最大震度7を観測した能登半島地震から1週間がたった8日、気象庁は記者会見を開き、今後1カ月程度は最大震度5強以上の地震に注意するよう呼びかけた。地震の活動は依然として活発で、復旧作業などでは家屋の倒壊や土砂災害に気をつける必要がある。 同庁は1日夕の地震発生から1週間程度は震度7クラスの地震への警戒を促していた。その後の地震は減少しているものの、震度1以上を観測したのは計1221回(1日午後4時~8日午後4時)。2日が414回と最多で、1日359回、3日176回、4日85回、5日81回、6日55回、7日35回など。平均すると8分に1回起きていたことになる。 地震の規模を示すマグニチュード3・5以上でみると、発災から1週間程度で約450回。2016年の熊本地震の約240回の倍近くとなった。 ■建物にダメージ蓄積、小さな… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
海保機、JAL機の着陸許可に気づかなかったか 直前に周波数変更?
東京・羽田空港の滑走路で日本航空(JAL)と海上保安庁の航空機同士が衝突、炎上し5人が死亡した事故で、滑走路担当の管制官がJAL機に着陸の許可を出した直後に、海保機が交信を始めた可能性があり、JAL機の着陸に気づかなかったとみられることが、関係者への取材でわかった。羽田空港では8日、事故のあったC滑走路の運用が再開した。国土交通省は9日にも再発防止策を発表する予定。 国交省によると、事故のあった2日、海保機は格納庫を出てから地上を走るため「地上管制(グランド管制)」と呼ばれる管制官とやり取りをしていた。その後、通常通り、滑走路に進入するため「飛行場管制(タワー管制)」の管制官とのやり取りに切り替えていた。それぞれに管制官がいた。 グランド管制とタワー管制は周波数が異なるため、地上機は離陸前の誘導路で周波数を切り替える必要がある。 交信記録によると、タワー管制から事故のあったJAL機に着陸許可を出したのは午後5時44分56秒。「滑走路34R 着陸支障なし」だった。それに対してJAL機は午後5時45分1秒に「滑走路34R 着陸支障なし」と復唱している。 一方で、海保機とタワー管制との最初のやり取りは、その10秒後の午後5時45分11秒。「タワー、JA722A C誘導路上です」だ。管制官は「こんばんは。1番目。C5上の滑走路(手前の)停止位置まで地上走行してください」と指示をした。 海保機がこれを復唱後、タワ… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
日米で最難関大合格 芦屋市長・高島崚輔さんの「やってほしいこと」
【連載】受験する君へ 本格的な受験シーズンを迎えました。各界で活躍する方々に、自身の体験談や受験生へのメッセージを聞きました。 アメリカの大学に行くという進路の存在を知ったのは、高2の1月でした。当時、米国の大学にいた高校の先輩に勧められ、翌月にハーバード大を見に行きました。先輩の計らいで、授業を見たり、学生や教授に会ったりしました。 実際に大学を訪問して実感したのは、大学での学びが社会につながっているという感覚です。何のためにこの授業を取っているのか、将来やりたいこととどうつながっているか、熱く語ってくれる学生が多くて「いいなあ」と思いました。 でも、受験まで1年を切っていたんです。米国の大学は、試験の点数だけでなく高校時代の課外活動なども重視しますが、そのために何かをする時間はもうありませんでした。中高での生徒会長の経験や、模擬国連の世界大会で表彰されたこと、部活のラグビーなど、受験のためではなく好きで挑戦したことを評価していただけたのかなと思います。 SAT(米国の共通試験)やTOEFLなどの勉強は大変でした。でも一番難しいかったのは、エッセー(小論文)です。主なテーマは「あなたはどんな人ですか、教えてください」。日本語でも何を書けばよいか分からないものを英語で書くのですから、とても悩みました。出願直前の大みそかにアドバイスしてくれた方をはじめ、たくさんの先輩方に読んでもらい、お世話になりました。 ハーバード大の面接は、東京で弁護士をしている卒業生の方が相手でした。他にもイエール大とプリンストン大を受けましたが、合格したのはハーバード大だけです。リーダーシップのある学生が多く、校風に合っていたのかもしれません。米国の入試はマッチング。能力があるかよりも、大学に合うかどうかなんです。 米国の大学を受験して「いい… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
年始に集まった親族ら10人死亡 出るはずだった二十歳の式典で友は
能登半島地震で最大震度6強を観測した石川県穴水町で住宅4軒が土砂に埋もれ、5人が犠牲になった現場では、8日までに新たに9人の死亡が確認された。2人が安否不明のままだ。 金沢市の寺本直之さん(52)は、妻(53)、19~23歳の息子3人、娘(15)、義父母、小学生の男児を含む妻の弟一家3人を同時に失った。この10人は倒壊した妻の実家に集まり、年末年始を過ごしていたという。 無事を願った人たちの思いは届かなかった。 三男の京弥さん(19)は、7日に金沢市内で開かれた「二十歳のつどい」に出席予定だった。 卒業式で一緒に撮った写真、スマホに 幼なじみの本多あすかさん(… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
雪道歩き、妻の目薬探す 部屋の壁に津波の痕「帰りたい、けど無理」
能登半島地震で住宅の多くが浸水被害を受けた、石川県珠洲市宝立町。 8日、春日野地区に住む江畑秀国さん(79)は、雪で真っ白に染まった道を歩き自宅へ妻の目薬をとりにきた。 「目薬がないと、うちの(妻)が大変なんですわ」 津波が襲った1階で、使える物を探す。 江畑さんは地震発生時、妻(76)と息子(49)と一緒に、海岸から100メートルほどにある自宅にいた。大きな揺れを感じると、すぐに車に乗って海から離れた。自宅に戻ると、1階の家財は全て流され、水につかっていた。壁に残った泥の跡から、津波はひざ上くらいの高さまできたようだ。 20分ほど探したが、津波で散らかった家から目薬を見つけることはできなかった。 自宅を出ると、地区を回っている消防隊に、住民の安否を調べたいと声を掛けられた。 「あそこの家はもう助かっている」。家を指さし、地図と照らし合わせながら、新雪を踏みしめ案内した。 「早く自分の家に帰りたいですけど、こんなんじゃ無理ですわ」(田辺拓也) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
JAL機・海保機・管制官、3者に要因重なったか 羽田衝突、解明は
羽田空港で日本航空(JAL)機と海上保安庁の航空機が衝突、炎上した事故で、両機と管制の3者それぞれに事故につながる要因が指摘されている。9日で事故から1週間。原因解明は長期化しそうだ。 「航空業界のイロハのイ」 なぜ守られなかった 今回の事故の主な当事者はJAL機と海保機、管制官だ。滑走路に二つの機体がいてはいけないという「航空業界のイロハのイ」はなぜ守られなかったのか。その解明が最大の焦点となっている。 海保機の機長は事故後、海保の聞き取りに対し「進入許可が出ていたと認識していた」と話しているという。 一方で管制官との交信記録には「(出発機)1番目。C5上の滑走路(手前の)停止位置まで地上走行してください」という指示しかなく、進入を許可したやり取りは確認されなかった。 着陸してきたJAL機はどうだったか。操縦席には3人のパイロットがいた。JALの聞き取りに対し、3人とも「海保機について視認できなかった」という趣旨のことを話しているという。 左席に機長、右席に副操縦士、オブザーブシートに3人目がいた。この日のフライトは右席の副操縦士の社内審査にむけた訓練も兼ねており、後方に座る有資格者のパイロットが、右席の副操縦士の業務を確認していたという。 事故機となったエアバスA350型機の機体は2021年に導入され、コックピットの操縦席の正面には飛行高度や速度などが表示される「ヘッド・アップ・ディスプレー(HUD)」が装備されていた。通常、パイロットは外を見渡しながら、モニターの表示を見て操縦するという。 航空法は、航空機の操縦者は、他の航空機と衝突しないように見張りをしなければならないと定めている。国の運輸安全委員会はコックピット内の会話が録音された両機のボイスレコーダーを回収しており、今後、当時の状況を詳しく調べる。 管制官、画面に気づかなかった可能性 これまでのインシデントや航… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安否不明323人に急増、県職員派遣で作業進む 避難所に2.8万人
最大震度7を観測した能登半島地震は8日、発生から1週間を迎えた。石川県によると、死者は168人で、約2万8千人が避難所に身を寄せている。被災地では雪が降り続くなかで捜索が続く一方、生活の拠点を移すための動きも始まった。 県によると、8日午後2時時点の死者は前日より40人増え、168人に上った。地震のためと断定できないが連絡が取れない安否不明者は、前日より128人多い323人となった。輪島市で大幅に増え、市によると、県職員の派遣を受けて事務作業が進んだという。 人や物資の輸送が難しい孤立集落は2市2町の24地区に上り、取り残された人の数も前日より増えて、約3300人となった。 15市町に開設された約39… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
白銀の世界でぼうぜん「まさかこんなひどい津波が」 能登に深い爪痕
7日から断続的に降り続いた雪が、倒壊した家屋が広がる風景を白銀の世界に染めた。地震と津波により壊滅状態になった石川県能登町白丸地区。8日、海岸線を歩くと、波の音に混じり、「ガリガリ」と音が聞こえた。 木材や家財道具が散乱する家で、寺岡さちさん(81)が、スコップで畳の上で固まった土砂を削っていた。家は店舗も兼ねており、酒とたばこを扱っていたほか、新聞配達もしていたという。「どうすんの、これ」。時折手を止め、ぼうぜんと立ち尽くす。ともに片付け作業をしていた夫の勇紀夫さん(81)によると、地震の翌日から毎日、避難所から自宅に通っているという。 作業はやってもやっても終わらない。道路に面した壁には2メートル以上の高さに、津波の痕とみられる線状の泥が残っていた。さちさんは「まさかこんなひどい津波が来るとは。あぁ、恐ろしい」とつぶやいた。(友永翔大) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「はたちのつどい」参加者が取り押さえ 酒気帯び運転容疑で男を逮捕
福岡県警博多署は8日、酒を飲んで車を運転したとして、福岡市東区に住む無職の男(59)を道路交通法違反(酒気帯び運転)の疑いで現行犯逮捕し、発表した。容疑を認めているという。 署によると、男は同日午後4時25分ごろ、同市博多区大博町の県道交差点で、酒気を帯びた状態で軽自動車を運転した疑いがある。 男は当時、赤信号で信号待ちをしていた別の乗用車に正面衝突。そのまま車を置いて走って逃げ出した。 この現場近くでは、福岡市主催の「はたちのつどい」が開かれていた。署によると、出席者の4人が男に気づき、数十メートル先まで男を追跡。取り押さえたうえ、現場に駆けつけた警察官に身柄を引き渡したという。 その後の検査で、男の呼気か… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
佳子さま「手話狂言」を鑑賞 黒柳徹子さんや出演者と手話交え懇談も
秋篠宮家の次女佳子さまは8日、東京都渋谷区の国立能楽堂で開かれた「第43回手話狂言・初春の会」を鑑賞した。 俳優の黒柳徹子さんが理事長を務める「社会福祉法人トット基金」の主催。演じられたのは「雷」「狐塚」「業平餅」の3演目だった。 手話狂言は、ろう者の俳優がセリフを手話で表現しながら舞台上で演じ、舞台後方から狂言師が声をつける。佳子さまは手話に精通しており、鑑賞後は出演者らと手話を交えて懇談した。 黒柳さん「手話がお上手で、びっくり」 佳子さまと一緒に鑑賞し懇談にも加わった黒柳さんは、報道陣の取材に応じ「佳子さまの手話が大変お上手なので、びっくりした」と話した。 佳子さまは出演者らに「とても面白かったです」と伝えていたという。黒柳さんは「佳子さまはじめ皇族の方々が手話に興味を持って頂けるのを俳優たちも感謝しているし、とてもうれしいことだと思います」と話した。 この日の手話狂言は、秋篠宮妃紀子さまも鑑賞予定だったが、昨年暮れから体調が優れず数日前から胃腸が不調だったため、侍医の助言により大事をとって取りやめた。(後藤遼太) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル