奈良山雅俊2023年1月10日 18時00分 北海道内でも屈指の「極寒の地」で知られる幌加内(ほろかない)町の朱鞠内(しゅまりない)湖で10日、今冬のワカサギ釣りが解禁となり、30張りほどのテントが真っ白な湖上に並んだ。 氷の厚さは50~60センチと例年並み。日の出は午前7時過ぎだが、釣果が高い夜明け前を狙って、ゲートが開く午前6時前から車が並んだ。湖上は広く釣る場所は自由に選べるものの、場所によって釣果に大きな差が出るため、場所探しも真剣だ。 この朝は快晴で気温が下がり、午前8時で零下22度。釣り上げたワカサギもすぐに凍る寒さの中、旭川市の男子大学生3人組はテントの中で天ぷらを揚げながら体と胃袋を温めていた。 期間は氷の状態によるが、最長で4月10日まで。遊漁料は大人1100円、小中学生550円。テントや携帯ストーブなど用具の貸し出しもある。問い合わせは漁協管理棟(0165・38・2470)へ。(奈良山雅俊) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
資本主義から降ろされていく人々 時代は「だめ連」に追いついた
有料記事 聞き手・田中聡子2023年1月10日 18時00分 生きるために普通に働き、生きるために消費する。当たり前と思っていたそんな生き方をボイコットしたのが、1990年代に注目された「だめ連」でした。立ち上げメンバーで現在も活動を続ける神長恒一さんは、「今こそだめ連が必要」と話します。 社会に適応「つまらない」 1990年代に「普通に働かない、消費しない」「『ハク』や『うだつ』にとらわれない」など、オルタナティブな生き方を模索する活動「だめ連」を仲間と始めました。30年ほど経ちましたが、今こそこの活動が必要だと感じています。 俺も初めは、「普通」に生きていました。大学を出て、就職して、デパートで服を売って。でも、社会に適応する生き方を「つまんないな」と感じたんです。朝礼で「購買意欲を上げて、一枚でも多く売ろう」という部長の言葉に、「服なんてみんな持ってるのに、あおって売るのか」と仕事そのものにも疑問を抱いた。10カ月で辞めました。 その時、「納得できない社会のルールに従わずに自由に生きていこう」と決めました。もっと豊かな人生や世界があるはずだ、と。同じように面白い生き方を探す仲間が集まり、だめ連はスタートしました。 当時は資本主義が今よりも盛り上がっていて、疑いなく乗っかって生きる人がほとんどだった。 従属する人も見捨てられた ところがこの30年で、格差… この記事は有料記事です。残り765文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「トイレットペーパーない」それも110番? 警視庁「適正利用を」
遠藤美波 岩田恵実2023年1月10日 18時17分 「110番の日」の10日、東京都内各署で110番通報の適正な利用を呼びかけるイベントがあった。 新宿署では、お笑いコンビ「鬼越(おにごえ)トマホーク」の坂井良多さん(37)と金ちゃん(37)が一日署長に就任した。「店内に入ってきたカラスを追い出すのを手伝って」「牛丼屋のトイレにいるがトイレットペーパーがない」といった、実際に署が扱った110番通報を紹介。「事件や事故がこういう通報に埋もれてしまうと困る」と呼びかけた。 同署では、昨年1年間に110番通報が5万4千件以上あり、うち3割が警察官を呼ぶ必要のないものだったという。 調布署は、空手家の目代(もくだい)結菜さん(20)を一日署長に迎え、京王線調布駅前でイベントを開催。目代さんは「悩みごとは警察相談ダイヤル『#9110』の利用を」と訴える一方、「事件や事故の際には迷わず110番通報してほしい」と話し、その際は時間や住所、犯人の特徴や逃走方向などを焦らずに伝えることが重要、と強調した。(遠藤美波 岩田恵実) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
スノボ中の2人が不明、沢を滑走か 周辺は「雪崩の巣」の指摘 長野
高億翔2023年1月10日 20時45分 北アルプスの八方尾根(長野県白馬村)で、スキー場外の管理されていない自然の山中を滑る「バックカントリー」のスノーボードに訪れた男性2人が8日から行方不明になっている。県警は10日も地上から捜索を続けたものの、悪天候で中断した。気象が回復する11日にも、県警ヘリによる上空からの捜索に切り替える。 行方不明になっているのは東京都世田谷区の会社員男性(31)と長野県松川村の会社員男性(34)。2人は、八方尾根のスキー場リフトの終点に近い八方池山荘(1830メートル)から周辺の沢のバックカントリーを滑る予定との登山届を8日に出していた。 一方で、2人が同山荘からさらに稜線(りょうせん)を登った所にある唐松岳頂上山荘方向(2620メートル)に向かった姿も目撃されている。2人がどこを滑ったのかわからない状況で県警は10日、稜線北側の唐松沢と南側の崩沢方向に分かれて計7人で捜索したが、悪天候で午後1時過ぎには中断。上空からの捜索もできなかった。 唐松岳周辺は人気スポット、警察「リスクがたくさんある」 唐松岳や、頂上山荘付近から入れる「唐松沢」の周辺は、上質な雪を求めるバックカントリーのボーダーやスキーヤーにとって人気のスポットだ。ネット上や登山アプリにはいくつもバックカントリーについての記事が投稿されている。 だが、バックカントリーには「相当な技量が必要で、リスクが生じる」と、県警山岳安全対策課の櫛引知弘管理官は警鐘を鳴らす。実際の唐松沢は「雪崩の巣」だという。スキー場のように管理されていない山中では「滑っている後ろから雪崩が追いかけてくることもある」といい、「天候や技量にもよるが、普通のスキーと比べてリスクがたくさんある。それなりの経験が無い人はやるべきではない」と話した。 悪天候に阻まれ、捜索を進展させる手がかりはまだ得られていない。櫛引管理官は「10日は強風でスキー場のリフトも止まるほど。11日にはヘリで(雪崩跡を確認するなど)捜索範囲を絞り、遭難の全容をつかみたい」と話した。(高億翔) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
三重・明野駐屯地に輸送機オスプレイが初飛来へ 23~24日まで
2023年1月10日 21時30分 陸上自衛隊明野駐屯地(三重県伊勢市)へ23日、陸自が配備を進めている輸送機V22オスプレイが初めて飛来する。市が10日発表した。東海防衛支局によると24日まで。東海3県では、米軍のオスプレイが飛来したことはあったが、陸自のオスプレイが来るのは初めてという。 市と東海防衛支局によると、木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備中のオスプレイは、各地の駐屯地や演習場を利用して飛行区域を拡大させており、明野駐屯地へも訓練の一環で飛来する。今後も年間数回の飛来が予定されているという。 オスプレイをめぐっては2019年12月、陸自と共同訓練を実施した米軍が、同駐屯地で離着陸を繰り返したことがある。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
区職員の前での暴行「いざこざと認識していた」 堺市中区長ら会見
2023年1月10日 22時57分 堺市中区の自宅で昨年11月に遺体で見つかった男性が生前、区役所内や区職員の面前で隣人の男から暴行を受けていたとされる事件で、市が10日、記者会見を開いた。西川明尚区長は「疑問の残る対応が一部あった」と述べ、組織的な判断が不十分だったという見解を示した。 大阪府警によると、男性は無職の唐田健也(たつや)さん(当時63)。隣人の楠本大樹容疑者(32)は昨年10月15日~11月中旬、区役所の相談室や自宅マンションの通路などで計11回、唐田さんの肩や脇腹付近を殴るなどした疑いがあり、今月4日に暴行容疑で逮捕された。楠本容疑者は「じゃれ合う程度だ」と容疑を否認しているという。 区役所内の2回を含め、堺市内の携帯電話会社の店内など計5回の暴行現場に職員が居合わせていた。楠本容疑者は、府警に「(唐田さんから)金の管理を任されていた」と説明。関係者によると、2人は生活保護を受給していたという。 市は、区役所内や区職員の面前で行われたとされる暴行行為について「いざこざの範囲と認識していた」と説明。西川区長は「担当職員は当初、暴行事案とは認識しておらず、記録も残さなかった。上司や警察に相談する必要性を検討すべきだった」とし、ケースワーカーら個人ではなく「組織として判断するようにしたい」と話した。 楠本容疑者は、唐田さんの遺体が見つかった直後の昨年11月21日午後、区役所の相談室で唐田さんの弟(62)を呼び出し、現金約11万7千円を脅し取った恐喝容疑でも12月に逮捕されている。この際も職員が同席していた。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
迷いクジラ「淀ちゃん」なぜ大阪湾に えさ少ない浅瀬にとどまる理由
【動画】大阪湾・淀川河口付近で発見されて2日目。回遊を続けるクジラ=ABCテレビ撮影 大阪市の淀川河口に体長8メートルほどのクジラが入り込んでから、10日夕で30時間余り。ネット上では「淀ちゃん」の名前で呼び、安否を気遣う声が募る。えさが少ないはずの浅瀬にとどまって、大丈夫なのだろうか? 専門家に聞いた。 大阪湾の生態系に精通する市立自然史博物館の外来研究員・鍋島靖信さん(69)。今回見つかったクジラについて、鼻や背びれの位置、皮膚の特徴から「マッコウクジラではないか」と言う。 海流に流されてきた? マッコウクジラは北極から南極まで広域に生息し、成長するとオスの場合、体長16メートルほどになる。200メートル以上の深さまで潜り、ダイオウイカを主食とする。 大阪湾のイカは小さく、魚は動きが速いため、鍋島さんは「えさを追いかけて迷い込んだとは考えにくい」と話す。「何らかの理由で弱って泳ぐ力が落ち、海流に流されてきた」というのが見立てだ。 鍋島さんによると、1970年ごろから四十数年の間に、大阪湾で生きたクジラが見つかったのは数頭。ふだんは外洋にいるクジラが湾内に入り込むことは珍しいという。 14年前、和歌山では自力で 2009年5月には、和歌山県田辺市の内ノ浦湾に体長約16メートルのマッコウクジラが入り込み、20日後に自力で泳いで太平洋に姿を消したこともあった。 「外海は波が高いことから体力を消耗する」と鍋島さん。今回のクジラが同じような場所にとどまっている理由について、「波の低い浅瀬で体を休めているのでは」と推測する。 えさがなくても、クジラは体に蓄えた脂肪を使って約1カ月は生き延びることができるという。 鍋島さんは「1週間くらい見ないと、呼吸の様子などの変化がわからない。回復すれば自力で出て行く可能性もある。人為的に湾から追い出さず、いまは様子を見るべきだ」と話した。(高井里佳子) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
保育園嫌がる子の足首に5本のあざ 後絶たない不適切保育、防ぐには
うちの子も虐待を受けていたのでは――。静岡県裾野市の認可保育園で起きた園児への虐待事件を機に、保護者からそんな声があがっている。被害があっても幼い子どもは正確に伝えることが難しく、行政には警察に通報すべき明確な基準がない。保護者が相談に困惑することも。横浜市での事例を追った。 「あのとき、もっとしっかり対応してもらいたかった」。横浜市内に住む30代の夫婦は今も納得がいかない。 数年前、市が認可する保育施設に子どもが入園した。「行きたくない」。半年が経ち、3歳になる頃、毎朝玄関のドアにしがみついて泣き叫ぶようになった。夫婦は「イヤイヤ期なのかな」と思っていた。 同じ頃、子どもの足首に5本の指の跡のようなあざがあった。「見慣れないあざだな」。不審に思ったが、園からも説明はなく、いつの間にか治っていた。 子どもの送迎時に園の職員から耳打ちされた。「かなりひどいしかり方をして子どもを怖がらせる先生がいる。虐待かもしれない」。保護者同士で情報交換すると、ほかにも登園を嫌がる子どもがいた。複数の保護者が「虐待の可能性がある」と市に通報した。 市の調査で、ある職員が不適… この記事は有料記事です。残り1741文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
汚職で贈賄側の中学教科書、使用打ち切りへ 「不公正行為」で全国初
大阪府藤井寺市立中学校の教科書選定を巡る汚職事件を受け、市教育委員会は10日、贈賄側の大日本図書(東京)の数学と保健体育の教科書の使用を新年度から取りやめ、新たな教科書を採択し直すと発表した。文部科学省によると、採択で不公正な行為があったとして教科書を採用期間中に変更するのは全国で初めてという。 市教委によると、今の教科書は2021年度から4年間使う予定だった。今後、各社の教科書を評価する調査員の教員(5人)や、採択候補を選ぶ選定委員(6人)を新たに選び、2月下旬に採択する新教科書を決める。採択事務の透明性を図るため、従来はなかった選定委員会の議事録を作成するとしている。 文科省によると、教科書無償措置法の施行規則が16年に改正され、教科書採択で不公正な行為があった場合、採用期間の途中で別の教科書への変更が可能になった。 第三者委、聞き取り調査の対象人数は「非公表」 一方、市が設置した「市教科書採択に係る第三者委員会」(委員長・畠田健治弁護士)の第2回会合が10日、市役所で非公開で開かれた。 市教育委員会によると、委員3人が関係者に聞き取り調査をする日程案などを決めた。2月中をめどに調査し、その内容などに応じて第3回会合の日程を決める。調査対象の人数は「調査に支障がある」ことを理由に非公開としている。 この事件では、各社の教科書を比較する調査員に任命予定だった教員の氏名や、調査員が作成した資料を大日本図書に漏洩(ろうえい)したとして、教科書選定委員だった元市立中学校長(61)が加重収賄などの罪で昨年11月に在宅起訴された。 昨年12月21日の初公判で元校長は起訴内容を認め、検察側は懲役1年6カ月を求刑。弁護側は執行猶予つきの判決を求めて即日結審した。 大日本図書の元取締役(65)と社員(35)は贈賄罪で略式起訴され、元取締役は罰金50万円、社員は同30万円の略式命令を受けた。(森嶋俊晴) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
護衛艦いなづまが山口・周防大島沖で座礁 自力航行不能、けが人なし
古城博隆2023年1月10日 16時09分 10日午後0時半ごろ、山口県の周防大島南の沖合で、海上自衛隊の護衛艦いなづまから、「船体に大きな振動があり、自力航行できなくなった」と無線で第6管区海上保安本部に連絡があった。座礁したとみられ、現場周辺には油が漏れているが、船体に浸水はなく、けが人の情報もないという。 海上保安庁によると、事故の発生は午後0時10分ごろ。現場は浅瀬で、船底の下にあるスクリューが海底の岩などに接触した可能性があるという。 海自がタグボート3隻を向かわせ、いなづまを現場から引航する方針。いなづまは広島県尾道市の因島にあるドックで整備後、試運転中だったという。(古城博隆) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル