有元愛美子 野口駿 仁村秀一2023年12月10日 0時00分 埼玉県蕨(わらび)市の蕨郵便局で10月にあった人質立てこもり事件で、埼玉県警は、同県戸田市の無職鈴木常雄容疑者(87)を11日にも、同じ日に病院で医師らを射殺しようとしたとする殺人未遂や銃刀法違反(加重所持、発射)などの容疑で再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。鈴木容疑者は、郵便局で警察官に発砲したとして同容疑などで逮捕されていた。今回で逮捕は3回目。 再逮捕容疑は、10月31日午後、蕨郵便局から約1・5キロ離れた戸田中央総合病院(戸田市)で、屋外から1階の診察室に向けて拳銃を少なくとも1発撃ち、40代の男性医師と60代の男性患者、50代の患者の妻を殺害しようとし、病院のガラスを割るなどしたというもの。医師と患者は頭部に3週間のけがを負った。 捜査関係者によると、鈴木容疑者は過去に同病院を受診し、トラブルになったという。ただ、今回けがをした医師や患者と面識はなかった。 郵便局で局員を人質に立てこもったとされるのは、同日午後2時過ぎから約8時間。昨秋に自身のバイクと郵便局のバイクが衝突し、物損事故とされたことに不満があり、局長らを呼ぶよう要求した。最終的には、局内に突入した警察官に人質強要処罰法違反容疑で緊急逮捕された。(有元愛美子、野口駿、仁村秀一) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
宮沢防衛副大臣の私設秘書を逮捕 車で男性はねた疑い、男性は重傷
後藤遼太2023年12月10日 0時21分 静岡県警磐田署は9日、宮沢博行防衛副大臣の私設秘書の川口浩生(ひろお)容疑者(39)=同県磐田市=を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕し、発表した。「はねたのは間違いない」と容疑を認めているという。 署によると、川口容疑者は9日午後6時半ごろ、磐田市中泉の路上で軽乗用車を運転中に、横断歩道を渡っていた近くの自営業の男性(72)をはねた疑いがある。男性は腰の骨が折れる重傷を負った。(後藤遼太) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「ごっつんこ」笑顔の皇后さま 苦悩と努力 担当記者が見た素顔
天皇、皇后両陛下が出席者一人一人に目礼し、退室する際。皇后さまは一人の男性に歩み寄り、左手を自身の耳に当てながら話しかけた。 「どうぞお耳をお大事にして下さい」 先月、皇居・宮殿で開かれた両陛下と、今年度の文化勲章受章者と文化功労者との懇談終了後。文化功労者の一人として出席していた現代美術家の横尾忠則さん(87)は、驚き、感動した。 ■想定外の対応、自身の問題が… この記事は有料記事です。残り1459文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日本生まれの子への「在留特別許可」クルド人中高生が語る期待と不安
日本で生まれ育ちながら在留資格がない外国籍の子どもらについて、政府は8月に、人道的な理由から日本にとどまれる「在留特別許可」を与える方針を発表した。ただ、対象になるには一定の条件を満たす必要がある。埼玉県川口市で12月9日、市民グループが開いた記者会見で、市内で暮らすクルド人の中学生・高校生計4人が期待や不安を語った。 4人はいずれもトルコ国籍で、入管施設での収容が一時的に解かれた「仮放免」の状態だ。就労できず、許可がなければ県外に移動することもできない。 「今は保険証がなく、病院でお金がかかる。高校生になっても働けない。許可が出ればうれしい」 日本で生まれ育った中学1年の女性(12)は、こう期待を込めて語った。 出入国在留管理庁によると、在留特別許可の対象は、日本で生まれ、改正入管難民法の施行時(6月の公布から1年以内)までに小中高校で学んでいる子どもたち。基本的に、家族とともに在留を認める。 許可が出れば、就労や県外への移動などもできる。法律の施行後に許可が出る可能性もあるという。 ただ、親が、不法に入国して… この記事は有料記事です。残り783文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
政治資金パーティー収入など報告書に未記載 立憲市議を役職停止処分
大下美倫2023年12月9日 21時51分 立憲民主党福岡県連(城井崇代表)は9日、福岡市議で県連幹事長代理の田中慎介氏(45)を、無期限の役職停止にしたと発表した。田中氏の資金管理団体の政治資金収支報告書(昨年分)に寄付金などが未記載だったためで、城井代表は「露骨な悪意は認められないが、記載ミスと捨ておけない」と説明した。 未記載だったのは、収入では県連からの寄付など約336万円、政治資金パーティー関連の約331万円。支出では、選挙関連の推薦料など約286万円。一部報道などを受け、4日付で報告書を修正したという。田中氏は朝日新聞の取材に「昨年は福岡市長選(出馬)や初の政治資金パーティーの開催でボリュームが多くなり、チェックが至らなかった」とし、「(自民党の)裏金が問題となる中、外形的には同じような実態となり痛恨の極み。今後はチェック態勢をしっかりしたい」と話した。田中氏は昨年11月の市長選に立候補し、落選。今年4月の市議選で返り咲いた。(大下美倫) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
民家押し入り、ゴルフクラブや包丁で脅す 強盗容疑で高校生らを逮捕
石原剛文2023年12月9日 17時50分 栃木県警は、いずれも千葉県成田市在住で、16歳と17歳の男子高校生と、無職の男(18)の計3人を強盗と住居侵入の疑いで逮捕し、9日発表した。県警は3人の認否を明らかにしていない。 捜査1課などによると、3人の逮捕容疑は5日午後8時ごろ、栃木県佐野市内の30代の男性会社員宅に侵入し、この男性に包丁やゴルフクラブを見せながら「有り金を全部出せ」などと脅して現金約4万3千円を奪ったというもの。男性にけがはなかった。逮捕された3人は知人同士だという。(石原剛文) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
謝罪から一転、無罪主張 元自衛官らに判決へ 五ノ井さん性被害事件
滝口信之2023年12月9日 18時00分 元自衛官の五ノ井里奈さん(24)が名前を出して被害を訴え、強制わいせつ罪で在宅起訴された元自衛官3人=懲戒免職=の判決が12日、福島地裁である。検察側は懲役2年を求刑し、3人は無罪を主張している。 起訴されたのは、五ノ井さんより階級が上だった渋谷修太郎(31)、関根亮斗(29)、木目沢佑輔(29)の3被告。北海道別海町の陸自演習場の建物内で2021年8月、格闘技で五ノ井さんをベッドに押し倒し、覆いかぶさって腰を前後に動かすなどし、着衣越しに陰部を接触させたとされる。 争点は、強制わいせつ罪が成立するかだ。 初公判で、渋谷被告は「腰を振ったのは事実だが、笑いを取るためだった」、関根被告は「腰を振るような行為はしていない」、木目沢被告は「覆いかぶさるようになったが、体には触っていない」などと述べた。 3被告は昨年10月、五ノ井さんに面会し、直接謝罪した。公判では、防衛省から「土下座してくれ」などと指示を受け、自らの意思に反して謝罪した、と説明した。 検察側は論告で、五ノ井さんの被害申告は核心部分が一貫し、複数の目撃証言とも整合していて信用できるとし「わいせつ行為にあたるのは明らかで、性的羞恥(しゅうち)心を大きく害した」と主張した。 一方、弁護側は最終弁論で、五ノ井さんの被害申告は「過大に評価すべきではない」と反論。性行為を思わせるような行為を目撃したとする証言についても「変遷し、信用性がない」などとし、罪の成立を否定した。(滝口信之) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
希望から絶望へ 地獄の日々に考えた 五ノ井さん「闘い」の覚悟
有料記事 聞き手・島崎周2023年12月9日 18時00分 元自衛官の五ノ井里奈さん(24)が名前を出して被害を訴え、強制わいせつ罪で在宅起訴された元自衛官3人の判決が12日、福島地裁である。検察側は懲役2年を求刑し、3人は無罪を主張している。五ノ井さんは、声をあげてから1年半を「地獄のような日々だった」と振り返り、「悪いことは悪いとしっかり裁いてほしい」と語った。 ――この1年半は、どんな時間でしたか 考えて、悩んでの繰り返し。大変なことがたくさんありました。正直、地獄のような日々でした。不起訴になった時は特に、「全て終わった」と思いました。「どうしたらいいんだろう」と、途方に暮れました。 それでも、被告らから直接の謝罪を受けた時、その態度や言葉から、本当に誠意のある謝罪だと感じました。法廷でも事実を認め、反省の弁を述べてくれる、と「希望」を持っていました。 ――被告3人は無罪を主張しました。どう感じましたか 裁判はそれぞれの主張をする場です。驚きはありませんでした。でも、どんな主張であれ、私としては反省の弁を述べてほしかった。しっかり反省してくれれば、裁判長に罪を軽くするように訴えようとさえ思っていたくらいです。 だからこそ、自分たちの行動… この記事は有料記事です。残り1837文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
兵糧攻めから生き残ったのに、食事したら死んだ? 医師らが論文発表
日本史上、最も有名な兵糧攻めの一つとされる戦国時代の「鳥取の渇(かつ)え殺し」では、多くの餓死者が出た。だが鳥取城の落城後、せっかく生き残った人たちも食べ物を口にした直後に死ぬという奇怪な現象が起きていた。その原因を推察した論文が、国際医学雑誌に掲載された。 天下統一を目指す織田信長の命を受けた羽柴(後の豊臣)秀吉による鳥取城への攻撃は、1580(天正8)年から2年続いた。鳥取県立博物館によると、現在の県庁そばにある久松山(きゅうしょうざん)の山頂やふもとにあった城は、信長を「堅固な名城」とうならせたほど防御力が高かった。 81年、秀吉は兵糧攻め作戦に出る。城内には武士だけでなく多くの非戦闘員も立てこもった。籠城(ろうじょう)は3カ月以上に及び、多数の餓死者が出た。最後は城主の吉川経家(きっかわつねいえ)が切腹することで城内の人命が助かった。 ところが悲惨な事態は続いた。同館によると、信長の旧家臣、太田牛一の記録「信長公記」には、落城後、飢餓状態にあった人々に秀吉が粥(かゆ)を与えると「食に酔って」しまい、過半数がすぐに死んだと書かれている。秀吉の伝記「豊鑑(とよかがみ)」には、粥を大量に食べた者がすぐに死に、少しずつ食べた者は問題なかったとの記述もあるという。 医師や学芸員がたどりついた答えは この「奇怪な死」について… この記事は有料記事です。残り781文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
5千個の入れ歯、むき出しの「歯アート」 珍スポットに根づく地元愛
ないだ海面が日の光を反射し、サファイアのように輝く。そんな瀬戸内海のぜいたくな光景が望める高松市庵治(あじ)町の海岸線に、その美術館はある。 高台の駐車場に着くと、手の形をしたイスが目に入った。沖縄の那覇市や、南アフリカのケープタウンへの距離や方角が書かれた看板標識も立っている。そこから坂を下ると、一層目を引くオブジェが現れた。 【撮影ワンポイント】歯ART美術館 大きく口を開け白い歯を見せる作品がおもしろい。どう撮影するか考えていると、猫が警戒しながら遠回しに寄ってきた。カメラに広角レンズをつけ、逃げないようにそっと近づく。写真の中で猫が主役にならないように、写真の構図の奥の方に入れた。作品と同じように口を開けた瞬間を撮影した。(小宮路勝) 人間の頭ほどの大きさで、目や鼻はなく、口だけを大きく開けた石がいくつも置かれている。口の中には、真っ白な歯とピンク色の舌。石の表面についたまだら模様とのアンバランスさが、珍妙だ。 一体、これは何なのか… この記事は有料記事です。残り653文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル