岸田文雄首相が2019年にニュート・ギングリッチ元米下院議長と面会した際に、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)友好団体トップらが同席したとされる問題で、首相は7日午前、官邸で記者団の取材に応じた。ギングリッチ氏が朝日新聞の取材にトップらの同席を認めたことについて問われ、「同行された方がどなたであったか承知していない。この認識は変わらない」と述べた。 首相は「ギングリッチ氏に確認すべく接触を試みているが、たとえ同行者のなかに(教団)関係者がいたとしても認識は変わらない」と主張。「同行者にそういった方がいたことをもって、旧統一教会と関係を持っていたという指摘はあたらない」とも述べた。 ギングリッチ氏が、面会は友好団体が手配したと説明していることについては、「あくまでもギングリッチ氏との面会が申し込まれ、元外務大臣の立場でお会いした」。ギングリッチ氏側から首相に回答があった際に説明するかどうかについては、「既に当時の面会記録を関係者にあたって確認している」と、消極的な考えを示した。 首相は自民党政調会長だった… この記事は有料記事です。残り234文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 旧統一教会問題 2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題に注目が集まっています。特集ページはこちら。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ローンに縛られる人生イヤ? 「3Dプリンターの家」なら300万円
新築の家の値段は約300万円。工期は24時間以内。兵庫県のメーカーが売り始めたそんな住宅に、全国から注目が集まっている。使うのは3Dプリンター。「住宅は高価」という既成概念を打ち破る。(黒田早織) 新興住宅メーカー「セレンディクス」(兵庫県西宮市)が今年5月、長野県佐久市に建てた家は、直径約3・3メートル、高さ約4メートルの白い球状。ドアと三つの窓がついている。 コンクリート製で、内部の広さは10平方メートル、壁の厚さは約30センチ。外壁から屋根は一体だ。耐震基準もクリアし耐用年数は約70年。水回り設備を完備した2人暮らし用の50平方メートルタイプも開発済みで、注文を順次受けている。 高さ数メートルの巨大な3Dプリンターが設計データを読み込み、ロボットアームでパーツを作る。パーツを現地に運び、組み立てる。 同社は、3Dプリンター住宅の販売は「日本初」とうたう。10平方メートルタイプの組み立て時間は23時間で、価格は330万円。50平方メートルタイプは40時間で完成し、550万円だ(いずれも税抜き)。 これまでの家造りは、大工など職人の手作業に頼っており、住宅価格の9割は人件費とも言われる。その工程をすべて機械化することで、販売価格も工期も大幅に減らすことができたという。 従来の家造りでは木材や断熱材など様々な建材を使うが、同社の家はコンクリートのみ。資材コストも複雑な建設工程もカットできる。 ローンのために働くなんて 同社は2018年創業で、「車を買う値段で、家を買う」を掲げる。 住宅の新築にかかる値段は… この記事は有料記事です。残り917文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「お前ナンセンスなんだよ」市長がパワハラか、音声公開 岡山・笠岡
小沢邦男2023年12月7日 11時36分 【岡山】笠岡市議会は6日に特別委員会を開き、小林嘉文市長による職員へのパワハラが疑われる音声データが公開された。「バカみたいなこと言うなお前」などと声を荒らげている様子が聞き取れる。小林市長は自身の声であると認めたが「いつどこで、誰とのやりとりかが分からない」とし、ハラスメントへの認識については明言を避けた。 公開された音声は約2分。職員とみられる相手に対し、小林市長が「いい加減なこと言うな、お前」「バカみたいなこと言うな、お前、ナンセンスなんだよ」と怒鳴り上げている様子が聞き取れる。 11月末に匿名の職員から提供された。いつどこでのやりとりかは不明だが、補正予算案の見直しをめぐってのものとみられる。 小林市長は報道陣に「私の声だ」と認める一方、「(音声の内容が)仕事の話だとすれば、笠岡を変えたいという思い、パッションが語気に表れた」と説明。その上で「相手が誰か、どんな状況で言っているのか、職員かどうかもわからず、今の段階ではパワハラかどうかは判断できない」と述べた。 市議会は開会中の定例会最終日の20日、市長など特別職や職員、議員を対象にしたハラスメント防止条例案を提案する。当事者に市長や議員がいる場合、外部の有識者でつくる対策委員会が調査するとしている。 小林市長は「客観的に判断してもらい、パワハラと判断されれば素直に反省したい」と話した。 小林市長は2020年、働きやすく活気あふれる市役所の実現を目指すため「ハラスメント撲滅宣言」をしている。(小沢邦男) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「核なき世界」目指す国際会議、被爆地の長崎で 岸田首相も出席調整
核兵器のない世界に向けた道筋を議論する「国際賢人会議」の第3回会合が8~9日、長崎市で開催される。核保有国や非保有国の有識者らが集い、岸田文雄首相もいずれかの日程で出席する方向で調整しているという。ロシアによるウクライナ侵攻やパレスチナ自治区ガザ地区での軍事衝突で核使用のリスクも懸念されるなか、核廃絶に向けた率直な議論が進むかが注目される。 国際賢人会議は、広島選出の岸田首相が2022年に立ち上げを表明し、初会合は同年12月に広島で開かれた。第2回は今年4月に都内で開催され、核不拡散条約(NPT)体制の維持・強化を求める提言を発表した。委員は、座長の白石隆・熊本県立大理事長を含む日本の有識者が3人。ほかに、核保有国の米国、ロシアや中国、英仏などの12人が務める。 関係者によると、8日午前に委員らが平和公園で献花し、長崎原爆資料館を視察する。被爆者による講話や被爆者団体との対話の後、若者らとの意見交換もある。原爆で多くの児童が犠牲になった旧城山国民学校の校舎も訪問する。同日午後と9日、出島メッセ長崎で会合を開く。会合は一部報道陣に公開されるが、原則非公開。「集中して闊達(かったつ)な議論を進めるため」だという。 英国のデス・ブラウン元国防… この記事は有料記事です。残り728文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
道警ヤジ「この国に地下水脈のように流れる問題」映画監督が語る本質
2019年夏の参院選で、街頭演説する安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした市民らが北海道警の警察官に排除された問題の背景に迫るドキュメンタリー映画「ヤジと民主主義 劇場拡大版」が、12月9日から全国公開される。当初から4年間取材を続ける監督のHBC北海道放送報道部の山崎裕侍さん(52)は「この国に地下水脈のように流れている問題がある」と指摘し、キーワードに「迷惑」を挙げる。 山崎さんは朝日新聞の報道でこの問題の詳細を知ると、「大変なことになった」と道警や当事者らの取材を続けた。 「でも、ふと気がつくと他のテレビ局は報道しなくなり、僕らがやめると誰も報じなくなるだろうと。そう思うと、やめられなくなった」 報道を続けた結果、ある問題意識にたどり着いた。 「元道警幹部へのインタビューがきっかけで、道警だけの問題ではないと感じた。ヤジ排除に限らず、警察は僕らの見えないところで法的根拠があいまいなことをやっていると聞いた。最初は道警が首相に忖度(そんたく)して排除したのだろうと思っていたが、この国に地下水脈のように流れている問題にも気づいた」 ニュース番組の枠を超え、テレビドキュメンタリーや書籍を通じて発信を続けてきた。最新の取材成果を盛り込んだ今回の映画では、ホームレスの人が寝られないように設計されたベンチが紹介されるなど、「迷惑」だと思う感情に着目する。 「僕らは自分でも気がつかないうちに異質なものを迷惑だと排除している気がする。ヤジ排除はテレビカメラの目の前で行われたが、それを許してしまう社会の息苦しさを感じてほしい」 「誰かを迷惑だと標的にしたら、それがいつ自分に降りかかってくるかわからない。他人の権利を認めないと、逆の立場になった時に自分の権利を行使できなくなる。人権をないがしろにしたくなければ、異質なものを認め合える社会にしていくべきだ」 民主主義にとってヤジとはどんな行為か。そう尋ねると、山崎さんはこう返した。 「ヤジは『俺たちは生きているんだ』という存在の証しだと思う。自分はこんな意見を持っている、この政策は反対だ、こんな苦しいことがある、ということを表明する手段です。声を上げることで周りの人に知らせたり、考え方が変わるきっかけになったりする。声を上げられないとすれば、街頭演説に同じような考えの人しか集まらなくなって分断が一層広がる気がする」 映画を通じて届けたい思いとは何か。 「ヤジは迷惑だと思っている人にこそ、この映画を見に来てほしい。道警のヤジ排除だけをテーマにしているわけではなく、見る人によって感じることは違うと思う」(上保晃平) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
酩酊しATMへ…横浜で高額被害相次ぐ 店からは90度超の酒も
横浜最大の歓楽街・伊勢佐木町に隣接する福富町付近で、酩酊(めいてい)した客が飲食店員とATMに行き、多額の現金を引き出される被害が多発している。神奈川県警伊勢佐木署によると、身に覚えのない支払いの相談は今年に入って急増し、被害総額は計約1億4700万円で、昨年1年間の2倍に迫る勢いだ。新型コロナウイルスが5類に移行して初めての忘年会シーズンを前に、県警は警戒を強めている。 スナックや外国料理店、風俗店などが立ち並ぶ横浜市中区福富町。早朝、両脇を女性に支えられた泥酔客がコンビニでお金をおろし、コインパーキングや歩道に置いていかれる。 こうした光景を、福富町町内会の小島正男副会長(75)ら住民は何度となく目撃し、110番通報してきた。小島副会長は「警察が駆けつける頃には女性たちの姿はない」と話す。 「身に覚えのないカード決済があった」「コンビニで多額の金が引き出されたが、記憶がない」 福富町周辺で今年、飲食後の被害を伊勢佐木署に相談した客は11月23日までに249人、被害総額は1億4739万円に上った。昨年1年間の148人、総額約7500万円から急増している。1人あたりの被害額も昨年の約50万円から今年は約60万円へ上がり、200万円超の人もいた。 被害者の大半は、隣接する飲食街の野毛や関内で飲んで流れてきた人たちだ。 「ロシア、フィリピンいろいろある。どれがいいですか?」。深夜、路上に立つジーンズ姿の女性らが近づき、誘うという。 捜査関係者によれば、英語の「水先案内人」などが由来とみられる「パイラー」と呼ばれる客引きで、知り合いの店に連れて行き、客が支払った金額の半額を取り分として得ているという。 県警は今年、違法な客引きや客待ちをした疑いで17人を逮捕。大半がパイラーだ。以前から活動していたが、新型コロナの行動規制の緩和で人通りが増えたことで、活動も活発になったとみられる。 店からアルコール度数90度超の酒 客が連れていかれた中国パブ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日大アメフト部員らに大学側が説明会 廃部の方針に至った3つの理由
日本大学アメリカンフットボール部の違法薬物事件への対応をめぐり、日大は6日、都内で部員らに対する説明会を開き、学内会議で廃部の方針が決まった経緯などについて説明した。 部員らを対象にした説明会は、廃部方針の決定後初めて。当初はオンラインのみでの開催予定だったが、部からの要望を受けて一部の部員は対面で参加した。会議には沢田康広・副学長や益子俊志・スポーツ科学部長、アメフト部の中村敏英監督らが出席した。 出席者によると、沢田副学長… この記事は有料記事です。残り544文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
岸田氏との面談は教団友好団体が「手配」 元米議長が認め、写真提供
岸田文雄首相が2019年にニュート・ギングリッチ元米下院議長と面談した際、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体「天宙平和連合(UPF)ジャパン」のトップらが同席していたとされる問題で、ギングリッチ氏が朝日新聞の取材に応じ、トップらの同席を認めた。面談については「UPFジャパンが手配した」と説明した。 岸田氏は「ギングリッチ氏から表敬をしたいという申し入れがあって、お会いした」としているが、教団側が日米の有力政治家の面談を仲介していた可能性がある。 岸田氏は自民党政調会長だった19年10月、党本部でギングリッチ氏と面談。朝日新聞は経緯や同席者についてギングリッチ氏に質問を送り、6日に書面で回答があった。 ギングリッチ氏によると、UPFジャパンの梶栗正義議長や、米国の教団の元会長でUPFインターナショナル会長のマイケル・ジェンキンス氏が同席し、岸田氏と会話も交わしたという。面談は「UPFジャパンが手配した」とした。 一方、UPFジャパンは6日、朝日新聞の取材に「もともとは安倍(晋三)首相(当時)とギングリッチ氏の会談をアレンジしようとしたが、時間をとれなかったので安倍首相が岸田政調会長(当時)との会談をセットしたと理解している」と回答した。 面談をめぐっては岸田政権の複数の関係者が、安倍氏の要請だったと取材に話しており、UPF側が間に入る形で安倍氏とギングリッチ氏の面談が調整され、安倍氏の都合がつかずに岸田氏が対応した可能性がある。 岸田氏は面談に教団友好団体のトップが同席していたかどうかについて「承知していない」「名刺交換をしたかどうか、全く記憶していない」などと述べていた。 しかし、ギングリッチ氏は、梶栗氏とジェンキンス氏の同席を認めたうえで「まず名刺交換をした。その上で話し合った」。握手をしている様子や名刺交換の様子が写った写真とともに、そう説明した。 朝日新聞は6日、ギングリッチ氏の説明について岸田氏の事務所に文書でたずねた。「同行者の中にどなたがおられたのかは承知していなかったということを申し上げているものであり、それに尽きる」と回答があった。 UPFは、教団の創始者である文鮮明(ムンソンミョン)氏と韓鶴子(ハンハクチャ)総裁夫妻が創設した団体で、UPFインターナショナルは世界に約150あるという支部を統括する組織。ギングリッチ氏はUPFの大規模な集会で講演するなど、関係が深いことで知られる。(編集委員・沢伸也、高島曜介) 「誰が参加していたかは明らか」 元下院議長、面談の経緯説明 岸田文雄・自民党政調会長(当時)との面談の場に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体トップがいて会話も交わしていたと、ニュート・ギングリッチ元米下院議長が朝日新聞の取材に認めた。ギングリッチ氏は写真とともに、面談の経緯や同席者について振り返り、文書で説明。同席者のことを「承知していない」と繰り返す岸田氏との違いが際立つ形となった。 顔を合わせての握手、交換し… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ヤミ金業者の代表逮捕、コロナで苦境の飲食業者らに 不当利息数億円
貸金業の登録がないのに金を貸し、法定上限を超える利息を受け取ったとして、警視庁は6日、東京都台東区台東1丁目にある会社「コスモ・エージェンシー」の代表、松村正雄容疑者(68)と社員の60代男を貸金業法違反(無登録営業・高金利)容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。法人としての同社も近く同法違反容疑で書類送検する方針。 捜査関係者によると、松村容疑者らは、貸金業の登録がないのに、2020年春ごろ~23年秋ごろ、都内の複数の法人や個人に複数回にわたり法定金利(20%)の約3・5倍で金を貸し付け、不当な利息として約400万円を受け取った疑いがある。 生活経済課は、松村容疑者らが19年3月ごろ~23年秋ごろ、100を超える法人、個人に対して計数十億円を違法に貸し付け、合わせて数億円の利息を不当に受け取ったとみている。 松村容疑者らは不動産業者や飲食業者などに、不動産や銀行の通帳を担保に、審査なしで現金を貸し付けていたという。一部の飲食業者は警視庁に対し、コロナ禍で収入が減り、ヤミ金である同社を頼ったと説明しているという。 同社は1997年に貸金業者として都に登録。顧客の返済能力の調査義務違反などで18年12月に業務停止処分を受け、19年春に廃業したが、水面下で続けていたという。自社ホームページは持たず、主に口コミで客を集めていた。同課は摘発を逃れるためだった可能性があるとみている。(御船紗子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「まるでモンサンミシェル」 水位が下がって琵琶湖の島が陸続きに
林敏行2023年12月6日 21時00分 「近畿の水がめ」と呼ばれる滋賀県の琵琶湖で、少雨による水位低下が続いている。 県北部の長浜市では、普段は湖岸近くに浮かぶ小島「奥の洲」が陸続きになり、フランスの有名な修道院「モンサンミシェル」のようだと話題になっている。 琵琶湖河川事務所が発表した6日午前6時の平均水位はマイナス70センチで、県が渇水対策本部を設置する基準まで、あと5センチに迫る。台風の上陸が少ないなど、今年は好天が続いたのが理由で、今年7~11月の大津市での降水量は、平年より約3割少なかった。 湖北野鳥センターによると、「奥の洲」は鳥の生息地で、湖岸と島の間にある浅瀬は、水位が上昇する夏場は水深約1メートルほどで、つながっていない。 湖岸の湿地帯にあるヨシ群落を保護するため、県は条例を定めている。同センターは、ヨシを折ったり、芽を踏みつぶしたりしないため、湿地帯をむやみに歩かないよう呼びかけている。 琵琶湖以外でも、ダムの水位低下に伴う取水制限が行われるなど、西日本を中心に、少雨による渇水傾向が続いている。(林敏行) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル