子どもと接する職場に従業員らの性犯罪歴を確認させる「日本版DBS」をめぐり、こども家庭庁は、ベビーシッターのマッチングサイト事業者を認定制の対象とする方針を固めた。痴漢など自治体の条例違反も対象とする方向。与党との調整を経て、通常国会に法案を提出したい考えだ。 日本版DBSでは、事業者が性犯罪歴を確認した場合、仮に雇う場合でも配置転換などの措置が求められる。学校や保育所については確認を義務化する。 一方、放課後児童クラブや学習塾などは、任意の認定制の対象とし、認定事業者であることの広告表示を可能にする。ベビーシッターのマッチングサイト事業者のほか、芸能事務所などを念頭に「技芸」の養成所も含める。認定されると確認が義務となる。 ベビーシッター仲介大手に登録していたシッターの男2人が強制わいせつなどの容疑で逮捕された事件が2020年にあり、ベビーシッターを対象に含めることを求める声が出ていた。 確認の対象には裁判所が認定… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
千代田区議ら官製談合容疑で逮捕 元区部長は「副区長の依頼」と証言
東京都千代田区発注工事の入札情報を業者に漏らしたとして、警視庁は24日、千代田区議の嶋崎秀彦(64)=同区=、同区の元行政管理担当部長で無職の吉村以津己(いづみ)(61)=静岡県熱海市=の両容疑者を官製談合防止法違反容疑で逮捕し、発表した。2人の認否は明らかにしていない。警視庁は区役所を24日、同容疑で家宅捜索した。 捜査2課によると、2人は別の区職員と共謀し、2020年5月の区立お茶の水小学校・幼稚園の空調設備と給排水衛生設備の工事の一般競争入札で、業者側からの依頼を受けて20年4月、最低制限価格に近い数字や参加業者数を浜松市と千代田区の計2業者側に伝え、入札の公正を害した疑いがある。 同課は、嶋崎容疑者の意向を受けて吉村容疑者が担当職員から聞き出し、嶋崎容疑者が業者側に漏らしたとみている。2業者は公契約関係競売入札妨害罪の公訴時効(3年)が成立している。2業者は「担当者が不在」などと取材に応じていない。 逮捕前、取材に応じた元部長 「逆らえる存在ではなく」 吉村容疑者は昨年5月以降、朝日新聞の取材に複数回応じ、当時の副区長から「嶋崎議員から契約の関係でお願いがあったら答えてくれ」と言われ、その後、入札に関する非公表情報を嶋崎容疑者に伝えたと証言。「嶋崎さんは自民党区議のドン。逆らえる存在ではなかった」とも話した。 当時の副区長は取材に「お答えする立場にない」と話した。同課も同様の情報を把握している。 空調設備工事は、浜松市の業者を含む共同企業体(JV)が約6億8千万円で落札。給排水衛生設備工事は、千代田区の業者を含むJVのみ入札に参加し、約6億6千万円で落札した。 当選6回のベテラン 「自民党議員団」に所属 千代田区の23年度の一般会計当初予算は総額750億4300万円。区内では秋葉原地区など複数の再開発計画がある。嶋崎容疑者は当選6回で「自由民主党議員団」に所属。今年1月には、環境まちづくり委員長を「一身上の都合」で辞任。逮捕された24日付で区議を辞職した。 吉村容疑者は18年4月~20年3月に行政管理担当部長、20年4月~21年3月に区議会事務局長を務めて退職していた。(福冨旅史、三井新) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
工場復旧3~15億円補助、旅行支援2万円…能登地震支援の全容判明
政府が能登半島地震の被災者への支援策として25日にとりまとめる「被災者の生活となりわい支援のためのパッケージ」の全容が分かった。中小企業や農林漁業者らの再建支援や、観光需要を喚起する「北陸応援割」の導入などを盛り込んだ。財源として今年度予算の予備費から1553億円を支出することを26日に閣議決定する。 支援パッケージは「生活の再建」「なりわいの再建」「災害復旧など」の3本柱。「復旧・復興の段階に合わせて、数次にわたって機動的・弾力的に手当てする」とし、今後も必要な予算を確保する方針を示した。 主な支援策では、中小・小規模事業者が工場などを復旧する際の補助金として、石川県内では15億円、新潟、富山、福井各県では3億円を上限に費用の最大4分の3を支給する。旅行支援策「北陸応援割」は、1人1泊2万円を上限に宿泊費の半額を補助する。石川、福井、富山、新潟の4県で3~4月に実施。大きな被害が出た能登地方は「復興状況を見ながら、より手厚い旅行需要喚起策を検討」する。 雇用を維持してもらうため、企業が払う休業手当を国が補助する「雇用調整助成金」の助成率を中小企業は5分の4、大企業は3分の2に引き上げ、支給限度日数も年100日から年300日に延長する。一方、野党が倍増を求める被災者生活再建支援金は、現行の最大300万円の「迅速な支給」をめざすとした。 岸田文雄首相は24日、能登半島地震への対応をめぐる衆参予算委員会の閉会中審査で、「被災地、被災者の立場に立ち、生活、なりわいの再建に全力で取り組む」と強調した。発災以来、初めての国会審議で、首相は「インフラの本格的な復旧にはかなりの時間がかかる」とも語った。(鬼原民幸) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
3月から自動運転のJR香椎線、乗務員の訓練公開 踏切区間で国内初
JR九州が3月から始める香椎線(西戸崎―宇美、25・4キロ)の自動運転に向けて、運転士の国家資格を持たない乗務員の養成を進めている。踏切のある区間での鉄道の自動運転は国内初。実際の車両を使った乗務訓練の様子を24日、報道機関に公開した。 乗務員候補の1期生は約10人。運転士の資格取得には約9カ月の訓練が必要なのに対し、自動運転の乗務員は約2カ月の訓練を経て社内で認定する。認定後は車掌でありながら香椎線の自動運転乗務員として乗務することが可能となる。 この日は有資格者が見守る中、本番同様に車両を動かした。走行中の加減速や駅での停車は自動化されており、出発時の動作や、異常に気づいたときに非常ボタンを押す緊急停止などの訓練に取り組んだ。15分間で318項目を確認する運行前の点検や、ブレーキなどに不具合があった場合の応急対応も訓練した。 訓練中の車掌の一人、石橋拓… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
千代田区民「誰信用したら」 官製談合容疑で区役所捜索、区議ら逮捕
東京都千代田区発注の区立お茶の水小学校・幼稚園の工事をめぐり、入札情報を受注業者に漏らしたとして、千代田区議の嶋崎秀彦容疑者(64)と、同区の元行政管理担当部長で無職の吉村以津己(いづみ)容疑者(61)が24日、官製談合防止法違反容疑で逮捕された。大企業の本社が集積し再開発工事などが続く同区で何があったのか。関係者は驚き、捜査の行方を見守っている。 警視庁、千代田区役所を家宅捜索 この日午後6時前、警視庁の捜査員約20人が、区役所本庁舎に家宅捜索に入った。契約課や議会事務局などが捜索対象になったという。 嶋崎容疑者は区議会議長を歴任した当選6回で「自由民主党議員団」に所属。昨年10月以降、「体調不良」を理由に議会を休んでいた。逮捕された今月24日付で区議を辞職した。 逮捕の区議、委員会の審議打ち切りに批判も 環境まちづくり委員長として… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
18歳未満認めず、埼玉県営公園の水着撮影会ルール 有識者が提言案
埼玉県営公園のプールを使った水着撮影会の新しいルールづくりに向け、県公園緑地協会は24日、有識者らでつくる検討会が出す提言の「素案」を公表した。「乳首や性器が露出する可能性のある水着やポーズ」や18歳未満のモデルや撮影者の参加などは、認めるべきではないなどとする内容。協会は県民の意見を考慮するとして、2月6日までホームページで意見を募る。最終的な提言は同月中に発表される見込み。 同協会は、プールがある三つの県営公園の指定管理者。昨年6月、しらこばと水上公園(越谷市)でルールに反した「過激な撮影」があったなどとして、県営公園での水着撮影会の一律中止を要請した。その後、ルールが同公園にしかないことなどが判明。一部事業者への要請を撤回し、統一ルールを作ると決めた。 有識者らによる検討会は、ルールのあり方を提言してもらうため昨年9月に設立。今月19日までに非公開で5回会議を重ね、法学者や女性支援団体関係者、イベントの「主催団体関係者」「出演関係者」らへのヒアリングを実施。撮影会を視察したほか、主催した7事業者から意見も集め、検討したという。 今回公表した素案によれば、水着撮影会について、正当な理由がない限り公園の利用申請を拒否することは難しいことや、「県営公園で開催すべきではない」という声もあることを踏まえて「広く県民に受け入れられるよう、撮影会開催に慎重な意見にも十分配慮した条件設定を行う方向で検討を進めた」という。 水着やポーズについては、撮… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
安倍派の政治資金「還流」 石井正弘参院議員は5年で総額378万円
自民 原口晋也2024年1月24日 21時45分 自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、清和政策研究会(安倍派)所属の石井正弘参議院議員(岡山選挙区)は24日、パーティー券の販売ノルマを超えて受けた派閥からの還付金が、2018年以降の5年間で計378万円だったと事務所名で発表した。石井氏は初当選から2年後の15年に安倍派に所属し、還流を受けていたといい、事務所によると15~17年分の金額は精査中という。 発表された文書では、「疑問に感じつつも派閥の意向を断り切れず、やむなく政策秘書が販売目標(ノルマ)を上回った額の還付を受けた」と釈明。「その後も派閥からは不記載の方針の変更がなく、還付金の性格が明確化されなかったため、秘書が事務所と派閥との板挟み状態のまま、現在に至った」とした。 還付金は別口座を開設して東京事務所で分離して保管し、一切費消していないという。石井氏も昨年末からの一連の報道以降に報告を受けたとした。また、パーティー券の購入依頼は「派閥手配の案内状、払込用紙で行っており、いわゆる『中抜き』は一切ありません」などと説明している。 ノルマ超過額は、18年が48万円▽19年が132万円▽20年が84万円▽21年が42万円▽22年が72万円だった。事務所によると、15~17年の還付金は派閥との間で精査中という。 岡山県選挙管理委員会によると、15~18年の政治資金収支報告書は保存年限を超えてすでに廃棄されているという。 事務所は今後の収支報告書の訂正について、15~18年分の還付金については金額を確定させた上で合計額を19年分の収支報告書に「繰越金」として記載する方針。19年からの4年分については派閥からの「寄付収入」として各年分に計上するという。(原口晋也) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 【本日最終日】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
父からの虐待や妄想をどう評価? 京アニ事件、青葉被告にきょう判決
36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人などの罪に問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判の判決が25日、京都地裁で言い渡される。 捜査段階の青葉被告や関係者の供述調書、22回に及ぶ公判でのやりとりや取材などで、被告の生い立ちや職を転々とした派遣労働時代、小説家を目指して挫折した経緯などが次々に明らかになった。 「自分の人生はあまりに暗い。京アニは光の階段を上っている……」 青葉被告が事件直前、現場脇の路地に座り込み、頭を抱えながら考えたことだった。 青葉被告の最初の「転機」は小学3年の時。両親が離婚し、トラック運転手の父親と兄、妹との4人で暮らし始めた。まもなく父親は無職になり、生活は困窮。さらに青葉被告と兄は、幼いころから父親に殴られたり、冬に裸で立たされて水を掛けられたりする虐待を受けて育ったという。 中学になっても虐待は続いた。中1の時、ある柔道の大会で準優勝したが、父親から記念の盾と柔道着を燃やすように言われ、従った。 中2で転校するが、なじめずに不登校に。フリースクールを経て定時制高校に進学した。 高校時代は「一番良い時代だった」という。埼玉県庁の嘱託職員として郵便物の仕分け作業や配達などを担った。 卒業後、「ゲーム音楽を作る仕事」に憧れ、東京都内の専門学校に進んだ。しかし1年後に帰郷。コンビニでバイトをしながら、一人暮らしを始めた。 まもなく父親が死去。お悔やみに来た母親とは十数年ぶりの再会だったが、言葉を交わすことはなかった。 7年ほど続けたコンビニバイトを「人間関係」を理由に辞めた後は、生活保護も断られ、行き詰まった。窃盗で逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けた。 その後、派遣社員として複数の工場を転々とする時期に、大きな事件が起きた。08年6月の東京・秋葉原の無差別殺傷事件だ。「自分もこんな感じになってしまうのでは」と思ったという。 同じころ、京アニのアニメ作品「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」を見て衝撃を受け、小説を書き始めた。 しかし12年6月、コンビニ強盗を起こし、実刑判決。服役中もノートに小説のアイデアを書きため、出所後、再び小説を書き始めた。 16年、長編小説が完成。7年半で20回ほど書き直した「金字塔」を、好意を寄せていた京アニの女性監督の誕生日に「京アニ大賞」に応募した。 しかし落選し、裏切られた気分に。さらに、自分が小説に盛り込んだアイデアを京アニに「パクられた」という妄想にとらわれる。さらにその落選と盗用は「闇の人物のナンバー2」のしわざだという考えにも縛られていく。 このころ、精神科に通院。生活保護を受給しながら、心身の状態を観察する訪問看護や身の回りの世話をする訪問介護も受けていた。しかし看護師やアパートの近隣住民とのトラブルは絶えなかった。 検察側は死刑を求刑。弁護側は犯行に妄想が大きく影響していたとし、心神喪失で無罪か、心神耗弱で減刑すべきだと訴えている。判決が被告の成育歴や妄想をどのように評価するのか、注目が集まる。 Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
名神高速、大雪で一時6.6km立ち往生 「食事と燃料に不安」
【動画】名神高速関ケ原IC付近で車が立ち往生=提供 この冬一番の寒気が流れ込んだ影響で24日、各地で大雪が降り、岐阜県の名神高速道路では、最大約770台の車が立ち往生した。 中日本高速道路によると、同日午前9時10分ごろ、名神高速下り線の関ケ原インターチェンジ(IC、同県関ケ原町)付近で、トレーラー2台が雪の上でタイヤが空転する「スタック」の状態になった。最大約500台が立ち往生し、車列は6・6キロまで延び、上り線でも約270台(最大5・5キロ)が立ち往生した。発生から約14時間が経った同日午後11時時点でも、下り線の立ち往生は4・4キロ(約350台)にわたって続き、解消の見通しは立っていない。 地元消防によると、この影響で、同日午後9時までに、50代男性のほか、5歳と1歳の男児、計3人が体調不良を訴えて搬送されたという。 上り線でも、関ケ原IC付近でハイエースが自力では動けなくなり、その後ろに車両が5・5キロにわたって立ち往生したが、徐々に解消しているという。24日午後7時時点で、名神高速上下線の栗東湖南IC―岐阜羽島IC間で通行止めとなっている。 岐阜県土岐市から大阪方面に向かっていた会社員の男性(51)は、同日午前10時ごろから立ち往生に巻き込まれ、身動きが取れなくなった。その後も雪は降り続け、午後3時ごろには、中日本高速から、食料や簡易トイレなどの物資が配られた。朝日新聞の取材に対し、男性は「食事と、燃料の不安があります。先が見えず、念のため、エンジンを切ったり入れたりしている」と訴えた。 中日本高速は岐阜県に支援を要請。県は、5段階の防災体制のうち最大規模の「第二非常体制」で災害対策本部を設置。中日本高速も滞留した車に飲料水や携帯トイレを配布する支援をし、県も除雪車の手配や立ち往生している車に、食料を提供した。 県は、立ち往生が発生している関ケ原町に対し、災害救助法を適用した。また県は陸上自衛隊に災害派遣要請をし、除雪や乗員への水・食料の配布を求めた。 気象庁によると、24日午後4時時点で、12時間の降雪量は関ケ原町で57センチを観測。1997年10月の統計開始から、観測史上最多を更新したという。 25日午後6時までの24時間の予想降雪量は、多いところで、美濃山地で70センチ、美濃平地で50センチ。飛驒山地では70センチ、飛驒平地で40センチと予想される。 25日も東日本から西日本にかけて、日本海側を中心に大雪のおそれがあるという。(良永うめか、高絢実、保坂知晃) Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
地震3分後の津波到達、海底の地滑りが要因か 海保が富山湾で確認
能登半島地震に関して海底の地形変化を調べている海上保安庁は24日、富山湾内で長さ約500メートルにわたる地滑りの痕跡を確認したと発表した。震源から離れた富山市内では地震3分後に津波が到達。地震に伴う地滑りで津波が発生した可能性があるという。 地滑りが見つかったのは、富山市沖4キロの海底(水深260~330メートル)。2010年時点の調査と比較すると、長さ約500メートル、幅約80メートルにわたって斜面が崩れ、水深が最大40メートルほど深くなっていたという。今月15~17日に測量船「昭洋」に搭載している「マルチビーム測深機」で音波を使って調べた。 最大震度7を観測した今回の… Source : 社会 – 朝日新聞デジタル