23日午後8時50分ごろ、奈良県下北山村前鬼の国道169号で、「土砂崩れが起きて道路がふさがり、車が通れない」と110番通報があった。奈良県警吉野署などによると、50代男性が運転する軽乗用車1台が土砂に埋まったほか、他にも複数台が巻き込まれた可能性があるという。 同署や県広域消防組合などによると、西側の斜面が約5メートルの高さから崩れ、土砂が約100メートルにわたって路面に広がっているという。軽乗用車の男性は意識はあるが、車が変形し、足が挟まれて出られなくなっているとみられ、救助活動が続いている。 通報者は「片側交互通行で、自分の前に車が4台くらい走っていた」と話している。現場では白煙も見えており、他にも車が巻き込まれた恐れがあり確認を急いでいる。 奈良県道路マネジメント課によると、現場は今年5月の豪雨でのり面が崩落し、復旧工事を控えて仮設の防護柵を設置していたという。(机美鈴) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
国谷裕子さんが抱く、食の未来への危機感 「消費者は何ができるか」
2030 SDGsで変える 大切な食べ物の産地に消費者が移り住み、地域の持続可能性を高めようと地元の人と力を合わせる、山形県酒田市の移住・交流拠点「TOCHiTO(とちと)」。その交流スペースで10月下旬、初の「子ども食堂」が開かれた。 今年完成した「とちと」には、生活協同組合・生活クラブ連合会の呼びかけに賛同した23人が移り住んできました。取り組みの経緯や狙いとは。SDGs取材で朝日新聞と連携するジャーナリストの国谷裕子さんも現地を訪れ、取材しました。 主に都市部から移って来た居住者たちの間では、地域で子ども食堂を開くアイデアもある。活動の参考にしようと、まずは地元の「庄内ちいき食堂」に声をかけて会場を提供し、移住者も手伝う形を取った。地元のひとり親家庭など14組45人が来場。おにぎりや芋煮を味わったり、おもちゃや絵本で遊んだりして楽しんだ。 「とちと」と横浜市で2拠点生活を送る猪股順子さん(62)は準備や片づけを手伝い、来場者と交流した。「和やかでよかった。この場所でみんなと子ども食堂が開ければ」 現地を今年夏に訪れたジャーナリストの国谷裕子さんが驚いたのは、多様なキャリアやライフステージの入居者たちが、地域での自分の役割を積極的に探そうとする姿だ。 リモートワークをしながら… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ほっておけず任意で受け入れ、財政的には火の車 元暴走族の心意気
「金がないから受け入れない、では悲しい。必要があるから引き受けている」。自立準備ホームを運営する大阪府東大阪市の特定NPO法人「チェンジングライフ」理事長の野田詠氏さん(47)は言う。 刑務所や少年院から出るのに帰る場所がない人を受け入れる自立準備ホーム。保護観察所からの委託を受け、就労や自立に向けて支援をする。委託費は住居、食費、自立準備支援費を合わせて1人1日あたり約5300円。それで運営の人件費も含め、すべてをまかなわなくてはならない。 着の身着のままで来た少年への衣服や、受け入れ直後に必要な布団やシャンプーなどの生活雑貨なども用意しなくてはならない。保護観察所からの委託がつかない、つまり委託費が出ない若者らも多く引き受けている。 準備ホームを始めた2011年からの受け入れは委託ありが35人、委託なしは初犯で試験観察処分になり対象にならない人も含めて、39人にのぼる。 少年院は帰住先がなければ出院することができません。刑務所は満期になれば出所できますが、出院後に住むところがなければ、再犯する確率は高くなります。被害を生み出す再犯を防ぐため、行き場のない人たちを支えようと奮闘する各地の自立準備ホームを訪ねました。その4回目です。 たとえば、少年院で面会した… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
石川県輪島市で120世帯が孤立 観測史上最多の積雪60センチ
大雪となった北陸地方では、石川県輪島市で23日午後2時までの48時間の積雪量が観測史上最多となる60センチを記録した。市内の山間では倒木で道路が寸断され、一時176世帯が孤立。県や市によると、23日午後4時現在で11地区120世帯が孤立しており、解消のめどが立っていないという。 その他の地域では、石川県珠洲で61センチ、金沢で44センチ、富山県氷見で60センチとなり、12月の観測史上1位を記録。福井県九頭竜では73センチだった。 石川県などによると、輪島市では60代女性が自宅近くの倒木で頭を打って重傷を負ったほか、金沢市と同県白山市で転倒するなどして4人が軽傷を負った。輪島市と能登町では住宅2棟が一部損壊した。(波絵理子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
奈良県下北山村で土砂崩れ 複数台巻き込まれた可能性も
23日午後8時50分ごろ、奈良県下北山村前鬼の国道169号で、「土砂崩れが起きて道路がふさがり、車が通れない」と110番通報があった。奈良県警吉野署などによると、50代男性が運転する軽乗用車1台が土砂に埋まったほか、他にも複数台が巻き込まれた可能性があるという。 同署や県広域消防組合などによると、西側の斜面が約5メートルの高さから崩れ、土砂が約100メートルにわたって路面に広がっているという。軽乗用車の男性は意識はあるが、車が変形し、足が挟まれて出られなくなっているとみられ、救助活動が続いている。 通報者は「片側交互通行で、自分の前に車が4台くらい走っていた」と話している。現場では白煙も見えており、他にも車が巻き込まれた恐れがあり確認を急いでいる。 奈良県道路マネジメント課によると、現場は今年5月の豪雨でのり面が崩落し、復旧工事を控えて仮設の防護柵を設置していたという。(机美鈴) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
入所者のほおを殴り、服で首を引っ張った疑い 障害者施設の職員逮捕
宮崎市の障害者支援施設で入所者のほおを殴打するなどしたとして、宮崎県警は22日、この施設に勤務する職員の男(27)を暴行容疑で逮捕した。「間違いない」と容疑を認めているという。市によると、少なくとも5人の入所者に対し、背中を蹴るといった虐待行為があったことを確認しているという。 県警によると、職員は16日午前5時半ごろ、勤務する障害者支援施設で、入所者の50代男性の首に後ろから衣類を巻き付けて引いたり、ほおを殴ったりした疑いがある。施設から22日、「入所者に暴行している事実が判明した」と通報があった。 逮捕を受け、市は23日に臨時の記者会見を開いた。 市によると、施設から19日、防犯カメラの映像で50代男性への虐待に気づいたと報告があり、22日から施設の特別監査を始めていた。 主に夜勤の際、廊下などで入所者5人に対し、顔や背中をたたく、背中や足を蹴る、鼻をつまむ、首をズボンで絞めるといった虐待をしていたことを確認したという。 職員は市の聞き取りに、「最初は口で注意したが、思うように従ってくれず、つい手が出た」と釈明したという。今年3月からこの施設で勤務していた。 市は、ほかにも虐待を受けた… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ネット購入おもちゃ、無名ブランド7割で危険性有 危機感高まる欧州
寒さが厳しい11月下旬のブリュッセル。クリスマスを前に、街のおもちゃ屋はツリーやジンジャーブレッドのぬいぐるみなどであふれ、大人まで心が躍るようだった。 一方、ネット通販でも気軽におもちゃが買える。ネット上では「子どもが遊ぶおもちゃは安全なのが当たり前」という常識がゆらぎ、危機感が高まっている。危ないおもちゃの流通をとくに厳しく取り締まっている欧州を取材した。 訪れたのは、家族経営の老舗おもちゃ屋「セルネル」。店のブリジット・セルネルさんは「どのおもちゃが安全か危険かを見分けて選ぶのが私たちの仕事。そのためには経験や学びで培った目が必要」と言う。おもちゃの展示会で実際に触ったり、製造者から話を聞いたり、情報を集めたりして店に置く商品を見定めている。 例えば、赤ちゃん人形用のベビーカー。遊んでいる子どもが間違って乗ろうとしても倒れないか、手をはさまないで折りたためるか。多種多様なベビーカーの商品から、選びぬいた一品を並べている。 世界のおもちゃの安全基準のなかで、欧州連合(EU)の安全基準は規制される化学物質が多いため、特に厳しいとされる。EU域内で販売されるすべてのおもちゃは、「欧州玩具指令」のもと、安全基準を満たしている必要があり、「CEマーク」を付けて販売される。規格の国際標準化政策に詳しい元国民生活センター理事長の松本恒雄氏は「欧州では、子どもの保護や消費者保護政策が重要課題。消費者団体の活動も活発で、行政機関は消費者側の声をよく聞いて立案している」という。 EU各国は、自国の市場で基準に適合しないおもちゃを見つければ、販売停止などの措置をとり、情報を共有。必要であれば他国でも措置をとることができる。 それでも、「おもちゃの安全」は脅かされつつある。ネット通販だ。 クマのぬいぐるみがかけていためがねは、パーツが鋭くとがっていて、肌に刺さる危険がある。ぬいぐるみの縫い目がゆるくて外に出た詰め物が、子どもの口に入ってのどをつまらすおそれがある――。 欧州のおもちゃメーカーなど… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
おもちゃの基準義務化へ 経産省案 業界「50年前とは状況変化」
安全でないおもちゃのネット上での流通に対応するため、経済産業省の審議会は今月、安全基準を満たさないおもちゃを販売できないようにする制度の案をまとめた。 制度案では、対象となるおもちゃの製造事業者には国への届け出を求める。事業者には対象となるおもちゃを販売する際は安全基準を満たすことを義務づける。海外でつくられたおもちゃも、基準を満たしていないものは国が取り締まれるようにし、日本国内で流通しないようにする。案は、来年1月中旬までパブリックコメントにかけられており、経産省は今後、具体的な制度設計に入る。 背景として、安全基準を満たさず、海外では販売停止などになったおもちゃが日本のネット市場で出回ることができる状況がある。 経産省は今年、磁気の強い小… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
母は知りたい、いのち奪った男の真意を 届くのは無機質な紙1枚だけ
A4用紙1枚。「通知書」と書かれたその紙に、もう期待はしていない。 13年前に長男の圭祐さん(当時19)の命を奪われた母・釜谷美佳さん(57)の元には年2回、服役している加害者(35)の刑務所での処遇が記された通知が検察から届く。 「改善指導名 一般改善指導」「反則行為名 怠役 閉居5日 物品不正所持 閉居10日」 書かれているのは独特の無機質な用語の羅列。裏面に言葉の説明はある。でも「相手が事件をどう受け止め、いま何を考えているのか、これを読んでも全く分からないんです」。 例えば、反則が多いのはただルールを守れないだけなのか、それとも自暴自棄になっているのか。もしかして事件を反省しておらず、更生する気がないのか。そもそも反則が複数あるのは一般的なのか……。 一方的に送られてくるだけの通知書は、遺族の知りたいことには何も応えてくれない。 遺体から流れた、血混じりの「涙」 圭祐さんは2010年10月29日、神戸市須磨区の路上で2人の男から顔や頭を殴る、蹴るの暴行を受けて死亡した。圭祐さんが複数の友人と共に主犯の男の妹と遊んでいたのを、男は妹が連れ回されたと思い込んで暴行に及んだ。 遺体となって家に帰ってきた… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
当の教授「警察の作文」指摘 起訴取り消し事件国賠訴訟、27日判決
軍事転用可能な機器を無許可で輸出したとして「大川原化工機」(横浜市)の社長らが逮捕、起訴され、その後に起訴が取り消された事件で、同社の社長らが捜査の違法性を主張し、国と東京都に賠償を求めた訴訟の判決が27日、東京地裁で言い渡される。裁判は、捜査を担当した警視庁の現役警察官が事件を「捏造(ねつぞう)」と証言するなど、異例の展開を見せた。 警視庁公安部や東京地検が適切な捜査や検討をしていれば、逮捕や起訴に至っていないかどうかが争点だ。具体的には、輸出規制を定めた国の省令の解釈と、警視庁公安部が実施した実験が十分だったかどうかが焦点となっている。 同社が輸出した噴霧乾燥機の輸出を規制する要件は、経済産業省の省令に定められている。要件の一つ「定置した状態で内部の滅菌または殺菌ができるもの」の定義について、経産省も明確な解釈を持っておらず、公安部は複数の有識者から聴取。独自に解釈を打ち立てたとして、原告側はこの解釈は誤りと訴える。 解釈の根拠の一つとなった公安部作成の「捜査メモ」に疑義が出ている。メモに発言が記されている四ノ宮成祥・防衛医科大学校長は、陳述書で「私の考えと異なる点、私の意図から外れて曲解されている点、私が話していない点が散見される」と指摘。朝日新聞の取材に「警察の作文だ」と述べた。 「目標に達さない実験結果、記載せず」捜査員が証言 争点の二つ目は公安部が実施した実験だ。 公安部は実験の結果、噴霧乾燥機の内部では一定以上の温度が保たれ、大腸菌などを死滅させられるとして、規制要件に触れると判断。原告側は、公安部が規制に抵触することを証明するには不十分と知っていたにもかかわらず、追加実験を行うなどの適切な捜査を怠ったと主張する。 捜査の過程で、同社関係者から「測定口」と呼ばれる温度が上がりにくい部分があるという指摘が複数出ていたが、公安部はこうした意見を受け入れなかったとされる。 裁判では、証人出廷した当時の捜査員が、機械内部の温度の測定実験をした際、実際は3カ所測定したのに、目標に達しなかった1カ所を捜査報告書に記載しなかったという旨の証言をした。 別の捜査員は、記載しなかった1カ所は実験に協力した企業が自主的に測ったものとして、捜査の違法性を否定したが、後にその企業の社長が「温度測定を申し出た事実はない」とする報告書を裁判に提出した。 一方、国や都は、原告側が指摘する規制要件の解釈や実験について、訴訟で「不合理ではない」などと主張している。 起訴後、同社側は実験を72回実施し、機器内部に温度が上がらない場所があることを証明。検察は「殺菌能力を立証するめどが立たない」として起訴を取り消した。(比嘉展玖) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル