紅葉の名所として知られる永観堂禅林寺(京都市左京区)で1日夜、「夜の特別拝観」に向けた試験点灯があった。イロハモミジ、ヤマモミジ、オオモミジなど、境内にある約3千本の紅葉樹が約850基のライトで照らされ、整えられた日本庭園を中心に幻想的な風景が生み出された。 夏の猛暑の影響が心配されたが、同寺の奥垣内圭哲執事長は「この2、3日の冷え込みで色付きが進み、例年通りになった」と話す。今年も20日ごろに見ごろを迎えそうだという。新型コロナ対策で一方通行だった規制も無くなり、今年は自由に拝観できる。 3日から12月3日まで(午後5時半~8時半受け付け)。拝観料は中学生以上600円。本尊の「みかえり阿弥陀如来」(国重要文化財)も参拝できる。問い合わせは、永観堂禅林寺(075・761・0007)へ。(西田健作) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
北海道「賠償範囲にパワハラと自殺の因果関係含まず」遺族と食い違い
道立江差高等看護学院で複数の教員が学生らにパワーハラスメントを行い、2019年に男子生徒が自殺した問題で、道保健福祉部は1日、記者説明会を開き、遺族側と「損害賠償の範囲」について交渉していることを明らかにした。道は、これまで遺族側に示した回答書でパワハラと自死の因果関係や、自死の予見可能性を否定してきたが、道の担当部局が改めてそれを確認した格好だ。 同部の古川秀明・地域医療推進局長は記者説明会で、遺族側に対し、民法416条(損害賠償の範囲)における、加害者側が自殺を予見すべきであったかなどについて、遺族側と食い違いがあることを認めた。 道第三者委は調査報告書で、学生がリポートの提出期限に1分遅れたため教員に受け取ってもらえず、留年になったことなどがパワハラにあたるとし、自死が予測可能な場合に賠償責任を負う「相当因果関係」が認められると結論づけている。 しかし、道保健福祉部は調査報告書で第三者委のメンバーの1人が「本調査はハラスメント行為者および管理者の民事上の責任追及を直接の目的とするものではない」と主張したことなどを根拠に、鈴木直道知事らによる過去の謝罪の有効性を維持し、パワハラと自殺の因果関係を否定する立場が両立すると主張した。(松尾一郎) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
全国の特殊詐欺事件、13人の顔写真をネットで公開 警察庁が3回目
特殊詐欺事件の容疑者の早期検挙を狙い、警察庁は1日、各地の事件に関わったとみる13人の顔写真を一斉に公開した。一斉公開は3回目。 警察庁公式サイトの「特殊詐欺被疑者の一斉公開捜査について」のページや、各警察のサイトに掲示した。被害者からキャッシュカードなどを受け取る「受け子」やカードで現金を引き出す「出し子」、それらの「回収役」らで、「指示役」も1人いる。 顔写真はATMの防犯カメラなどで撮影されたもので、13人のうち4人は各地の警察から指名手配がかけられ、名前や年齢も公開されている。他の9人の身元は特定されていないが、各警察は容姿からいずれも成人とみているという。埼玉、千葉、神奈川、大阪、奈良、山口、福岡の7府県警が行方を追っている。 13人の容疑は窃盗や詐欺、組織犯罪処罰法違反で、2020年~23年に発生した事件だという。 21、22年の過去2回では計23人が公開され、その後に6人が検挙された。うち2人は公開を知って出頭。別の1人については情報提供があり、詐欺容疑で大阪府警に逮捕された。警察庁の担当者は「少しでも心当たりがあれば、ぜひ通報してほしい」と呼びかけている。(板倉大地) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大麻やめようとした元ラグビー部員 裁判で明かされたストレスと重圧
「ポジション争いでストレス」。大麻を購入しようとしたとして、大麻取締法違反の罪に問われた朝日大の元ラグビー部員の被告の初公判では、暮らしていた部の寮を宛先に指定していたことや、大麻を使った理由などが明らかにされた。 公判は10月13日に岐阜地裁であり、被告は起訴内容を認めた。検察側が懲役1年を求刑。弁護側は執行猶予付きの判決を求めて結審した。 検察側の冒頭陳述などによると、被告は今年1月ごろ、友人に勧められて大麻を使い始めた。その後、ツイッターを通じて知人から購入し、継続して使用。頻度が週1度から週4度になるなど、歯止めが利かなくなった。部のメンバーと河川敷や路地で大麻を吸った。 7月11日、乾燥大麻約30グラムを12万円で購入しようと、知人にレターパック2通を寮へ発送させた。 不信感抱いた監督 しかし、レターパックをみた… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「制裁」で仲間を監禁容疑 国内最大級のスカウト集団、14人を逮捕
国内最大規模の違法スカウトグループの中でトラブルが起き、「制裁」と称してメンバーを監禁したなどとして、警視庁はグループ幹部の沢田和哉容疑者(32)=東京都中央区=ら22~33歳の男14人を監禁と強制わいせつ致傷の疑いで逮捕し、1日に発表した。認否は明らかにしていない。 「ナチュラル」歌舞伎町など全国で活動 メンバー1千人超 グループは「ナチュラル」と称し、警視庁は、新宿歌舞伎町など全国の繁華街の路上で女性に声をかけ、風俗店などに違法にあっせんして収益を得ているとみている。メンバーは1千人以上といい、収益の一部が暴力団に渡った可能性もあるとみて実態解明を進める。 暴力団対策課によると、14人は共謀して2月17日、ナチュラルのメンバーだった男性(30)がグループの「規約」に違反した「制裁」として、東京都新宿区歌舞伎町2丁目のマンションに監禁。顔や背中を殴ったり蹴ったりし、わいせつな行為をして約半年のけがをさせ、2月25日までの8日間、この部屋などに監禁した疑いがある。 ナチュラルには運営側と、スカウトらが所属する五つの「班」があり、沢田容疑者はこのうち700人程度からなる班の代表だった。他に逮捕された13人と被害者の男性は、沢田容疑者の班に所属していたという。(山口啓太、福冨旅史) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「この桜島ちょっと変」 右肩上がりの稜線 市民は見逃さなかった
鹿児島のシンボル桜島。その島影が、ちょっと変――。鹿児島市が秋祭りの宣伝のために配ったチラシに市民から疑問の声が寄せられ、市長が記者会見で陳謝する一幕があった。 問題のチラシは、11月2、3日に鹿児島市の繁華街で開かれる秋の風物詩「第72回おはら祭」をPRするもの。はっぴや着物姿の踊り手たちが並び、右上に桜島と市街地の風景があしらわれている。その桜島の写真が「左右に反転している」との指摘だった。 桜島は市内中心部から望むと、ほぼ台形に見えるが、山頂付近の稜線(りょうせん)は緩やかな右肩下がり。向かって左手の北岳(1117メートル)がやや高く、中央の中岳(1060メートル)、右手の南岳(1040メートル)にかけて少しずつ標高が下がる。 だが、チラシの写真は右肩上がりになっていた。 市観光振興課によると、デザ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
消印のデザイン、西郷どんもくまモンも牧水も 地元色豊かに1万超
郵便が好きだ。 出さない日はない。 来ない日もない。 知らない街の消印が押されている。 それだけでうれしい。 「風景印」だと、もっとうれしい。 名所や旧跡、特産品などがデザインされた特別な消印だ。 直径36ミリ。普通の消印より一回り大きい。 全国に、これを集める人がいる。 使う人がいる。 作った人がいる。 小さなスタンプに、込められた思いがある。 9月17日、宮崎県日向市… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
駅弁の歴史も味わって マーク制定35年、牛肉弁当に記念の掛け紙
十字は弁当の仕切り経木(きょうぎ)、駅弁の字体は歌舞伎の勘亭流――。「EKIBEN」を国際的な固有名詞にしようと、日本鉄道構内営業中央会(東京)が「駅弁マーク」を制定してから今年で35年。三重県松阪市の老舗駅弁店「新竹商店」が、このマークと自社の歴史をつづった記念の掛け紙をつくった。その紙をかけて販売している弁当は、もちろん松阪だけに「元祖特撰牛肉弁当」だ。 凍結されたキャンペーンのための掛け紙 「もったいない…」 新竹商店は、県内唯一の駅弁製造販売店として知られる。1895(明治28)年に駅横の売店として創業、松阪駅の発展とともに歩み続けてきた。 今回新たにつくった記念掛け紙には、昭和初期に駅前で開店した食堂の店構えや、昭和20年代に松阪―尾鷲間で車内販売を担った女性の売り子、昭和40年代に駅構内で弁当の立ち売りをした男性販売員の写真などがちりばめられている。 弁当の立ち売りをした写真の男性はニューギニア方面からの復員兵だったという。6代目社長の新竹浩子さんは「戦場での苦労話をよく聞かせてくれました」と歴史を語る。 この掛け紙はもともと、日本鉄道構内営業中央会が企画していたキャンペーン用だった。同会はJRの駅構内などで営業する業者らでつくる。秋の行楽シーズンを迎える10月に、所属会員31社が駅弁マーク35周年を記念した弁当を全国一斉に売り出す予定だった。しかし、9月中旬、青森県内の会員会社が全国のスーパーなどで販売した駅弁で大規模な集団食中毒が発生してしまい、キャンペーンは凍結に追い込まれてしまった。 「駅弁を歴史とともに味わって欲しい」 「せっかくのいい企画なのにもったいない」。新竹商店は、記念掛け紙の弁当を10月14日の「鉄道記念日」に発売することにした。元祖特撰牛肉弁当は、1959年7月15日の紀勢線全線開通を記念してつくられた。秘伝のたれをからめた網焼き牛肉が主菜のロングセラー駅弁だ。 11月11日には、松阪駅をスタート・ゴールに城下町の名所を散策するJR東海のイベント「さわやかウォーキング」など松阪市内では、さまざまな催しがある。新竹社長は「地元の食材を使った駅弁を歴史とともに味わって欲しい」と話している。 元祖特撰牛肉弁当(税込み1700円)は、松阪駅構内の「あら竹売店」、松阪駅前通り商店街の「駅弁のあら竹本店」、国道42号沿いの「ドライブインあら竹」(大紀町滝原)で販売している。記念掛け紙は、無くなり次第終了という。(菊地洋行) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「書店は儲からない」を変える仕組みは 岐路に立つ独立系と大手連合
有料記事 聞き手・高重治香2023年11月1日 11時00分 書店の減少で、近所で本を買えない地域も増えています。利益が出にくい現状の書店ビジネスの問題点とその打開策は。出版流通に詳しいフリーライターの永江朗さんに聞きました。 ◇ 本の出版流通は、百年ぶりの大転換期にあります。 書籍と雑誌が同じ運送便で全国の書店に届く現在の配本の仕組みは、関東大震災後に原型ができました。雑誌は、出版社にとっては販売と広告で二重に利益が出るビジネス。書店も大半は雑誌の販売で成り立ってきました。しかし人口減とデジタル化で雑誌という経済的基盤が崩れ、雑誌にうまく乗っかってきた書籍も苦境に立たされています。 現在の出版流通の仕組みは、書店が利益を出しにくいものです。新刊は1日平均200点も出るので、多くの書店が、配本を担う出版取次会社に仕入れる本の選定も頼っています。しかし取次は、規模や立地に応じて機械的に選んだ本を送るので、各店の客層に合わない本も多い。その結果、平均で雑誌40%、書籍30%ほどが返品されます。60冊を売るために100冊を動かすという、一般的な産業ではあり得ない無駄が起きているのです。無料で返品できる委託販売制度を利用する書店が多いですが、リスクを負わない分、取り分は価格の2割ほどと少ない。日本には、紙の書籍は定価販売するという再販制度があり、戦略的な値引きもできません。 その店では売れにくい本が届くだけでなく、人気の本は注文しても入ってこないという問題もあります。村上春樹さんの新刊など売れそうな本は、確実に一定数販売できる都市部の大型書店には何千冊と入る一方、小さな書店には入っても数冊ということが起きます。取次と出版社も、後から大量に返品されるリスクは負いたくないですから。 雑誌が売れなくなり、こうした非効率な仕組みでは回らなくなりました。利益率の低さは書店員の生活を直撃します。大手書店でも正社員は一握り。正社員でも、生活に不安がある、子どもに自分と同じ教育を受けさせてやれない、と転職する方もいます。 書店自ら本選び 今までも、書店が売りたい本… この記事は有料記事です。残り1167文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 【紙面ビューアー機能も使える】プレミアムコースが2カ月間無料!お得なキャンペーン実施中!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
立てこもりから一夜 「ほっとした」けど…児童は保護者と手をつなぎ
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