自民党の最大派閥「清和政策研究会」(安倍派)の政治資金パーティーをめぐる事件で、所属議員が販売ノルマを超えて集めた収入を派閥に納めずに手元で裏金にした疑いがある総額が、直近5年間で少なくとも約8千万円に上ることが関係者への取材でわかった。こうした「中抜き」は十数人の議員で1千数百万円~数十万円が確認され、事務総長経験者では下村博文・元党政調会長が約500万円だったという。 安倍派では、派閥に納められたノルマ超過分を議員側にキックバック(還流)して約5億円を裏金化した疑いがあるが、議員側の中抜き分を合わせると6億円近くになる。東京地検特捜部は、中抜き分も派閥の政治資金収支報告書に収入として記載する必要があったとみて調べている。 十数人が該当、最多は1千数百万円か 関係者によると、安倍派(9… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東武百貨店が免税販売めぐり8千万円申告漏れ 国税局が指摘
訪日客への免税販売をめぐり、東武百貨店(東京都豊島区)が2022年2月期までの3年間で消費税約8千万円の申告漏れを東京国税局から指摘されたことが、関係者への取材でわかった。過少申告加算税を含む追徴税額は約9千万円で、すでに修正申告と納税を済ませたという。 免税販売は、購入者が商品を国外に持ち出すことや、転売目的ではないことなどを要件としている。だが関係者によると、数人の中国人が国産の化粧用品を大量に免税購入していたことが税務調査で確認された。東京国税局は、購入量の多さや店員への聞き取りなどから、化粧用品が国内外で転売されたとみて、免税要件を満たしていないと判断したという。 同社は「不適切な免税販売があったとの指摘を東京国税局から受けました。真摯(しんし)に受け止め、いっそう適切な免税処理に努めます」としている。同社は東武鉄道の完全子会社で、池袋店(同区)と船橋店(千葉県船橋市)を経営。22年度の売上高は約1235億円。(花野雄太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「今は俺が職を選ぶ側」働き手優位の陰、暮らし支える人がいなくなる
待遇や働く環境に我慢を強いられてきた人たちが新たな選択をしやすくなっている。半面で、待ち受けているのは、生活を支える人々がいなくなる世界だ。 連載「8がけ社会」 高齢化がさらに進む2040年。社会を支える働き手はますます必要になるのに、現役世代は今の8割になる「8がけ社会」がやってきます。今までの「当たり前」が通用しなくなる未来を私たちはどう生きるべきでしょうか。専門家の力も借りながら、解決に向けた糸口を探ります。 建設作業員だった須加(すか)龍二郎さん(54)は半年前、建設業界に見切りをつけた。取引のあった元請けから仕事を受けてくれと頼まれても、「割が合わない仕事は受けない」。 どこも人が足りていない。だが須加さんは「そんなこと知ったこっちゃない」と吐き捨てる。 30年以上、下請けの下請けだった。大学は中退。23歳で飛び込んだのが建設業界だった。 【動画】「8がけ社会」とは 理不尽に耐え続けた30年 ピラミッドの産業構造のなかで、元請けの言うことは「絶対」。機嫌を損ねれば「おいしい仕事」を振ってもらえなくなる。本業はガラスの取り付けやサッシの張り替えだったが、頼まれれば土も掘り、産業廃棄物も運んだ。無理な工程を組まれて、深夜まで作業を強いられることも。理不尽だと思うことも、ぐっと耐えてきた。 日当はピンハネされ、自分の手元に入る金額はわずか。転職しようにも、選択肢はアルバイトぐらい。「逃げ場がないんだよ。どんづまりよ、どんづまり」 その間、働き手の中心となる現役世代(生産年齢人口の15~64歳)は1995年の約8700万人をピークに減り続け、2013年には8千万人を割った。 景気の移ろいはあれど、14年からは有効求人倍率が1を上回り続けている。 この流れに乗るように、須加さんは23年夏から個人事業主としてフードデリバリーの仕事を始めた。 「俺が仕事を選ぶ側」 すると、月収は40万円を超え、建設現場の仕事よりも実入りが良い。 配達に時間がかかるタワーマ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
年の瀬の「ばんえい競馬」 朝の調教、足元の冬支度、人馬が並び行く
北海道帯広市の「ばんえい競馬」は、馬がそりをひいて競走する世界で唯一の競馬だ。北海道を開拓した農耕馬の作業に端を発し、その文化を今につないでいる。年の瀬が迫る30日も力自慢の重種の馬は未明から体を鍛え、足回りを冬仕様に整えて舞台に臨んでいた。その1日を追った。 日の出時刻の午前7時ごろ、無数の馬が帯広競馬場のバックヤードで、「朝調教」に励んでいた。巨体はサラブレッドの約2倍で1トンを超える。1歩ごとに空気が揺れる迫力だ。 気温は零下6度。馬の吐息は地面に届き、体中から蒸気が漂った。馬の数が多いため、辺り一帯、霧が立ちこめたかのようだ。 「乗ってみないかい」。 女性の調教師が、そばで馬を… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
【写真まとめ】きょう新年祝賀の儀 愛子さまティアラ着用で初出席へ
朝日新聞デジタルに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。Copyright © The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission. Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「明るい希望で歩んでいける年に」 天皇陛下が新年のメッセージ
【動画】新年を迎える天皇ご一家の様子=宮内庁提供 天皇陛下は新年の感想を宮内庁を通して発表した。2023年の自然災害や物価の上昇などを挙げ、困難を抱える人々を案じる一方、助けを必要とする人々のために取り組む人も多いことを心強く思い、支援の輪の広がりを願った。そして「新しい年が、我が国と世界の人々にとって、明るい希望を持って歩んでいくことのできる年となることを祈ります」とした。 陛下は、世界各地で戦争や紛争により多数の命が失われていることに「心が痛みます」とし、「平和な世界を築くために、お互いの理解に努め、協力していくことの大切さを改めて感じています」とつづった。そして今年も、人々が互いを思いやりながら支え合うことを願うとした。 陛下は1日早朝から皇居内で「四方拝の儀」などに臨む。天皇、皇后両陛下は同日、皇居・宮殿で開かれる「新年祝賀の儀」で、皇族方や三権の長らから祝賀を受ける。コロナ禍の状況を鑑みた両陛下の考えから、女性皇族はティアラの着用を3年連続で控えていたが、24年は4年ぶりに着用する。両陛下の長女愛子さまが新年祝賀の儀で着用するのは初めて。 2日には皇居で新年一般参賀があり、両陛下のほか、上皇ご夫妻を始め皇族方が宮殿・長和殿のベランダに立つ。事前申し込みは不要で、全5回のうち、上皇ご夫妻は午前中の3回に出席。常陸宮ご夫妻と三笠宮妃百合子さまは初回のみ出席する。(多田晃子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大晦日に縄をくるくる 無病息災祈り「をけら詣り」 京都・八坂神社
京都市東山区の八坂神社で31日、大みそかの風物詩「をけら詣(まい)り」があった。 午後7時すぎ、境内の灯籠(とうろう)にくべられたキク科の薬草「オケラ」に神職が火をともすと、参拝者は吉兆縄(きっちょうなわ)と呼ばれる火縄に火を移し、消えないように回しながら持ち帰った。 オケラは燃やすと独特の芳香がすることから、邪気を払うとされている。新年の雑煮を炊く火だねに使うと、1年を無病息災に過ごせ、燃え残った火縄は、防火のお守りになるという。 雑踏事故防止のため、大みそかから元日にかけて、神社の境内は一方通行で、深夜の屋台営業は行われなかった。(新井義顕) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
大みそか、池袋の食料配布に343人が列 物価高で「死活問題」
2023年12月31日 20時51分 生活が苦しい人たちに向けた無償の食料配布会が31日、東京都内で開かれた。コロナ禍の影響を抜け出せない人に加え、物価高も家計に重くのしかかり、利用者数は高止まり。大みそかのこの日は、343人が並んだ。 年末年始は、日雇いの仕事がなくなり、行政機関の窓口も閉まることから、各地で様々な支援団体が炊き出しや相談会をしている。 豊島区の東池袋中央公園では、ホームレス状態の人たちを支援するNPO法人「TENOHASI(てのはし)」が400食の弁当を用意した。 配布開始の3時間前から並んでいた新宿区の男性(75)は「毎日生きるのに必死なので、炊き出しはありがたい」と話した。 「生活保護ではやっていけない」とパートでビル清掃の仕事に就くが、左足のけがが悪化して思うように動けなくなってきた。「体中痛いけど、収入を減らすわけにはいかない」と嘆いた。 生活保護を受ける荒川区の男性(55)は、「物価高が心配」と漏らした。少しでも安い食料品を探して、日々都内のスーパーを巡っているという。「食料品の値上がりは死活問題。政府は早く対策してほしい」 同法人の清野賢司事務局長は「コロナ禍は収まったはずなのに、炊き出しに来る人数は高止まりしている」と話す。 2023年の食料配布の利用者数は平均540人で、コロナ前の19年の3倍以上。コロナ禍で仕事を失った人などが継続して訪れているという。 てのはしは1月2日は午後5時から東池袋中央公園で医療・生活相談と弁当配布を、3日は午後9時30分から池袋駅前公園でおにぎりを配る予定。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
実施地区の減少続く男鹿のナマハゲ 受け入れ望まぬ家増加 続く模索
「怠け者はいねぇが~」 昨年の大みそかの夜。秋田県男鹿市の各地で、大きな声が響いた。声の主は山の神の化身とされるナマハゲ。ユネスコの無形文化遺産に登録され注目を集めたものの、実施する地区は減っており、模索も続く。 午後7時前。男鹿市脇本の大倉地区の住宅で家族とナマハゲが向き合った。「テレビゲームばっかりやってないか? ユーチューブばっかり見てないか?」とナマハゲ。子どもが答えに詰まると、家族が「頑張ってますから」といって、ナマハゲに酒が振る舞われ、飲み干すと次の家へと向かった。 ナマハゲに扮し、地区内の約40世帯をまわった吉田和仁さん(40)は「今年も無事に終わってホッとしている。喜んでくれた家も多かったようで、よかった」と話した。 「男鹿のナマハゲ」は、山の神の化身のナマハゲが大みそかの夜に里におり、家の中や玄関先で大声を出したり、戸をたたたりして災いや厄を払い、怠け心を戒め、新しい年の家内安全や無病息災、豊作豊漁を祈る民俗行事だ。 市内にある資料館「なまはげ館」の解説員、太田忠さん(70)によると、1811(文化8)年に菅江真澄という紀行家が男鹿半島を訪れ、実際にナマハゲを見たという文献資料が残っており、江戸時代以前に始まった行事と考えられている。2018年、「来訪神:仮面・仮装の神々」の行事の一つとしてユネスコ(国連教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録された。 映画にもなった「泣く子はいねぇが」というフレーズや、怖がって泣きじゃくる子どもの様子がテレビで流れると、県外から「子どもがかわいそう」と苦情がくることもあるという。 太田さんは「子どもには泣けば許してもらえるという『甘え』もある。すぐ泣かず、強い人間になってほしいとの意味も込められているそうです」と説明する。 地元の農協や様々な商品に名前やイラストが使われるなど浸透しているが、各地の伝統行事と同様、ナマハゲの担い手となる若者不足に悩まされている。男鹿市によると、18年末には市内92の町内会が実施したが、23年末に「実施予定」と答えたのは68だった。 市では面や衣装を更新・補修する際の費用を一部補助するなど負担軽減を図っているものの、実施する地区が減っている背景には受け入れを望まない家が増えている事情もあり、一筋縄ではいかない面もある。 大倉地区でも10年ほど前に一度途絶えたが、吉田さんたちの世代が18年に復活させた。「年末がしまらない。みんなが集まる機会がなくて、さみしいね」。そんな気持ちからだった。 ナマハゲは面や衣装、作法などが地区ごとに細かく決まっている。「まずはやっていくことが大事。正式な作法はおいておこう」と吉田さん。手探りで復活させた。「もしガラスを割ったら呼んでもられなくなるから」と、戸は強くたたかない。「嫁は一番早く起きてるか?」といった嫁や子に昔ながらの役割を押しつけるような「時代錯誤なことも言わない」という。 再開後、孫が「ナマハゲを見みたい」と年末に来るようになったと喜んでくれる一人暮らしの高齢者も複数いる。吉田さんは言う。 「最後は『来年もまめでろよ(元気でな)』って帰ってくる。イベントやお祭りみたいな感じでもいいじゃないですか」(岩田正洋) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ベトナム語で、タイ語で…外国人の暮らし サポートするサイト開設
福岡県内で暮らす外国人に、医療や教育、就労など暮らしに必要な情報を多言語で届けようと、県は26日、ポータルサイトを開設した。生産年齢人口が減少するなか、「暮らしやすさ」をアピールし、外国人を呼び込みたい考えだ。 サイト名は「FUKUOKA IS OPEN」(http://www.fisop.net)。対応言語は日本語と英語をはじめ、ベトナム語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語、ネパール語、タイ語。県内で人口が多い国・地域の言語を中心に選んだという。 外国語で診療している医療機関や医療に関する24時間体制のコールセンターなどを紹介するほか、就職意欲がある留学生と企業とのマッチングサイト、学校での日本語指導体制、外国で生まれ育った人向けの県立高校入試の特例制度なども紹介している。 また、西日本短期大学で働く… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル