自民党の派閥パーティーをめぐる裏金事件が永田町を揺るがす中、2カ月前まで法務副大臣だった柿沢未途衆院議員=自民を離党=が28日、選挙違反事件で逮捕された。「有料ネット広告」と「買収」という選挙違反の新旧2手法で嫌疑がかかる。続発する「政治とカネ」の問題に、政治不信は深まるばかりだ。 「公職選挙法の中心は選挙の公平性。買収と有料ネット広告には、資金力の差で公平性をないがしろにする影響力が同程度にある」。検察幹部は柿沢議員の逮捕を受け、こう語った。 票をカネで買う買収の罪(3年以下の懲役・禁錮か50万円以下の罰金)は、選挙違反の古典的なものだ。一方、有料ネット広告の罪(2年以下の禁錮か50万円以下の罰金)は2013年施行の改正公職選挙法で新設された規制で、今回が初適用とみられる。 柿沢「法務副大臣」、捜査に緊張感 端緒は有料ネット広告だった… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
性犯罪歴確認「日本版DBS」 塾など認定事業者の広告表示可能に
子どもと接する職場に、従業員の性犯罪歴を確認させる新制度「日本版DBS」をめぐり、政府は関連法案の概要をまとめた。学校や保育所などには確認を義務づける。学習塾などは任意の「認定制度」とする一方、認定事業者であることの広告表示を可能にする。与党と調整し、早ければ来年の通常国会に法案を提出する。 日本版DBSは、事業者に従業員の性犯罪歴を確認させ、子どもと接する職場への就労を事実上制限する措置を求める仕組みだ。 政府案によると、学校や保育所、幼稚園などは確認を義務化する。事業者には、子どもの性被害防止措置を講じることも義務づけ、従業員に性犯罪歴がある場合は、子どもと接しない職場に異動させる。 放課後児童クラブや学習塾などは、国がお墨付きを与える認定制度の対象とする。研修の実施など、性被害を防ぐ体制整備が認定の条件となる。認定されれば、従業員の性犯罪歴の確認が義務化される一方、広告表示が可能になる。 義務化の範囲をめぐっては… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
2歳で始めた「キャンドル」、成長して知った意味 代執行に私は思う
名護市の自宅から車で15分。物心がつくころには毎週土曜の夕方、その場所でキャンドルをともし、30分だけ、道行く人に手を振るのが習慣になっていた。 共働きの両親と、五つ年上の兄と双子の姉。渡具知和奏(とぐちわかな)さん(21)=大阪府=にとって、家族5人で過ごせる大切な時間だった。 周囲には、父よりもはるかに背の高い、金網フェンスが続いていた。 成長とともに、その場に立つ意味を自覚した。中学生にもなると、周りと自分を比べては、考え込んだ。 好きな子や友達が乗った車が目の前を通るのが気まずかった。「何であんなことをさせているんだ」と母が周囲から、とがめられたと聞いた。 高校生のとき、何のために続けるのかと父にたずねた。 母が兄を身ごもったとき、地… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「誰が自分の話聞いてくれるか」性の悩み抱える若者ら、相談件数倍増
セクシュアリティーに関する悩み相談が増えている。性的少数者らの交流イベントを運営するNPO法人「L-Port」(札幌市)に1~11月に寄せられた相談は443件にのぼり、4年前の200件余りと比べて倍増。このうち、7割弱が20代以下からの相談だった。 悩み相談は「にじいろtalk-talk」と題して、月2回のペースで各回3時間、SNSのLINEで受け付けている。「相談先のニーズはまだまだ高い」と担当の真野友華さんは分析する。 相談後に利用者を対象としたアンケートも行っており、18年11月の開設以降に708件の回答があった。性自認など、セクシュアリティーに関する相談を誰にするかという質問に対し、「友達」(261件)、「相談機関」(226件)に次ぎ、「相談しない」(205件)という回答が3番目に多かったという。 「学校の先生」は93件、「親」は94件にとどまった。同法人の中谷衣里さん(32)は「中高生の相談を受けていると、『学校で、誰が自分の話を否定せずに聞いてくれるのか見当がつかない』といった、頼っても大丈夫な大人が可視化されていないことによる悩みが多く聞かれる」と話す。 交流イベント「にじいろ談話室」は、性的少数者とその周囲の人を対象に、月1回、平日に夕方と夜の二部制で開室されている。当事者以外は隔月で参加できる。 22年4月から23年11月までに39回開催し、10~50代の延べ224人が参加した。「平日開催かつ夜もやっているので、土日休みではない仕事をしていても参加しやすい」といった感想が寄せられたという。 今年12月から、同様のイベントを旭川市でも開催しており、今後も2カ月に1回の頻度で行う予定だ。対象は25歳以下の、性的少数者や自分もそうかもしれないと思っている人々。中谷さんは「旭川での開催を皮切りに、コミュニティーが少ない地方で当事者の居場所を広げていきたい」と話した。(石垣明真) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
半日内に女性2人殺害か 逮捕の男、両事件への関与認める 名古屋
名古屋市中心街で女性2人が刺されるなどして死亡した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された男(25)が26日午前11時半ごろにカラオケ店で女性(20)を襲う前、同居女性(30)の遺体が見つかったマンションに滞在していたことがわかった。遺体の状況などから、同居女性は25日夜以降に殺害されたとみられる。男は両事件への関与を認めており、愛知県警は男が約半日の間に相次いで殺害したとみて調べている。 男は自称・風俗店員の曽我春暉(はるき)容疑者。20歳の女性を刺殺したとして28日に殺人容疑で送検された。死因は心臓を刺されたことによる失血死だった。現場で見つかった凶器とみられる包丁1本は曽我容疑者が持ち込んだとみられる。 一方、同居女性は職業不詳の長野汐里(しおり)さん。逮捕時の曽我容疑者の供述にもとづき、26日正午前にカラオケ店から約2キロ離れたマンションで遺体で見つかった。 捜査関係者によると、防犯カ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「私たちは鈍感に育てられたのか」 あさのあつこさんが見た代執行
昨年、家族旅行で沖縄に行ったとき、中学生の孫から尋ねられました。 「なんで、こんなにフェンスが続いているの?」 米軍基地のフェンスのことでした。約10年前から毎年、家族で沖縄を訪れてきましたが、孫の質問にきちんと答えることができなかった。少しずつ考えてきたつもりでしたが、なぜ、そこに基地があるのか。いま、沖縄で何が起きているのか。すぐに正しく答えることはできなかった。 そんな私が2018年の暮れに、朝日新聞の取材に話したのは次のようなことです。 〈沖縄と同じ、一地方で生きるものとして、とても怖い。私の住む岡山で何かあったとき、私たちの声を国がきちんと受け止めてくれるとは思えない〉 沖縄県知事選で、辺野古移設に反対する玉城デニー知事が当選した直後、辺野古への土砂投入が始まろうとするタイミングでした。あれから5年が経ち、代執行という事態を迎えた今、私が最も怖いのは、国民の反応の薄さです。これは一体何なのでしょうか。 「わがまま」と攻撃さえする 国民が知ろうとしない沖縄 沖縄の民意は民主的な手続き… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
高校バスケ、2019年以来2度目の福岡対決 福岡大大濠と福岡第一
第76回全国高校バスケットボール選手権大会(WC、ソフトバンク ウインターカップ2023=日本バスケットボール協会主催、朝日新聞社など特別協力)は28日、男子準決勝があった。福岡大大濠は土浦日大(茨城)を71―57で破り、福岡第一は藤枝明誠(静岡)を94―65で下し、そろって決勝に進出。19年以来2回目となる、福岡勢による頂上対決となった。 福岡大大濠は、第3クオーター(Q)に一時3点差に詰め寄られた。しかし、渡辺伶音(2年)が後半だけで16得点を挙げるなど、チームトップの22得点、14リバウンドのダブルダブルで引っ張った。また、高田将吾(2年)も果敢にゴールを攻め、18得点を記録した。 福岡第一は、強力なディフェンスから早い攻めにつなぐ得意のバスケを展開し、藤枝明誠を圧倒した。崎浜秀斗や山口瑛司、世戸陸翔(ともに3年)、サー・シェッハ(2年)の主力4人が2ケタ得点した。 福岡大大濠は2年ぶり12回… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
異例の代執行、普天間抱える宜野湾市長「国と県に亀裂できた」
江戸川夏樹 棚橋咲月2023年12月28日 22時05分 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画をめぐり、国は28日、新たな区域の埋め立てに必要な設計変更を県に代わって承認する異例の「代執行」に踏み切った。地元の市長はどう受け止めたのか。 政府は米軍普天間飛行場返還に向けて、辺野古への移設計画が「唯一の解決策」と繰り返してきた。普天間飛行場がある宜野湾市の松川正則市長は記者団に「返還合意から27年が過ぎ、見通しが立たないような状況でずっときていたので、(工事が進むことに)一部ほっとしている」と話した。 ただ、辺野古の代替施設が米軍に引き渡されるまでには、約12年かかると試算される。宜野湾市は普天間返還後の跡地利用の計画も進めている。松川市長は「これだけ長い間、普天間飛行場を抱えて厳しい環境に置かれてきた。(辺野古が)完成すれば移設は真っ先にやってもらうのが当然のことだと考えている」と語った。 一方で、「国と県がこれだけ対立し、亀裂ができてしまった。予算の面も含めて今後の懸念をしている」と不安も吐露した。 辺野古がある名護市の渡具知武豊市長は記者団に「工事の進捗(しんちょく)が現実なものとなることで、近隣住民から不安の声が上がっている。不安の払拭(ふっしょく)や生活環境をどう守っていくのかを考えていかなければいけない」と述べた。 辺野古移設をめぐっては、国と県の意見が対立し、法廷闘争に発展。県が敗訴し、代執行に至った。渡具知市長は「基地問題に関してはやはり、国と県、そして自治体が話し合いを重ね、解決を図ることが基本だと思う」との考えを示した。(江戸川夏樹、棚橋咲月) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
佳子さま29歳に 被災地やペルー訪問、心を込めて活動に励む
多田晃子2023年12月29日 0時00分 【動画】29歳の誕生日を迎えた秋篠宮家の次女佳子さま=宮内庁提供 秋篠宮家の次女佳子さまは29日、29歳を迎えた。誕生日にあたり、宮内庁は佳子さまのこの1年の活動や思いを文書で発表した。 文書によると、佳子さまは一つ一つの活動に心を込めて取り組むとともに、誰もが安心して暮らし、より幅広い選択肢を持てることが当たり前の社会になることを願っているという。 5月には宮城県石巻市のみやぎ東日本大震災津波伝承館などを訪れ、話に耳を傾けた。犠牲者や被災者に思いを致すとともに、語り継ぐ大切さを改めて感じたという。都内で開かれた日本伝統工芸展を訪れた天皇、皇后両陛下と長女愛子さまを案内した時には、素晴らしい作品を鑑賞してもらい、うれしそうな様子だったという。 9月に東北大学で開かれた、女子大学生の誕生110周年などを記念した式典では、偏見が作り出す社会の雰囲気や圧力が数多く存在するとし、「個人の可能性や選択肢を制限することにもつながっていると感じます」と話した。 また、同質な集団で、同じような考え方ばかりを共有するのではなく、いろいろな人が力を発揮し、意見を交換できる環境では、新しい視点や価値観を歓迎し、当たり前と感じていたことに疑問を持つことで「これまでになかったものを作り出すことができる」と述べたという。 日本との外交関係樹立150周年にあたり、11月にペルーを訪問。訪問前には様々な書籍や説明などで同国に関する理解を深めたほか、訪問中の歓迎や人々との交流に感謝しているという。 秋篠宮邸では今月、ろう者とともに30年にわたり手話放送を作り続けてきた岡山放送の関係者から取り組みについて説明を受け、熱心に耳を傾けた。 この1年の公的な活動や宮中祭祀(さいし)などは計69件で、前年の42件から増加した。(多田晃子) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
学童職員の水増し、9自治体で ワーカーズコープ、第三者委が報告書
全国で児童館や学童クラブなどの管理・運営を受託している「労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団」(本部・東京都豊島区)が、東京都内の複数の区に職員数を水増しする虚偽の報告をしていた問題で、同事業団は28日、第三者委員会による調査報告書を公表した。事業団によると、全国9自治体の38事業(うち都内は7区32事業)で虚偽報告をしていた。不正に受給した委託料は各自治体と協議のうえ、今後返還するとしている。 報告書は27日付。報告書によると、同事業団は勤務実態のない組合員の名前を提出書類に記し、配置基準を満たしているように報告していた。また、事業所や現場の職員は虚偽だと認識していながら、「職員不足のほうが問題だ」ととらえ、実態と異なる報告を黙認していた。 原因について、報告書は人員… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル