湾を横断するフェリーなら、遮るものなく見えるはずだ。清水港(静岡市清水区)のフェリー乗り場に向かった。 清水港と西伊豆の土肥(とい)港(静岡県伊豆市)の31キロを、75分で結ぶ。 【撮影ワンポイント】夕焼けの富士山と駿河湾フェリー 初めて行く場所だったので、地図上で富士山とフェリー航路が重なる場所を探し、好天が続く日を選んだ。想像以上に富士山が大きく見えた。航路にも近く70~200ミリズームレンズで撮影。うっすらとかすみがかかっていたのは残念だったが、4便すべてを狙った。最終便と夕暮れが重なり、赤く温かい光の写真を選んだ。 (溝脇正) 1日4便のうち、乗ったのは午前10時35分清水港発の第2便。出航を告げる船内アナウンスが流れ、ゆっくり船が動き出す。しばらくすると、三保松原や清水の街並みが見え、ぐんぐん離れていく。陸地が遠ざかるにつれて、北側に富士山が近づいてくるように見える。乗客は、後方のデッキに出てスマートフォンを構え始めた。船に付けられた青い六角形の「県道223(ふじさん)」の標識前で、霊峰をバックに記念撮影が続く。 たまたま欠番だった県道「223」号を、語呂合わせで静岡県が海上県道に認定したのは2013年4月。富士山が世界文化遺産に認定されるのに合わせた。観光客を呼び込もうと伊豆半島の首長らからの要望もあった。 福岡県筑後市の室園登美枝さ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
創価学会の池田大作名誉会長が死去、95歳 組織を飛躍的に拡大
公明党の支持母体で日本最大級の宗教法人、創価学会の池田大作(いけだ・だいさく)名誉会長が15日、東京都内で老衰のため死去した。95歳だった。創価学会が18日発表した。近親者のみで家族葬を行ったという。創価学会葬を23日に行い、別途お別れの会を開催する。 1928年、東京生まれ。47年、戸田城聖(じょうせい)氏(創価学会2代会長)の指導を受け、日蓮正宗(しょうしゅう)の信徒団体だった創価学会に入会した。青年部などで活躍し、学会員による各地の選挙運動を指導した。 戸田氏の死去後の60年、32歳で第3代会長に就いた。会長在任の約20年間で組織を飛躍的に拡大し、現在の国内会員数は公称827万世帯。 政治との関わりも深く、61年の公明政治連盟結成、64年の公明党結党では、指導的な立場に立った。 69年には学会を批判する書籍の出版に学会と公明党が圧力をかけたとされる「言論出版妨害事件」が表面化。国会などで「政教一致」との批判が強まり、公明議員と学会役職の兼任を認めないなどの「政教分離」を宣言した。 74年には、作家松本清張氏の仲介で、宮本顕治・共産党委員長(当時)と会談。相互不干渉を定める「創共協定」を結んだが、後に失効した。 79年、会長を辞任し、名誉会長に就任。その後も教団運営に絶対的な影響力を持ち続けた。75年からは創価学会の国際機構「創価学会インタナショナル」(SGI)の会長も務めた。 「政教分離」をめぐっては、自民党などから厳しい批判を受けた。国会での証人喚問がしばしば議論されたが、99年に公明党が自民党との連立政権に参加した後は対立も沈静化した。 国際交流にも注力し、旧ソ連のゴルバチョフ大統領や中国の胡錦濤国家主席(当時)ら海外の首脳との対話を重ねた。近年は公の場に姿を見せることは減り、今年1月にはウクライナ危機の早期終結を求める緊急提言を発表していた。 創価大学、民主音楽協会、東京富士美術館、東洋哲学研究所などを創立。著書には、小説「人間革命」、対談集「二十一世紀への対話」などがある。「国連平和賞」など諸外国の政府や国際機関から多数の賞を受け、多くの大学から名誉博士号を受けた。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
青森~下関1550キロ、心身使い果たし走り切った 縦断3年掛かり
ようやく総距離1550キロを制覇することができた。 青森から山口・下関まで日本海沿いの国道7、8、9号をランニングで走る「本州縦断フットレース」(スポーツエイド・ジャパン主催)。盛岡総局に所属する記者(53)はコロナ禍の2021年から毎年約3分の1の距離を走り、3回目の今年で走り切った。 昼夜関係なく、1人で前を見て黙々と進む。「なぜ、そんなに走るのか」。ゴールしても答えは出なかった。だが、日本は広く、素敵な場所、そしてすばらしい人たちが多いことがわかった。同様のレースなどに参加を希望する人らの参考になる経験もしてきた。道のりを報告する。 レースは毎年4~10月の期間に行われる。2008年以降、のべ人数で青森―下関の往復は8人、縦断は66人が走破している。このほか、青森―新潟(433キロ)は95人、新潟―京都・西舞鶴(535キロ)は70人、西舞鶴―下関(582キロ)は52人が走りきっている。 記者は昨年までに青森―新潟―西舞鶴を走り、残るは西舞鶴―下関のみだった。 去年ゴールした西舞鶴を10月6日にスタート。会社の休日取得の都合などで時間が限られていたため、これまでの経験をいかして、背負うリュックの軽量化や時短作戦などに取り組んだ。 最後のステージに立つ前に、これまでの経験で学んだことを改めて整理した。装備や時間の使い方、肉体のコントロール……。準備万全、全区間制覇への挑戦が始まった。 地図を頼りに進み、スマホで… この記事は有料記事です。残り1279文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 【紙面ビューアー機能も使える】プレミアムコースが2カ月間無料!お得なキャンペーン実施中!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
線路とホームを20センチかさ上げ 渋谷駅工事で山手線区間運休
JR渋谷駅の改良工事現場で18日、山手線の線路とホームをかさ上げする作業が報道公開された。工事に伴い、山手線の大崎―渋谷―池袋駅間は、外回り線が同日に、内回り線は19日にそれぞれ終日運休する。 記事の末尾で写真を多数ご覧いただけます 朝日新聞のフォトグラファーが撮影したかさ上げ工事の様子を多数ご覧いただけます。 17日の終電後に始まった工事には延べ約4600人が参加。18日はホーム中央に高さ約2メートルの仕切り柵が設けられ、営業運転を続ける内回り線と工事対象の外回り線が分離された。線路の土台やホームの床板の下に鋼材や木材を組み込み、双方の高さを約20センチずつ持ち上げた。 今回の工事で山手線のホームと線路の高さが埼京線とそろうことになる。線路下に生まれたスペースを利用し、東西を結ぶ幅22メートルと23メートルの2本の自由通路が設けられる予定だ。 渋谷駅では2015年から大… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
五輪招致めぐる「機密費で贈答」発言 馳浩知事と記者団との一問一答
18日にあった馳浩・石川県知事と記者団との主なやり取りは以下の通り。 ――17日に都内であった会合で、東京五輪の推進本部長だった当時、安倍晋三首相から「必ず勝ち取れ」「金はいくらでもある」「官房機密費もある」という話をされたと発言した。これは事実か。 日体大と連携協定を結んでいる地方自治体の意見交換会で、講師としてお招きを受けて、公務として講演した。その中における発言の一部と存じている。昨日のうちに記者クラブのみなさんには、私自身の事実誤認もある発言だということで、五輪招致に関する発言については全面的に撤回することを伝えた。昨夜のうちに文部科学省、スポーツ庁の関係者にも報告した。 ――発言の中では、100人あまりのIOC(国際オリンピック委員会)委員に対し、それぞれの選手時代の写真をまとめたアルバムを一冊20万円で全員分つくって配った、という発言もあったが。 申し上げている通り、事実誤認の部分を私自身も確認していて、発言は全面撤回した。以上です。 ――「事実の誤認」とは、どの部分を誤認していたのか。 五輪招致にかかわることであ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
総本部前で悼む学会員 池田大作氏死去、識者「政治と一体議論ある」
創価学会名誉会長の池田大作氏が95歳で死去したことが18日、明らかになった。東京都新宿区の創価学会総本部前では、訃報(ふほう)を知った学会員らが各地から訪れ、手を合わせていた。 池田氏の死去が明らかになった18日は教団の創立記念日。高校時代から信仰してきたという千葉県佐倉市の女性(77)は「これだけの組織を築き上げた人。すごくショック」と話した。 記事後半では、宗教学者で東京大学名誉教授の島薗進さんと「自民党と創価学会」の著書がある評論家・佐高信さんに受け止めを聞いています。 池田氏が創立した東京創価小学校に通ったという学会員の男性(47)は学校行事などで何度も池田氏の姿を見てきた。児童の前でマジックを披露するなど「子どもと同じ目線で振る舞ってくれた」と振り返る。 「被爆地広島のメッセージを大事にしてくれた」 男性は「父のように親しんで… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Daisaku Ikeda, dirigeant adulé et controversé de l’organisation bouddhiste japonaise Soka Gakkai, est mort
Daisaku Ikeda, président honoraire de la Soka Gakkai, lors d’une interview à Shinjuku Ward, Tokyo, le 30 juin 2001. KENTARO AOYAMA /THE YOMIURI SHI Daisaku Ikeda, le charismatique – et controversé – dirigeant de la secte bouddhiste Soka Gakkai, dont il a fait une organisation internationale et un acteur politique […]
馳知事「私の事実誤認」 東京五輪招致めぐる「機密費で贈答品」発言
石川県の馳浩知事が2013年に招致が決まった東京五輪をめぐり、開催都市決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)の委員に対し、内閣官房報償費(機密費)で贈答品を渡したと発言した問題で、馳知事は18日、金沢市で報道陣の取材に応じ、発言を認めた上で、「私自身の事実誤認もある発言であり、全面的に撤回した」と述べた。ただ、具体的な事実関係については明確には語らなかった。 関係者によると、馳知事は17日の東京都内での講演で、当時、自民党の東京五輪招致推進本部長を務めていた際、招致をめぐり、安倍晋三首相から「必ず(招致を)勝ち取れ」「金はいくらでも出す」「官房機密費もある」と告げられたと発言。贈答品としてIOC委員の選手時代の写真などをアルバムにして、一冊20万円で約100人分作成したことなどを説明したという。発言が報道されると、馳知事は同日中に「誤解を与えかねない不適切な発言だった」との談話を出し、発言を撤回した。 馳知事は18日、記者団に、発言について「講演の中での発言の一部と存じている」と認めた。また、同日中に撤回したことについて、「文科省から指摘があり、私自身の事実誤認に基づく発言であったと確認をした」と述べた。 報道陣の質問は「どの点が事実誤認か」に集中したが、知事は「五輪招致にかかわることであり、スポーツ庁、文科省にも報告をしている。これ以上私からコメントは控えたい」「IOCの倫理規定を踏まえて招致の対応をした。これに尽きる」と繰り返した。 機密費の使用が事実であれば、「ブラックボックス」ともされる機密費の使途が明らかになるのは異例。また、多額の贈答品を贈ることは五輪招致にかかる倫理に抵触する可能性がある。(土井良典) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「冬の使者」ハクチョウ、今年も飛来 十勝地方でエサ探し
冬を告げる渡り鳥、ハクチョウが北海道の十勝地方に飛来している。 今月中旬、幕別町内の畑では50羽以上が地面に首を伸ばしてエサを探す様子が見られた。日暮れとともに「コォーコォー」と鳴きながら、ねぐらの水辺に飛び去った。 日本野鳥の会十勝支部の室瀬秋宏支部長(64)によると、飛来が始まったのは例年通りの10月中旬。収穫後のデントコーン畑や芽を出した小麦畑などでエサを探しながらとどまる。 雪の積もる1月ごろにはほとんどが南下するという。(友永翔大) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
収賄容疑で余市町課長を逮捕 業者から商品券40万円受け取りか
公共工事に関する参考見積もりを出させて、受注競争で有利な立場にした建設会社の社長から日常的に商品券を受け取っていたとして、北海道警は18日、余市町税務課長の庄木淳一容疑者(52)=余市町富沢町13丁目=を収賄容疑で逮捕し、発表した。また町内の建設会社「北悠建設」社長の広島健治容疑者(79)=同町大川町14丁目=を贈賄容疑で逮捕した。2人の認否は明らかにしていない。 道警によると、庄木容疑者は、建設水道部まちづくり計画課長だった2020年度から3年間、町が所有する建物の複数の解体工事に関して、入札や随意契約を行う前、事業費や予定価格を算出するために行う参考見積もりを、北悠建設に依頼するよう部下などに指示した。依頼は違法ではないが、業者には事前に発注内容の詳細を把握し、予定価格を容易に推測できる利点がある。実際、同社は数件の工事を受注した。 庄木容疑者には、参考見積もりの依頼によって有利な立場になった謝礼などとして、広島容疑者から合計約40万円相当の商品券を受け取った疑いがある。商品券は20年12月から23年8月中旬にかけて、6回にわたり受け取っていた。 道警は18日午後、余市町役場を家宅捜索した。斉藤啓輔町長は「町民の皆様に深くおわびする。二度と起こらないよう改めて職員のコンプライアンスの徹底を指示する」などとするコメントを出した。(新谷千布美) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル