北海道テレビ放送(HTB)の開局55周年を記念したドキュメンタリー番組「未来を創る森のチカラ 北海道から発見!の旅」が、1月2日午後2時~3時30分に放送される。ナビゲーターは野球の日本代表「侍ジャパン」の前監督で、住まいのある栗山町の「栗の樹ファーム」で植樹活動を続ける栗山英樹さんが務める。 北海道の面積の約7割を占める「森林」がテーマ。えりも町ではかつて、森林伐採で砂漠化するほど荒れたが、70年前の植樹活動で森づくりに成功した。えりも町の成功事例を紹介するほか、道内各地からモンゴルまで、森づくりに携わる人や「森」が秘める可能性を追った。 各地を取材したディレクターの渡辺里沙さんは、えりも岬の木々を見て「本当にここが砂漠だったのかな?と最後まで目を疑った」と振り返る。また、親子3代で森を守ってきたストーリーにも衝撃を受けた。「少しでも森に興味を持ってもらって、わくわくする夢が詰まっていることを感じてくれたらうれしい」と話した。 プロデューサーの金子陽さんは開局45周年の企画で、グリーンランドを訪れ、地球温暖化を取材した。「これだという解決策もない。現状、ものすごい進んでいるということまで行き着いたが、(未来への)展望がなかった」と反省した。 今回の番組では「北海道で素晴らしいことをしているんだと再認識してもらいたい」と明るいトーンを心がけたという。 栗山さんは日本ハム監督就任後、番組のナレーションをするのは初めてだったといい、渡辺ディレクターの取材に対して「野球についてこんなに話さなかったのは初めてだよ」と話していたという。 構想から放送まで足かけ約2年を要した。「ここ15年くらいで、ここまで時間をかけた番組はない」と金子プロデューサー。収録を終えた栗山さんは「自然とどう向き合っていくのか。もう一度、森のある意味をいま考えなければ、次の世代が困ってしまう」と話している。 番組HPは(https://www.htb.co.jp/forest/)(古畑航希) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
どこ曲がるんだっけ? 箱根駅伝10区の「寺田交差点」生んだ居眠り
なぜ居眠りなんてしてしまったんだろう。 車内が暖かくて、気持ちよくて、遠くから監督の声が聞こえた。 「ここを曲がったらゴールだからな」 箱根駅伝の第87回大会が翌日に迫る2011年の元日。10区を任された寺田夏生(32)=当時・国学院大1年=は前田康弘監督とコースの確認をしている最中に、夢の中へ引きずりこまれた。 それが箱根ファン伝説の「寺田交差点」を生むことになる。 つなぐ、つむぐ 箱根駅伝100回 2024年1月2日、箱根駅伝は100回大会を迎えます。残り500㍍での棄権、異例の1年生主将、繰り上げを避けた7秒の戦い……。伝統のトロフィーを作った職人秘話も。様々な「箱根」を取材しました。 箱根駅伝をきちんと見たことは一度もない。 長崎県出身。中高生6年間は足が速かったため、箱根駅伝がある毎年1月2、3日は必ず宮崎県内で開かれる強化合宿に参加していた。そこにはテレビがなかった。 「小学生の時にうっすら見た記憶があるぐらい。でも全然思い入れがなくて、箱根に触れる機会がなかったんです」 監督からのスカウトで国学院大へ入学。先輩の箱根への熱い思いに触れ意識は上がっていく。だが、逆にケガも増えていった。臀部(でんぶ)の炎症、疲労骨折、思ったように練習ができない。 12月に、選考メンバーから1人、離れることに。「もう箱根はないだろうな」。二段ベッドの上で、のんびりとゲームをして過ごす日も多かった。 走り出しは11位、シードまで21秒 メンバー入りを宣告されたのは、大みそかだった。「1キロ3分5秒で走れば良いから。いけるっしょ」。明るく言う監督の言葉に、迷いなくうなずいてしまった。 元日、10区(鶴見中継所~… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「核持ち込み問題、再浮上も」米空母横須賀配備50年、第一人者の懸念
1973年の米空母の横須賀配備は、核兵器の搭載を巡る問題で始まった。米情報公開法を駆使して在日米軍の実態を明らかにした第一人者で、長崎大学核兵器廃絶研究センターの初代センター長を務めたNPO法人ピースデポ特別顧問、梅林宏道氏に聞いた。 ――空母配備を巡り、当時の横須賀市長は「母港化は基地の拡大、恒久化につながる」と反対を表明し、後に容認に転じました。背景には何が 一番大きいのは日本政府との関係だと思う。米軍にとって横須賀は最も大切な基地のひとつ。その基地を抱える市長は、政府とうまくやっていくことが非常に大きな役割になる。日本政府は米国との関係から受け入れざるを得ない状況になっていて、市長も最終的に合わせざるを得なかった。マスコミは「空母 滞在は3年間の予定」などと大きく報じたが、米側の交渉記録には一切「3年」の話は出てこない。 核兵器の問題、気にした米国 ――日米両政府はどんな交渉をしていたのでしょう 米国立公文書館に当時の極秘… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「大熊の名を」つないだタスキ 13年貫き続けたランナーの思い
東日本大震災後に途絶えていた駅伝大会が復活した。震災からまもなく13年。そこには、大熊の名が駅伝から途絶えぬように尽力した、1人のランナーの思いがあった。 福島県大熊町で12月17日にあった「大熊駅伝」。駆け抜ける82チーム計約320人の姿に、主催者の一人、渡辺隆弘さん(42)は「これだけ多くの人が大熊町に集まり走ってくれたのは夢のよう」と目を潤ませた。 町内では1989年ごろから毎年大会が開かれていた。町内外の小学生から大人まで、多いときは200チーム以上が参加する、町の冬の風物詩だった。 渡辺さんは隣町の富岡町生ま… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海産物が人気 「アメ横」に年末の買い物客戻る 「本当に感謝」
年の瀬の30日、東京・上野のアメ横商店街は正月用の食材を買い求める客らでにぎわった。約400店が軒を連ねる通りには「1万円でカニふたつにイクラもつけるよ!」「どうぞ近くで見ていって!」と店先から客を呼ぶ声が響いた。 アメ横商店街連合会によると、昨年の27~31日の人出は150万人だったが、今年は200万人近くと見込んでいる。 同会の千葉速人副会長(69)は「これだけ人出が戻ってきたのは本当に感謝。外国からの観光客だけでなく、北関東近郊のお客さんにももっと来て買い物を楽しんでいただければうれしいです」と話した。(柴田悠貴) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
まだ見ぬ「ミノリ」に抱いた恋心 男は見知らぬ女性に手をかけた
元交際相手への逆恨みから、殺人のぬれぎぬを着せるために犯行に及んだ――。 前橋地裁は11月、そう指摘し、強盗殺人などの罪に問われた被告の女(34)に無期懲役の有罪判決を言い渡した。被告が無罪を訴えた中、地裁が信用したのは、共犯者とされた男(37)の証言だった。 判決や男の証言などから、事件の経過をたどる。 被告は2020年5月ごろ、マッチングアプリで知り合った被害男性と交際を始めた。だが、7月ごろ、被害男性のクレジットカードの不正使用を疑われ、距離を置くことになった。その後、電話やメールで連絡を取ろうとしても一切、応じてもらえなくなった。 同じころ、被告とゲーム仲間だった男のもとに、被害男性に危害を加えることなどを指示しているとみられるSNSのメッセージが届くようになった。被告に頼み、紹介してもらった女性「ミノリ」からだった。男の携帯電話には、次のような受信メッセージが残っていた。 「(男が)処理するってこと」「包丁で刺すって話。」(7月24日) 「用意しておいてほしいものが」「金属バット」「(一応)練炭」「刃物類」(同月25日) 「自殺しなければすぐ消すこと」「(被害男性が)殺したように仕向けて2階でもどこでも転がしておくこと」(同月30日) 被告がSNSで自殺志願の被害女性を誘い出し、その被害女性を男が殺す。そして、その遺体と身分証を被害男性の家に運び、家ごと燃やす――。 そんな計画に、男が加わっていった。被害女性や被害男性とは面識がないのに、なぜ応じたのか。男が理由に挙げたのは、まだ見ぬミノリへの恋心だった。 検察官「どうやってミノリと… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
柿沢議員側「人身御供を」 前区長に提案 ネット広告関与隠す工作か
4月の東京都江東区長選をめぐり、前法務副大臣で衆院議員の柿沢未途(みと)容疑者(52)が選挙期間中に違法な有料ネット広告を掲載したなどとして逮捕された事件で、柿沢議員の秘書が木村弥生・前区長(58)=辞職=に対し、広告掲載を判断した人物として無関係の第三者を「人身御供」にする提案をしていたことが、関係者への取材でわかった。 提案を受けた木村氏の側は会見で「支援者が単独で行った」と虚偽説明をした疑いがあり、東京地検特捜部は柿沢議員や木村氏の関与を隠す偽装工作とみて調べている。 「早急にストーリー固めを…」 柿沢議員は28日、公職選挙… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
バトンチームで10代男子選手が指導者から性被害 協会、関係者処分
バトントワリングのチームで、10代の男子選手が指導者の男性から3回にわたって性被害を受けていたことが、日本バトン協会(東京都台東区)への取材でわかった。被害を覚知した協会の前の理事長は「同意の上の事案」などと決めつけ、話し合いで解決するよう促していたという。 このチームの創業者のホームページによると、チームは国内外の大会で複数回、金メダルやグランプリを受賞している。 協会は今年7月に弁護士3人の外部調査委員会を設置し、10月に報告を受けた。調査によると、男子選手は2月から3月にかけて、チームの代表で指導者だった男性の京都市内の自宅で、3回にわたって性被害を受けたという。選手は拒むことができなかったといい、精神的なショックを受け、選手生活を継続できなくなった。指導者の男性はその後、代表を辞任し、海外に渡航して連絡が取れない状態という。 当時の協会の理事長は選手か… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スーツケースから成人男性の遺体 釣りや散歩の人たち目立つ多摩川で
神奈川県警は30日、川崎市川崎区殿町付近の多摩川で、釣り人が見つけたスーツケースから成人男性の遺体を確認した、と発表した。県警は司法解剖して死因などを調べる。 捜査1課によると、29日午後10時10分ごろ、釣り人から「大きめのスーツケースがある」と110番通報があった。30日午前9時45分ごろ、捜査員が中を確認し、遺体を見つけたという。スーツケースはキャスター付きの大きめのサイズ。多摩川の泥が堆積(たいせき)した部分にあったといい、上流から流れてきた可能性もあるとみて捜査している。 発見場所は、京急大師線の大師橋駅から約1キロ離れた多摩川内。川沿いでは釣りやジョギング、犬の散歩をする人が目立つ。 29日にも釣りに来ていたという東京都世田谷区の30代男性は「昨日は約1キロの間に50メートル間隔で釣り人がいた。普段釣りをしている場所で事件が起きるなんて怖い」。近くにいたホームレスの男性は「昨日か一昨日に、警察官がたくさん来ていた。何かあったんだろうと思っていた」と話した。(原晟也、手代木慶) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
多摩川のスーツケースの遺体は46歳男性 殺人・死体遺棄容疑で捜査
川崎市川崎区殿町付近の多摩川で、釣り人が見つけたスーツケースから成人男性の遺体が見つかった事件で、神奈川県警は30日、遺体は住所、職業ともに調査中、原唯之さん(46)と判明した、と発表した。司法解剖の結果、死因は窒息と判明。県警は殺人・死体遺棄事件として捜査を始めた。 県警によると、死後、数日程度と思われ、刺し傷など目立った外傷はなく、手足を折り曲げた状態でスーツケースに入れられていたという。(手代木慶) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル