ツキノワグマの狩猟が昨年11月から始まっている。京都府はこれまで「絶滅寸前種」に指定して狩猟を禁じてきたが、生息数が増えて住民がクマに襲われる被害も出てきたため、昨年度から解禁した。だが、20年にわたる禁止期間で、クマ専門のハンターもおらず捕獲頭数が伸び悩んでいる。今年度は目撃情報も増えており、冬眠期でも山でクマと遭遇する可能性があるとして、府は注意を呼びかけている。 「クマに襲われた!」。昨年10月末、福知山市の山間部に住む70代の男性方から119番通報が入った。男性は、自宅の庭の柿の木付近から物音がすることに気づき、外へ出たところ体長約70センチのクマに襲われ、顔や首に大けがを負った。クマはそのまま逃げたという。11月にも、伊根町で60代の男性がクマに襲われた。 福知山市には今年度、12月下旬までに100件以上の目撃情報が寄せられている。例年よりも件数が多いという。市は、目撃情報の多かった地域におりを設置。市の担当者は「目撃が最近増えてきている。えさとなる木の実などが残っていないか確認してほしい」と呼びかける。府によると、今年度は餌のドングリ類が「凶作」だったため、冬眠が明ける春には、餌を求めたクマが現れる可能性もあるという。 府は2002年、ツキノワグ… この記事は有料記事です。残り678文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
子どもに水かけてお祝い、髪の毛までぬれる子も 山間部に伝わる行事
榊原織和2023年1月9日 12時41分 お供え物を取りに来た子どもに水を浴びせて福の神の使者の来訪を祝う正月の伝統行事「とろへい」が7日夜、島根県飯南町頓原の張戸(はりど)集落であった。 とろへいは1年の最初の満月の夜に福の神が来て祝福を与えるという民俗信仰に基づく。かつては飯南町の各地で行われていたが、今では張戸集落のみ。幾度か途絶えるたびに住民が復活させてきた。なぜ「とろへい」という名なのかは分からないというが、中国地方の山間部に伝わる行事で、鳥取県日野町で「ほとほと」と呼ばれて行われていた。 参加したのは地元の小学校3年から高校1年までの11人。二手に分かれ、それぞれ4、5戸の家を回った。自分たちが来たことを知らせるため、「とろとろ、とろとろ」と大きな声を出して歩き、家の縁側にわらで作った馬の置物を置いて隠れる。住人はわら馬の近くにお供え物を置いて家の中に戻り、子どもたちがお供え物を取っていこうとすると水をかける。水にぬれた子どもは1年間、無病息災であるとされる。 子どもたちはぬれてもいいように、スキーウェア姿。住人がひしゃくやバケツで豪快に水をかけると、子どもたちは歓声を上げて逃げた。子どもたちを迎えた深石好美さん(68)は、「私が幼いときからやっていた行事。子どもは少なくなったが続けてほしい」。 家々を回った子どもたちは髪の毛がぬれるほど水をかぶった子も。初めて参加した頓原小3年の米原夕莉(ゆうり)さんは「水をかけられて楽しかった」。同小6年の景山果歩さんは「昔から伝わる伝統ですごくおもしろい」と話した。(榊原織和) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「元気に育て!」 子泣かし天狗が祈願 泣き叫ぶ子も泣かない子も
中川壮2023年1月9日 13時05分 愛媛県鬼北町の広見体育センターで8日、「子泣かし天狗(てんぐ)祭」があった。町内に住む2021年に生まれた子ども26人を天狗が抱き、神通力で幸せと健康を祈願するという新春行事で、今回で33回目。 地元の太鼓集団「魁(さきがけ)」が奏でるリズムの中、子どもを抱いた天狗が「元気に育て!」などと言って祈願。保護者は直径6尺(182センチ)の大太鼓をばちで1回打ち鳴らした。天狗に抱かれた際、泣き叫ぶ子もいれば、平気な顔をしている子もいた。 消防士の中田廉(れん)さん(29)と保育士の樹(いつき)さん(26)夫妻は、長男藍(らん)君と参加。夫妻とも1歳の時に天狗祭に参加し、廉さんの見事な泣きっぷりが町報の表紙を飾ったという。藍君はこの日、ほとんど泣かないばかりか、終わると天狗に「バイバイ」も。樹さんは「2代連続を狙ったが残念。このお祭りがずっと続いてほしい」と話していた。(中川壮) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
札幌市厚別区で乗用車が中央分離帯に衝突、男女2人が死亡
2023年1月9日 9時30分 8日午後7時45分ごろ、札幌市厚別区上野幌2条2丁目の道道交差点で「乗用車が中央分離帯にぶつかり、乗り上げている」と通行人から119番通報があった。乗っていた男女2人が、搬送先の病院で死亡が確認された。北海道警札幌厚別署によると、男性は70代、女性は30~40代くらいとみられるという。事故の目撃者はおらず、署が事故原因や男女の身元を調べている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
幼なじみ4人「夢はアイドルデビュー」 群馬の村で「二十歳の集い」
川村さくら2023年1月9日 9時49分 9日の成人の日に先駆け、8日には群馬県内各地で記念行事が行われた。対象者が県内で最も少ない南牧村では「二十歳の集い」があり、幼なじみの男性4人の笑顔が絶えないあたたかな式となった。 成人年齢が18歳に引き下げられたことを受け、村では「成人式」から行事の名前を変えた。場所も村の施設から村内のカフェに変更。教室ほどの広さの空間に、小中学校で教えた教師5人や家族らも並んだ。同村の対象者は6人で、この日は20歳の石井一冴さん、小須田颯翔さん、松谷昇樹さんと奥平晃生さん(19)が出席した。 村長や教育長に続いて、4人が一人ずつあいさつ。松谷さんが「4人でアイドルデビューする」と夢を宣言すると、会場は笑いに包まれた。 式典は20分で終わり、その後は村が趣向を凝らしたプログラムを開催。村のケーブルテレビが撮りためていた4人の幼少期の動画を壁に投影すると、保育園のお遊戯会で踊ったり小学校のかけっこで転んだりする姿が映った。4人は手をたたき、目を見合わせて大笑いした。 県によると、同日は県内32市町村で行事があった。そのほか草津町は昨年8月、嬬恋村は9日、上野村は今年8月。対象者は全県で1万9620人で、市町村別だと多い順に高崎市3774人、前橋市3236人、太田市2430人、伊勢崎市2233人など。少ないのは南牧村に次いで神流町9人、上野村10人だった。(川村さくら) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
鹿のミートソース・イノシシのシチュー… 宿坊などでジビエのフェア
豊平森2023年1月9日 9時58分 新鮮な野生のイノシシやシカの肉を使ったジビエ料理を楽しんでもらおうと、神奈川県伊勢原市の大山地域で「大山猪鹿(ジビエ)フェア」が初開催されている。日本遺産の「大山詣(まい)り」で知られる宿坊などが実行委員会を組織。ジビエを豆腐料理と並ぶ地域の特産品に育てようと、意気込んでいる。 大山のふもとに広がる自然豊かな大山地域では、古くから「鹿鍋」やイノシシ肉を使った「しし鍋」などの食文化があった。一方でこうした動物による農作物などへの被害が広がっており、有害鳥獣として捕獲された動物の有効利用のあり方が、各地で大きな課題になっている。 そこで、いただいた命を食材として大切に生かそうと、宿坊の13店と飲食店4店の計17店舗で、昨年12月下旬からフェアを始めた。近くにはジビエ用の食肉処理施設があり、主に大山で捕獲されたシカやイノシシの肉料理を地産地消で振る舞う。 店ごとにメニューは異なるが、イノシシの「牡丹(ぼたん)鍋御膳」やシカの「紅葉鍋御膳」、「猪(いのしし)シチューセット」、「鹿のミートソース」など、様々な料理を味わえる。 フェアを盛り上げようとのぼり旗や、イノシシとシカが仲良く鍋に入った姿をデザインしたおそろいの赤いエプロンも用意。実行委員長の武田安司さん(67)は「ジビエは低カロリーで高たんぱく。大山のジビエを多くの人に知ってもらい、来年も再来年もフェアができたら」と話す。 3月末まで。店によっては予約が必要。詳細は市のホームページ(https://www.city.isehara.kanagawa.jp/kankou_guide/docs/2022121400062/)=QRコード=で。(豊平森) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「なくなったと思ったけど…」コロナで2年遅れの「成人式」 世田谷
金子和史2023年1月8日 16時12分 2年前、新型コロナで成人式の会場開催を見送った東京都世田谷区は、「成人の日」を翌日に控えた8日、当時の新成人を対象に「22歳のつどい」と題した式典を開いた。参加者たちは、当時着られなかった振り袖の人の姿も交じる中、写真を撮り合うなど楽しんでいた。 世田谷区は2021年、新型コロナの感染拡大を受けて、成人式の実際の開催は見送ったうえで、オンラインの式典に切り替えていた。当時、都内には2度目の緊急事態宣言が出されていた。当時の新成人たちが集まれる機会を求める声が区議会から出ていたことも踏まえ、2年遅れの「成人式」を開くことにした。 この日の式典には約360人が参加。世田谷区にゆかりのある東京五輪女子柔道金メダリストの阿部詩選手や楽天グループの三木谷浩史会長兼社長ら6人がビデオメッセージを送った。参加者と同じ22歳の阿部選手は「自分たちの明るい未来を信じて歩んでいけると思っている。一緒に頑張りましょう」と呼びかけた。 参加した大学4年の吉村唯菜さん(22)は「なくなったと思っていた一生に一度の式典に参加できてありがたい。春から社会人、大人として進んでいきたい」と話した。(金子和史) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「成人式」やっぱり20歳?式典の名前変え継続 18歳対象も
成人の年齢が18歳に引き下げられ、初めて迎える「成人の日」。多くの自治体が、式典の名前を変えた上で従来通り、20歳を対象に「成人式」を開くが、18歳を対象にする自治体もある。(柳川迅 長野佑介 斉藤佑介 豊島鉄博) 大阪市天王寺区では8日、「二十歳のつどい」が開かれた。昨年までは「成人の日記念のつどい」だったが、成人が18歳以上となったため、名前を変えた。 大学2年の山木晴香さん(20)は「18歳から選挙には行っているが、成人年齢の引き下げの影響はあまり感じない。大人の実感は、20歳でお酒を飲めるようになったことぐらいかな」と話した。 大学2年で、滋賀県彦根市で一人暮らしをする徳永純也さん(20)は成人年齢の引き下げ以降、自分でクレジットカードの契約や下宿先の賃貸契約をした。「バイトをして家賃も自分で払っている。お金の管理をより意識するようになった」という。 大阪市は成人年齢引き下げ前の2019~20年、成人式の実行委員や高校生にアンケートを実施した。いずれも約8割が対象年齢は「20歳がいい」と回答。18歳の多くは高校3年生で受験や就職が重なるため、「参加できなくなる人が多い」などと、18歳の式典に否定的な意見が多かったという。市内では来年以降も、20歳を祝う式典が開催される予定だ。 北九州市では8日、「二十歳の記念式典」が北九州メディアドーム(小倉北区)で開かれた。色とりどりのはかまや振り袖、スーツに身を包んだ約3100人が参加した。 式典会場の周辺では、若者たちがスマホで記念写真を撮影するなどして、旧友との再会を喜んだ。 東京都内の大学に通う明神(… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
秋篠宮ご夫妻と悠仁さま 日系人と懇談 皇室予定1月9日~15日
2023年1月9日 7時00分 天皇、皇后両陛下や皇族方の予定を毎週更新します。皇室の方々は様々な行事や式典、宮中祭祀(さいし)などで多忙な日々を送っています。紙面では掲載しきれない公務も紹介します。 宮内庁は1月9~15日の予定を発表した。秋篠宮ご夫妻と長男悠仁さまは10日、開館20周年を迎えた横浜市のJICA横浜海外移住資料館を訪れ、「常設展」や「企画展」を鑑賞し、日系人と懇談する(表記は宮内庁発表に準じます。予定は変更されることがあります)。 皇嗣家(秋篠宮ご一家) 1/10(火) 秋篠宮ご夫妻、悠仁さま JICA横浜海外移住資料館(開館20周年「常設展」及び「企画展【雄飛ふたたび―沖縄移民の歴史とウチナーンチュの絆】」鑑賞並びに日系人との懇談) 1/13(金) 秋篠宮ご夫妻、佳子さま 皇居・宮殿(講書始の儀) 三笠宮家 1/13(金) 彬子さま、瑶子さま 皇居・宮殿(講書始の儀) 彬子さま 三笠宮東邸(トルコ駐箚特命全権大使と面会) 彬子さま 上野の森美術館(「日中国交正常化50周年記念兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~」) 高円宮家 1/9(月) 久子さま 国立競技場(第101回全国高等学校サッカー選手権大会決勝戦) 1/13(金) 久子さま、承子さま 皇居・宮殿(講書始の儀) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
初詣の事実隠ぺい、コロナ感染の宮崎県知事も了承 近く自身を処分へ
宮崎県の河野俊嗣知事の新型コロナウイルス感染を県が発表した際、初詣など発症直近の外出の事実を伏せていた問題で、河野知事は8日、事実の隠蔽(いんぺい)を自身も了承し、職員が地元紙に本当の行動を報じないよう働きかけたことも承知していたことを明らかにした。近く自らを処分するという。 県は2日に河野知事のコロナ感染を発表。その際、昨年12月31日と元日の行動を「公舎などで過ごす」とだけ説明し、初詣などで多くの人が集まる場所に出かけた事実は伏せていた。 河野知事は8日に公務に復帰し、県庁での臨時の記者会見で経緯を説明した。 知事によると、県秘書広報課… この記事は有料記事です。残り393文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル