六甲山頂近くの人工スキー場「六甲山スノーパーク」(神戸市灘区)で23日から、こたつの形をしたソリでゲレンデを滑走する「ソリごたつ」が登場した。 同パークの60周年イベントの一環。「寒い冬はずっとこたつに入っていたいけど、雪あそびもしたい」という夢をかなえようと企画。天板には、かごに積まれたミカンの置物などが設置され、「こたつ」気分を演出している。 「ソリごたつ」は雪ゾリ、雪あそび専用の「スノーランド」で行われ、訪れた人たちは、「こたつ」に足を突っ込んで雪原を滑り降り、歓声が上がっていた。 「ソリごたつ」は3月3日までの土日祝日と年末年始など同パークが祝日扱いにする日に登場する。問い合わせは、078・891・0366。(小宮路勝) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安倍派の堀井学衆院議員の苫小牧事務所、年内で閉鎖 裏金問題影響か
自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題で、派閥から還流された1千万円超を裏金として受け取っていたと認めた堀井学衆院議員(当選4回、比例北海道ブロック)の苫小牧市にある事務所が今月末で閉鎖されることが23日、関係者への取材でわかった。地元の衆院北海道9区の事務所は、登別市の1カ所になる。 後援会や事務所など複数の関係者によると、堀井氏は地元事務所を通じて、20日前後に選挙区内の首長や党員、党所属の議員らに「事務所統合のお知らせ」と題する文書を送付。「今月31日付で苫小牧事務所を一時的に閉鎖し、登別事務所と統合」するとした。派閥のパーティー自粛で、今後運営資金が不足することが背景にあるという。 苫小牧事務所は2012年の堀井氏の初当選後に設置された。今年2月には、事務職員の退職を機に室蘭市にあった事務所も閉鎖している。堀井氏は室蘭市出身だが、07年~12年に登別市区選出の道議を務め、当時から同市に自宅があるなど本拠地としている。 堀井氏は元スピードスケート選手で、1994年のリレハンメル冬季五輪・男子500メートルの銅メダリスト。今年9月に内閣府副大臣に就任したが、パーティー問題を受けて今月14日に辞任した。(松本英仁) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
腐った政治に三下り半 不信を乗り越えていくために 辻愛沙子さん
自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑は、国民の政治不信を強める結果となりました。社団法人「GO VOTE JAPAN」代表でクリエーティブディレクターの辻愛沙子さん(28)に話を聞きました。 ――現在の政治をどのようにみていますか。 裏金を受け取っていた疑惑がある松野博一官房長官の不信任決議案を立憲民主党が提出しましたが、否決されました。 民主主義は多数決が原理なので、仕方ないと思いつつ、野党が一致団結してもあっさりと否決されてしまうむなしさがありました。 ――岸田文雄首相はこの件に関して、「否決を受けて、松野氏に職務にあたってもらいたい」と述べました。松野氏はその後、辞表を出しています。 問題はそこです。先ほど話したように、国会で与党は不信任案に反対し否決となりました。「松野さんは長官にふさわしい人物だ」という決定を神聖なる国会の場で下したわけです。 ところが、その2日後には事実上の更迭となりました。国会での決定はなんだったのか、茶番とも言えるありように岸田政権の矛盾を感じざるを得ません。 そもそも、松野氏は「政府の立場としてお答えは差し控える」と定例会見でも、衆参両院の集中審議でも繰り返しましたが、自分の都合のいいことだけ話しますと言える立場ではない。 差し控えていいかどうか決める権利は国民にあると思います。自分の嫌疑を、自分たちで調査し、自分の都合のいいタイミングで答える……そんな小学生のようなへりくつが常態化していること自体おかしいのです。 説明責任を放棄 「国民をなめている」 ――そのようなズレが国民の政治離れを引き起こしているのでしょうか。 言葉を「はぐらかす」のが今… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
事件で失った娘の遺志を継ぎ 温泉街で料理店を開いたベトナム人夫婦
福島県二本松市の安達太良山ふもとに広がる岳温泉。地元の人や登山客らに愛される老舗の温泉街に今年、ベトナム料理店が開店した。店の名前は「ハオ・グエン・ショップ」。 店を営むのはレェ・アイン・ハオさん(41)とグエン・ティ・グエンさん(37)夫婦。理不尽な事件に巻き込まれて亡くなった、まな娘の遺志に応えようと、縁もゆかりもなかった福島にやってきた。 「いらっしゃいませ」。訪れた客に夫婦で、はじける笑顔とともに日本語で話しかける。 旅館だった建物を改装し、約60席を構える。店内には、葉でできた円錐(えんすい)形のカラフルなベトナムの笠「ノンラー」が飾られ、メニューには母国の定番、麺料理「フォー」やサンドイッチ「バインミー」、ベトナムコーヒーなどが並ぶ。 2人の娘は、レェ・ティ・ニャット・リンさん。6年前の3月、千葉県松戸市で、当時小学3年生だったリンさんは登校中に行方不明になり、遺体で発見された。通っていた小学校の保護者会長だった男に連れ去られ、殺害されていた。 「日本とベトナムの架け橋になりたい」 事件後、娘を亡くした喪失感… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
市街地のクマ出没に奔走 専門職員が考えるクマとの「適度な距離」
2023年は、クマの出没が激増した一年だった。人とクマとの不幸な遭遇をなくし、「適度な距離」を保つにはどうすればいいのか。クマの生態や現場対応に詳しい専門家、近藤麻実さん=秋田県自然保護課主任=に聞いた。 東北地方の自治体で初めてクマ対策の専門職として採用され、現場の指導にあたっています。麻酔銃を使えるかといった法的問題を含め、全体状況を見ながら対応を助言しています。 今年度の秋田のクマ出没は異常です。人身被害は過去最多だった2017年度の20人を大きく上回る70人に達し、警察に報告のあった目撃情報だけでも昨年度の約730件に対して今年度は3600件以上。農作物被害は10月末現在で1億3千万円に上ります。市街地の出没など対応の難しいケースでは、市町村や警察からの要請で急行しますが、そうした「緊急出動」を含め現場対応は100回を超えました。 人が襲われた悲惨な現場では、住民や地域に及ぼす恐怖を実感します。農作業で外出するのも怖い、犬の散歩もできなくなったなど、日常生活が制約され、数字に表れない精神的被害の大きさを感じます。 2019年のクマ出没対応中の事故 クマとの不幸な遭遇を避ける… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
カフェ・アマティの88年に幕 物価高に人手不足、常連客は泣いた
クラシックが流れる店内で楽しむ1杯600円のコーヒー。アンティークのランプのやさしい明かりの中で、客は静かに会話を交わし、ほっとするひとときを過ごす――。 国内最古級の喫茶店として、都内にチェーン展開してきた「亜麻亜亭(アマーテ)」(カフェ・アマティ)。25日、池袋駅地下街にあった最後の店が閉店し、88年の歴史に幕を下ろす。 今月下旬、東京都日野市の堀江アサ子さん(74)は、バスと電車を乗り継ぎ、友人と閉店前の店を訪れた。「とにかく寂しくて、ちゃんとお別れをしたくてきました」 店には池袋以外も含め、20年近く通った。「食器もきれいで、レトロな雰囲気が好き。店員さんもすてきでした。他の喫茶店とは違います」。お気に入りのボウルサラダをほおばり、紅茶を味わいながらそう語った。 かつては月2千万円の売り上げ 「時代の変化についていけなかった」。店を運営する齋藤商事の常務取締役、山内園美さん(57)は、声を落とす。 1935年、初代社長が大久… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
坊っちゃん列車、廃校、インバウンド…共通キーワードは「人口減少」
伊予鉄道(松山市)の観光列車「坊っちゃん列車」が運休となってから、もうすぐ2カ月になる。 「運転士不足」が主な理由だという。愛媛に赴任して1年。時折遠くで汽笛を聞きながら、いつか乗らねばと思っていたのに。 取材では、たびたび松山市を出て、遠く離れた海沿いや山間部を訪れた。必ずといっていいほど、廃校となった校舎があった。 松山空港では、コロナ禍で運休していた松山―ソウル線が3月末に運航を再開し、10月末からは毎日運航に。釜山を結ぶ定期路線も11月から新たに始まった。外国人観光客が街中に戻ってきた。 坊っちゃん列車、廃校、外国人。互いに関係ないようにみえるが、あるキーワードでつながっている。 人口減少問題だ。 坊っちゃん列車の運転士不足は、他業種との人材の奪い合いが起こした面はある。ただ、そもそも若い世代がたくさんいれば起きない問題でもある。 廃校については言うまでもないだろう。山間部の過疎化は進むばかりだ。 そして、外国人。なぜ人口減少問題と関わるかといえば、国内の観光需要が減るなかでは外国からの呼び込みがカギを握る。労働力確保の面でも同じことがいえる。 右肩上がりの「昭和的思考」から脱却を 愛媛県は2060年に人口が20年比で4割超も減るとの推計を昨秋出した。育児と仕事の両立を応援する企業への奨励金を設けるなど対策を打ち出す。 北欧では子育て支援などが充実し、日本の自治体もモデルとしてきた。だがフィンランドではここ数年、1人の女性が生涯に産む見込みの子どもの数を示す「合計特殊出生率」が低下している。少子化対策は、事ほどさように難しい。 政策はもちろん大事だが、もっと大切なのは、人口減少社会に合わせた生き方を私たち一人ひとりが模索することだ。 人口や経済の右肩上がりだけを求める「昭和的思考」から脱し、多様で自由な人生を描こうとする動きにも、来年は目をこらしていきたい。(神谷毅) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
盾を持ってみて分かったすごさ 「最後の砦」機動隊の訓練を体験
警察の中でも、暴徒の制圧や災害現場での活動など体を張った任務を担う機動隊。訓練の一部が公開され、報道機関の記者も体験できるという。記者(24)も参加してみた。 朝稽古で早くも疲労困憊 午前7時、金沢市小立野1丁目にある石川県警機動隊の拠点で剣道の朝稽古が始まった。まずは道場内を何周も走る。間髪を入れず、竹刀の素振りやすり足などが続き、記者はさっそく疲労困憊(こんぱい)に。だが、指導をしていた後藤拓真隊員は言う。「いざというときにためらいが生じないよう武道の訓練は大切」 隊の定員は56人だが実人数は公表していない。武道に専従し、対外試合に出る隊員もいる。銃器対策部隊やレンジャー班などがあり、選抜された屈強な隊員らは普段、有事に備えた訓練や鍛錬をしている。 「集団警備力の中核」。機動隊は警察内でそう呼ばれる。金沢マラソンや花火大会など大規模イベントで雑踏警備をしたり、デモや街宣など市中の動きを察知して出動し、周辺に控えたりする。事が起きた時に鎮めるためだ。 重装備で駆け足 「毅然として」 関連する訓練も体験した。防護装備に身を包み、盾を左手で持つ。合わせて約13キロ。それで駆け足をするという。 「声だしていけ!」。大内靖文小隊長のかけ声で、3列の隊列から「けんき! けんき!」(県警機動隊の略)の声が響く。はじめは「意外といける」と思った。 だが、盾が予想外だった。約… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
家族と暮らすのがしんどい男性 清田隆之さんがすすめる段階的家出
私は家族と暮らすのがしんどいです。虐待やDVといった問題があるわけではありません。むしろ両親の仲も良く、平和な家庭と言えます。 家族といるとき、私は自然体でいることができません。食事の席では家族の話に良いリアクションをとらないと――などと気をはっています。家族に何か相談をもちかけて適当に流されると、しばらく立ち直れないほどショックを受けてしまいます。疲れているときでも、黙りがちになって「機嫌悪い?」と言われるのが嫌で、無理に元気に見せてしまいます。 いつから、どうしてこうなってしまったのか、自分でも分かりません。とにかく早く家族と離れ、一人暮らしがしたいです。それを親に言うと「今までこんなに世話してあげてきたのに。感謝しているの?」と怒られます。もちろん感謝しているし、ずっと支えてもらってきたのもわかっています。でも、どうしようもなく家族と暮らすのがしんどくて疲れます。 「家族」は、人が最も大切にすべき存在であるのに、こんなふうに考える自分が嫌いになります。自分は人として「欠陥品」のように思えます。こんな私でも、これからの自分の努力次第で、家族と暮らしたいと思えるようになるでしょうか。 回答者 文筆業・清田隆之 家庭は平和で、特別な問題はない。でも、相談を適当に流されたり、元気ない自分を見せられなかったりするのはしんどい。家族には支えてもらった恩があり、頑張ってちゃんと振る舞おうとするも、やっぱりしんどい。家を出たいが反対され、「恩知らず」という旨のことまで言われた。そういう中で罪悪感や自己嫌悪が募り、精神的な限界を迎えているのが相談者さんの現在地だと思います。 短い相談文を読んだだけで家族のことをあれこれ決めつけることはできません。しかし、相談者さんが現にしんどさを抱えていること、両親がその声に耳を傾けてくれないことはれっきとした“問題”です。第三者の目から見たら、息子の努力や我慢によって保たれている〈平和〉は本物なのか疑わしいし、自分のことを〈欠陥品〉とまで思わせてしまうほど息子を追い込んでいる状況を思うと、両親の「今までこんなに世話してあげてきたのに」といった発言は、もはやDVに該当する内容にすら感じます。 まずもって言いたいのは、相… この記事は有料記事です。残り576文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「牛舎のにおい」「バカ頭」など暴言 埼玉の保育所で約20人に虐待
埼玉県熊谷市立吉見保育所で不適切な保育が発覚した問題にからみ、同市は22日、所長と保育士から「心理的虐待」を受けていた児童が0~6歳児の19人にのぼり、所長による身体的な虐待もあったことを新たに確認したと発表した。 市が同日開いた会見で明らかにした。 市保育課によると、女性所長(51)と主任保育士の女性(49)は2022年ごろから、19人に「あのバカ頭」「全部DNA」「牛舎みたいなにおい」などの暴言を浴びせていた。他の保育士4人も同調するなどしていたという。 さらに、所長が今夏、2歳女児の脚を平手でたたいたことが、複数の保育士の証言から判明した。所長は身体的虐待について、市の調査に「覚えていない」と話しているという。 新藤守治課長は「(組織の)風通しの悪さが要因の一つ」と見解を述べた。 市は昨秋、保育士の一人から「所長の指導が厳しい」と通報を受け、同課が「パワハラにつながる恐れがある」として所長を指導したという。新藤課長は「厳しい指導をする所長のもと意見が言いづらい状態だった」とし、その後も所長の職を務めさせていたことについて「対応が甘かった」と話した。 調査は今後も続け、年度内の全容解明を目指すという。また、再発防止のため全12市立保育所へのカメラの設置や保育士への研修強化などに取り組むとした。 市は11月末に保護者らからの通報を受けて調査を開始。虐待行為を確認した所長と主任保育士の2人を、今月6日に業務から外した。来年1月1日付で保育課付に異動させる。 吉見保育所は0~6歳児の59人が通っている。(猪瀬明博) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル