四国4県の知られざるアウトドアスポットを紹介する自費出版誌「YON(ヨン)」が創刊された。西日本最高峰の石鎚(いしづち)山に魅せられた愛媛県のデザイナーが発案し、四国各地の若手クリエーターらが協力。ガイドブックでは読めないこだわりのルポルタージュが並んでいる。 編集長で発行人は愛媛県西条市出身の日野藍(あい)さん(40)。神戸大を卒業後、関西や東京でデザイン会社に勤め、約10年前にUターン。市役所の嘱託職員として広報を担当した。 小さな頃から運動は大の苦手で、登山とも縁遠かった。だが、2015年に県のイベントで登った石鎚山で「外遊び」の素晴らしさに目覚めたことが転機になった。「全国ではあまり話題にのぼらない、四国の自然や人を発信したい」という思いがわいた。 21年には、雑誌「せとうち暮らし」(現、せとうちスタイル)の執筆を通じて知り合った高松市のデザイナー大池翼さんやカメラマン宮脇慎太郎さんらと、四国霊場60番札所の横峰寺(西条市)に登った。本づくりの構想を明かしたところ、特に宮脇さんから「絶対やるべきだ」と後押しされ、その気になった。 体験したことを自分の言葉で 同年、市役所を辞めてフリーとなり、寄稿してもらいたい人に声をかけた。「地元在住かゆかりがあり、自然が好きで、自分の目で見て体験したことを自分の言葉で書ける人」が基準だった。 それから2年余り。昨年10… この記事は有料記事です。残り776文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
韓国の女性記者たちが出会った日本 「ジェンダー劣等生」両国の学び
有料記事 聞き手・岡林佐和 安仁周2024年2月25日 15時00分 韓国には女性記者でつくる「韓国女性記者協会」があります。協会の記者たちが1月に来日し、日本の女性記者と交流の場を持ちました。世界経済フォーラムによる「ジェンダーギャップ報告書」で125位の日本と105位の韓国。そんな「劣等生どうし」で集まっても……という心配の声もありましたが、実際は互いに大きな刺激になりました。協会のキム・ギョンヒ会長(SBS国際部先任記者)に話を聞きました。 ――韓国女性記者協会とはどんな組織ですか。 「新聞社や放送局など33社が加盟し、そこに所属する1600人の女性記者が会員として参加しています。女性記者の権利を守り、能力を向上するためのプログラムを提供したり、男女平等の実現を働きかけたりしています。たとえば育児休業取得の広がりは協会が大きな役割を果たしたと思います。性暴力などの被害があっても会社が適切な解決をしない場合、協会から声明を出すこともあります」 「最初は1961年に女性記者20~30人が集まって『韓国女記者クラブ』として発足し、忘年会など年数回集まる親睦団体のような形だったそうです。当時は女性トイレすらない会社もあったり、まともな仕事を与えてもらえなかったりする中、会社を超えて支え合い、職場環境の改善を求めるなどしました。そうした集まりがどんどん大きくなり、より社会的に声を上げる必要があると判断して2004年に社団法人になりました」 「協会で初めてロールモデルとなる先輩に出会えた」とキム会長。協会の役割や日韓共通のジェンダー課題、初めて娘の看病を優先した日にかけられた切ない言葉など、たくさん語ってくれました。 ■女性リーダー育成 重要性が… この記事は有料記事です。残り2203文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
5人の男が2台の車に分乗して現場へ ベトナム人男性遺体遺棄事件
杉江隼 マハール有仁州2024年2月26日 5時00分 千葉県大多喜町の林道で7日、全焼した車の中からベトナム国籍で男性のブィ・クォン・トゥンさん(当時29)が遺体で見つかった事件で、八千代市にあるブィさんの自宅に侵入して連れ去った5人の男が2台の車に分乗し、遺棄現場に向かっていたことが捜査関係者への取材で分かった。県警は死体遺棄容疑で全員の行方を追っている。 捜査関係者によると、県内の道路の交差点に設置されているカメラの映像などから判明したという。ブィさんは男らから暴行を受けた後、八千代市から大多喜町まで連れ去られた。八千代署は住居侵入と逮捕監禁容疑で捜査していた。 ブィさんは2月上旬、5人の男との間で数百万円の借金をめぐり、トラブルに巻き込まれていた。県警は勝浦署と八千代署の合同特別捜査班を設置し、男らが乗った2台の車の足取りを調べている。(杉江隼、マハール有仁州) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
ガラスの天井どころか防弾ガラス… 日韓女性記者が語り合った現在地
韓国と日本の報道機関で働く女性記者の交流が始まった。男女格差をめぐる国別ランキングでおくれをとる両国では、メディア企業でも女性管理職の少なさなど共通の課題を抱える。交流を通して互いに学び合う試みだ。 1月下旬の土曜日。横浜市にある日本新聞博物館に、韓国の新聞社や放送局で働く女性記者ら約20人がやってきた。1600人余りの女性記者で組織するという「韓国女性記者協会」の幹部らだ。新聞社やテレビ局など日本の報道機関で働く女性の記者有志ら約30人が出迎えた。 「日韓の交流が始まったことはとてもうれしい」。韓国女性記者協会のキム・ギョンヒ会長があいさつし、協会の歴史や活動について紹介。日韓メディアのジェンダー平等への取り組みや課題について意見を交わした。 協会は1961年に設立された。当時ごく少なかった女性記者の親睦の場だったが、その後、ジェンダー平等の実現に向けて社会的な活動をしようと社団法人になった。韓国の主要な新聞社や放送局など33社が加盟。それらに所属する女性記者たちが会員として活動しているという。 少ない女性管理職、育児との両立の課題 毎年、4人を1年間の海外研… この記事は有料記事です。残り951文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Think Gender 男女格差が先進7カ国で最下位の日本。生きにくさを感じているのは、女性だけではありません。だれもが「ありのままの自分」で生きられる社会をめざして。ジェンダーについて、一緒に考えませんか。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
週刊少年マガジンも発売日前にネット公開 容疑で外国籍2人を再逮捕
2024年2月25日 17時32分 漫画雑誌の発売日前に掲載作品をインターネットで公開するなどしたとして、熊本、新潟両県警は25日、外国籍の男2人を著作権法違反容疑で再逮捕し発表した。2人は、漫画・関連グッズを販売する東京都北区の「ジャパン・ディール・ワールド合同会社」の経営者(36)=新宿区=と社員(34)=文京区。 熊本県警サイバー犯罪対策課によると、同社と両容疑者は昨年9月3日ごろと今年1月13日、それぞれ数日先に発売される週刊少年マガジン(講談社)の掲載漫画をネットで公開。同26日には発売5日前の同誌の掲載作品をスマートフォンで撮影して複製し、出版社と漫画家の著作権を侵害した疑いがある。漫画誌は都内の店舗で入手していた。容疑について経営者の男はいずれも認め、社員の男は1月26日の件だけ認めているという。 両容疑者は今月4日、昨年3月と今年1月末ごろに週刊少年ジャンプの漫画を発売前にネットに公開したり複製したりしたとして同容疑で逮捕されていた。県警は、発売前に公開された作品がさらにあるとみて関連を調べている。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
梅の花の下、芸舞妓が振る舞う抹茶に舌鼓 京都・北野天満宮で梅花祭
梅の名所・北野天満宮(京都市上京区)で25日、祭神・菅原道真の遺徳をしのぶ「梅花祭(ばいかさい)」が行われた。小雨で梅の花がしっとりとぬれるなか、紅梅殿前では、花街の芸舞妓(げいまいこ)らが奉仕する「野点大茶湯(のだておおちゃゆ)」があった。 梅を愛した道真は旧暦の延喜3(903)年2月25日に亡くなり、北野天満宮では毎年この日に梅花祭を開いている。茶会は豊臣秀吉がこの地で催した「北野大茶湯」にちなんで開かれ、同天満宮とゆかりが深い花街・上七軒の芸舞妓が抹茶を点(た)てて参拝者をもてなした。境内には50種1500本の梅の木があり、既に見ごろを迎えている。(西田健作) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
山手線の運転見合わせ、全線で運転が再開
2024年2月25日 19時18分 JR東日本によると、JR山手線は、渋谷駅で25日午後6時41分ごろに起きた人身事故の影響で、内回りと外回りの全線で運転を見合わせた。外回りの電車と人が衝突したといい、午後7時52分ごろまでに全線で運転を再開した。 この事故の影響で埼京線上下線や湘南新宿ラインの一部などで遅れが出た。 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
東京都庁で巨大プロジェクションマッピング 「世界最大」ギネス認定
松田果穂2024年2月25日 20時05分 【動画】東京都庁がプロジェクションマッピングのスクリーンに=関田航撮影 東京の新たな観光スポットにしようと、都庁の壁一面を使ったプロジェクションマッピングが25日に始まった。荒天時以外は毎夜続く。開始イベントのあった同日には、常設展示としては最も大きな建築物へのプロジェクションマッピングとしてギネス世界記録に認定された。 映像は、都内の観光名所をモチーフにしたものなどで1回10~15分程度。高さ243メートルの第1本庁舎の壁面約1万4千平方メートルに投影された。4月末までは午後7時から1日5回映される。その後は日没時刻によって投影時間を変え、内容も平日と土日祝日で違うものになるという。都は、使用電力を再生可能エネルギーで賄うとしている。 小池百合子知事は2日の定例記者会見で「東京ならではの『ナイトタイム』を満喫できる新たな観光スポットとして、国内外の旅行者が訪れる名所に育て上げたい」とアピールした。(松田果穂) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
「核の恐怖」後世に伝えたい ビキニ事件70年を前に東京都内で集会
後藤遼太2024年2月25日 21時00分 太平洋のビキニ環礁で米国が水爆実験を行い、島民や日本の漁船員らが被曝(ひばく)した「ビキニ事件」について後世に伝えようと、市民団体が25日、東京都江東区の夢の島マリーナで集会を開いた。ビキニ事件は3月1日、1954年の発生から70年を迎える。 主催したのは「築地にマグロ塚を作る会」。同会は、被曝した静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」の元乗組員・大石又七さんが、2021年に87歳で亡くなるまで代表を務めてきた。 当時、第五福竜丸などのマグロの一部は築地市場に届いて放射性物質が検出され、「原爆マグロ」と呼ばれてパニックを引き起こした。大石さんはこうした事実を伝える石碑「マグロ塚」を築地に設置するよう都に要望してきたが果たせず、碑は現在、第五福竜丸を保存する江東区の展示館前の広場にある。 この日の集会では、詩「大石又七のマグロ塚への想い」が朗読された。大石さんが16年に語ったという言葉が紹介された。 「核を巡る状況は深刻だ。しかしそうした状況を自覚せずに暮らしていることがどんなに恐ろしいことかを若い人に伝えなければといつも考えている。マグロ塚は私たちがいなくなった後も残り、ビキニ事件のことを、放射能の恐ろしさを伝えてくれる」――。 作る会事務局長の及川佐(たすく)さんは碑の設置を求める署名を集め、7月の都知事選と来年の都議選が終わってから都議会に提出する方針を示した。 集会では、三崎港(神奈川県三浦市)とビキニ事件の関わりを取材してきたジャーナリストの森田喜一さん(89)も講演した。ビキニ事件では第五福竜丸の被曝が知られるが、三崎の漁船も150隻以上が被曝し200トン近いマグロが廃棄されたという。森田さんは「三崎の経済を支えたマグロ漁業は大変な渦に巻き込まれた。被害額は当時の金額で約20億円とも言われる」などと紹介した。(後藤遼太) 有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
輪島塗の伝統「途絶えさせぬ」 工房・ギャラリー…職人たちが再建へ
国の重要無形文化財に指定されている、石川県輪島市の伝統工芸「輪島塗」。市内に百を超える事業所の大半が能登半島地震で被災したが、職人たちは「伝統の技を途絶えさせぬ」と、避難先や輪島市で、再建に向けて動き出している。 2月16日から3日間、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開かれた「いしかわ伝統工芸フェア」には、輪島塗の業者9店が参加した。無事だった商品を輪島市から運んで販売した「采色塗なか門(かど)」の中門睦子さん(65)は「手に取ってもらって『いい』と言ってもらえるから、前向きになれます」と話した。 輪島塗は、工程ごとの分業制で成り立っている。中門さんの夫の博さん(66)は、仕上げの漆塗りを担当する「上塗り職人」だ。自宅兼工房は倒壊こそ免れたが、ギャラリーに陳列していた商品は落下して傷ついた。漆が入った缶や器が倒れ、床にぶちまけられていた。最初は何もする気になれなかったという。 それでも、次第に被害を受けた輪島塗製品の修理依頼や、新規の依頼が舞い込むようになった。「分業だから、たまたま工房が無事だったうちが塗らないと生産が止まる。やれることはやろう」と、博さんは1月23日に上塗り作業を再開した。店に勤める職人の一人も金沢市内に避難中だが、2月中旬から週3日は輪島に戻り、中門さん宅に泊まりこんで上塗り作業をしている。睦子さんは「従業員の生活が第一。働く場所がないと、せっかく良い腕の職人さんが辞めてしまうから」と話す。 分業制の職人たちをマネジメントする「塗師屋(ぬしや)」の大藤漆器店は、3月上旬に金沢市内で仮のギャラリーと工房を開く準備をしている。 社長の大藤孝一さん(67)によると、店が抱える約25人の職人の半数以上が輪島を出て、金沢市周辺に避難しているという。大藤さんは仮のギャラリーを、各地に避難した輪島の人たちが集い語らう場所に、工房を蒔絵(まきえ)師や沈金師が自由に出入りし、なりわいを続けられる拠点にしようと考えている。「何年かかっても、必ず輪島に戻って輪島塗を作る。それまでの間、地元の仲間が近くにいる、安心して仕事ができる場所が必要なんです」 別の塗師屋の田谷(たや)漆… この記事は有料記事です。残り744文字有料会員になると続きをお読みいただけます。 ※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません 能登半島地震 1月1日午後4時10分ごろ、石川県能登地方を震源とする強い地震があり、石川県志賀町で震度7を観測しました。被害状況を伝える最新ニュースや、地震への備えなどの情報をお届けします。[もっと見る] Source : 社会 – 朝日新聞デジタル