長妻昭明2023年12月27日 21時00分 東京都杉並区で歩道を歩いていた女性と娘が、自動車整備工場からバックしてきた車にひかれ死亡した事故から一夜明けた27日、事故現場には大勢の人が献花に訪れ、手を合わせた。 事故は26日夕方、都道沿いの歩道で起きた。近くに住むイラストレーターの杉本千尋さん(43)と、娘で小学1年生の凪(なぎ)さん(6)の死亡がその場で確認された。 千尋さんと家族ぐるみで付き合いがあったという40代の女性は、「お互いの家を行き来してよく遊んでいた。突然命を奪われてなんで、どうしてとしか言いようがないです」と涙ぐんだ。 イラストレーターの仕事の作業部屋も見せてもらったことがあったという。「子どもたちが大きくなり、たぶんイラストレーターとして頑張ろうと思っていた矢先だった。優しくてほんわかしていて今でも笑顔が思い浮かびます」と話した。 痛かったと思うので、今は安らかに休んでください。女性はそう願って手を合わせたという。 事故現場近くに住む別の40代の女性は、10歳の娘と一緒に手を合わせて、お菓子を供えた。「娘が同じ年代でここをよく通るので、手を合わせに来ました。クリスマスを幸せに過ごした翌日に突然、命を奪われるなんて言葉になりません」 自動車整備工場について女性は、「珍しい外車や旧車がよく出入りしていた」と話した。事故以前にも工場から車がバックで都道に出る様子を複数回見たことがあるといい、「歩道を通る自転車とぶつかりそうな場面を何回か見たことがあった」と話した。(長妻昭明) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
沖縄知事、辺野古代執行訴訟で上告 国交相は28日に設計変更を承認
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「人質司法」の末、被告のまま亡くなった父 「裁判所は振り返って」
「判断の根拠欠如は明らか」「捜査を尽くしていない」。大川原化工機を巡る事件で、27日の東京地裁判決は逮捕、起訴について厳しい言葉で違法と断じた。約11カ月間勾留された社長らは、「なぜ不正が起きたのか、検証し謝罪してほしい」と訴えた。 東京地裁103法廷。社長の大川原正明さん(74)は、裁判長が読み上げる判決をうなずきながら聞いた。「適切な判断をしてもらえた。警視庁と検察庁にはしっかりと検証し、できることなら謝罪してほしい」 訴訟では、同社の噴霧乾燥機の性能について、警視庁公安部がどう認識していたかが争点となった。判決は、公安部が性能を調べるため必要な温度測定をしなかったと認定した。 判決後に大川原さんは記者会見し、社員らが性能実験を繰り返して無罪を証明したと振り返り、「誇りを感じるとともに、もし技術的に証明されていなかったら有罪にされていたかもと感じる」と話した。 会見には同社元役員の島田順司さん(70)らも出席した。島田さんは公安部の取り調べで、捜査員に誤った法解釈を伝えられたり、発言していない内容の供述調書を作られたりした、と主張してきた。判決は「偽計を用いた取り調べ」「自由な意思決定を阻害することが明らか」と違法性を認めた。 事実解明や名誉回復は一定程度果たされたと感じる。だが、求めるのは再発防止だ。島田さんは「なぜ起きたのか、二度と起こさないために何をしたらいいのか検証してほしい」と話した。 8回の保釈請求届かず 「裁判所は振り返って」 同社顧問だった相嶋静夫さん… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ジェットスター、ストの規模拡大 年末年始の運航に影響広がる恐れ
格安航空会社(LCC)のジェットスター・ジャパンで、労働組合が未払い賃金の支払いなどを求めて、ストライキを続けている。22日に組合員を指定して行う「指名スト」を始め、27日から規模を広げた。会社との団体交渉も合意できない状態が続く。すでに複数便が欠航しており、ストが続けば、帰省などで需要が高まる年末年始の運航に影響が広がる可能性がある。 労組は、パイロットと客室乗務員でつくる「ジェットスタークルーアソシエーション」。同社の従業員は約1千人で、組合員約100人がストに参加する意思を表明しているという。 労組の要求は、①時間外賃金の未払い分の支払い、②一方的に減額された通勤手当の支払い、③組合事務所の提供の3点だ。 特に争点となっているのが未… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ニセ電話詐欺の適性をテスト? 「受け子のテスター」役の男に求刑
ニセ電話詐欺事件で詐欺幇助(ほうじょ)の罪に問われた無職の男(25)=東京都江東区=の初公判が27日、福岡地裁であり、男は起訴内容を認めた。 起訴状によると、被告の男は4月、福岡市南区と大阪府八尾市で計2679万円がだまし取られたニセ電話詐欺事件で、現金を受けとる「受け子」2人が犯行時に使う帽子や服などを買う準備金を、2人の口座に5万5千円ずつ振り込み、犯行を助けたとされる。 検察側の冒頭陳述などによると、被告は「受け子のテスター」と呼ばれる役割も果たしており、受け子を希望する人物に対し、現金に見立てた雑誌を入れた紙袋を送り、開封されないまま返送されてくるかを確認。指示を守るかといった適性を見極めていたという。 被告はSNSを介し、2019年ごろに受け子として詐欺グループに加わった。逮捕されることを恐れ、その危険が少ないテスターに転向したという。 この日の公判で検察側は懲役2年6カ月を求刑し、弁護側は「中核的役割ではなかった」として執行猶予を求めた。 判決は来年1月10日。(伊藤未来) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「黒い雨」降雨地域、特定は困難 気象状況を再現 厚労省の再検証
広島への原爆投下後に降った「黒い雨」を巡り、国の援護対象地域を再検証する厚生労働省の検討会が27日あった。気象シミュレーションや土壌調査の結果、黒い雨が降った地域を特定するのは困難とする作業班の現時点での検証結果が報告された。厚労省は今後も検証を続けるという。 報告された検証結果は、原爆投下後の気象状況をシミュレーションで再現したが、不確実性が大きく、降雨地域を「判定することは困難だ」とした。また、放射性物質の拡散状況を調べる土壌分析でも、当時の状態が残っている土壌を調べることは困難なため、降雨地域を特定できなかった。 また、黒い雨を体験した人への健康影響調査では、広島県や広島市が援護対象とするよう求める区域で、黒い雨を浴びたことによる放射線被曝(ひばく)の直接的な健康被害を確認することは難しかったとした。一方、精神的には、対象区域と同じかそれ以上の影響があったと判断した。 広島赤十字・原爆病院の入市… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
お金の徴収に追われる教員「授業準備の時間が…」 進まない負担軽減
保護者から集めたお金を管理し、時に督促も――。教員の長時間労働が問題となるなか、働き方改革議論のなかで「教員以外が担うべきだ」とされたそんな業務を、半数以上の自治体で教員が担っている実態が明らかになった。なぜ外部化が進まないのか。どうすれば進むのか。 神奈川県の公立中学校で会計担当を務める30代教員は、学校徴収金の管理について「教員の仕事から真っ先になくすべきだ」と感じるという。 業務が集中するのは4月。まず新入生の保護者に指定金融機関での口座開設を求め、口座番号などの情報を手書きで提出してもらう。数百人分の情報をこの金融機関のシステムにまとめて入力し、間違いがないよう同僚と何度も読み合わせる。期限までに提出しない家庭には督促書をつくり、個別に渡す。これだけで計10時間はかかる。 督促のため家庭訪問 ミスできぬ重圧… 業務の実態は さらに、各教科の担当教員か… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
学校徴収金の管理「教員業務から外した」5割未満 進まぬ働き方改革
高浜行人2023年12月27日 17時00分 給食費や教材費といった「学校徴収金」の管理・督促を、教員の業務から外している自治体は5割弱――。教員の長時間労働が問題となるなか、全国の自治体の働き方改革の進み具合を文部科学省が調べたところ、そんな結果が出た。文科省は徴収金関連の業務を教員の仕事から外すよう自治体に求めてきたが、改善は道半ばだ。 同省が27日、全都道府県・市区町村(計1795自治体)を対象にした調査の結果を公表した。 それによると、今年10月1日時点で「学校徴収金の徴収・管理は教師が関与しない方法で行っている」かを尋ねたところ「既に実施または実施中」と答えたのは45・3%。「実施に向け検討中」が32・0%で、「取り組んでいない、取り組む予定がない」は21・8%だった。 また、「放課後から夜間の見回り、児童生徒が補導された時の対応は、学校以外の主体(教育委員会、地域人材など)が中心に対応している」かどうかを聞くと、「既に実施または実施中」としたのは29・5%で前年比3・7ポイント増にとどまった。 6年前に「直ちに改善を」と中教審 国は近年、教員を本来の業務である教育活動に専念させるため、それ以外の事務作業などは教員以外に担ってもらう方向で改革を進めてきた。学校徴収金の管理業務はそうした事務作業の中で特に負担が重く、2017年に文科相の諮問機関・中央教育審議会が教員の働き方改革の緊急提言で「教員の業務としないよう直ちに改善に努めること」と求めた。19年の中教審答申でも、放課後の見回りなどとともに「基本的には学校以外が担うべき業務」に分類されている。 文科省の担当者は「先進的な取り組みもみられるなど地域によっては徐々に改善しているが、自治体間で取り組みに差もみられる。各自治体でしっかり働き方改革を進めてほしい」と話す。(高浜行人) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
最高齢パンダのタンタン、病状良くなく竹食べられず 中国返還を延期
小川聡仁2023年12月27日 17時15分 神戸市立王子動物園(同市灘区)は27日、今月末に迫っていた国内最高齢のジャイアントパンダ「タンタン(旦旦)」の中国への返還期限について、1年延長したと発表した。今秋以降は心臓疾患の悪化などで竹が食べられず、液体の栄養食に薬を混ぜて飲ませているという。加古裕二郎園長は「タンタンファースト(優先)の考え方で治療にあたっている」と説明した。 同園によると、心臓疾患の病状が改善せず、「中国に輸送するリスクが大きい」との判断で、日中双方が合意した。延長された期限は、来年12月末まで。 タンタンは今年10月以降に体力が低下。食欲がなくなり、1日の9割以上を寝るか、じっとして過ごしている。以前は80~90キロだった体重が100キロ前後に増えた。検査のために職員が姿勢を変えるように指示しても、集中力を欠いて従わないこともあるという。 同園は心臓疾患と加齢が影響しているとみており、タンタンの寝室に酸素供給装置4、5台を置くなど、体調管理に努めている。 タンタンは、2000年に中国・四川省から貸し出された。合意していた飼育期間が満了するとして、20年に中国への帰国が決まったが、コロナ禍で一時延期になった。21年には心臓疾患が見つかって強心薬の投薬などが続けられ、返還期限の延長が続いている。 タンタンは現在28歳で、人間の80代に相当する。国内に9頭いるパンダのうち最高齢。同園では22年3月から観覧を中止している。(小川聡仁) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ゆるキャラ「しんじょう君」のお守り 1万円の巨大サイズの絵柄は
高知県須崎市のマスコットキャラクター「しんじょう君」を描いたお守りを、地元の賀茂神社が新年の元旦から授与する。絵柄が毎年変わる恒例グッズだ。 10年目となる今回、受注生産の巨大サイズ(縦38センチ、横24センチ)は過去のイラストを勢ぞろいさせた特別版。1万円だが毎年注文が入るという。 境内で授与するのは特大サイズ(縦29センチ、横21センチ)で3千円。通常サイズ(縦8センチ、横5センチ)と縦長(縦10センチ、横4センチ)は色や絵柄の異なる計8種があり、各800円。 しんじょう君は、須崎市内を流れる新荘(しんじょう)川でかつて目撃されたニホンカワウソをモチーフに2013年に誕生した。 「ゆるキャラグランプリ2016」で全国1位に輝き、市のふるさと納税宣伝隊長を務めてきた。22年度の市のふるさと納税の受け入れ額は約26億2千万円にのぼり、四国の自治体で1位に。 ふるさと納税PRで市に福をもたらし、今年は誕生10周年を記念して、市内に銅像が建つほどの人気ぶりだ。 地元では「可愛いお守りなので、眺めるだけでも幸せな気持ちになれる」という声も上がっている。(蜷川大介) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル